上越民報

1998年1月11日 90


国立高田病院
国立で存続し、機能整備・拡充を


 十二月議会の樋口良子議員の一般質問に対し、「特養ホームの整備は、国立高田病院の施設を利用した福祉・医療・保健施設の中で実現する。」との答弁をしました。厚生省は、国立病院の統廃合を進めています。そこで、上越市議員団では、議会閉会後の十二月十六日、国会の木島日出夫議員の部屋に、厚生省の担当者を呼んで、実情を調査しました。


遅々として進まず

 厚生省が国立病院の統廃合計画を公表したのは、昭和六一年です。しかし、国立病院所在地の住民や自治体からは、「国立での存続」の要望が強く、労働組合の運動などもあって、統廃合は、遅々として進んでいません。平成九年度もまだ二ヶ所の「移譲」が決まっただけだといいます。

厚生省 統廃合にあの手この手

 そこで、何としても統廃合を進めたい厚生省は、あの手この手の誘導策をめぐらせてきました。 その一つは、医者を配置しないこと。医者がいなければ、患者が来なくなり、病院の経営が悪化します。「経営改善が進まないから」ということで、統廃合を進めようというのです。 国立高田病院も、以前は、産婦人科などもあり、地域医療の中核施設としての役割を果たしていました。それが、最近一時、外科医も常駐せず、救急病院からもはずされるという情況です。患者数も減少しているといわれていますが、それらはすべて厚生省が、統廃合のために仕組んだことだったのです。 そうした仕打ちにもかかわらず、住民の「国立で残して」の声は強く、統廃合は厚生省の思うように進まなかったのです。

無償で払い下げ

 一定の条件が整えば、「国立病院を地方自治体に払い下げる」という制度は、以前からありました。平成八年六月に、厚生省は、「自治体が業務委託する場合でも、無償で払い下げる」というように、この条件を大幅に緩和しました。平成九年度の二ヶ所もこの制度によるものです。 上越市は、平成九年の六月議会で、「国立高田病院の跡地利用」などの文言がある「国立高田病院を中心とした医療保健福祉整備計画」調査報告書をいったん配布して、すぐに回収しました。この調査を始めた時期が、条件緩和の時期と重なり合います。

上越市も譲り受けて民間に委託するのか

 「地元の同意なく、統廃合は進めない」という厚生省の見解を、この日も確認しました。「地元」というのは、首長のことです。九月議会で、杉本敏宏議員が、宮越馨市長に、「国立高田病院を国立で残すと言明せよ」と迫りましたが、「医療機能を維持する」というだけで、「国立で残す」とは絶対にいいませんでした。その背景・理由は、「国から無償で譲り受けて、民間に委託する」という考えがあるからではないでしょうか。 これまで整備されてきている上越市の特養ホームは、民間業者が経営しているもので、そこに業務委託をしています。

上越市は国立病院の拡充に尽力を

 県立中央病院が移転した今、国立高田病院への住民の期待は強まるばかりです。それは、十月に行われた署名数にもあらわれています。上越市は、地域住民の要望に応え、国立高田病院の拡充にこそ、力を尽くすべきです。




12月議会に提案され、審議された全議案と各会派の態度


件  名 付託委員会


























 
備  考
議案第94号 平成9年度上越市一般会計補正予算
全委員会
介護認定モデル事業、ひとり親家庭医療費助成、重度身障者生活用具給付、障害者住宅整備等の増額、いわさきちひろ展など、市民要求を実現する施策での補正なので賛成。
議案第95号 平成9年度下水道事業特別会計補正予算 建設企業 国庫補助費の増額による補正。
議案第96号 平成9年度直江津駅南地区土地区画整理事業特別会計補正予算 建設企業 直江津駅自由通路の工事遅延による減額補正。
議案第97号 平成9年度ガス事業会計補正予算 建設企業 下水道工事に伴うガス管移設工事の減少による減額補正。
議案第98号 平成9年度水道事業会計補正予算 建設企業 下水道工事に伴う水道管移設工事の減少による減額補正。
議案第99号 議会の議員その他非常勤の職員の公務災害補償等に関する条例の一部改正について 総務 臓器移植法の施行に伴い、脳死したものに対する措置が療養対象になったことによる変更。脳死そのものは問題だが、措置は必要なので賛成。
議案第100号 上越市立幼稚園の幼稚園医、幼稚園歯科医及び幼稚園薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部改正について 文教経済 上に同じ。
議案第101号 上越市特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例の一部改正について 総務 冬期集落保安要員の報酬を月額2千円アップする改定。県が廃止見直しの対象としている事業。
議案第102号 上越市こどもの家条例の一部改正について 総務 寺町2丁目のこどもの家完成に伴い、それを追加。
議案第103号 上越市廃棄物の処理及び清掃等に関する条例の全部改正について 厚生 × 廃棄物の減量化、再資源化などを推進するために、新たな条例に作り替えるもの。し尿処理料金等を値上げするので反対。
議案第104号 上越市公営企業の設置等に関する条例の一部改正について 建設企業 南部工業団地の頚城村地籍にガスを供給するための改定。
議案第105号 字の変更について 総務 関川東部区画整理地区(ジャスコ周辺)の字の整理。事務手続き。
議案第106号 住居表示の実施区域及び方法について 総務 脇野田駅西側を大和5・6丁目とする。
議案第107号 頚城村への都市ガス供給施設の設置について 建設企業 南部工業団地の頚城村地籍にガスを供給するための改定。
議案第108号 上越地方広域事務組合の共同処理する事務の変更及び規約の変更について 文教経済 上越食肉センターの廃止に伴う事務変更と規約改定。畜産業者にとっては不便になり、負担増になるが、公社の経営改善のために賛成。
議案第109号 平成9年度上越市一般会計補正予算 総務 職員の給与改定に要する経費などの補正
議案第110号 平成9年度上越市国民健康保険特別会計補正予算 厚生 職員の給与改定に要する経費などの補正
議案第111号 一般職の職員の給与に関する条例等の一部改正について 総務 職員の給料、諸手当を改定するための条例改正
報告第12号 専決処分した事件の承認について(工事請負契約の一部変更について(直江津中学校屋内体育館改築工事)) 文教経済 直江津中学屋内体育館改築の設計変更による請負変更契約。工事費増。専決処分については、その理由がないことを追求。
同意案第4号 上越市助役の選任について × 山口弘司助役の再任。4年間宮越市政を支えてきた実績から不同意。
諮問第2号 人権擁護委員候補者の推薦について 花ヶ崎攸子 再任。3期目。
諮問第3号 人権擁護委員候補者の推薦について 山本卓子 再任。3期目。
諮問第4号 人権擁護委員候補者の推薦について 小日向治文 新任。前リージョンプラザ支配人。
諮問第5号 人権擁護委員候補者の推薦について 堀口信子 新任。現在、更生保護婦人会・民生委員・児童委員。
発議案第17号 保育施設の充実に関する意見書 連合新潟上越地協→市民ネット。
発議案第18号 法務局職員の増員に関する意見書 全法務上越分会→吉村議員。
発議案第19号 「食料・農業・農村地域に関する新たな基本法」制定に関する意見書 JA上越→坪井議員。
陳情 国民本位の「行政改革」・国民本位の公共事業推進を求める意見書 全建労高田支部→議長。陳情者が取り下げ。
陳情 時間外労働等の男女共通規制など労働者の労働条件と権利を保護・拡充する労働法制の改正を求める意見書 連合新潟上越地協→市民ネット。
陳情 98年度新潟県予算編成に関する意見書 軍事費を削って・・・新潟県実行委員会→日本共産党。
◎=可決・承認 □=継続 ○=賛成 ×=反対 △=一部議員賛成