上越民報
1999年3月7日 bP30


目次

3月議会はじまる−−−市民の目線に立った不況対策になっているか

3月議会はじまる
市民の目線に立った
不況対策になっているか
3月2日、杉本議員が総括質疑で問い質す

 三月二日から十九日までの日程で、上越市議会の三月議会が始まりました。
 三月議会の焦点は、不況対策を中心とした新年度予算案の審議です。これに、「副市長制」問題が加わります。
 市長の提案説明の後、各会派の代表が総括質疑。日本共産党議員団は、杉本敏宏議員が質疑を行いました。

上越市の借金残高
(1998年度末)
一般会計 465億円
特別会計 418億円
企業会計 147億円
合計  1030億円

貯金はたいて借金して

 平成十一年度の予算は、対前年度当初比7・7%増の531億円です。それで「積極予算」という向きもありますが、「貯金はたいて、借金して、ふくらませた膨張予算」というのが実態です。

一千億円超える借金の山

 左の表が、上越市の借金(市債)の残高です。実に1030億円、一般会計予算の二倍です。13万市民一人当り80万円、四人家族で320万円にもなります。

公債費と地方交付税
  平成 6年度 平成11年度 伸率
歳出総額 462億円 531億円 14.8%
公債費 43億円 51億円 17.6%
地方交付税 62億円 68億円 9.6%
交付税/歳出 13.43% 12.82%  
公債費算入率 25% 45%  
市債返済分 15億円 31億円  
自由に使える分 47億円 37億円  

国が面倒みてくれる?

 「増えてる借金は、あとで国が面倒見てくれる」というのが、宮越市長の説明でした。国が自治体の歳入不足を補うのに交付する地方交付税に、借金返済分が含まれているという理由です。
 下の表を見て下さい。宮越市長が組んだ最初の予算と十一年度の比較です。
 財政規模の伸びが15%なのに、借金返済(公債費)は18%も増えています。しかし、国からもらう地方交付税は10%しか増えていません。
 「国が面倒見てくれる」というのは、疑問です。

自由に使えなくなる

 地方交付税というのは、本来、市民税などと同じに、自治体が自由に使えるお金です。
 市長は、「返済分の算入率が、25%から45%にふえた」と、自慢げに語りました。
 しかし表を見ての通り、94年当時、47億円自由に使えたのに、99年度は10億円も減って、37億円しか使えません。最近は、80%などといっていますから、将来的には、もっと少なくなります。
 財政の硬直化が急速に進行しています。

減り続ける教育費

 借金して市民の身近な施策に使っているかというと、そうではありません。
左のグラフ(棒が金額、折れ線が構成比)は、最近10年間の教育費の推移です。凸凹はありますが、着実に減少しているのがわかります。宮越市長の就任前と後で有為差が認められます。最高時と比べ、20億円も少なくなっています。構成比は、20%から10%へと半分になっています。
 これが、整備が進まない原因であり、父母の税外負担が多い原因です。

冷遇される商工費

 たいへんな不況です。この不況にどんな手を打つか。行政の目線がどこにあるかが問われます。
 商工費は、対前年度30億円47%の伸びですから、よくやっているように見えます。伸びの大部分は、景気対策特別資金などの貸付金です。貸し渋りなど中小零細企業にとって厳しい環境ですから、当然の対策です。
 貸付金は、返済金がおもな原資です。それで、貸付金を除いた純商工費を見ますと、13・6億円しかありません。構成比も3%前後で推移しています。
 まさに、貸付金以外は、手を打っていないに等しい状況です。

優良企業には一億七千万円

 優良企業に固定資産税相当額を交付する企業設置奨励金。これを、一億七千万円予算化しています。
 市税が減収になるというのにです。
 圧倒的多数の業者の方々が、不況下でたいへんな苦労をしているというのにです。
 「規定通りの支給」ということですが、こういう時には、規定そのものを見直す必要があります。市民感覚との大きなズレです。

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