上越民報

199710月5日 bW0

■住みよさ格付けの算出方法■

▼採用指標

 15経済指標を安心度,利便度,快適度,富裕度の観点から採用して,都市の住みよさを評価した。

安心度:

@ 1万人当たり病床数

    病気になった際の施設の完備状況

A l000人当たり出生率 子供を多く生める環境か

B l00人当たり85歳以上人口比率 長生きできる環境か

C 死亡率 少ない方がよい

利便度:

D 1人当たり小売販売額 買物がしやすい

E 1万人当たり全融機関数 全融機関が近くに多い

F 通勤時間 短い方が通勤に便利

快適度:

G 下水道普及率

H 1人当たり都市公園面積

I 住宅延べ面積

J 住宅地地価

    家を持ちたい欲求を考慮して安い方がよい

K 3年間の「転入―転出」人口差

    人を引き付ける都市の魅力を考慮

富裕度:

Q 財政力指数 都市の財政状態が市民への

サ―ビスに比例することから

M 納税者1人当たり課税対象所得額

個人の所得水準を比較

N 持ち家比率 個人の資産評価を加味

東洋経済新報社 「都市データパック」 1997年度版より

住みよさランキング

十一位は大型店のおかげ? 

 現市長の後援会報などで、「信頼できる大手民間調査機関の『全国都市住みよさランキング』で、669都市中十一位、長岡市と並んで県下トップの評価を得ました。」などと自慢しています。

 そこで、この「住みよさランキング」とは、どういうものか、資料を取り寄せて調べてみました。

住みよさランキング

総合順位は

十一位だが

 このランキングは、東洋経済新報社が発行している「都市データパック」 1997年度版に発表されました。それには上位16都市として、右の表のように示されています。

 確かに総合評価では、上越市は長岡市と並んで、「十一位、ランクAA、得点7・00」です。

 それでは、この「住みよさ」の評価が、どのような基準で出されているのでしょうか。「データパック」には、下の表のような指標で採点したと記されています。

上位十六都市の

特徴は

 上位十六都市を見ますと、ほとんどが地方の都市です。指標では、利便度が「AAA」、安心度が「A」か「AA」、富裕度がさらに悪いというのが目につきます。三田市だけが逆です。

 利便度というのは、三つの項目(D 一人当たり小売販売額・・・買物がしやすい E 一万人当たり全融機関数・・・全融機関が近くに多い F 通勤時間・・・短い方が通勤に便利)からなっています。

生活実感と

かけ離れている

 上越市の住みよさが、全国第十一位というのは、生活実感と大きくかけ離れているのではないでしょうか。

 個別の具体的な値を見てみましょう。目につくのは、利便度が、AAAで25位ということです。 快適度は79位ですが、安心度は149位、富裕度にいたっては257位です。簡単にいえば、「生活に便利だから、住みやすい」ということになります。

 利便度を引き上げているのは、「D 一人当たり小売販売額(市内の小売業の売上額を人口で割った額)・・・買物がしやすい」で、全国四十八位、ランクAAA、得点=10点で、県内第一位です。

ウイングが

利便度を高める

 一人当たり小売販売額とは、市内の小売業の売上額を人口で割った額です。小売店舗数が、対前年度比マイナス5.8%で2050店に減ったにもかかわらず、小売販売額は、10.9%増の1972億円。ウイングマーケットの売上が、大きく寄与していることがわかります。

 これが、「住みよさ十一位」のからくりなのでした。

 この評価時点は、94年度ですから、まだ、ジャスコが開店する前です。開店後の最近のデータでは、もっと大きなウェートを占めていることでしょう。その意味では、現市長がいうように、「住みよさ全国一位」は、夢ではありません。

 大型店が増えれば増えるほど、高田や直江津の商店街が寂れればさびれるほど、市民にとって、とりわけお年寄りや障害者にとって不便になればなるほど、「住みよさ」の順位は上がっていくのです。

 こんなことを自慢する市政はかえなければなりませんね。