上越民報

2002年3月17日 bQ07

目次
■住民要求で前進がありました
■杉本敏宏議員の総括質疑より

住民要求で前進がありました

 3月議会に提案された平成14年度予算の中で、日本共産党上越市委員会が昨年末に提出した市民要求の一部が、予算化され前進しています。

福祉タクシー券28枚に
 「外出に必要な福祉タクシー券を増やして」というのは、障害者のみなさんの切実な願いです。現行26枚から28枚に、2枚増えました。

 (学  童  保  育)
放課後児童クラブ6年生まで
 4月から学校完全週5日制が始まります。仕事をもち小学生を持つ若い人たちの心配は尽きません。「かぎっ子の会」の人たちが「3年生までの学童保育を延長して」と要望していました。今度、放課後児童クラブが6年生まで拡充され、土曜日も一日実施されることになりました。

下水道工事費の一部低所得者等に助成
 老人家庭などから「下水道工事費が高いので引き下げるか、補助制度を」との声があり、実際に工事ができないでいる家庭があります。生活保護世帯には全額、低所得世帯には20%の補助制度ができました。
 貸付金も利率が1.75%から1.5%に引き下げられ、返済期間が4年から10年に延長されました。

ごみヘルパー
 昨年10月からのごみ分別で、苦労が多く不満がたくさん出ていました。「行政か回収業者が対応できないか」と提起してきました。町内会にお願いしての「ごみヘルパー」では、若干問題がありますが、一歩前進です。

介護保険の利用料低所得者に1/2助成
 介護保険が始まって、その利用料が高いために利用できない人がいます。低所得者の自己負担額の1/2が助成されることになります。

紙おむつの助成も少し増えます
 これまでも紙おむつには助成がありました。所得税非課税世帯で月3000円から3500円に、課税世帯で1500円から1750円に、少しですが増えます。

デイサービス、ランチサービスも
 70歳以上のお年寄りなどを対象とした「のびやかデイサービス」「ふれあいランチサービス」も喜ばれている事業ですが、拡充されることになります。

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2002年3月定例議会
杉本敏宏議員の総括質疑より

3月5日に行われた市長の提案説明に対する杉本敏宏議員の総括質疑の概要をお知らせします。

 日本共産党議員団を代表して総括質疑を行います。

1 議案第2号 平成14年度上越市一般会計予算について

@「身の丈に合わせた市政」というが、身の丈に合わないおおもとである「Jプラン」や「第四次総合計画」をどう見直して、予算に反映させたのか。
 市長は昨日の質疑で、「財政再建まずありき」といった。これは正しい。
 歳入が減少したことにどう対応するか。2000年3月の議会で議論した。「借金を増やしてでも」ということにはならない。前市長は借金を増やす方向を選び、今日の膨大な借金を作った。こうした意味では、「身の丈に合わせる」べきである。
 何が身の丈に合わないかといえば、「Jプラン」や「第四次総合計画」ではないか。身の丈に合わせるとすれば、これらの見直しは避けられない。
 14年度予算の策定にあたって、これらをどう見直したのか。そしてそれをどう予算に反映させたのか。
 提案された予算や見直したという事業を見ると、「Jプラン」の根幹である大型事業がそのままになっている。それらは、前市政の目玉とも言えるものだ。
 本質的なところで宮越市政を継承しているのではないか。

単位=千円 13年度 14年度 差引
こども文庫 3,200 1,292 △1,908
図書館費 225,101 221,773 △3,328
図書充実費 38,826 36,562 △2,264

B「身近な生活関連基盤の充実」といいながら、見直しの方向が、市民生活に必要なもの、これから充実させていかなければならないものを削っており、方向が間違っているのではないか。(こども文庫、チャイルドシートなど)
 行政の点検・見直しは、常に必要なものだ。問題は、その見直しをどういう方向でしていくのか、ということだ。東京事務所の廃止や創造行政研究所の見直し、エコビレッジ、バッカス館とブルワリー、農村公社、コンビニなどの見直しは歓迎するものである。
 「身近な生活関連基盤の充実」といっているが、見直しの中身を見ると、市民生活に必要なものや、これから充実させていかなければならないものなどが削られている。
 たとえば、こども文庫。4月から学校が週5日制になる。身近なところで読書をしながら過ごせるこども文庫の役割は、高まりこそすれ低くなるものではない。

単位 千円 チャイルドシート
13年度 8,640
14年度 0
差引 △8,640

【再質問】
 「図書館の貸し出し図書を活用することにより補助金の一部を減額する」としているが、320万円から129万円へと40%もの大幅な削減である。図書館費は、333万円の減額になっており、中でも図書充実費は226万円もの減額である。これで充実といえるか。
 チャイルドシート購入費補助金は、若い夫婦に喜ばれている事業だ。見直しでは、「任意普及の役割を完了した」として、廃止するとしている。そして、「今後は、リユース品等の活用を図る方向」としている。チャイルドシートは安全装置である。リユース品の安全性はだれが保障するのか。
 安易過ぎるのではないか。
 この他にも、「在宅健康管理システム」は、「利用者の満足度が高く、保健活動全体における事業内容としては意義がある」とその意義を認めながら、廃止する。「高齢者サービス総合調整推進事業」も、「効果的な事業展開を実施するため、関連する事業へ統合する」としている。「非核平和都市宣言推進事業」の広島平和式典への中学生派遣を廃止する。

C「教育環境の充実」というが、平成元年当時20%あった教育費の比率が、宮越市政時代の最低に近い10・1%では、充実しないのではないか。学校週5日制になれば、より必要とされる事業が縮小されているのではないか。
 「教育環境の充実」は必要なことである。問題は、本当に充実の方向に向いているかだ。教育予算の充実が求められているが、逆に減少している。
 教育予算の比率は、この14年間で2番目に低い。金額も同様だ。これでは教育環境は充実しないのではないか。
 学校週5日制が4月から始まる。対応した事業の強化が求められている。「学校訪問カウンセラー事業」は、そうした事業の一つだが、縮小しようとしている。いじめや不登校に対応するのは、根気のいる仕事だ。「相談件数が減少している」というのが縮小の理由だが、これはこの問題の本質を見ていない対応と言える。真に対応するには、カウンセラーが掛け持ちではなく、じっくりと腰を落ち着けて対応できるようにする必要がある。
 「こどもの船補助事業」は、保護者に喜ばれている事業だ。

臨時財政対策債
13年度 570,000
14年度 1,361,000
差引 791,000

D「市債の発行を抑制」し、いわゆる「通常分」は減らしたが、赤字地方債である「臨時財源対策債」が大幅に増加している。地方交付税総額が削減される中、後年度負担が厳しくなるのではないか。
 「市債の発行を抑制」するということで、いわゆる「通常分」は減らした。しかし、赤字地方債である「臨時財政対策債」を大幅に増している。
 「臨時財政対策債」は、地方交付税を減額し、その分を借金でまかなえというもので、後年度、地方交付税の算定にあたって基準財政需要額に算入するというものである。こうしたことから、「交付税算入されるから」と安易に借入する傾向がある。
 国は、地方交付税の総額を減らそうと躍起になっている。そのために、市町村合併をしゃにむに進めようとしている。自公保政権の下では、将来、地方交付税は減ることはあっても増えることは考えられない。
 交付税が減らされた分、「臨時財政対策債」を発行しなければ、財政事情が厳しいということはわかるが、「臨時財政対策債」を増やしていけば、後年度の負担がいっそう厳しくなるのではないか。

固定資産税 8,682,697
償却資産 1,622,469
企業設置奨励金 153,752

E有力企業の固定資産税を減免することになる「企業設置等奨励金」の意義について。
 たいへん厳しい経済状況のもとで、固定資産税が伸び悩んでいる。そうした中で、有力企業に事実上固定資産税を減免してやることになる「企業設置奨励金」が1億5千万円も計上されている。固定資産税総額の1.77%、償却資産に対しては9.5%である。多くの中小零細企業が苦労して税を納めている。不公平感が否めない。見直しをする時期に来ているのではないか。

【再質問】
 将来の税源涵養ということが言われる。優遇しなければ、本当に設備投資しないだろうか。企業の論理からして、企業発展のためには、黙っていても設備投資はするものである。
 「企業設置奨励金」に該当しない中小零細企業だって、設備投資をし、税源涵養に大いに役立っているのである。どこから見ても不公平ではないか。

F不況下で資金繰りにあえいでいる中小零細企業に対し、いっそうの金融支援をする考えはないか。
 「借りたくても借りられない」という話があった。実際にそのとおりだ。なぜ借りたくても借りられないのかといえば、金融機関の「貸し渋り」ということだ。
 金融監督庁の査察が原因で、昨年だけで50を超える信用組合、信用金庫が倒産した。中小零細企業への融資が「不良債権」と認定され、それに見合った引当金の上積みができなくて、倒産させられている。地場を支えてきたこうした中小の金融機関は、「貸したくても貸せられない」状況だ。
 業者の立場からすれば、金融機関が貸してくれないので、行政の制度融資に頼るしかない。しかし行政に相談すると、協調融資ということで金融機関に逆戻りさせられてしまうのである。制度的に「借りたくても借りられない」状況になっている。
 前市長は「直貸しはできない」といったが、ここを突破しないと、中小企業対策は実行あるものにならない。
 不況下で資金繰りにあえいでいる中小零細企業に対し、いっそうの金融支援をする考えはないか。

G「河川水加温消雪パイプ」の整備を進めた場合、ランニングコストをどう調達するのか。
 「河川水加温消雪パイプ」の設備については国の補助制度がある。しかしランニングコストについては補助制度がない。「河川水加温消雪パイプ」は融雪の有効な手段ではあるが、増設していった場合、ランニングコストが問題になってくる。これをどう調達するのか。

次号につづく

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