上越民報

1998年3月29日 bX6

樋口良子議員
発言取り消し要求を断固拒否
保守系議員らも同調

 十九日の上越市議会で、日本共産党の樋口良子議員の反対討論に対し、一部議員が、発言の一部を「不穏当」として削除を要求。そのため、五時間にわたって紛糾し、議事が中断しました。

樋口議員、市長の答弁拒否を批判

 樋口議員は、十七日の一般質問で、宮越馨市長が、特定の議員に対して、「誠意ある答弁はできない」として、答弁を拒否したことを、「宮越市長のファッショ的性格が如実にあらわれたもの」と批判したものです。

市政ク議員ら陳謝と削除を要求

 樋口議員の発言が終了すると、市政クラブの石平春彦議員が、「休憩動議」を提出。議会運営委員会が開かれました。
 議運で、市政クは、樋口議員の発言のうち、「答弁を拒否した」の部分と「ファッショ的性格・・・」の取り消しと陳謝を要求してきました。また、市民ネットと恵風会から、「当該部分の訂正又は削除」との見解も示されました。

樋口議員、取り消しを拒否

 ここで、議運メンバーでもある樋口議員は、市長が一般質問に答弁しないことの不当性を前面に出して反撃し、「削除する意志がない」ことを主張しました。 (注:発言取り消しは、発言した議員の申し出によってしかできません。)

懲罰動議は出せず

 一部議員は、議運での追求は無理と見て、懲罰動議を提出する動きを見せました。しかし、樋口議員の断固とした態度に、「懲罰の必要なし」「陳謝までしなくても」の雰囲気が強く、動議が成立する見込がなくなり、懲罰動議の提出を断念せざるをえませんでした。動議が否決されれば、それこそ「市長の面目丸つぶれ」です。

強権的とか権力的ならいいのか

 それで、市長擁護派を代表して、石平春彦議員が、「発言取り消し動議」を提出しました。
 本会議での動議に対する質疑で、杉本敏宏議員は、「樋口議員の発言した内容には異論がないが、ファッショ的という言葉だけが問題なのか。強権的とか権力的ということならいいのか」と質しました。動議提出者の石平議員は、「何を言われているのか理解できない」と、質問にはまともに答えることができませんでした。
 また、杉本議員の反対討論に続いて、小林林一議員も反対討論。
 市長擁護派は、賛成討論さえ、組織できない状況でした。

十一人もの良識的な議員が

 動議は、異例の無記名投票となりました。その結果、十一対十七で動議は可決されました。
 市政クから思わず、歓声と拍手が出ましたが、「市長を守れた」の思いが、ほとばしり出た一瞬でした。
 反対討論に立った日本共産党と自由クだけでは、合わせて5人。議会人としての良識がある議員が、十一人もいることが示されました。

取り消し動議は可決したが

 投票結果に基づいて、議長が取り消しの同意を求めたのに対しても、樋口議員は毅然として、「取り消すつもりはありません」と返答。結局、議長職権で、「当該部分を議事録に記載しない」という措置が取られました。
 上越市議会では、現市長になってから、市長派からの「言葉狩り」ともいえる「発言の取り消しと陳謝」事件が多発しており、議会の在り方が問題になっていました。日本共産党と樋口良子議員の断固とした態度が、保守系議員らの共感を呼び、このような結果になったものです。

答弁拒否の事実を認定

 ことの発端は、自由クの小林林一議員の一般質問に、市長が答弁を拒否したことにあります。(前号参照) 宮越馨市長は、「答弁した」と言い張っているようですが、マスコミ報道でも「答弁拒否」と言っています。
 何よりも、樋口発言の中から、「答弁を拒否した」という部分の削除を提起さえできなかったことが、答弁拒否を雄弁に語っています。

どんな報復が

 「すべてを自分の意のままに動かしたい」「自分の気に入らないものに対し、報復をする」というのは、ファッショ的であり、独裁的の代名詞です。
 さて、樋口議員に対し、どんな報復が待ち受けているのか。
 「誠意ある答弁をしない」・・・ファッショ的性格どころか、ファッショそのものです。見つめて行こうではありませんか。