上越民報

1998年4月19日 bX9


4月11日、新潟市の大演説会

 新潟市内のサクラが満開に咲きほこった十一日、日本共産党新潟県委員会は、不破哲三委員長をむかえて演説会を開催しました。演説会は一九七〇年以降で最高となる約六千人が参加。会場の新潟市体育館は、開会一時間前から途切れることなく入場が続きました。演説会が始まっても参加者が増えつづけ、一階、二階、通路、ロビーとも人があふれ、熱気に満ちました。

不破委員長の演説の概要

 大きな拍手に迎えられた不破委員長は、「いまの日本の政治のゆきづまりは本当に深刻。いがらし完二候補が『将来に希望がもてないというのが各界の実感だ』と語ったが、最近、ある新聞社の幹部から、まったく同じ意見が寄せられた」とのべ、アメリカの格付け会社が日本政府の評価を引き下げたこともあげながら、「内外から信頼を失った政治。どこに問題があって、どう変えたらいいのか、日本共産党の考えをかいつまんで紹介したい」と語りかけました。
 不破氏は、第一に、「世界でも異常な逆立ち政治をなおす」という問題をあげ、他の資本主義国と比較しながら、
@不況対策
A税金の使い方
B産業政策
という「三つの逆立ち」を浮き彫りにしました。

農業・中小建設業――逆立ち政治をただしてこそ活路がひらける

 「公共事業に五十兆円、社会保障に二十兆円」という財政の逆立ちを告発した不破氏は、「公共事業がヘると建設業者は困るのでは」という声にたいし、同じ公共事業でも自民党政府が推進する大型開発を住宅や福祉など暮らしに密着した公共事業に切り替えれば、事業全体の規模をヘらしても、中小業者ヘの発注が何倍にもふえることを、東京都政での調査結果をひいて解明。「ゼネコン中心の公共事業予算を社会保障にまわすとともに、公共事業の中身も福祉型に変えれば、中小建設業者の仕事もふやし、暮らしを底からあたためることになる」と力説しました。
 また、産業政策の逆立ちの問題では、「その一番ひどい形であらわれているのが農業」だと指摘。農家を苦しめている生産者米価の暴落について、需給関係に変化がないもとで暴落しているのは三年間で百五十四万dものコメを輸入したうえ、生産者米価の下支え制度をなくしたからだとのべ、「まさに自民党政府の方針の結果だ」と批判しました。不破氏が、ヨーロッパ諸国では価格保障のために農業予算の九割を使い、その予算をふやす傾向にあるのに、日本では逆に「価格保障など時代おくれだ」といって、大幅に減らしていることを示し、農業問題でも世界に逆行していることを明らかにすると、会場からは驚きの声があがりました。

独立精神のない政治で外交的信用も失墜

 つづいて不破氏は、「独立国の立場をとりもどす」という問題を提起。戦後五十三年もたって全土に米軍基地が存在していることがいかに異常か、新潟県でも海兵隊と自衛隊の共同演習がおこなわれ、米海軍による新潟港の利用もふえていること、超低空飛行ルートも県内にあることもまじえながら、日本防衛を任務としない海外遠征部隊を日本に置かせていることの異常さを告発。自民党政府が条約上の義務のない「思いやリ予算」を米軍に提供したり、米軍への協力体制を「ガイドライン」ですすめるなど、「独立精神のない政治が外交的信用を失わせている」ことを解きあかしました。

 「政治をよくしただけでは解決しない問題もある」と教育問題に話をすすめた不破氏が、
@つめこみ教育をなくす学校教育のたてなおし
A政治、経済分野をはじめ社会全体での市民道徳の確立
Bテレビや雑誌など文化面での自己規律
の三つの問題を提起し、「新しい世紀にむけて真剣にとりくもう」と国民的なとリくみをよぴかけると、参加者は大きな拍手をおくりました。

国民との結びつきを命とする党

 不破氏は、日本共産党論に話を移し、「共産党は受けをねらって″薄化粧″している。綱領はなにも変わっていない」という自民党幹部の発言を紹介、日本共産党は社会主義の実現をめざすが、社会の困難を一歩一歩解決する段階的発展の立場にたっている、だから国民の利益にかなうことなら野党共闘も大いにすすめると強調。この方針は綱領に書かれたものであり、「日本共産党の素顔だ」とのべると、会場は爆笑につつまれました。
 そして、日本共産党が二万六千の支部、四千七十人をこえる地方議員、「しんぶん赤旗」によって国民と結ぴついていること、党財政も企業献金や政党助成金をうけとらず、個人献金や「しんぶん赤旗」の購読料などでまかなっていることをあげ、「日本共産党は国民との結びつきを命とする政党」だと紹介。他党からも「共産党に学べ」との声がでていることも示し、「政党らしい政党」といわれている日本共産党の姿を訴えました。

いま、政治と政党への見方に大さな変化がすすんでいる

 不破氏は、「いいことをいうが力がないのでは」という声にたいし、「政党の力の源は国民の支持いかん。いまそこで、情勢が大きく変わりはじめている」とのべ、一昨年の総選挙、昨年の都議選、衆院東京四区補選の結果や、日本共産党が単独与党の自治体や党員首長の自治体が急激に増えてきていると指摘。しかも、ごく普通の町で大きな変化がおこっていることに聴衆の注意を喚起しました。
 最後に、不破氏は、「いま、日本の政治は大きな変わりどころ。その根底に、自民党政治では生活の活路をみいだせないという大問題がある。自民党の基盤はゆらぎ、自民党政治をきりかえる力をもつ日本共産党に期待が集まっている」「”日本共産党の躍進で政治のゆきづまリの打開を″――この言葉が国民的な合言葉になりうる時代だ」とのべ、新潟での、いがらし完二候補の勝利と比例代表での日本共産党の躍進を訴え、大さな拍手につつまれました。

横田和俊・参院比例代表候補

 新潟県柏崎市出身の横田和俊・参院比例代表候補は、この六年間で県内の小売店が四千五百四も減る一方で、政府の規制緩和で大型店が三〇%増、売り場面積で五割をしめるにいたったことを指摘。「中小業者と国民の現在と未来をかけて参院選をたたかう」と力強くのべました。

いがらし完二・参院新潟選挙区候補

 「定数二の新潟選挙区で本気で議席に挑戦している」と司会者に紹介された、いがらし完二・参院新潟選挙区候補は、県内の農協、商工会、漁協、自治体幹部など各界の人々と懇談していることを報告。「どこからも『将来にたいする希望がほしい』との声が上がる。参院選で国民に暗い道しかしめせない自民党政治に審判を下し、県民が希望をもてる政治を」とよびかけました。

関口荘六・三和村長

 演説会には、日本共産党員の関口荘六・三和村長もかけつけてあいさつ。「日本共産党員村長のもとでも、国、県からの補助金は以前よリ増えている」と住民本位の村政の成果を紹介。参議院選挙と同時に予定されている村長選挙で必ず勝利すると熱い口調で決意を訴えました。

参加者の声

 「共産党はどんな政党かと思って参加した」というのは新潟市の田部正一さん(二五)。「不破委員長の話はよくわかった。これだけの人が参加したのをみて感激した。地域に根ざした本物の政党なんですね。参院選では投票の対象に考えたい」

 会場には無所属の議員や無党派の人など多彩な顔ぶれが。自民党員だったという吉田町の古俣満さん(五三)=自営業=は、「これからの日本を支える日本共産党の不破委員長の話を聞きたい」と参加。「自民党政治が今後たちゆかなくなることがよくわかった。政治を変える方向性をもつ日本共産党とともに日本を変えていきたい」と話していました。