平成13年 12月 定例会(第5回) − 12月17日−02号

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◆11番(杉本敏宏議員) 私は、二つの問題について一般質問をします。一つは、市債の返還についてであります。もう一つは、国保税の問題についてであります。
 けさほどからの議論の中でも、また市長の公約の中でも財政再建とか財政の健全化というようなことが言われてまいりました。午前中、小林林一議員が上越市の市債の額について話されましたけれども、大変な市債残高を抱えているわけであります。この財政を健全化することなしに、これからの市政運営というのは大変厳しい状況になるのではないか、このように思うわけであります。それで、この上越市の市債の多さというのは、もちろん市民の皆さん方もいろいろ心配されておられますけれども、市内だけではありません。周りの近隣の市町村の皆さん方も大変注目をしているわけであります。例えば先日、隣の三和村で市町村合併の集落説明会というのが行われました。その中で、高倉村長の地元の集会でありますけれども、ここでこういう質問が出されたそうであります。「合併すれば、借金の多いところに搾り取られるんではないか」、こういう質問が出たというふうに聞いております。これほど上越市の借金の多さが、皆さん方の心配の種になっているんだろうというふうに思うわけです。具体的に私は三つの質問をさせていただこうと思っております。
 一つは、国は行政改革で地方交付税を削減するというふうに言っているわけでありますけれども、これまでの上越市の市債の返還というのは、この交付税に頼る方向が鮮明でありました。それがこういうことになってくるわけでありますから、今後どのように進めていこうとされているか、木浦市長の見解を伺いたいと思うわけであります。宮越前市長とは私もこの場で財政論議、中でもこの市債の問題で何度も議論をしてまいりました。その中で、宮越前市長が強調されていたのは、市債の中には二つの種類があって、元利償還金の一部が交付税算入される、そういう市債と、市の一般財源から全部返済しなければならない市債と、二つがあると。後者の方を「通常分」というふうに表現をされていたかと思いますが、これが自分が市長に就任してからふえていないから、健全なんだというような言い方をされていたかと思います。しかし、今国挙げて行政改革といって進めていることの中では、この論理がだんだん成り立たなくなってきているのではないかなと思うわけです。小泉内閣は、行政改革ということを大きな柱に据えて、今仕事をしておりますけれども、その目玉の一つが、皆さんも御承知のように、地方交付税の削減であります。この地方交付税を削減する方法として今政府与党で考えているものには二つの方法があります。
 その一つは、市町村合併です。現在の市町村合併の推進策によりますと、例えば今任意協議会がつくられているこの5市町村が合併した場合、15年間は優遇措置がありますからあれですが、その優遇措置がなくなった15年後には、ちょうど4町村に現在交付されている分がそっくりなくなって、今上越市に交付されている分で5市町村を賄わなければならないという、こういうことになるわけであります。こういう形で合併を進めることによって地方交付税を削減していこうというのが一つの方法でありますが、もう一つは交付税制度そのものを直接的に改変しようという中身であります。6月に、皆さんも御承知のように、小泉内閣「骨太方針」というものを出しましたけれども、この骨太方針に基づいて、総務省が8月30日に経済財政諮問会議に一つの文書を提出いたしました。これは、「2002年度に向けての政策推進プラン」というものでありますが、ここで幾つかのことがこの地方交付税の問題で盛り込まれています。最終的にはこの12月、年末に地方財政対策というものが出される、その中で最終決定をするというふうに言っておりますけれども、大方この政策推進プランで進められていくことになるだろうと言われております。そこではこの地方交付税の削減の方法として、一つは事業費補正を縮小、見直しするということが言われています。これは、基準財政需要額の算定に当たって投資的経費に係る各自治体の現実の財政需要を算定する根拠になっているものでありますが、その補正の比率でありますけれども、これを縮小、見直しするということであります。
 それから、二つ目は段階補正、これを見直すというふうに言われておりますが、これは行政経費が割高となる小規模団体に対する割り増し率のことでありますが、これを見直すと。
 それから、三つ目が留保財源率の拡大見直しをすると言っております。段階見直しは、この中身からも明らかなように、小規模自治体が大変見直しをされると苦しい財政事情になる、だから合併をしなさいという合併誘導策として打ち出された面もあります。しかし、最初に言いました事業費補正というのは、小さな規模の町村よりも一定規模以上の市の方に大きな影響が出てくる見直しであります。私ども日本共産党が新潟県の財政当局に照会をいたしまして、この事業費補正が今言われているような形でやられた場合、総務省の方では事業費補正を半減させるというふうに、地方債の償還分を半分にするというようなふうに言っておりますけれども、そうした場合にどのくらいの影響が出てくるかということで問い合わせをいたしました。その結果は、全県で506億5,200万円ほどの持ち出しになると。これを新潟県に来ている市町村分の交付税全体とでもって割り算をしてみますと、おおよそ18.6%になります。ですから、平均的に見ますと、この事業費補正が行われると今上越市に来ている交付税のおおよそ18.6%程度が削減されることになるということになるわけです。そうしますと、なかなか今まで言われていたような形で、交付税に算入されてくるから安心だ、安全だというふうには言っていられないのではないかというふうに考えるわけですけれども、この点で市長のお考えをお聞きしたいと思います。
 それから、二つ目は前の市長、宮越市長はこの一般会計以外の特別会計の市債については、これは返済の仕方が違うんだということを強調しておられました。どういうふうに違うかといいますと、これは利用料によって返済をしていくものだから、そういう一般財源からの持ち出しはないんだということを強調しておられたわけであります。しかし、今の特別会計の市債残高を見ますと、例えば下水道特別会計などは一般会計と同じぐらい、470億円を超える市債残高があります。これは、今の下水道料金では到底返済が不可能だと思うわけです。そうすると、何か手だてを考えなければ、端的に言って下水道料金の値上げを考えなければ、これはできないのではないかと思うわけです。また、ガス事業でも45億円ほどの市債がありますし、水道でも112億円もの市債残高があります。こうしたものは今の料金体系のもとでは、とても返済が不可能ではないかと。前の市長が残していった負の財産を木浦市長にどうするんだと聞くのも酷なことかもしれませんけれども、市民の皆さん方は大変注目されている部分でもあると思いますので、ぜひとも御答弁をいただきたいと思います。
 次に、国保税の問題でありますが、この国保税、上越市の国保税は県内で一番高いというのは、有名な話であります。こんなところでは1番になってほしくないわけでありますけれども、大変な1番であります。1人当たりでもって見ますと、8万8,357円というのが12年度の実績でありますが、ほかの市町村はどうかといいますと、例えば糸魚川市は7万9,946円で、これが2位であります。ざっと1万円上越市が高い。1位と2位との間で1万円の差があるという、とてつもなくそういう点では高いわけであります。そういう国保税でありますが、ぜひともこれを引き下げてほしいというのが多くの市民の皆さん、とりわけ国保に加入しておられる方々の願いではないかというふうに思います。
 ちなみに、私もこの国保の加入者でありますけれども、年間最高額の53万円の支払いをしております。毎月介護保険料と含めて6万5,000円ずつ引かれるわけでありますけれども、いかに高いかというのが身にしみてわかるわけであります。この国保税、9月議会で私が前市長に質問をいたしましたところ、引き下げを検討する必要があるかもしれないなというような答弁がありました。市長がかわりまして、この点でどういうふうにされるかお聞きをしたいと思いますが、この国保税の問題では、国保の財政をどうするかということが大変大きな問題になるわけであります。政府与党の社会保障改革協議会が11月の29日にまとめた医療制度改革の最終報告では、70歳以上のお年寄りの患者負担を、現行1割でありますけれども、2割に改めたい。一たん見送られたような形になっておりますけれども、近い将来どうしてもやりたいというふうに言っているようであります。そうしますと、老人保健の方に、対象の年齢が75歳になるわけでありますから、70歳から75歳未満の方々が高齢者医療制度から国民健康保険に移ってくることになります。そうすると、そうした人たちの医療費が国保の財政から支払わなければならないということになりますので、その負担が出てくるかと思うわけでありますけれども、この負担が一体どのくらいになるのか、そしてこれにどのように対応していこうとされているのかお聞きしたいと思います。
 そして、最後でありますが、この国保の税額を決める上で一つ重大な問題がございます。といいますのは、生活上やむなく土地や建物を譲渡、売却、例えば税金を払わなきゃいけないために、土地を売ったとかということがままあるわけでありますけれども、こうした場合の譲渡所得が国保税の所得割の賦課算定の基礎に算入されることになっているわけです。実は所得税や市町村民税は、この分は特例が設けられていて、算入されないようになっているわけでありますけれども、国保税だけは算入されるようになっております。この問題で条例改正などを行えば、外すことができるのではないかというふうに思うわけですけれども、その辺でやるおつもりがあるかどうか、お聞きをしたいと思います。

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◎木浦正幸市長 最初に、国は行政改革で地方交付税を削減すると言っているが、交付税に頼っている市債の返還をどのように進めていくのかとの御質問にお答えいたします。
 地方交付税は、「標準的行政を行うための支出に比べ、地方税収が不足する地方公共団体に対し交付される税」であり、所得税、法人税など国税5税の一定割合を地方公共団体に安定的な財源として保障するという大きな役割を果たすとともに、標準的な行政を行うために必要な地方税収の地域間格差を是正する機能を担っております。しかしながら、バブル経済が崩壊し、景気低迷が長期化する中で、地方財政の収支は悪化を続け、また交付税の原資である国税収入も減少したことから、財源不足を交付税特別会計が借り入れを行うことによる地方交付税総額の増額と財源対策債の発行により補てんするとともに、平成6年度から8年度にかけての特別減税、平成10年度からの恒久的減税の実施などによる個人住民税等の減収を減税補てん債で補てんを続けるという状況にあり、さらにここ数年間のたび重なる景気回復のための公共事業を補正予算債を発行して実施してきたことなどから、平成13年度末の地方の借入残高は188兆円にも達する状況となっております。
 こうした状況の中で、当市の市債残高も年々増加してきており、一般会計の市債残高は平成13年度末には約490億円、このうち減税補てん債等の特別分は約165億円、建設事業等に充てたいわゆる通常分では約325億円となる見込みであります。また、市債残高に対する交付税措置額は約233億円で、全体の47%程度が見込まれるところであります。国、地方を通じて大変厳しい財政環境の中で、国は構造改革を進め、さきに閣議決定された平成14年度予算編成の基本方針にもありますように、国の一般歳出の抑制とあわせて地方財政規模を抑制するとともに、地方交付税については、段階補正や地方債の元利償還金に対する事業費補正等を見直すこととされております。
 なお、地方財政対策が示されていない現時点では、具体的にどのような見直しとなるかは明らかではありませんが、新聞情報等から推測しますと、平成13年度までに発行する地方債の元利償還金に対する交付税措置は、約束どおりこれまでのルールが継続されるものと考えております。しかしながら、国税の減少に伴って、平成14年度の地方交付税の交付総額は、国の概算要求段階では13年度に比べ6.7%減と見込まれているところであり、当市に交付される地方交付税は、13年度よりも少なくとも7億円程度は減少するのではないかと見込んでいるところであります。このような状況は当市に限ったことではありませんが、いずれにしても税収も減り、交付税も減るという大変厳しい状況の中にあって、これまでの行政全般を改めて見直し、各種事業の必要性、緊急性等を吟味して実施するとともに、市債の償還にも対応していかざるを得ないところであり、こうしたことからも今後の市債発行はできる限り抑制し、後年度負担の軽減に努めなければならないと考えているところでございます。
 なお、地域住民に直結する行政を行っている私たち市町村が安定した行政サービスを行っていくためには、地方財源の充実、確保が前提であり、またそれが国の責務でもあると考えておりますので、今後とも国からの適切な税源移譲や必要な交付税総額の確保に向けて、市長会等を通じて積極的に国へ要望してまいりたいと考えているところでございます。
 次に、下水道債などの特別会計債の返済にどのような手だてを考えているかとの御質問にお答えいたします。下水道は、居住環境の改善とともに私たちの生活に潤いと安らぎをもたらす川、池、海といった水環境の水質保全、人が自然と調和して生きる上で不可欠な都市基盤施設であります。当市の下水道事業は、昭和54年に事業認可を受けて事業を開始して以来、順次事業認可区域を拡大しながら整備に努めていることは、御案内のとおりであります。この結果、平成12年度末では供用区域が1,055ヘクタール、人口普及率は32%となりましたが、県内市町村の普及率平均44.7%にはいまだ達していない状況であります。したがいまして、市民生活に密着した重要事業である下水道整備については、今後も厳しい財政状況に留意しながら着実に進めていかなければならないと考えております。このように極めて重要な下水道の整備には多額の経費を要しますので、御利用いただく皆様から納めていただく受益者負担金や国庫補助金のほか、残余については、市債を発行することにより賄っているところであります。
 また、下水道の維持管理につきましても多額の費用がかかることから、その財源の確保につきましては、国、県、市町村や有識者の代表で構成されている下水道財政研究委員会が、「使用者は、下水道整備により生活環境の改善等の利益を受けること及び水質汚濁の原因者であることにかんがみ、その受益等に応じて適正な費用負担をすべきである」と使用者負担の原則を提言しており、具体的には、使用料単価は維持管理費及び資本費を対象として適正に設定することとされております。下水道債の元利償還につきましては、約半分が交付税措置されることとなっており、その他については、使用者負担の原則に基づき、使用料で賄うこととなりますが、下水道の普及率が他市と比べて低い当市では、使用者に対して過度の負担とならないよう、資本費平準化債や一般会計からの繰り入れにより使用料金を低目に設定しているところであります。
 なお、使用料の改定時期につきましても、下水道財政研究委員会では「使用料は、2年ないし3年程度の期間における適切な時期に改定することが妥当である」と提言しており、当市でもおおむね3年ごとに使用料を見直しているところであり、平成7年、平成10年、平成13年と、過去3回の料金改定をお願いしておりますことは、御案内のとおりであります。今後下水道の供用区域が拡大し、汚水の流入水量が増加することにより、汚水の処理単価は多少下がってまいりますが、中長期的な視野に立って事業を進める中で、従来にも増して下水道事業の経営基盤の強化や維持管理の効率化に努めながら、使用料についても定期的な見直しを行い、使用者負担の原則に立って適正な料金設定を図るとともに下水道債の返済にも対応してまいりたいと考えております。
  次に、国民健康保険税についてお答えいたします。初めに、政府の医療制度改革で高齢者医療制度の対象年齢が75歳に引き上げられた場合の影響についてであります。まず、医療保険制度における保険給付費の負担の仕組みを御説明させていただきます。保険給付費の仕組みは、一般医療制度と高齢者医療制度に大別できます。一般医療制度は、加入者の保険給付を保険者が直接行うものであります。これに対し高齢者医療制度は、居住する市町村単位に設けられた老人保健特別会計を通じて加入者の保険給付を間接的に行うものであります。この際、高齢者の自己負担の軽減財源として公費、すなわち国、県、市町村の一般財源が投入されております。また、高齢者の保険給付を間接的に行うのは、医療費の高い高齢者の加入率によって生ずる保険財政の均衡を図るため、例えば高齢者の加入率が全国平均の2倍のところは直接給付の場合の負担額の半額の拠出に軽減し、逆に全国平均の半分しか高齢者がいないところは本来の負担額の2倍を拠出するもので、高齢者の加入率の高い市町村国保の財政支援制度であります。
  そこで、お尋ねの70歳から74歳の高齢者が高齢者医療制度から一般医療制度に移ることによる国保財政の影響について、去る11月29日政府与党社会保障改革協議会が決めた医療制度改革大綱を、細部については、9月25日に公表された厚生労働省の医療制度改革試案を参考に、本年度にこの改革が実施された場合の試算を100万円単位でお示ししたいと思います。国保加入者の70歳から74歳の総医療費は、21億3,100万円であります。現行制度では、19億8,200万円を老人保健特別会計が負担し、1億4,900万円を患者が負担しております。改革では、患者負担が外来の上限制限の廃止等により負担率が7.0%から8.7%と上昇することにより3,600万円増の1億8,500万円となり、国保の保険給付費は19億4,600万円と試算されます。保険給付費の負担財源は、一般加入者分については、国保税と国庫支出金で折半します。また、退職者医療分は該当者の国保税とその不足分を被用者健保の拠出金で負担します。この制度に基づき試算いたしますと、一般加入者分の保険給付費の増は6億7,600万円で、国保税負担分は3億3,800万円となります。また、退職者医療分は12億7,000万円で、この該当者の国保税は、2億6,200万円であります。以上の試算の結果、国保会計の収支に影響する国保税負担増分は、6億円となります。
 一方、老人保健特別会計の負担分が19億8,200万円減少することに伴い、これに対応する老人保健拠出金も減少します。医療制度改革試案では、老人保健拠出金にかかわる三つの改正が予定されています。第1に、公費負担が現行3割から5割に引き上げられます。これにより健康保険全体の負担が軽減されます。第2に、老人加入率の上限制限が撤廃されます。これにより上越市の国保では、老人加入者調整率が39.5%から29.3%と試算されます。第3に、老人保健拠出金も国保税、国庫支出金、退職者医療分で負担しますが、退職者医療分の負担が加入率相当額の半額から全額に引き上げられます。これにより国保税の負担が減少します。この制度改革試案に基づき試算いたしますと、老人保健拠出金は、現行22億3,800万円から8億8,000万円に減少します。また、国保税負担分は、現行10億1,900万円が3億2,700万円と6億9,200万円の負担軽減となります。以上の試算結果では、保険給付費増による国保税負担増が6億円で、老人保健拠出金の国保税負担減が6億9,200万円でありますので、制度改革では差し引き9,200万円の負担軽減となります。しかし、この試算は13年度に制度改正された場合の試算で、実際の制度改革は14年度から老人保健の対象者の年齢を1歳ずつ繰り上げて、18年度に移行がなされるものでありますから、年々悪化する国保財政を多少緩和する程度の効果しかないものと考えられます。
 次に、国民健康保険税を引き下げるべきではないかとのお尋ねについてでありますが、上越市の国保税が高いのではないかとの御指摘については、私も耳にしていたところであります。そこで、県内20市のデータを確認したところ、いろいろな比較基準があろうかとは存じますが、加入者1人当たりの保険税が一番高いことから、上越市の国保税が高いとの認識をしております。そこで、国保税を引き下げるべきではないかとのことですが、これを検討する場合、国保会計の現状を把握し、あわせて将来の見通しを立てていかなければならないことを御理解いただけるものと存じます。国保会計の12年度決算では、単年度収支で約2億円の黒字を計上したところでありますが、13年度の決算見込みでは約2億円の赤字が見込まれており、収支が急激に悪化した原因は、老人保健拠出金が前年度比15.1%、3億321万円増加したこと及び長引く経済不況や収入の少ない高齢者等が年々増加しているため、1人当たり国保税が前年度対比1.3%減少している一方、1人当たり保険給付費が4.6%増加しているからであります。
 なお、この収支悪化の基本的要因は少子高齢化と経済不況によるもので、14年度以降に改善される見込みがありません。したがいまして、国保加入者の御負担を、可能であれば軽くしたいとは存じますが、今ほど申し述べました今後の収支状況を考えますと、国保税を引き下げる環境ではないことをぜひ御理解賜りたいと存じておるわけであります。
 最後に、生活上やむなく土地、建物を譲渡した場合に所得割の賦課算定から除外できないのかとのお尋ねについてお答えいたします。まず、国民健康保険税の課税所得の範囲につきましては、地方税法で定めており、これに特例を設けることはできない制度となっておりますことを御理解願いたいと存じます。しかしながら、生活が著しく困難になったため土地、建物を譲渡した場合については、上越市国民健康保険税条例第16条第1項第2号の減免規定、すなわち「当該年において所得が皆無となったため生活が著しく困難となったとき、又はこれに準ずると認められるとき」の適用が可能である場合も十分想定されますので、この適用基準について国保運営協議会にも諮り、早急に整備し、対処してまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。
 以上でございます。

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◆11番(杉本敏宏議員) 再質問をさせていただきます。
 特別会計の市債の返済について、下水道特別会計のことで詳しく説明をしていただきました。大体3年ごとに見直しをしてきたと。ニュアンスからしますと、これからもそうなるだろうというようなことかと思いますが、前回は9.5%ぐらいの値上げだったと思いますけれども、毎回1割近くの値上げをされていくと、この市民の負担というのは、どこまで上がっていくんだろうかと。もちろん下水道を普及させなければいけないわけですけれども、一方で利用料がどんどん、どんどん、3年ごとに1割ずつ値上げがされていくというようなことになると、ある意味では痛しかゆしではないのかなというようなことになるかと思うんです。それで、今までも一部一般会計からの繰り入れが行われているようでありますけれども、私は本気でこの下水道を普及させていくということであれば、一般会計からの繰り入れをもう少しふやして、そしてこの利用料の引き上げをもう少し抑える必要があるのではないか、そのように思うわけです。そうしないと、そんなに高くなるんだったらうちの方はもうちょっと後に、来なくてもいいよとか、後にしてもらいたいよなんていう話になってしまったら、これは大変うまくない話なわけでありますから、その辺の御検討をいただけるかどうか、お答えをいただきたいと思います。これは、下水道の問題だけではないわけでありまして、先ほども言いましたけれども、ガス、水道両会計でも、合わせれば150億円を超える市債があります。これも水道料金の値上げ、ガス料金の値上げで賄っていくんだということになりますと、私たちの生活のもとになっているインフラの大事なところ、水、燃料、そして最後の始末、ここのところで毎年のように値上げが繰り返されるというようなことになれば、これは市政の問題としても重大なことではないかなというふうに思うわけです。そういう点で利用料の値上げ以外に何か手だてをお考えになっているかどうか、考えがあれば、お聞かせいただきたいというふうに思います。
 国保税の問題ですが、上越市の国保税が高いというのは、いろんな指標があるわけですけれども、引き下げは難しいというようなお答えでした。私は、先日いただきました5市町村の合併協議会、任意協議会の資料を見させていただきました。この中では、行政サービスは高い方に合わせる、いい方に合わせるということになっております。それで、市町村合併に関する勉強会の調査報告書を見ていきますと、12ページに国保税の数字が載っております。上越市50万2,000円、年額で、これは年収600万円のモデル世帯についての試算です。年収600万円で、固定資産税額が10万円、そして妻と子供が2人という標準世帯ですね。これで比較すると、上越市の国保税は年間で、この方は50万2,000円を払わなきゃいけないんですが、牧村では43万8,000円、清里村44万円、三和村33万7,000円、名立町がさらに低くて31万3,000円というふうになっています。これの一番行政サービスの高いところ、すなわち名立町の31万3,000円に、合併した場合には合わせなきゃいけないわけです。合併したらそのとき考えるわいと、一気にそこまで下げますよというんであれば、これはまたこれでそういう議論も成り立つかと思うんですが、合併したときにそこまで引き下げられるんであれば、今だってそういう手だてをとれるのではないかというのが私の考えです。合併は、平成15年ですか、期限が決められている、実は期限がないんだけれども、決められているというふうに言われている、それまでに進むわけでありますが、それまでに進めてできることであれば、今だってここまで当然引き下げてしかるべきではないかなというふうに思うわけでありますけれども、市長の見解をお聞かせいただきたいと思います。

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◎木浦正幸市長 再質問にお答えさせていただきたいと思います。
 下水道利用にもっと一般財源を投入して、この事業を推進していったらどうだということについてでありますが、市の財源はけさほどからずっと議論をさせていただいてきているとおり大変厳しく限られているところでございまして、下水道使用料抑制のための一般会計繰り入れ拡大も選択の一つではあると思いますけれども、一方、その他の歳出について、例えば福祉や教育、その他の充実についても多額な予算が必要でございます。そのようなときに下水道使用料のように、特定の受益に対しましての負担は、やはり適切な水準を考えていかなければならないのではないかというふうに思っているところでございます。そして、2番目のガス、水道利用につきましても同じ質問がございましたけれども、そのように考えさせていただいているところでございます。
 そして、国保税の引き下げについてということに御質問がありましたけれども、国保税の改正を検討しなければなりませんけれども、改正内容については、被保険者、公益関係機関を代表する委員で構成する国保運営協議会等と協議し、最終的に判断したいと考えているところでございます。
 以上でございます。

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◆11番(杉本敏宏議員) 御答弁いただきましたが、国保の問題でもう一つだけ指摘をさせていただきたいと思いますが、これは9月の22日付の新潟日報でありますけれども、「財源が厳しい県内国保」ということで、6割近い市町村が赤字だという、こういう見出しの記事が載っております。この中で、県内109の保険者があるそうですけれども、これ合わせて合計で一般会計から103億2,900万円を繰り入れているというふうに書かれております。しかし、我が上越市の国保会計には、一般会計からの繰り入れはゼロなわけであります。これは、何とか考えていただく余地があるのではないかというふうに思うわけです。
 また、先日といいますか、11月の1日付で、国保新聞という新聞がありますが、国保の運協の委員のところに送られてくるものでありますけれども、総務省は赤字補てん的な繰り入れの解消が必要だという方針を出した。国保財政が赤字なために、多くの市町村で、一般会計からその赤字解消のために繰り入れをしているというのは、もう公知の事実になっているわけです。総務省は、財源措置をとって何とかしなきゃいけないということのようですけれども、当面それを待っていては、この国保税、なかなか下がらないわけでありますから、ぜひともお考えをいただきたいと思います。何しろ、先ほども言いましたように、市町村合併によって二、三年後には20万円ほどもう下げなきゃいけない、標準家庭で。下げなきゃいけないわけですから、もちろん一気に下げていただくのも結構ですが、それこそ段階的に、年次的に引き下げるという方法をおとりいただいた方がいいのではないかというふうに思います。御答弁いただきたいと思います。

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◎木浦正幸市長 再々質問にお答えさせていただきます。
 今議員おっしゃられているとおり、一般会計からの繰り入れの検討についてはどうなのかということの御質問でございますが、先ほどから申し上げているとおり市の財政というのは、大変限られてきているという中で、総合的に、そしてまた総括的にこのことについては考えていかなければならないというふうに基本的に思っているところでございまして、そのことにつきましても国保運営協議会等と十二分にも協議し、最終判断をしていきたいというふうに思っているところでございます。
 以上でございます。