日本共産党上越市議会議員杉本敏宏
市政レポート
2006年1月1日 bX3

目次
☆新しい年に思うこと
☆新幹線開業後の並行在来線にどう対処するか


新しい年に思うこと
 あっという間の一年間でした。
 二月の市議増員選挙では、吉川区の橋爪法一氏が定数1で勝利し、3名の議員団になりました。合併した新上越市には、たくさんの市民要求が渦巻いています。面積が大きくなった上に、合併のひずみが出始めてきています。住民要求を取り上げた日本共産党議員団の提起・提案のいくつかが、市政に反映するようにもなりました。新しい年も、市民要求を柱に据え、その実現のために、提言・提案をしていきたいと思います。
 一月十一日から日本共産党第二四回党大会が開かれます。大会決議案では、自民党政治の根源にメスを入れ、「三つの異常な特質」を解明し、その解決の方向、「資本主義をのりこえる新しい社会への展望」を明らかにしています。「たしかな野党」としての役割、これは国政だけでなく、市政でも求められています。その角度から、議員団の活動にも新たな提起がなされています。
 憲法をめぐる動きがいよいよ激しくなってきました。憲法とともに育ち、生活してきたものとして、その改悪を許さず、住民生活にどう憲法を生かしていくか、この視点で、力をつくしていきたいと思います。

 二〇〇六年一月
上越市議 杉本敏宏
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新幹線開業後の並行在来線に
どう対処するか

新幹線と並行在来線
 新幹線は技術進歩の象徴であり、鉄道技術の粋を集めたものです。新幹線が、地域の発展に役立つには、在来線との共存が必要だが、今の枠組みでは、新幹線と在来線の経営を分離することになっています。分離した在来線には未来はありません。
 上越市は、この分離を認めて新幹線着工を推進してきましたから、その責任は大きいといわざるを得ません。
2010年問題とは
 2010年問題とは、「北陸新幹線が金沢まで延伸されることによって、上越新幹線が枝線化し新潟市が落ち込んでしまうという危機意識」です。本来の問題は、「並行在来線として残された信越本線、北陸本線、ほくほく線どうしていくのか」、という全県にわたる深刻な問題であり、特に上越地域には、さけて通れない問題です。また、上越市と県都新潟市をどう結んでいくかという問題でもあります。
問題を考える基本方向
 並行在来線に対する基本方向を、どう考えていくか。 
@将来も持続可能な鉄道、地域の足として、この鉄道を守っていくという立場が大事です。
A住民と利用者にとって利便性の高い鉄道でなければならない。
Bこの地域のまちづくりや産業の振興に役立つ鉄道にすること。
Cすでに「上越市並行在来線市民懇談会」がなどを通じて市民参加を得ているが、計画の決定過程に、住民参加を貫くこと。
在来線引き受けに消極的だった新潟県
 「県が責任を持って」などというふうにいっておれないのではないか。
 並行在来線問題が、新幹線を着工の最大のネックだった。新潟県は、新幹線と切り離せば赤字になることから「引き受けられない」という姿勢をずっととってきました。1997年1月8日の上越タイムスで平山知事は、「並行在来線は、赤字になるのは目に見えているから、とても引き受けられない」といっています。
県の尻を叩いた上越市
 これに対して上越市はどうしたか。
 「21世紀にのこるのりもの新幹線」という本、渋る平山知事の尻をいかに叩いて、新幹線着工にゴーサインを出させたかということの得意話がたくさん書かれている。一万人集会を開いて県に、「うん」といわせた。だから上越市には特別な責任があるのです。県との協定では、「県が責任をもって存続をはかる」となっているが、県にだけ任せておけない。上越市が主導的に取り組むべき課題ではないか。
今の枠組みでは採算が取れない
 今の枠組みでは、三セク経営が赤字になるのは明らかですから、それを乗り越えていくためにはどんな取り組みをしなければならないか、ということです。
 昨年6月の県の報告、「並行在来線の経営に関する概略調査の結果について」の中で、「一番有利な青森方式」でやっても、信越線も北陸線も大幅な値上げをしても、30年間の収支は最低で77億六千万円の赤字という試算を明らかにしました。
 もともと鉄道というのは、特急とか急行とかの優等列車で稼いだ金で、普通列車の運行を支えているというのが、経営の実態です。並行在来線とは、「新幹線の開業により特急列車が新幹線に移る線」ですから新幹線ができますと、信越線・北陸線の特急列車は、いっさいなくなります。これが大前提です。特急列車という金儲けの部分がなくなれば、赤字しか残らないというのは当たり前のことです。だから、平山さんは渋ったわけです。
 『今の枠組みでは、どうやっても採算が取れない』ことは、あらゆる面から明らかですから、国とJRの責任で採算が取れるように、もう一度枠組みを考え直してもらうことが必要です。
@並行在来線の継承によって生じる巨額の初期投資に対して交付金の創設など財政支援するよう国に働きかけること。
A鉄道資産を、無償譲渡するよう国とJRに要求すること。
B経営が安定するまでの間、国に財政支援措置を求めること。
C直江津〜新幹線新駅の間も必ず移譲すること。
並行在来線を地域住民の足に
 三セク鉄道を地域住民の足とするために、どんな取り組をするか。
@金沢から新潟まで走っている特急北越を存続させること。
A快速くびき野の増発と妙高高原駅まで延伸する。
 この問題では、上越市議会は大きな経験をしております。
 2002年2月に、国鉄労働組合から「列車ダイヤの充実と利便性の向上を求める請願」が出され、3月議会で意見書が採択され、議長名でJR新潟支社に要請書が出されました。助役がすぐに新潟に飛ばれて、交渉をされました。その結果、くびき野が3往復走るということになりました。
B企画乗車券の復活。
 当時「みのり回数券」が廃止されていたものが、「えちご往復切符」として復活いたしました。これもこの運動の中で勝ち得た成果です。
 C直江津駅止まりになっているほくほく線の列車を新幹線の新駅まで延伸すること。また、通学のことを考えれば、直ちに高田まで伸ばすべきです。
 D三セク鉄道の経営のためにも、新幹線との乗り継ぎの便の問題、通勤通学に対応したダイヤ編成が必要です。
 引き受けざるを得なくなった並行在来線の存続をはかっていくことは、この地域にとってたいへん重要な問題ですので、以上の諸点について市長のお考えを伺いたいと思います。
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【市長答弁】
 並行在来線は、@市民の日常生活の重要な交通手段、A市民生活や地域経済を支える都市基盤、B今後は高齢化、地球環境への配慮、市町村合併に伴う生活圏や産業、観光などの広域化を促進する交通手段、C全国の貨物輸送ネットワークを担う重要な路線として、今後も存続していかなければならない。
 しかし、並行在来線の将来の経営にあたっては、@鉄道利用客の減少とこれに伴う収入減、A開業時の多額な初期投資による経営の悪化が懸念される。県や関係団体と連携し、積極的にこの問題に対応していく。在来線の利用促進や並行在来線の存続に向けた検討や要望活動を積極的に行っている。継続的な情報提供に努め、並行在来線の認識を深めていただだき、利用促進につなげていく。
 並行在来線の経営は、極めて厳しい推計結果が示されておりますので、経営分離後の並行在来線の経営が成り立つよう、国に対し、JR資産の無償または時価での譲渡や起債・交付税措置による地方負担の軽減、三セクの経営が安定するまでの一定期間における財政支援措置の創設などを要望してきております。
 鉄道網は、市民の日常生活や経済活動にとつて重要な役割を果たしており、まちづくりを進める上での基礎的かつ重要な社会基盤であると考えております。今後の存続及び安定的な経営に向け、「くびき野」の増便と妙高高原駅までの延伸や「サンダーバード」の直江津駅乗り入れ、ほくほく線の高田駅乗り入れなどをJRや北越急行に申し入れております。
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【再質問】
 全般的には前向きな答弁でした。
 信越線と北陸線だけでなくほくほく線もたいへんなわけです。ほくほく線は今「はくたか」でもっているが、これが新幹線開業と同時に全廃される。ドル箱がなくなる。県の試算では、収入が5億くらいで経費が10億くらい、おおよそ毎年5億くらいの赤字という予想です。赤字だらけの線を三つもかかえる。この財政負担は、県と市の負担ですから、財政運営をどうしていくのか。地方交付税がどんどん減らされていきますから、交付税措置はあてにならない。
 数日前からどんどん雪が降っております。今この信越線、北陸線の除雪体制がどうなっているのか。大豪雪地帯で三セクが、この路線を維持できるのかどうか。
 信越線沿いの柏崎、長岡、見附、三条、加茂、みんな特急が停まらなくなりますから、そういう信越線の各都市と力をあわせて、運動を進めて行く必要があるんではないか。
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【再答弁】
 並行在来線で、地方に重い負担がのしかかるという問題は、全国的に大きな問題ですから市長会などを通じて切実に訴えている。例えば、負担していった場合に赤字再建団体になることもある。その場合に、線路をそこで切るわけにはいかない。とても維持運営できないという状況が数多く出てくる可能性がある。整備新幹線を受け入れたわけですから、いろんな形の公的資金の導入が必要だと、強い口調で申し上げてきております。全力をあげて、国会議員や国の役人を通し、公的資金の導入、国の支援を訴えていきたいと思っております。
 並行在来線を存続させていく、この線路がありつづけるために、連携が必要であると思っております。三セクとなった後の利便性の提供とか、この線路を維持できるのかというところで連携を取っていかなければならない。今後の並行在来線を真に考えていく時には、見附、長岡、柏崎、そういった方々のお力も借りながら、議論をして県や国の方に、そういった支援を求めていく体制を整えていかなければ、大きな力をこの運動体として引っ張っていくことはできないのではないかと、そのように思っておりますので、議員のご指摘のそういったところとの連携についても今後の研究材料にさしていただきたい。しっかりとやらせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。
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