99年9月定例議会一般質問

目次

1.議案第67号「平成10年度上越市一般会計歳入歳出決算の認定について」
 (1) 市税が対前年度約4億円も減少する中で、歳出全体を2.3%増としたが、結果として、市債の発行増となり、市債残高も増えた。財政運営にあやまりはなかったか。
 (2) 経営感覚を持って施設の運営にあたった場合、施設使用料の値上げに通じることはないか。
 (3) 財政調整基金の繰り入れ、積み立ては、財政規模を大きくしていないか。
 (4) 市債残高が一般会計で455億円、特別会計で397億円、合計853億円となり、前年度より81億円も増えたが、財政再建に逆行しないか。また、返済の見通しはあるのか。
 (5) 実質収支11億円の黒字というが、財調の収支を差し引けば8億円であり、それも市債の発行によっているのではないか。
 (6) 地域振興券交付事業が、景気対策の主要事業に位置付けられているようだが、地域振興にどの程度役だったか。
 (7) 市税の滞納が7千万円も増えて9億7892万円になり、不納欠損額は2500万円増えて5400万円になった。どう対応しているのか。
 (8) 住宅新築資金等貸付金の滞納が881万円増加して、1億4249万円になっている。どう対処しているのか。

2.議案第79号「平成11年度上越市一般会計補正予算」
 (1) 新都市市街地機能強化事業については、連続立体交差の詳細計画の策定が主な内容だが、JRとの費用負担をどのように想定しているか。

3.議案第78号「上越市病院事業会計予算」、議案第82号「上越市病院事業の設置等に関する条例の制定について」
 (1) 療養型病床群を設けることによって、国立高田病院の医療機能が後退しないか。
 (2) 結核が社会問題となっている。結核病床を存続すべきではないか。

1.議案第67号「平成10年度上越市一般会計歳入歳出決算の認定について」

 私は、日本共産党議員団を代表して、3つの項目について総括質疑を行います。
 まず最初の質問は、議案第67号「平成10年度上越市一般会計歳入歳出決算の認定について」であります。

【質問】
 第1点は、市債が発行増となり、市債残高も増えたことについてであります。
 市長は、「10年度予算は、前年度当初に比べ2.3%増のふんばり型予算」といいました。「一般会計の決算額は、歳出総額513億7413万円(前年度比10.7%増)」であります。歳出の伸びの原因について、いろいろ述べておられます。それを問いただすつもりはありません。
 「歳入の根幹をなす市税は、…193億1508万円の決算となり、前年度に比べて3億9979万円、2.0%の減少となりました。」歳入の根幹であるし税が減収になっているのに、歳出総額を増やしたわけですから、どこかにしわ寄せされます。そのしわ寄せの一つが、「市債は、前年度に比べて24.1%増の51億4660万円…許可額ベースで…55億3590万円」ということではないでしょうか。この異常ともいえる大量の市債発行によって、「平成10年度末における一般会計債の残高は、平成9年度に比べて約19億9700万円増えて455億8000万円余りに」もなっております。この市債残高は、実に平成11年度一般会計当初予算の80%にもなります。
 財政運営に誤りはなかったのでしょうか。

【答弁】
 まず、財政状況の問題ですが、平成10年度の状況につきましては提案説明でも詳しく説明申し上げ、かつ先ほど田村議員にもお答えしたところでありますが、極めて厳しい財政環境の中で、私は地元の景気に最大限の配慮をしながら、当初予算の段階からふんばり型予算を編成し、福祉、環境、基盤整備など、いま対応しなければならない施策を力いっぱい推進してきたところであります。特に喫緊の課題である景気対策については、昨年四月早々に上越市景気対策懇談会を立ち上げ、市民の声を反映させながら大規模な補正予算を組んで、できるかぎりその対策を講じてきたことはご承知のとおりであります。これらの結果、10年度歳出決算額は、前年度に比べて10.7%増の513億7400万円余りとなったところであります。こうした中で、平成10年度の市債は、補正予算の審議の際にもご説明し、議会のご理解をいただいたところでありますが、この追加景気対策事業の財源として11億7900万円余りの補正予算債を発行したこと、また特別減税の実施に伴なう補填財源として8億1300万円余りの減税補てん債を発行せざるを得なかったことなどによって、前年度を約10億円上回る51億4660万円の決算となったものであります。
 しかし一方では多くの事業を推進しながらも、いわゆる通常分の市債につきましては、引き続き抑制に努め、平成10年度債は当初予算を7870万円下回る28億3600万円余りに留めたところでありますし、また、先ほどもご説明申し上げました通り、公債費比率をはじめとする各種指標の推移等を見ても、平成10年度も極めて適切な財政運営であったと、このように考えております。

【質問】
 第2点は、使用料について、「施設の運営にあたっても常に経営感覚を持って点検・見直しを行い」としていることについてであります。経営感覚の中には、効率的な運営というのは当然含まれますが、他方、採算というのも経営感覚の重要な要因といえます。経営感覚を持って施設の運営にあたった場合、施設使用料の値上げに通じることはないか。利用者である市民の側からすれば、もっとも関心が高い点であります。

【答弁】
 次に、「 経営感覚を持って施設の運営にあたった場合、施設使用料の値上げに通じることはないか」とのご質問でありますが、まず平成10年度決算における使用料の概況について若干ご説明いたしますと、収入総額は、前年度に比べて0.5%増の6億8200万円余りとなりました。
 主な施設について行政財産目的外使用料を除いて比較いたしますと、リージョンプラザ上越が9年度より約560万円減の4920万円余り、水族博物館は約680万円増加し1億8870万円余り、また総合博物館では9年度の437万円を大きく上回って約1970万円となりました。
 各施設の管理運営の利用促進にあたっては、できるだけ多くの市民のみなさんから楽しく利用していただけるようこれまでも創意工夫をこらしてより良いサービスに努めてきて所であります。本格的な地方の時代を迎え、わたくしは常日頃提唱しております、自治体経営の視点が今後ますます欠くことのできないものになると考えておりますし、各公共施設等につきましても経営感覚を持って効果的効率的に運営をして行くことは、たいへん重要なことであると考えております。こうした中で各施設の使用料につきましては、今議会に関係条例も提案しているところでありますが、これまでも利用者の立場に立ってより利用しやすい設定に努めてきたところであります。またこの度あらたな取り組みとして、企業会計的なしてんでの分析も試みたところであり、参考資料としてお配りいたしましたが、今後ともより多くの角度から検討を加え、より品質の高いサービスの提供に努めるとともに、適正な料金設定に努めてまいりたいと考えております。
 したがって、ご心配の向きはないと、このようにお答え申し上げます。

【質問】
 第3点は、財政調整基金からの繰り入れと積み立ての問題です。
 「財政調整基金から5億円繰り入れ」「財政調整基金に2億円余りを積み立て」ております。結果的には、単に3億円繰り入れた形になっております。
 制度上の問題がいろいろあろうかと思いますが、財政規模を大きくしていないでしょうか。

【答弁】
 続いて「財政調整基金の繰り入れ、積み立ては、財政規模を大きくしていないか」とのご質問でありますが、財政調整基金の状況につきましては、先ほども申し上げました通りでありますが、平成10年度では、当初予定した10億円の繰り入れを年度間の財政運営の中で、5億円に縮減するとともに、地方財政法の規定に沿って、2億円の積み立てを行ったところであります。歳入歳出それぞれの事情によっての対応であり、総計予算主義の原則にのっとり処理しているものであります。テクニカル的にですね、財政規模を大きく見せているんではないかということでありますが、これはまったく検討違いでありまして、もし仮にですね、それがなかりせば、どっか歳入項目をですね、膨らますとかですね、あるいはできもしない歳出の削減をするという、こういうことをですね、やってるはずですね。ですからこれは、結果としてですね財政調整基金を収支の状況を判断しながら、どれ位取り崩すかということでありますから、財政全体予算規模をまあうんぬんということとは、まったく違った観点で予算計上をしていることを申し添えておきます。

【質問】
 第4点は、市債残高とその返済見通しについてであります。
 最初の質問で、「平成10年度末における一般会計債の残高は、平成9年度に比べて約19億9700万円増えて455億8000万円余りに」なることを述べましたが、さらに「特別会計の市債残高は、…前年度より61億4600万円増加し、397億2400万円余りとなりま」すから、合わせて、前年度より81億4300万円増えて、853億0400万円になります。一般会計歳入総額、529億6887万円の1.61倍の市債残高です。
 この返済の見通しをどのように考えておられるのでしょうか。

【答弁】
 次に、「市債残高等についてのご質問でありますが、わたくしは市長就任以来、常に財政の健全化を念頭において財政運営を行い、市債の抑制等に努めてきたことは、これまでも再三申し上げているところであります。またその効果が着実に現れてきていることは先ほども申し上げた通りであります。
 しかしながら一方で市民生活に欠くことのできない生活基盤の整備を進めていくことはわたくしの責務であり、その財源として必要な市債は節度を保ちながら有効に活用していくべきものと考えております。
 平成10年度の市債は先ほども申し上げました通り、いわゆる通常分については引き続き抑制に努めたところでありますが、景気対策事業に伴なう補正予算債や減税補てん債、すなわち外的要因といった方がわかりやすいでしょうか、外的要因でそういった市債を発行したことなどにより、決算額では51億4660万円の発行となったわけであります。その結果、10年度末の残高が455億8050万円余りと前年度に比べて4.6%増加いたしましたが、通常分につきましては、0.7%の増加にとどまっております。そして312億0820万円余りとなったわけであります。また参考までに申し上げますと、10年度末の一般会計債の残高に対しては、特別分及び通常分平均でその45%程度がですね、交付税で後に財源措置されることになっております。
 また、公共下水道及び農業集落排水事業等の特別会計では、これまで立ち遅れておりました下水道整備に全力をあげて取り組んでいるところであり、平成10年度末の下水道普及率は、公共下水道、農業集落排水をあわせて、ようやく28.3%となったわけであります。こうした積極的な事業推進の結果として、市債残高は、397億2400万円余りと、前年度に比べて18.3%の増となりましたが、これは下水道債の償還につきましては、本来的には使用料でですね、賄われるべきものの性格であります。すなわち、受益者負担で、一種約束をされた債権でありますから、債務でありますから、これは後にですね、償還がまったく問題なく、下水道整備しましたが、それを使わなくなるとこれはまた問題でありますが、使用していただくかぎりにおいてはですね、使用料で基本的には賄うということで、なってますから、現在市債残高がですね、多い少ないという議論とは違ってですね、これは将来受益者たる方々がですね、返済していただくという性格のものでありますから、これは心配ないとこういうふうに思っております。
 そして元利償還金のですね、約50%は交付税で後に措置されることになっていることもですね、申し上げておきます。いずれにいたしましても、わたくしの財政健全化に向けた姿勢は、これまでもそしてこれからもですね、いささかも変わることはありませんし、またいついかなる場合でも、常に的確な見通しに立って行財政運営に当たっておりますので、返済うんぬんとのご懸念には及ばないと、このようにご安心いただきたいと思います。

【再質問】
 市債の問題で、45%交付税に算入されるから安心してくださいというようなご答弁でありました。これは、今年の3月の総括質疑でこの話を実はさせていただいたと思うんです。
 交付税に算入されるということがどういうことなのかということで、議論させていただきましたが、その時にお話ししたのは、市長が就任された頃の状況だと25%位の算入率だったというようなお話しだったと思うんです。それで当時は40億位の交付税が来ていて、その25%位が借金返済に回るから一般財源、自由な財源として使えるのは75%30億ほどありましたね。今60億くらいですから、例えばこれから将来に渡ってもそうですけども、その45%が借金返済に回るということになると一般財源というか、自由に使える方の部分はどうなるんでしょうかと。というような議論をさせていただいたと思うんです。その時、最後の質問に対して市長は、将来的には80%90%算入されるから、もっと大丈夫なんだというようなこともおっしゃられました。わたしはそれは逆ではないのかなと思いましたけれども、その次の質問は控えさせていただいたわけですけれど。今回のお話しもその延長線上の認識からどうも抜け出されておられないのかなと。交付税に算入率がどんどん高まって行くと、本来地方自治体が自由に使えるはずの交付税が借金返済にどんどん食われて行って、自由に使える部分がどんどん少なくなって行く。そうすると、これは財政の硬直化に将来的には通じるんではないでしょうかということも、前回お聞きしたんですが、それについてのご答弁は当時もありませんでした。今日の今ほどの答弁を聞きまして、そういった問題意識、お持ちじゃないのかなと思いますけれども、わたしは非常に将来的な、将来的なこの上越市の財政運営ということを考えた場合に、後年度、交付税がどんどん自由に使えなくなっていくという点で、財政運営上非常に問題があるんではないかなというふうに感ずるものですから、前回も、今回もこういった質問をさせていただいたわけです。
 改めて、その点で、将来の不安という点では、借金は返せたけれども、そのことによって、自由に使える財源が少なくなったことによって、新たな借金が増えていくのではないか、こういうことも懸念されるわけで、本当にそれで財政運営上、安心して任せておいていいのだろうか、ご答弁をいただきたいと思います。

【再答弁】
 それから市債の発行でですね、増えていって、将来、交付税としてですね、平均45%ということで、心配ないということを申し上げましたが、それは後に45%程度が保全されるから心配というんじゃなく、返す、返済する能力と財政バランスを考えてですね、今のところそういう危機的な状況ではないということで、あるということを申し上げているわけであります。
 そして、この市債の中にはですね、いわゆる通常分と特例債というもので、例えば財源対策債、あるいは減税の場合の補填債とか、いろんな臨時的にですね、発行せざるを得ないそういう債権、債務があるわけでありまして、その割合がですね、25とか30、45とか、確かに取れるんです。取れるのはどうしてかというと、通常債の部分の割合と特例債の部分がどう偏在しているかということによって、変わります。どうしてかといいますと、通常分の場合はですね、平均的にですね、いろんな事業によるんでありますけれど、3割から5割くらいの割合でですね、後に交付税算入がされます、これは。その一方特例債は、8割から100%、例えば減税補填債ではこれ100%補填されます。ですから、見かけはどーんと増えた、今回特にそうでありますが、減税とか、財源対策債等が市債を押し上げた要因になっておりますが、押し上げた分については100%後にですね、交付税で補填されるという、こういうルールになってますね。ですから、そういった意味で、そう心配はいりませんよと、こうわたしは申し上げているわけであります。ただ基本的にはですね、財政危機宣言等がですね、あちらこちらに見うけられる状況でありますし、また、わたしどももですね、今後の経済社会のですね、推移を見ると大変厳しいものがありますから、市税の減収ということにもなる可能性も、充分視野に入れていかんけりゃならんわけでありますから、そういう意味で市債の発行については極力ですね、抑制すると、特に、通常分についてはですね、自らの財源をですね、主に一般財源を使って返済しなけりゃならないわけでありますから、こういったことについては注意をしていかなければならんと、こういうことを申し上げているわけであります。
 またそのことがですね、自転車操業みたいに、その借金の返済のための借金を、ていうことで、市債を発行しても有効に使えないんではないかと、こういうご意見のようでありますが、これもですね、一定の程度を超えますと、確かにそういう問題が発生することは間違いないわけでありますが、今日の上越市におけるですね、財政運営においてはですね、そのような懸念は、ま、将来のことをいうと多少心配があることは否定しませんが、ですからわたしは極力市債の発行に抑制をかけている、ということで、そこは、考えがですね、つながっているっていうことで、過度に神経質になることはないというようなことで受けとめていただけるような、そういう財政運営に努めているということで、ご認識をいただきたいと思います。

【再々質問】
 一つだけ質問をさせていただきますが、交付税の計算方法というのは、配られております決算の概況というのの1番最後のところに計算式が書かれていて、それで計算されて出て来るんだと思います。で、例えば今の話しで、100%交付税に算入されるというのが、その計算されて出てきた交付税に上乗せされてくるんであれば、わたしは別に問題にしないんです。ところが交付税の額というのは、その計算式で決められた額なわけで、その中に、その100%補填、算入しますよ、50%算入します、何%ですというのが全部その中に含まれてくるもんだから、今、問題としてお話ししているわけで、総額が、算入される分がどんどん上積みされて総額が増えていくんであれば、こんな心配はなにもしないんですが、そうじゃないところにこの心配の種があるわけです。その点市長は、お考え違いはないと思うんですが、改めてそこのところを、そういうことになって行っても、心配ないんだというお考えなのかどうか、答えをいただきたいと思います。

【再々答弁】
 交付税の算定についてはもう勉強されていらっしゃいますから、おわかりかと思いますが、基準財政需要額と基準財政収入額をベースにして、結果的にその差をどうするかという、こういうことになることは大原則になってますね。しかし、個々の特別事業において発行された市債、あるいは債務のことを償還、あるいは交付税算入についてはですね、これは考え方は本質的に100%補填というものと、あるいは5割とか8割とかという、こういうルールにしたがってですね、やってますから、これはむしろわたしどもの事情よりも国の方からですね、特に減税等、そういったものについては、そういう絡みでまいってますから、それはわたしどもはちゃんとそれを貰えるという、こういうことでいかなければですね、始めから100%ということを半分でいいというこういう理由はいらないわけでありますし、それは今申し上げたように基準財政需要とか収入というそういう枠組みの中で、これは全国自治体統一的にですね、やっているわけでありますから、それはあのうそう心配はいらんだろうと。しかしながらですね、しかしながら、だからといってですね、過大なですね、債務を負うということは財政の硬直化につながっていくことは間違いないわけでありますから、これは抑制して行くのが当然でありますし、また、国のですね、財政事情がですね、今日みたいに相当激変する場合はですね、あるいはそういう約束事はあるかもしれないけれど、臨時緊急的に交付税特会がですね、自身も借り入れをですね、膨大な借り入れをしているわけでありますから、そういう一時的な補填の仕方について、変わらないという保証はないと、それはその時々の財政事情でですね、多少変化することは、あるかもしれませんね。ただそれは、わたしどもの事情ばかりではなく、もしそうであれば、それは地方からですね、そういうことのないようにという、こういうことで対応する性格のものでありまして、決まりは決まりとしてですね、わたしどもはきちんとそういうことも念頭に置きながら、財政運営していくことが、わたしどもの基本的な考え方として認識しておればいいとこのように思っております。

【質問】
 5点目は、実質収支11億円の黒字ということについてであります。
 3点目の質問で、「財政調整基金から5億円繰り入れ」「財政調整基金に2億円余りを積み立て」ていることを指摘しました。この出し入れの差3億円を差し引けば、黒字幅は8億円となります。
 それも最初の質問や4点目の質問で見ましたように、歳入減を大量の市債発行で穴埋めしているのですから、借金の一部が余ったのを黒字といっていることにならないでしょうか。

【答弁】
 次に、「実質収支11億円の黒字というが、財調の収支を差し引けば8億円であり、それも市債の発行によっているのではないか」とのご質問でありますが、各年度における収支の額は、その年度におけるさまざまなですね、諸支出、諸収入、……収入行為、支出行為がある状況のなかで、すべての歳入と歳出をですね、執行した結果としてのですね、8億円でありますから、ご質問の議論は余り意味の無いことではないかと思っております。

【質問】
 6点目は、地域振興券交付事業です。
 地域振興券発行事業を景気回復策の重要施策の一つとして取り組んだことを強調しておられます。
 「朝日新聞」(99.07.09)に、全国の信用金庫が14、071社に対して6月に行った調査の結果が掲載されておりました。その記事によりますと、売上げへの影響について、「おおいにあった」  0.7%、「多少あった」「若干あった」 17%、「地域振興券は、本来中小企業が対象だったはずなのだが、そんなに役立っていないようだ。」とのことであります。その後の各種調査でも同様の結果になっております。
 地域振興券発行事業が、地域振興にどの程度役立ったとお考えでしょうか。

【答弁】
 次に、「 地域振興券交付事業が、地域振興にどの程度役だったか」ということでありますが、本事業は、景気対策の一貫として国の緊急経済対策に伴ない実施したものであり、当初、県内の他市同様、3月下旬の交付を目途に準備しておりましたが、就職、進学などで消費が活発になる3月を念頭において県内20市中トップを切って、2月28日からの使用開始としたこと、また振興券を受け取りに出向く不便解消と安全、確実に届けることができる郵送方式を県内で最初に採用したことは、すでにご案内の通りであります。
 最終的な交付者数は33580人、交付総額は6億7160万円となりましたが、8月31日をもって使用期間が終了し、特定事業者による換金期限は、11月30日までとなっているところであります。9月2日現在、6億3617万円の換金請求があり、換金請求率は94.72%となっております。この業種別利用状況を申し上げますと、大型店57.3%、その他小売業15.2%、衣料品等身のまわり品小売業13.8%、食料品小売業3.5%、サービス業3.1%などとなっております。
 本事業により一定の経済効果があったものと推測されますが、その実態を的確に把握することは困難であると考えております。なお、7月下旬に上越市景気動向調査と併せて地域振興券利用状況の調査を小売業、サービス業を対象に行ったところ、売上増加の効果については、通常と変化はなかったが88.9%に対し、効果があった6.4%、消費拡大効果については変わらないと思うが77.8%に対し、拡大したと思うが6.8%との声が寄せられております。このように受け取り手によって評価がわかれ、はっきりと大きな効果が有ったと断定することは難しい状況にあることを申し述べさしていただきます。

【質問】
 第7点目は、市税の滞納についてであります。
 この問題は、昨年9月議会の総括質疑でも取り上げ、「収納率低下の原因と対策」についてお聞きしました。
 「職員の方々が一生懸命やっておられるのはわかるわけであります。私がここで言いたいのは、それをさらに頑張って、取れないところからも無理して取ってこいというようなしりたたきをするつもりはありません。払えない方々の状況をよく把握して、そういう人たちに先ほども言われたように相談に乗る。そしてその上で、どうしたら滞納したり、払わないで済ますというのは失礼ですけれども、そういうふうなことにならないようになるのか、そういう対策をもっともっと立てていただきたいと、こういう立場であります。」
 9年度決算でも、滞納と不納欠損はたいへんな状況だなと思い質問したわけですが、10年度、それがさらに悪化して市税の滞納が7千万円も増えて9億7892万円になっております。とりわけ不納欠損額は2500万円増えて5400万円になりましたが、これはほぼ倍化です。
 市長の認識と対応策をお聞かせください。

【答弁】
 次に、市税の滞納についてのご質問でありますが、ご案内の通り景気の回復が長引くなかで、企業の倒産件数は平成9年の21件に対し、平成10年も22件となり、引き続き高い件数で推移しております。また、事業所、店舗等の閉鎖も前年の81店舗からさらに123店舗に上るなど、極めて深刻な状況にあります。こうした経済情勢のもとで、当市の市税の収入未済額は前年に比べ7571万円増の9億7892万円となり、また収納率は現年課税分は前年同率と努力したにもかかわらず、滞納繰越分の成果が上がらず前年度より0.6ポイント低下して94.9%となりました。
 ちなみに、500万以上の法人の滞納状況を申し上げますと、13件3億8035万円であります。この内、1億円を超える滞納が1件で、6000万円を超えるものが2件、1000万円以上が3件、500万円以上が7件であります。滞納額全体の38.8%を占めております。その要因が、倒産や営業不振であったり、その他やむを得ない事情があったとしても、血のにじむ、汗をして市税を収めていただいている多くの市民のみなさんのことを思う時、法人の経営者責任、あるいは道義的責任が問われてもしかるべきものであり、引き続き、納税者としての義務を是非果たしていただきたいと考えております。

【質問】
 8点目は、滞納の中でも特に住宅新築資金等貸付金の滞納が881万円増加して、1億4249万円になっている問題についてであります。
 これも昨年次のように質問しました。「昨年の3月31日をもって法が改正されて、この制度はなくなりました。ですから、新たな貸し付けというのはありません。…平成6年以降借りている人はないようであります。…現年度分で60%程度の収納率というのは、ほかのものから見てもいかにも低いという感じを受けるんですが、どうでしょうか。…6割の収納率で了としているとしたら大問題だと思いますし、その辺の対策といいますか、考え方といいますか、あればお話しいただきたいと思います。」これに対し市長は、「私どもこれはルールに乗っかってお返しいただくと、これは当然のことであります。…特別にという話じゃないんでありまして、…今後また滞納されている方々に御理解いただきまして、御返済や、あるいは納付をいただくということに意を用いて取り組んでいきたいと、こう思います。」と答えておられました。
 昨年の質問でも申しましたが、この貸付は市債を発行して貸し付けているものです。住宅新築資金貸付事業債=1億9311万円の約74%が滞納されていることになります。この市債の金利は上越市の持ち出しになるわけです。
 10年度は3300万円余りのところ、返済された額は2435万円で、滞納が881万円というのは、極めて異常ではないでしょうか。
 どう対処されたのかお示しください。

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2.議案第79号「平成11年度上越市一般会計補正予算」

【質問】
 2番目の質問は、議案第79号「平成11年度上越市一般会計補正予算」についてであります。

 この議案については、「新都市市街地機能強化事業についてJRとの費用負担をどのように想定しているか」お聞きしたいと思います。
 この事業では、連続立体交差の詳細計画の策定が主な内容になっております。もちろん、高田の市街地で信越線が連続立体交差になれば、便利であるに違いありません。しかし、その費用を誰が負担するかが問題です。
 国鉄からJRに変わって以後、JRは鉄道事業に直接必要な投資についても、いろいろな理由をつけて、地方自治体に負担させるという状況があります。
 その上信越線は並行在来線として、北陸新幹線の開業に合わせて三セクになることが想定されております。したがって、開業前後で負担のあり方が大きく違ってくることになります。開業前は、JRと、国・県・市町村で負担するのでしょうし、開業後は、三セク会社との協議になると思いますが、いずれにしても国・県・市町村の負担になるのは明らかです。
 「経営感覚を持って」ということが強調されております。建設費の負担の問題は、経営感覚の問題でもあります。連続立体交差の費用負担、とりわけJRとの費用負担をどのようにお考えでしょうか。

【答弁】
 次に、「新都市市街地機能強化事業における連続立体交差事業のJRとの費用負担をどのように想定しているか」ということでありますが、先ほど田村議員にもお答えいたしました通り、この事業は、中心市街地連携構想に基づく鉄道立体化プラン、都市内公共交通ネットワークプラン、そして拠点周辺整備プランからなる信越本線の連続立体交差事業の実現を図るための調査を進めているものであります。おたずねの事業を実施する時、経営者がJR東日本と第三セクターでは都市側の負担が違うのではないかということでございますが、まず、本事業の実施にかかわる費用負担の取り扱いにつきましては、運輸省鉄道局と建設省都市局および道路局で締結されております「都市に置ける道路と鉄道との連続立体交差に関する協定」および「道路整備緊急措置法」によって規定されているところであります。それによりますと、「総事業費に対して鉄道事業者は5%、国と県市を含めた地方が鉄道事業者の負担額を除いた残事業の2分の1をそれぞれ負担する」ことになっております。したがって、国が2分の1、残りの2分の1が国、そしてその残りの2分の1が県と市で負担するというルールであります。
 そこで第三セクターによる地元負担の違いについてでありますが、第三セクター自体も鉄道事業者になりますので、鉄道事業者としての5%の負担は、JR東日本の取り扱いと同様になります。しかしながら、当市も第三セクターの出資者になった場合、これは今後の問題であります、都市側の負担額の他に鉄道事業者負担の5%も出資額に応じて負担することになると思いますので、JR東日本のケースより増額するものと考えられます。
 またJR東日本が経営者として事業費を負担してくれるのかということでありますが、先ほども申し上げた通り、協定によって鉄道事業者が総事業費の5%を負担するものと決められておりますので、事業化が成立した場合には、JR東日本でいく場合はJR東日本が所定の負担をすることは当然のことと考えております。

【再質問】
 連続立体交差の問題ですが、第三セクターの話しをさせていただきました。
 鉄道事業法というのが改定されました。今までは、赤字路線であってもこれを廃止する場合には、運輸省に許可を受けなければ廃止できませんでした。こんどこれ法律が変わりまして、鉄道事業者は、路線を廃止する時には、運輸省に届け出をするだけで済むことになりました。緩和されたわけです。逆にいうと、赤字路線になればさっさと撤退してかまわないということにもなるわけであります。それで、この三セクになった場合、これが非常に心配でありますし、またJRのままであったとしても信越線が大きな赤字を、直江津長野かんですね、大きな赤字を抱えるということになると廃止しますという届け出だけで廃止されてしまうんです。そういうことも含めて考えますと、この連続立体交差をするということの意味というのは、どういうことになってくるのかな、これはもう、絶対に黒字を確保できるという保障がない限り、これはやると、わたしは非常に危険な事業ではないのかなと。JRの場合であろうが、三セクになってしまってもいいんですが、廃止されてしまったらせっかく作ったけれども電車は走らない、投資したお金はとっかへ消えてしまう、ということになるわけで、そういう点では、この信越線の経営といいますか、採算性といいますか、黒字経営ができるという保障がないと、安易に手を出せる事業ではないんじゃないんかな、というふうに思うわけです。そういうことで、その点も含めて、将来の見とおし、連続立体交差、確かに先ほど市長が言われたように、条件は緩和されてますから、それはそれで有利な条件だとは思うんですけれども、将来的な見とおしということを考えた場合には、必ずしもそうやすやす取り組める事業ではないんじゃないんかな、と思うわけですが、市長の見解をお聞きしたいと思います。
 以上です。

【再答弁】
 それから、連続立体交差事業についての取り組みについてはですね、これは確かにまだですね、並行在来線のしっかりとしたですね、この確約というか、形が見えてきておりません。そういう状況ではないわけでありまして、ま一応、わたしどもはですね、並行在来線は地元を中心として県が責任を持って、これに当たるという確約がですね、申し上げているわけでありますから、方向性としてはですね、第三セクターということが充分に考えられるわけでありますが、ただJR等についてもそういった経営そのものについては、具体的につめている段階ではないんでありまして、今新幹線を作っておりますが、これはあくまでもした物というかハードのところの建設でありまして、この上の経営についてどうあるかということは、最終的にはまだ決まっていないわけです。一応、JR東日本はそれは同意はしておりますが、まだうわ物の施設整備については2段階で上と下との建設の仕方で進めておりますから、こういったいろんな事業が絡んでくるというこういうことについても一応これからいろんな検討を加えながら、研究しながら、鉄道事業者となる場合でもどうなるかと、あるいはそれがどの区間をどうするかとか、いろんなことがこれから検討して行かなければならんのが、今日の現状であります。
 ただわたしは、先ほども田村議員にお答え申し上げたように、連続立体交差事業についてはたいへん重要なまちづくりの基盤整備にあたるとこういう認識を持っておりますから、その負担割合について先ほど申し上げた通り、地元負担も当然あります。ありますが、これは決して不可能であるかといえば、必ずしも不可能という数字ではないだろうという概略目の子の計算ではそのような感じでおります。地元負担としては、やって行けるんではないかというそういう概括的な考えのもとでこのような検討をさらに一歩進めていこうというこういうことが、今日の状況であるわけであります。今後のいろんな変化等があろうかと思いますが、まちづくりという観点から一歩踏み出していく必要性があるとこのように思ってこの度その検討に必要とする経費をご審議いただくことにいたしたところ、ご理解をたまわりたいと思います。

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3.議案第78号「上越市病院事業会計予算」、議案第82号「上越市病院事業の設置等に関する条例の制定について」

【質問】
 3番目の質問は、議案第78号「上越市病院事業会計予算」と、議案第82号「上越市病院事業の設置等に関する条例の制定について」です。2点の質問をします。

 第1点は、療養型病床群を設けることによって、国立高田病院の医療機能が後退しないかということです。
 私はこの間、97年9月議会、98年3月議会、98年9月議会などで、国立高田病院の譲渡にかかわる諸問題について質問してきました。「国立高田病院の医療機能を後退させない」というのが、市長のこれまでの言明でした。
 市長は97年9月議会で、「市民に対してサービスが医療サービスあるいは福祉サービスが低下してはならないということが一番大事なことでありますから、これは後ろ向きじゃなくて、むしろ前向きに考えていくことで対応していこうと、このように実は考えております」「そこで私はもうちよっと整理して申し上げますと、国立病院の医療機能を、これはどんなことがあっても存続するのかというふうに問われれば、私は絶対にこれは存続しようというふうに思っていることは、今ここで申し上げられます。形は別であります」と言明しておられました。
 また98年9月議会では、「厚生省より国立高田病院の廃止と後利用方法等についての協力依頼があり、熟慮の末このまま手をこまねいていては医療の後退になると判断し、住民の要望を十分に取り入れる中で、市長として譲渡を受ける決断をしたところであります。」
 そして市長は、関係地域でのJトークでも、医療機能存続について明言されているところであります。
 これまでは診療科目等について質問してきましたが、今回は少し角度を変えて、「療養型病床群を設けることによって、国立高田病院の医療機能が後退しないかどうか」お聞きしたいと思います。

【答弁】
 次に、上越市病院事業に関連して「療養型病床群を設けることによって国立高田病院の医療機能が後退しないか」とのご質問でありますが、まず市内の病院、病床数は、状況はですね、本年8月1日現在で、一般病床で1505床、この内国立高田病院では結核病床の20床を含めて151床であります。また国立高田病院の入院患者の現状を見ますと、151床の病床数に対し、平成9年度の1日当たりの平均入院患者数は結核患者を含め86.4人、平成10年度では1日平均90.7人となっております。
 この現状を踏まえ、国立高田病院後利用検討委員会や市並びに上越医師会による高田病院(仮称)設立準備室で病床の充足と新たな市民ニーズに伴なう病床数について慎重に検討協議を行うとともに、新病院の院長候補である自治医科大学の笠原教授とも医療内容等について検討を重ねてまいりました。この中で、これからの高齢社会に対応するため、現在国が進めている慢性期対応病床の設置や来年度から実施される介護保険制度のサービス基本整備として、療養型病床群の設置を行うよう要望も出されたところであります。
 これらの意見、要望等を充分に尊重し、さらに先ほど田村議員にもお答えいたしました通り、全国立高田病院の療養環境の改善を行うことを国に強く要請し、新病院の病床数を一般病床に105床、療養型病床群を20床としたものであります。このことから125床でスタートする新病院は、後退するどころかむしろ新たな需要にも応えられることができ、医療機能は充実したものと考えております。充実したものになると考えております。

【質問】
 2点目は、国立高田病院の結核病床の存続についてであります。
 去る7月26日27日に新潟県内の日本共産党議員が上京して厚生省などと交渉しましたが、丁度その時に、厚生省は「非常事態宣言」を出したのであります。いま、結核は重要問題として浮上してきております。
 現在国立高田病院には、結核病床が20床あり、10数人の患者さんがおられると聞いております。また、通院しておられる方もたくさん居られます。国立高田病院の結核病床がなくなりますと、これらの方々は西新潟病院まで行かなければならなくなります。
 私はこの問題についても昨年9月議会で質問しました。「国立高田病院には現在結核病床があります。この機能は、上越圏域のみならず、周辺圏域からも患者が来院しており、重要なものであります。このように発表された方針では、現在の国立高田病院がこの地域で果たしている医療機能の重要な部分が損なわれることになります。」
 市長は、「結核療養については、これは県サイドのエリアの問題であって・・・(県として)検討するというお話しをいただいております。」と答弁しておられました。新病院としての対応をお聞かせいただきたいと思います。

【答弁】
 最後に「結核病床を存続すべきではないか」とのご質問でございますが、国は去る7月26日に結核緊急事態宣言を発表したことは記憶に新しいところであります。国の調査によりますと、平成9年には全国の新規発生患者数が42715人で、亡くなった人が2742人と、結核が最大の感染症であると公表されております。また上越保健所管内では、新規登録患者は年々減少しているものの、平成10年には56人が登録されております。このような状況の中で、現在国立高田病院には結核病床20床が設置され、9月1日現在10人の方が入院されておられます。
 国の国立病院療養所再編成計画では、結核病床は一県一病院に設置するとの方針により、県内では国立療養所西新潟中央病院で整備されたところでありますが、わたくしは、国立高田病院の移譲を受けることを決断した時から、結核病床の重要性を認識し、いち早く国並びに県に対し、上越地域での結核患者の入院ならびに通院のための医療機能確保を要請してまいりました。こうした中、県においては第二次新潟県地域保健医療計画で、上越、中越、下越の各保健医療圏で適切な結核病床数の確保に努めるとしていることから、このたび県から医療計画の実現を含め、新病院での結核病床の設置についてわたくしに強い要請がありましたので、直ちに笠原教授並びに運営を委託する上越医師会ともども検討協議を行い、医の倫理、そして人道的見地から結核病床の継続について前向きに考えるべきとの結論に達したところであります。今後は県と設置方法、運営等について詳細な協議を進め、患者のみなさんからも1日も早く安心していただけるようにいたしたいとこのように考えております。

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