上越民報

1999年6月20日 bP40

目次
ISO14001を取得した上越市の環境対策  杉本敏宏議員の一般質問・・・大要
はじめに
農薬の空中散布についての考え方は
除草剤の使用についての現状と対策
ダイオキシンの発生源、塩ビの分別収集は
小規模焼却施設の現状と今後の対策
大型廃棄物を含む違法投棄対策
ISOの観点から見た林道開削
南葉山頂の展望台について


ISO14001を取得した
上越市の環境対策

杉本敏宏議員の一般質問・・・大要

 六月十五・十六の両日、上越市議会の一般質問が行われました。十五日には杉本敏宏市議が、十六日には樋口良子市議が、それぞれ市政について宮越市長に質しました。
 杉本市議の一般質問の大要をお知らせします。


はじめに

 上越市は、97年12月に「環境方針」を内外に公表し、98年にはISO14001の認証を取得しました。環境部の設置をはじめ、環境対策にさまざまな形で取り組んでいることが報道されて、「ISOを取得した上越市は環境先進」との認識も広まっております。ISO14001は、生産にあたっての環境管理システムの構築ということが主な目的であり、行政の認証取得の目的も、管理システムの構築にありますが、今日は、広く広まっている「ISOを取得した上越市の環境対策」という観点から、いくつかの質問をします。

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農薬の空中散布についての考え方は

 「無農薬」ということが強調され、農業における農薬の使用は、大きな環境問題の一つです。
 農薬の空中散布は、農地以外にも広く飛び散り、環境を広範囲に汚染することが、以前から指摘されてきました。上越市内では、散布回数を減らしておりますが、「環境先進という上越市でなぜ」という市民の方々の声は、当然です。
 「環境方針」を公表した上越市で、未だに農薬の空中散布が行われていることについて市長の考えは。
【市長】 すぐに中止できないが、徐々に減らすようにする。

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除草剤の使用についての現状と対策

 除草剤の使用も人体や環境に悪影響を及ぼす環境問題の一つです。
 上越市自身が除草剤を使用しないのは、当然のことです。 市内の企業の敷地や路傍などに、除草剤による赤茶けた枯れ草が見られます。他の市町村では、不問にされても、上越市内では許されもせん。
 上越市内での除草剤の使用についての現状と対策は。

【市長】 市も国県もやめた。民間にも働きかけていく。

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ダイオキシンの発生源、塩ビの分別収集は

 日本のゴミ焼却によるダイオキシン汚染は、最悪の状態です。ゴミ焼却場周辺では煙や灰、悪臭などの被害が発生し、ガンの発生率や新生児死亡率が高いというデータも報告され、生殖ホルモンとしての害も指摘されております。
ダイオキシン対策のためには、ゴミの総量を減らすと同時に、ダイオキシン発生の元凶といわれる塩化ビニール類や発泡スチロールなどを燃やさないことです。
 環境先進都市をめざす上越市での塩ビの分別収集についての考えは。

【市長】 農業用シートの回収をはじめた。いっそうの協力をお願いし、発生の抑制に努める。

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小規模焼却施設の現状と今後の対策

 上越市内の民間企業や廃棄物処理業者で、小規模焼却施設がまだ稼動しています。私たちの飲み水を供給している城山浄水場のごく近くにも焼却施設を備えた民間処理場がありますし、住宅地の中や近くで黒煙を上げているものもあります。煙の色や臭いなどから、有機塩素含有物を分別せずに焼却していると思われます。
 環境問題を重視している上越市で、小規模焼却施設の現状をどう把握し、どう対処しているのか。

【市長】 個人などの極小規模の把握ができない。重要な問題なので対策を強化する。

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大型廃棄物を含む違法投棄対策

 先日、春日山で電気製品などの大型廃棄物の回収が行われたことが、報道されました。県道中ノ俣線の沿線には正規の処理場も存在しますが、不法投棄も多数見られ、西部丘陵地帯の各所に散在しています。
 これらの対策はどうなっているのでしょうか。
【市長】 いたちごっこみたいなところがあるが、パトロールを強化する。

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ISOの観点から見た林道開削

 広大な森林が広がっている西部丘陵地帯に、いくつもの林道が開削されております。これらの林道は、林業振興や森林の保守管理のためということで、建設されてきました。
 上越市の「環境方針」の基本方針では、「地球環境問題の解決を図るとともに、上越市の水とみどりを守り、次世代に向けてこの美しいまちをはぐくみ、継承していくため、継続的な環境の保全・改善に取り組みます。」と述べております。
 こうした観点から見たとき、林道建設に問題はないか、市長の見解を伺いたい。

【市長】 林道は、必要だと思うが。

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南葉山頂の展望台について

 今月6日に南葉山の山開きが行われ、その際、山頂に展望台を作るための石を運び上げたことが報道されました。
 上越市は、ISO14001の認証取得し、「環境方針」を公表しております。この「環境方針」と、山頂に展望台を建設することと、どう整合するのでしょうか。
 いま、登山者の間では、いろんな
環境問題が議論されております。山の中の空き缶・空き袋などのゴミを拾い集め、下界に下ろす清掃登山。酸性雨による森林破壊の問題や、極端な議論としては(私は賛同できないが)、登山者の入山を禁止、または制限するというもの。最近のホットな議論としては、入山中の人間の排泄物の処理の問題があります。
 環境保全の認識がここまで進んできているときに、先進的に環境行政を推進する上越市で、「宮越馨」などと大書した石を持ち上げ、7〜8mもの高さの展望台を作ろうというのは、理解できません。
 観光開発だとか、林業振興だとか、いままで当たり前と思い、普通にやっていたことでも、みずから定めた「環境方針」を実行する立場からは、やってはならないことであったり、再検討する必要があります。「言っていることとやることがちがう」ということになります。
 南葉山の山頂に展望台を作ることについての考え方をお示しください。

【市長】 この程度なら許されると思った。要望があるのでやりたい。

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