上越民報

2002年10月20日 bQ15

目次
■合併への不安はいっぱいです みんなでよく考えてみましょう
■判断のものさしは合併で地域とくらしがよくなるかどうかではないでしょうか

行き届いたサービスが受けられなくなる(45.0%)
住民の意見が反映されにくくなる(44.0%)
中心部だけよくなり、周辺部が取り残される(37.6%)

任意協「住民意識調査報告書」より

合併への不安はいっぱいです
みんなでよく考えてみましょう

日本共産党

役場は、住民の不安に応える
公正でわかりやすい情報提供と説明会を

 上越市を中心とした10市町村任意合併協議会(任意協)が、2月〜7月に「住民意識調査」を実施し4000人余の住民から回答がありました。この回答の集計結果には、住民のみなさんの市町村合併への不安と期待・願いが、赤裸々にあらわれています。「市町村合併についてのイメージ」には、合併への不安の声が満ち満ちていました。
 任意協は10月にも解散し、法律に基づいた協議会(法定協)を立ち上げ、市町村合併の手続きを進めようとしています。「合併をするかしないかを決めるのは住民自身」といわれています。しかし、住民が「合併するかしないか」を判断する資料が提供されておらず、意思表示の場が与えられていないのが現状ではないでしょうか。行政は、住民の不安に応える公正でわかりやすい情報を提供し、住民説明会などで住民の意見をくみ上げるべきですし、全住民アンケートや住民投票なども実施すべきだと思います。

住民のねがい
子育てしやすく、高齢者が安心して暮らせるまち

 左のグラフは、「住民意識調査」の「新しいまちの将来像」に対する上位4位までの結果です。どれもみな切実な「住民の願い」です。
 問題は、この願いが市町村合併によって実現できるかどうかです。今現在、各町村で実施している「キラッ」と光る施策が、合併で廃止されはしないでしょうか。
 ほとんどの施策を「上越市の水準に合わせる」というのが、任意協での「調整結果」です。

政府が合併モデルといっているところは
住民の願いに反することばかりが……

香川・さぬき市の場合
 香川県大川郡西五町が、今年4月1日に合併して発足。
 国保税は、旧寒川町の場合、4人家族で3万6千円ものアップに。人間ドックも無料から2割負担に。水道料も旧津田町では16%もの値上げに。「サービスは低く負担は高く」が現実になる。一方、議員報酬の大幅引上げ(27万円から44万円に)を検討。
 庁舎が旧5町に分散し、住民はどの庁舎に行けばいいかわからず右往左往。「合併先にありき」で住民利益が置き去りに。

兵庫・篠山市の場合
 旧自治省の「合併モデル」として、99年4月に兵庫県多紀郡の4町が合併して市に。
 12.5億円で豪華新庁舎建設、一方支所(旧役場)は60〜70名いた職員が10人以下に減らされ閑散と。
 合併協定書で「現行どおり」とされた小中学校も「適正配置」ということで統合の方向に。9保育園も5園に統合する計画。
 合併特例債を利用した大型公共事業は活発だが、地元業者は受注できず。公債費は対前年度比162%と急増し、財政ひっ迫。

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判断のものさしは
合併で地域とくらしが
よくなるかどうかではないでしょうか


少なくとも、こうした問題があるのでは…

地域
役場と予算がなくなって地域がさびれないでしょうか

 現在、役場が使う数十億円の予算が地域経済に大きな役割を果たしています。合併すると上越市役所に統合され、役場と予算がなくなります。地域の業者への役場からの注文がなくなるということです。土木工事などにも、上越市の業者が参入してきます。
 役場の職員も市役所に行ってしまうと、若者たちも減ることになります。今以上に地域がさびれてしまわないでしょうか。

除排雪
合併していまの体制が維持できるでしょうか

 この地域は名だたる豪雪地帯です。冬、除排雪がちゃんとやられるかどうかが、そこに住めるかどうかのカギです。
 「上越市の除排雪はなっていない」というのが、近隣町村のみなさんの評価ですよね。合併すれば、中山間地の除排雪にまで、手が回らないのではないでしょうか。地域の土建業者がなくなったりすれば、なおさらです。
 住めなくなれば過疎化がますます促進してしまいます。

国保税
県内一高い上越市に合わされるのではないでしょうか

 医療費がどうなるかは深刻な問題です。年収600万円、妻と子供二人、固定資産税額10万円という「モデル世帯」で、国民健康保険税の比較をしてみました。差は歴然です。
 上越市の国保税は、新潟県内で一番高いのです。これに合わされてしまってはたまったものではありません。とても払いきれるものではありません。そのためか、国保税の税率の調整は、法定協以後に先送りしています。しかし、やがて上越市の税率に合わせられるのは、眼に見えています。

10市町村の交付税額
(13年度ベース:上越市資料より)
合併しない場合 194億2332万円
合併した場合 146億3600万円
増 減 額 △47億8730万円
合併しなければ、
国からくる交付税は維持されます

財政
合併しないとやっていけないどころか
合併すると大幅減になるのでは…

 右の表をご覧ください。上越市が計算した地方交付税の試算です。合併すると約48億円も交付税が減らされてしまいます。国が合併を推進するねらいも、実はここにあります。
 減らされる交付税は、上越市に来ている分ではなく、現在各町村に来る分です。現上越市の住民に今までどおりのサービスをするとすれば、合併する町村の住民サービスを切り下げるしかありません。
 交付税が48億円減ると、それを原資とした事業も減り、その影響額は計り知れません。
 合併してもしなくても交付税の計算式は同じです。

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