平成11年  3月 定例会(第1回) − 03月02日−01号

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◆1番(杉本敏宏君) 私は、日本共産党議員団を代表して、さきに通告してあります6点について質疑を行います。
 まず、最初の質問は、議案第1号平成11年度一般会計予算についてであります。提案理由では、予算編成の背景となった経済情勢等に触れますと、政府が発表した平成11年度経済見通しと経済運営の基本的態度によりますととして、国内総生産の実質成長率は平成10年度は2.2%のマイナスとなるものの、平成11年度には0.5%程度のプラスになると見込んでおります。これは、けさほども市長が話されたところでありますが、こういうふうに引用しております。政府の見方は、先行きプラスということで、楽観的に見ているようでありますけれども、私は昨年9月の議会で、9年度決算審議のときに9年度の予算における経済見通しについて政府の9年度経済見通しを引用していることについて、市長の考えをただしました。その際市長は、政府は楽観的に見ているけれども、自分は違うという趣旨の答弁をされました。今回また、今見ましたように楽観的な政府の経済見通しを引用しているわけですけれども、それでは今回の場合も政府は楽観的に見ているけれども、自分は違うというそういうことなのでしょうか。大蔵省出身の市長ですから、どういう経済見通しに立って財政運営を行うかということが予算立案の基本であるということは百も御承知のはずであります。市長が政府の経済見通しと同じ立場に立っているのかどうか、まずお答えいただきたいと思います。そして、なぜこのような、もし政府の経済見通しと違う立場だということであるとすれば、なぜこのような政府の発表した文章を2度にもわたって載せるのかという点についてもお答えをいただければと思います。
 すべての都道府県の予算案が発表されました。この景気低迷の中で、大部分の都道府県が緊縮予算を組んでおります。全国平均でマイナス4.5%となっておりますが、その中で新潟県は7.2%増の無謀な膨脹予算案になっております。この県予算に対してマスコミは、「大型予算の実態は骨と皮だけの寒い予算であって、表と裏のギャップが目立つだけ」、「悲惨だね、ごまんとあった金もなく、無理を通せば困るだけ」、「平山さん、これじゃ向こう見ず予算」と厳しい意見も聞かれるなどと報じております。
 さて、上越市の11年度予算案を見ますと、前の質問者の方も言っておられましたけれども、市税が約7億円もの大幅減収となっているにもかかわらず、予算総額は対前年度比7.7%増の531億円、一般会計予算でありますけれども、こういうふうに大幅な伸びを示しております。しかし、その税収不足を補うのに財政調整基金などの基金を取り崩すと同時に、対前年度で10%、3億8,000万円増の43億円もの市債を発行しているわけであります。その増加の大部分は、通常分の市債で12%、2億8,000万円もの大幅増となっております。今議会で審議されます平成10年度補正予算の段階で見ますと、先ほど小林林一議員は特別会計、一般会計合わせての話をされましたけれども、私はこれにガス水道会計分も加えてみましたが、合わせて平成10年度末で1,030億円にもなるのであります。市民1人当たり約80万円、4人家族で見ますと320万円にも上る巨額な市債残高になります。11年度の一般会計予算総額の2倍近くになりますが、これに11年度分が加わるわけですから、財政は私に言わせればまさに破綻状態と言わなければならないのではないかと思います。中には、この予算案を積極予算と称する向きもありますが、見方を変えますと、貯金をはたいて、その上借金をしてという状況であり、後年度に負担を先送りするだけではないでしょうか。財政運営の将来見通しについてお示しいただきたいと思います。
 提案理由では、予算編成に当たって特に重点を置いた施策について申し述べますととして、五つの重点施策を示しておられます。これらの施策は、その内容は別として、当然やらなければならないものであります。しかしながら、よく見ますと、その中では教育と農業問題について触れられておりません。教育問題は、御承知のように上越市のみならず、全国的にも重大な問題であります。それが重点施策に入っていないのは、私には理解ができません。六つの重点施策としなければならないほど重要な施策ではないでしょうか。日本の食料生産を担う農業問題も、WTO問題や減反問題など、非常に重要な課題であります。また、重要な地場産業の一つとして、景気対策の柱に据えなければならない、そういう施策ではないでしょうか。これらの重要施策を五つの重点施策の中で触れられていないのは、どういう理由なのでしょうか。提案されております11年度予算案を見ますと、教育費がマイナス2.9%、1億6,000万円の減、農林水産業費が21.2%、6億円と、対前年度大幅な落ち込みを示しております。これは、重点施策から外された結果ではないのでしょうか。市長のお考えをお示しください。
 さて、性質別歳出を見ますと、普通建設事業費が4億5,000万円、約5%減って、87億円になっております。補助事業が6億3,000万円、約31%増加しているものの、単独事業が10億8,000万円、約15%の減で60億円になっております。今政府自治省は、巨大な公共事業計画を自治体に消化させるため、10年間に630兆円という公共事業計画がございますが、これを地方自治体に消化させるために、国が補助金を出さないで、地方に単独事業としてやらさせる、そういう方法をとってきております。全額借金で賄うことを認めると同時に、その借金も地方交付税で穴埋めするという仕組み、私の見るところでは宮越市長はこの仕組みにのっかっているように見えるのですけれども、こういう地方単独事業として今政府自治省が地方自治体に押しつけてきているわけですから、単に単独事業が多ければいいというものではないわけであります。しかし、維持補修費が8,800万円、約10%減らされていることとあわせて考えますと、普通建設事業費の減少が大型公共事業を温存しつつ、市民生活に密着した事業を縮小するというように、そういう影響としてあらわれていないのかどうか、これが問題だと思うわけであります。今の経済状況は、未曾有の不況であることは市長も認識されているところと思いますが、この不況下での予算配分としては、市民生活密着型の予算、地場の中小零細企業の経営を安定させる事業、こうしたところへの厚い配分が求められていると言えます。普通建設事業費の減、とりわけ単独事業の大幅減少が市民生活に密着した事業に影響していないのかどうか、お示しをいただきたいと思います。
 景気低迷によって、市税が大幅減収になることについては、先ほども述べました。多くの市民の方々や中小零細企業の経営者の方々の苦労は、並大抵ではありません。不況のときこそ、これらの人たちに行政の光を当てるべきではないでしょうか。企業設置奨励金が1億6,800万円計上されております。もちろんこれは条例に基づいての計上ですから、違法というふうに言うつもりはありません。しかし、考えてみますと、企業設置奨励金の交付を受ける企業というのは、上越市内の優良企業であります。その優良企業に対して固定資産税相当分が分割されてになりますけれども、交付されるわけであります。今は、不況の時期です。市税が減収になるときに、その市税の一部である固定資産税に相当する奨励金を交付するというのは、市民感覚からすればいかにも不自然であります。例えばこの奨励金の1億6,800万円を教育予算等に回せば、学校の改修などもどんどん進められますし、父母負担も大きく減らすことができると思います。改修に当たる市内の業者を通じて、この1億6,800万円の波及効果も生じて、直接的に、間接的に市民の懐が暖まるわけであります。景気低迷による税収減のこの時期に、優良企業への企業設置奨励金1億6,800万円の支出は、市民感覚と離れていないでしょうか。市長はどうお考えか、示していただきたいと思います。
 私は、3年前に議員にさせていただいたときから、市内の中小零細企業の振興対策について質問もし、提言もしてまいりました。また、これらの業者の方々が安心して使える、そして今問題になっている貸し渋り対策のためにも、市独自の無担保無保証人の融資制度の創設を含む融資制度の拡充なども求めてまいりました。そうした点から、景気対策特別資金などの貸付金が大幅にふやされていることについては、喜ぶものであります。ところが、商工費でありますけれども、対前年度比30億円、46.7%増の大幅な伸びというふうになっておりまして、全予算に占める構成比も18%ということであります。しかし、そこから制度融資分を差し引きますと13億6,000万円、構成比では3.1%にしかなりません。融資分を差し引いた純商工費とでもいいますか、これはずっとこの程度で低迷しております。商工業は、農業とともに上越の基幹産業であります。先日配られました平成9年工業統計調査結果報告、これは政府の統計の上越分でありますけれども、これによりますと、製造品出荷額は、昭和62年の1,560億円から平成9年の2,183億円へと増加しておりますけれども、事業所数は596から508へ、そこで働いている従業員の数も1万2,383人から1万626人へと大幅に減少しているのであります。特にここ数年の落ち込みには、見ていただければわかりますが、すさまじいものがあります。行政は、こうした事態の打開に力を注ぐ必要があるのではないでしょうか。
 私は、平成8年の議員になってすぐの9月議会で、東京都墨田区を視察した状況を踏まえ、商店や中小企業、工場へ区の職員がしょっちゅう出向いていって、今行政にどういうことをしてもらいたいですかと、何をすれば今のこの経営を安定させ、さらに大きくしていくことができますかというようなことを区の職員がしょっちゅう区内を巡回して話を聞いてくる、こういう体制になっているわけです、これはやはり学ぶべきところではないかなとお話ししたことがあります。今まさにこういう施策、市内の商店や工場の方々のところに市の職員が出向いて御用聞きをしてくる。こういうことが行政に求められているのではないかと思いますが、上越市の体制はどのようになっているのでしょうか。
 議案第1号に関する最後の質問ですが、(仮称)上越市産業振興センターについてであります。私は、今墨田区の例について述べましたけれども、この話をした平成8年9月議会のときにもお話ししたかと思いますが、このような振興センターのようなものを整備することをそのときも強調し、要望してまいりました。上越市の地場産業の振興、発展のためには、必要な施設であるというふうに考えております。しかし、何度も申しますが、今大変な不況の時期であります。この不況の時期に切実に求められているのは、業者の方々の懐が直接暖まるような、そういう不況対策ではないでしょうか。この不況の最中にこの上越市産業振興センター、これにどうしても取り組まなければならない、そういう施策なのかどうか、市長のお考えをお示しいただきたいと思います。
 この議案第1号についての質問の最初に、政府の経済見通しの楽観的な見通しを載せてあるということについてお話ししましたが、この幾つかの質問をしながら考えてみますと、こうした政府の楽観的な見通しを肯定しているのではないかなと思われるようなことが随所にあるなという感想を持っております。
 さて、2番目の質問でありますが、議案第13号平成10年度上越市一般会計補正予算についてであります。この補正によって、約12億6,000万円が減額補正されます。これに伴う一般会計決算見込みによりますと、平成11年度に繰り越す見込みの事業費、これが23億円を超えております。平成9年度から10年度に繰り越された事業が約11億円ですから、2倍以上であります。議案第1号の質疑でも述べましたが、この今の時期の大変な不況、この時期には前倒し発注をしたりしてきているわけですから、それにもかかわらずなぜこれだけの繰り越しが出るのかということ、不思議でなりません。地域にとって、大きな痛手ではないでしょうか。このように多くの事業と事業費が繰り越される状況を市長はどう受けとめておられるのか、またこれらの事業を執行したからといって、それがすべて景気対策に役立つとは言えませんけれども、今の市内の業者の景気対策に大いに役立つ部分もあるのではないか、そのように思うわけですが、市長の見解をお示しください。
 3番目の質問は、議案第19号上越市人にやさしいまちづくり条例の制定についてであります。この種の条例というのは、制定するだけでなく、いかにして実効性を確保するかがより重要であると思います。具体的な施策がなければ、単に宣言を行っただけに終わってしまう危険性があります。この条例案の第2章、基本方針等の第7条で、推進計画を策定しなければならないと述べており、第3章で、施設等の整備についての定めをしております。しかし、いずれも大変抽象的でありまして、具体的な施策が示されておりません。どのようなことをお考えになっているのか、お話をいただきたいと思います。
 この条例について二つ目の質問は、第5条第2項に気になる表現がございます。すなわち「市民は高齢者、障害者が円滑に施設等を利用し、またはサービスの提供を受けることを妨げてはならない」という表現であります。この妨げてはならないという表現、このもとには市民は妨げるものだという、そういう考えが横たわっているのではないか、私はそのことを危惧するのであります。条例の制定に当たっては、その条文の表現については慎重でなければならないと思います。まして上越市では、人権条例を制定しているわけでありますから、行政が市民をこのように見るような文言が載せられているというのは、いかがなものでしょうか。受けることに協力しなければならないというようにするべきではないでしょうか。市長の考えをお聞かせください。
 4番目の質問ですが、議案第23号上越市助役定数条例の一部改正についてと議案第24号上越市行政組織条例の全部改正についてであります。まず最初に、これまでの質問された方と重複する部分もあるかと思いますけれども、質問をさせていただきます。行革推進委員会の鈴木会長は、副市長は市長と同志的関係というふうに言っておりますし、中間提言でも副市長は市長と同志的存在でなければならないと述べておりますが、市長もそう考えておられるのかどうか、これが第1点であります。若干鈴木会長の言っておられることとはニュアンスが違うような形での答弁が先ほどあったかと思いますが、改めてお答えをいただきたいと思います。
 2点目は、中間提言では「副市長は、広い視野に立ち、専門性、または企画力はもちろん、責任感と統率力、さらに決断力などの行政執行能力を持ち」と提言しておりますが、市長は副市長と呼称される助役として、どんな人材がふさわしいと考えておられるのでしょうか。これも一部答えられているところではありますが、改めてお答えをいただきたいと思います。
 次に、今議会に助役を選任する同意案が提案されることになっております。先ほど藤原助役を提案するというような話がぽっと飛び出してきて、私も戸惑ってしまいましたけれども、具体的な名前が出てきてしまいましたので、ちょっとやりにくい部分もありますけれども、ここで承認されるんでしょうけれども、その助役の方でありますが、任期が4年ですから、6人にふやすというその助役の一員になると考えるのが普通だと思いますが、それでよいのでしょうか。そうだとすれば、提案される助役は市長が考えている助役像にふさわしい人材ということになりますが、それでよいでしょうか。
 4点目、提案理由では議案第23号の説明で、6人の助役を置くのは責任行政を実現するためと言っております。そうしますと、宮越市長が就任されてから1期目、そして今2期目の1年目を過ぎたわけでありますけれども、この間責任行政ができていなかったということになるのではないでしょうか。既に責任行政が実現していれば、改めて責任行政を実現する必要はないわけであります。同じく提案理由では、議案第24号の説明として、意思決定の迅速化を図り、効率的な行政運営を行うために組織改革を行うと言っております。これも今までそうでなかったということになるわけでありますけれども、5年間の市長在任中に意思決定の迅速化や効率的な行政運営ができていなかったとすれば、その責任はだれにあると思われますか。既に達成しているとすれば、改めて取り上げる課題ではないというふうになると思うわけであります。
 また、同じ提案理由の中で、市民に近く、しかもわかりやすい組織にすると言っております。これも今まで市民から遠かったということになるわけでありますが、そういうことなのでしょうか。また、ここで言われている市民に近くとは具体的にはどういうことを言っているのでしょうか。私は、先ほども言いましたように、墨田区の例を挙げて言いましたけれども、職員の方々が市民の中に入って、商店やあるいは工場、また一般の市民の方々のところでも結構ですが、そういうところに出向いていって御用聞きをしてくることの方がよっぽど市民に近いというふうに考えておりますけれども、この市民に近くというのは、市長はどういうふうに考えておられるのかどうか、お聞きしたいと思います。
 7点目でありますが、現在の行政運営について、指摘されている弊害の根源が部制であり、障害が部長であるかのように言われているように思います。果たして本当にそうでしょうか。市長のお考えをお示しください。また、その障害は部長などの個人的資質から生じているものなのか、それとも組織体制そのものにあるとお考えか、どちらなのか、示していただきたいと思います。
 最後の6番目の質問でありますが、報告第1号専決処分についてであります。専決処分の中身について、私は云々することで取り上げたわけではありません。専決処分のあり方についてであります。この問題は、私たち日本共産党議員団これまでもたびたび取り上げてまいりました。専決処分は、議会の審議権を制限、制約することになることから、その運用は地方自治法で厳格に決められております。行政には、この自治法の規定を遵守する義務があると思います。専決処分するものがどんな内容であれ、遵守義務はなくなりません。そこで、今回の専決処分を行った理由は、地方自治法上のどの項目に該当するのか、お答えをいただきたいと思います。
 提案されております専決処分の日付は、2月10日ですけれども、今議会きょうから始まりましたけれども、この議会までどうしても待てなかったのかどうか、なぜ待てなかったのか、その理由を述べていただきたいと思います。
 以上、六つの議案について質問をさせていただきましたが、明快な答弁をお願いいたします。
 失礼しました。一つ質問を抜かしたようでありますが、議案第36号へき地保育園の保育料の値上げの問題であります。何度も申しておりますけれども、今大変な不況の時期であります。こういう不況の時期にこの保育料の値上げをするという提案、私はどうもしっくりしないのであります。今こそ市民の皆さんの懐を暖め、負担を減らす、そういう方向でこそ行政が動くべき時期ではないかと思うわけでありますが、この僻地保育園の保育料の値上げというのは、まさにそれに逆行しているのではないかというふうに思うわけです。それで、どういう理由で、何を根拠にしてこの値上げをされようとしているのかということについてお答えをいただきたいと思います。

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◎市長(宮越馨君) お答え申し上げます。相当ありますから、相当時間かかりますから、御辛抱をお願いします。
 初めに、政府の経済見通しを引用しているが、市長はこの見通しと同じ立場に立っているのかとの御質問であります。私は、先ほどの提案説明の中で、国の経済見通しや国家予算の状況、さらには地方財政計画の概要についても触れたところでありますが、改めて申し上げるまでもなく、政府が発表した平成11年度の経済見通しと経済運営の基本的態度は、現在の経済情勢の分析を踏まえて、平成11年度をどのように運営していくかという政府の方針、決意を示したものであります。こうした経済見通しと経済政策の基本方針をバックボーンとして、国家予算が編成され、また地方財政計画も策定されることとなるわけであります。景気の動向には、私は早い時期から強い危機感を抱いていたところであり、平成10年度当初予算においても国、地方が総じてマイナス基調の予算を編成する中で、景気に最大限配慮した踏ん張り型予算を組むとともに、その後の補正予算においても極めて大規模な追加補正を行って、さまざまな施策を展開し、力いっぱい景気対策に取り組んできたところであります。景気回復に対する期待は、私はだれにも増して強いものがありますが、景気の先行きは依然として極めて厳しく、楽観を許さない状況であると認識していることは、繰り返し申し上げているところであります。このため新年度予算も中小企業に対する金融支援の充実を初めとして、雇用対策の充実や建設事業費の確保など、財政調整基金や市債も活用しながら、景気対策に重点を置いた予算を編成したところであります。国においても、景気対策に対する決定打が見出せない中で、景気の先行きはなおしばらく厳しい状況が続くのではないか。また、場合によってはさらに一段の悪化を招く事態もあり得るのではないかと危惧しているところでありますが、まずは市として取り得る対策を力いっぱい講じてまいりたいと考えております。
 次に、市税が減収となっている中で、平成11年度予算の伸びが対前年度比7.7%増となっており、市債も伸びているが、将来の財政運営をどう見通しているかとのお尋ねでありますが、平成11年度予算は今ほども申し上げたとおり、景気に最大限の配慮をしつつ編成いたしましたが、その結果一般会計予算は平成10年度当初に比べて7.7%の増加となったところであります。これは、現下の極めて厳しい経済環境にあって、景気低迷の影響を大きく受けている経営基盤の弱い中小企業の皆さんの資金需要にこたえるため、景気対策特別資金貸付制度などの拡充のための預託金を平成10年度当初に比べ32億2,700万円余りを増額したことなどによるものでありますが、これらの預託金を除いて比較しても、1.8%の増を確保したところであります。市債の発行については、先ほど小林克美議員並びに本城議員の御質問にお答えいたしましたが、平成11年度は減税補てん債、財源対策債など、国の政策に基づく市債が平成10年度と比較しまして3,400万円増、またいわゆる通常分につきましては、一日も早い供用開始が待たれている直江津駅の自由通路の建設工事、そして平成10年度の緊急経済対策を受けて、事業実施を決定いたしました特定公共賃貸住宅の建設などにより、3億4,800万円が増加することとなりましたが、発行予定額のおおむね50%程度が後年度交付税のほか住宅使用料により財源措置がなされるものであります。この結果、平成11年度末の現在高は475億6,784万円となる見込みでありますが、そのうち約45%について交付税措置が見込まれますので、今後の財政運営においても心配はないものと考えております。
 市債の新規発行を極力抑制するという私の基本姿勢につきましては、これまでにも幾度となく申し上げてまいりましたが、その一方で市民生活に欠くことのできない生活基盤の整備を進めていくことも市長としての私の責務であり、事業の推進に伴う市債は財源の一つとして、節度を保ちながら、効率的、効果的に有効活用を図り、引き続き財政の健全化を念頭に財政運営を行ってまいりたいと考えています。
 よく一般会計と特別会計のお話をされますが、先ほども小林林一議員がそのようなことで、市債が膨大に膨らがっているということで、全く先が心配であるというふうに、また今杉本議員もおっしゃいましたが、これはちょっと私を財政専門家と言っているわけでありますから、よく私の話を聞いておいてください。つまり特別会計の借金と一般会計の借金とはおのずとこれ違うんです。多少は特別会計に一般会計から繰り入れはありますが、基本的には受益者負担という原則で、事業を促進するために市債を発行するわけであります。ですから、それがけしからんというならば、下水道もやめろ、ほかの事業もやめろ、そういうことを言って予算を否決されるんだったら、これは私は納得しますが、小林林一議員は賛成しているにもかかわらずそういうことを言っているということは、実に矛盾を言っているような感じがします。ただ、杉本議員は私ちょっと記憶しておりませんが、基本的にみずから認めていながら、当然そういう市債を発行する……

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◆1番(杉本敏宏君) ほかの人はいいけど、私のことを……

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◎市長(宮越馨君) だから杉本議員の……

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◆1番(杉本敏宏君) ほかの人のことをだしにして答弁しないで、私のことについて……

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◎市長(宮越馨君) 私を財政専門家と言っているんだから、私の言ってること……

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◆1番(杉本敏宏君) 私は言ってないから。

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◎市長(宮越馨君) 私が答弁してますから、静かにしてください。そういうことで、つまり借金の性質をよく見て判断をしてもらわんと、議論もへったくれもないということを私は言っているんですよ、これは。ですから、初歩的なことをまず身につけて、そして財政というのはどうだということを言わんと、まさにこれはむやみな不安を市民にあおっているような、そういうことにとられますから、これは決してそういうことではないということを私はこの前も言っているんですから、1回言ったら頭いいんでありますから、よく覚えておいてください。
 さて、五つの重点施策の中で、教育と農業が触れられていないのはどういう理由か、またこの二つの予算が大幅減になっているのはその結果ではないかとのお尋ねであります。私が申し述べました提案説明を正確によくお聞き取りいただきたいと存じます。人づくり、産業づくりも私が重要な施策として基本政策に位置づけておる柱であります。先ほどの提案説明においても、重要施策並びに新規事業について人に優しい市民福祉のまちづくり、のびやかな感性を持った人づくり、環境重視のまちづくり、グリーンアメニティー30万人都市機能づくり、たくましい地域産業づくり、歴史文化都市の名にふさわしい観光拠点づくりと余暇・スポーツの振興、そして市民に開かれた市政、世界に開かれたまちづくりの柱に沿って詳しく御説明申し上げたとおりであります。中でも今喫緊の課題として対応しなければならない景気対策や行政改革への取り組みについては、その考え方について特に御説明したわけでありますが、この説明の中で取り上げなかったからといって、施策として軽んじているのではないかのごとく誤解されることのないようくれぐれもお願いしたいと存じます。
 また、農林水産業費は前年度当初比で21.2%、6億600万円減の22億5,000万円、教育費は2.9%、1億5,800万円減の53億4,400万円となった要因についても、先ほどの提案説明で申し上げたとおりでありますが、改めて御説明いたしますと、まず農林水産業費では、リフレッシュビレッジ事業のくわどり湯ったり村など3施設が10年度で完成したことにより7億100万円、また集落環境型農村総合整備事業が8,600万円減になったことが大きいのでありますが、反面増加したものでは林道整備事業費が8,000万円、有間川漁港改修事業が2,600万円の増などとなっております。また、教育費では減になった大きな原因は、直江津中学校の屋内体育館建設が終了したことによる2億2,500万円の減でありますが、反面直江津中学校プール建設で1億200万円、中学校心の教室整備で2,600万円の増となるなど、その時々の行政需要によって各費目の予算が増減することは、至極当然のことであり、御理解いただきたいと存じます。
 次に、普通建設事業費、中でも単独事業が大幅減になっていることで、市民生活に密着した事業への影響はないかというお尋ねであります。普通建設事業費については、前年度当初比で一般会計では4.9%減となっているものの、特別会計を加えて全体では1.9%の増、また10年度の国の第3次補正を加えた、いわゆる15カ月予算として見た比較では、15.6%と大幅な伸びになっており、景気に配慮する中で投資的経費の総量確保はなし得たものと考えております。繰り返し申し上げているとおり、新年度も引き続き道路や下水道を初めとした社会基盤の整備や福祉施設、さらには市営住宅など、市民生活に密着した施設整備を力いっぱい進めてまいります。また、昨年6月議会におけるあなたの一般質問にお答えしているとおり、地元の事業者を重視する私の基本的な姿勢はいささかも変わっておりません。景気対策の観点からも当然のことながら、地元事業者をまず基本に考えておりますので、御心配には及ばないものであります。
 次に、景気が低迷し、税収が減収しているこの時期に、企業設置等奨励金を支出するのは市民感覚と離れていないかとのお尋ねでありますが、御案内のとおり企業設置等奨励金は、市内に新たな設備投資を誘発し、産業の活性化を図るとともに、雇用の場を確保するという企業振興条例の規定に基づいて支出をさせていただいておりますが、昨年6月には総合経済対策の一環として、条例・規則の一部改正も行い、新たに大規模投資や新規雇用に対する特認事項を設けるとともに、中小企業者の対象範囲を拡大し、またこん包、卸売、自然科学研究所の3業種もつけ加えたところであります。申し上げるまでもなく、奨励金は新たに投資した設備にかかる固定資産税額相当分を一定の期間に限り奨励企業に交付するものであり、この期間が過ぎれば、必然的に市税の増収につながり、さまざまな市民ニーズにこたえる原資となるものであります。
 景気の低迷が続く厳しい状況の中、企業は規模の大小を問わず、リストラを図り、生き残りにしのぎを削っております。何のとがもなく、懸命に働く善良な市民の皆さんが働く場を失うおそれのあるこのような時期だからこそ、地域経済の活性化と雇用の場を確保することは、行政としての最重要課題であると確信し、限られた自治体財政の中で費用対効果を考え、こうした施策に取り組んでいるのであります。仮に奨励企業に指定した企業に対して、奨励金を支出しないというようなことになれば、条例に違反することになります。地域の振興、発展を期すためには、常に大局的な視野に立って、適宜、的確に政策を実行していかなければなりません。こうしたことから、現在進めている企業設置等奨励金措置については、市民の皆さんからも理解していただいているものと確信いたしております。
 次に、景気対策特別資金などの貸付金の増額は当然であるが、商工業振興対策として市職員が市内の個別中小零細企業、商店を訪問し、対策を打てる体制になっているかとのお尋ねでありますが、景気対策特別資金の増額について触れられていますので、この増額までの経緯について若干申し上げますと、中小企業の皆さんがこの厳しい経済環境を乗り切っていただくために、昨年上越市景気対策懇談会を初めとして、当市独自の景気動向調査や各層の意見を参考に、2回にわたって制度改正を行いました。具体的には、昨年5月に貸付利率を1.9%から1.65%に、また10月には1.5%まで引き下げるとともに、貸付限度額を2,000万円から3,000万円に引き上げました。さらに、12月には経営基盤の弱い中小企業者に対して、融資の弾力的運用を促進するため、新潟県信用保証協会が行う代位弁済について損失補償を実施いたしました。そのため県下で有数の充実した内容となり、中小企業者の皆さんに借りやすい制度といたしました。
 この充実した制度をあらゆる機会をとらえて迅速にPRし、周知を図ったところであり、結果として昨年12月の融資実績は116件にも上ったのであります。こうした施策のほかに、平成8年12月議会一般質問でもお答えしましたとおり、郊外型大型店が進出する中にあって、中小零細企業の体質強化を図るため、10年以上前から商工会議所との共催で、中小企業振興アドバイス事業を実施しており、今まで延べ400件以上も中小企業が診断を受けております。アドバイスは、過去3期分の決算書をもとに、細部にわたり分析する財務分析コースや今後の経営方針を助言する業績アップコース、店舗のイメージを考える店舗レイアウト・リフレッシュコースなど全部で6コースあり、希望に応じて中小企業診断士の経営管理の診断を中心に、市及び商工会議所の担当職員の三者で訪問指導を行っており、中小企業の基礎体力づくりや中小企業者の生の声を直にお聞きするよう努めており、本事業を今後も継続して実施してまいりたいと考えております。
 次に、(仮称)上越市産業振興センターについての御質問でありますが、上越市の産業は鉄鋼・非鉄金属等の基礎素材型産業を中心に発展してまいりました。近年我が国の産業構造の変化などにより、当市の基礎素材型産業の占める製造品出荷額等の割合は、年々減少傾向にありますが、依然として過半数55.7%でありますが、を占めており、全国33.2%や県の36.6%と比較しても、高い状況にあります。このため当市の産業構造も付加価値の高い先端技術型、加工組立型などの特色ある産業展開が一層求められているところであります。こうした現状を踏まえ、高速交通網や直江津港などの産業基盤整備が進展しているときに上越市のポテンシャルを生かしながら、地域の活力を担う地場産業の自立発展と新規産業の創出、育成を図るため、具体的な振興方策を盛り込んだ産業振興基本計画を平成9年度に策定したことは御案内のとおりであります。計画に当たっては、企業へのアンケートやヒアリング調査により、提案された72項目にも上る産業振興方策について学識経験者、地元企業、金融機関、国、県の代表など、17名から成る策定検討委員会において、延べ6回にわたり検討していただき、(仮称)上越市産業振興センターの建設を初め、エコ産業の育成、人材育成事業の推進、上越市固有のブランド製品開発事業、人材、事業のU・J・Iターンの促進、ミニベンチャー団地の設置の6項目について早期に取り組む施策として掲げたものであります。(仮称)上越市産業振興センターにつきましては、アンケート調査などから、地域産業の育成、発展のために、特に技術・人材などの情報提供や製品開発、販売戦略、事業企画などの相談窓口、また専門技術スタッフによる技術相談、共同研究の支援、さらには研修室や展示即売などのスペース、そして上越市の産業歴史展示室などを備えた産業振興の核施設として建設の必要性が強く求められましたので、県の補助事業として基本構想の策定を行うものであります。今後建設する場所を初め、施設の内容、運営方法、資金計画など、多くの課題もありますので、この建設着手までには十分時間をかけて慎重に検討を進めてまいります。御参考までに、市財政及び景気対策に今のところ影響を及ぼすことはないことを申し添えておきます。
 議案第13号平成10年度上越市一般会計補正予算で、平成11年度に繰り越す見込みの事業費が23億円余りにもなっているが、このような状況をどう受けとめているかという質問でありますが、今回の補正予算では、歳入歳出予算とともに、31件の繰越明許費の追加を提案させていただいたところであります。個々の事業についてそれぞれの繰り越さざるを得ない事情があるわけでありますが、今年度は特に国でも第3次補正と平成11年度予算を一体的にとらえた、いわゆる15カ月予算と位置づけ、景気回復のためには新年度まで待たずに、早期着手が可能なように、繰り越しを前提にした事業が多いことによるものであります。このほかでも災害復旧事業のように、降雪期にかかる資材搬入が困難になったものなど、やむを得ない事情により繰り越すものであることを御理解いただきたいと存じます。
 次に、上越市人にやさしいまちづくり条例の制定について、第2章、第3章の具体的な施策として、どのようなことを考えているのかとの御質問でありますが、まず条例の提案に至った基本的な考え方を申し上げます。この条例の前文にうたっているとおり、私は人間としての尊厳を保ちながら、みずからの意思で行動し、住みなれた地域で安心して生活することができる社会の実現に向けて男性も女性も、老いも若きも、障害のある人もない人もともに支え合い、助け合いながら、意識上の障壁を含め、あらゆる障壁のないまちづくりを進めていく必要があると考えております。このため人・環境・まちづくりを施策の基本方針として、バリアフリーを念頭に置き、従来から施設の整備や在宅サービスの充実など、福祉施策の推進に鋭意取り組んできたところであります。具体的には、障害者等のボランティア団体が主催する市内のバリアを点検する活動にみずから参加するとともに、平成8年度には高齢者や障害者の居室等の改善について助成をする住宅整備リフォーム補助事業を実施し、また平成9年度には介護者用自動車改造助成事業を実施するなど、その着実な推進を図ってきたところであります。さらに、今年度においては高田西小学校にエレベーターを設置するとともに、新年度はハートフルタウン整備事業として、高田公園内の歩道整備のための経費を計上するなど、施策の一層の充実を図ることとしております。だれもが住みよいまちづくりを進めるためには、すべての市民の基本的人権が尊重され、社会参加の機会が確保され、豊かで住みよい地域社会の形成を図ることが重要であります。このため市民の協力を得て、市が率先してバリアフリーに関する基本的な施策を定めるとともに、事業者や市民がみずからの役割を自覚し、市・事業者・市民が連携しながら、より一層体系的に施策を進めていく必要がありますので、この条例を提案させていただいている次第であります。
 そこで、まず第2章については、意識上の障壁を含めたあらゆる障壁のないまちづくりを進める必要があることから、ソフト的な面において、総合的な施策を規定したものであります。具体例としては、バリアフリーに関する広報活動や生涯学習の充実、ボランティア活動の支援などを図るとともに、利用者の多い地域などを指定して、重点的にバリアフリー施策を進めていくことなどを考えております。
 また、第3章については、高齢者や障害者の方々が利用しやすいよう、ハード的な側面について市・事業者・市民が施設等を整備していくことを規定しているものでありますが、具体例としては施設の段差の解消や住宅の改修、さらには道路環境の整備、低床バスの導入などがあります。こうした具体的な施策につきましては、この条例において位置づけられている人にやさしいまちづくり推進会議の御意見を聞きながら、人にやさしいまちづくり推進計画(仮称)を策定し、計画的にバリアフリー施策を進めてまいりたいと考えております。
 次に、第5条第2項、市民は……受けることを妨げてはならないとあるが、このもとには市民は妨げるものだとの市民蔑視の考えがあるのではないかという御質問でありますが、これにつきましては、例えばごみのポイ捨てや不法投棄が見受けられることと同様に、バリアフリー施策においても、点字ブロックの上に自転車が置かれ、視覚障害者の通行の支障となっており、障害者用駐車場に健常者が駐車するなどの行為が見受けられる場合があります。このように通常してはならない行為を規定したものであり、御指摘のような市民蔑視という意図は全く当たりません。
 次に、上越市助役定数条例の一部改正、上越市行政組織条例の全部改正についてでありますが、最初に副市長は市長と同志的関係と考えるかどうかについてお答えします。鈴木会長は、これまで何回か市長と副市長の一体的関係、そして思想性における同志的関係について発言しておられますが、私はみずから同志的関係と言ったことは、私から言った覚えはありません。このことを踏まえた上で質問に答えますが、私は市長と副市長との関係は、市長と副市長と同じ役割、任務を分担して担当するというものではなく、市長は予算と政策づくりの権限を、そして副市長は執行段階の権限をというふうに政策と執行を分かち合うことを前提に考えております。しかし、市長の政策とそれを執行する副市長に意思の疎通が欠けたり、連携にそごがあったのでは、全体の行政運営に大きな支障を来すことになり、せっかくの改革が無に帰すことになってしまいます。したがいまして、この意味から両者は常に一体となって職務を遂行する必要がありますが、これを同志的結びつきというのであれば、市長と副市長が同志的関係にあることは、極めて当然であると考えております。
 次に、副市長の人材についてでありますが、副市長としてふさわしい人材は、大局的視野を持ち、専門的知識能力を備え、柔軟で幅広い発想のできる感受性豊かな人だと考えております。さらに企画力にすぐれ、責任感と統率力、決断力などの能力があれば理想的であります。しかしながら、現実的にこのような能力、特性をすべて兼ね備えた人はなかなか得がたいのであります。私は、これら能力や特性のすべてを個々の副市長に求めるつもりはありません。総務・財務、都市整備、健康福祉、環境、産業、そして文化のそれぞれの部門に求められる資質は、おのずから異なって当然だと思っておりますし、その部門、部門により、ふさわしい人材を充てたいと考えております。ある部門は広い視野を持ち、多面的な実務に精通した人材、また専門的知識、能力を重視した方がよい部門、あるいは何よりも感性が求められる部門もあるなど、部門ごとに必要とされる能力、特性に違いはあってもよいと思います。
 いずれにいたしましても、トップリーダーとして私の立場から言えば、全体に均一な資質を配するよりも、現実的にむしろそれぞれ個性のある方を選任して、議会の同意をお願いすることになろうかと思います。
 3点目の今議会に提案する助役は私が考える副市長の一員と考えてよいかということでありますが、そのように御理解いただきたいと思います。また、副市長にふさわしいかどうかのお尋ねでありますが、そもそも私が副市長制を導入するとともに、組織全体をスリム化しようとするのは、あくまで行政執行において権限と責任を明確にして、的確、迅速な事務処理を通して、市民のために行政サービスの向上を図ろうとするためであります。副市長はそのための要諦でありますから、私が信頼し、私を支持して一体となって働ける方を提案いたすことになります。
 次に、現在責任行政が実現されていないのかという御質問でありますが、ややこれはへ理屈のような感じを受けましたが、お答え申し上げます。私は、これまで地方からの国づくりを目指し、市民参加による市民本位の市政を推進し、また組織や事務事業の見直しを積極的に行い、市民に対する責任ある行政執行に果敢に取り組んでまいりましたことは御案内のとおりであります。しかしながら、地方分権の推進がいよいよ実行の段階を迎えた今、これら新たな時代の課題に的確に対応し、分権時代にふさわしい、いわゆる時代認識によってより一層の責任行政執行の必要性を痛感し、これを実現するための行政改革の一環として、副市長制を導入するものであります。このことは、今までも再三申し述べてまいりました。すなわち権限と責任の明確化を組織体制を通じて実現するとともに、職員意識の改革を図り、政策立案能力を高め、分権の受け皿としての体制を整備することは当然かつ喫緊の課題であると決意を新たにいたしておる次第であります。
 次のこともへ理屈のように聞こえましたが、意思決定の迅速化や効率的な行政運営が行われない責任はだれにあるのかということでありますが、私は市長就任以来、従来型組織の改革に積極的に取り組んでまいりました。しかし、例えば7.11水害や昨年の8月の水害の対応に見られるように、私の指示が組織の末端に十分伝わらない問題がいまだ解決しておりません。これは、特定の個人にその責任があるということではなく、明治以来の中央集権体制の中で自治体組織の制度疲労と、それになじんでしまった職員に原因があると考えております。したがいまして、分権時代にふさわしい地方からの国づくりを目指す私といたしましては、今以上の意思決定の迅速化と効率的な行政運営を行うことがそのかぎであると考えます。このためには抜本的な組織改革と職員意識の改革、すなわち部制廃止による副市長制の導入がその解決のかぎになるものと考えて、御提案申し上げているところであります。
 次に、市民に近くとは具体的にどういうことなのかとの御質問でありますが、私はこれまで一貫してのびやかJトークやJウオークなどを通じて、市民に直接話しかけ、市民の声を直に伺う一方、情報公開条例や行政手続条例などの制定等による市民と直結した開かれた市政の実現を目指してまいりました。このたびの副市長制の導入と、これに伴う行政組織条例の改正を通じて、委員会資料として提出しておりますように、組織のスリム化、ラインの明確化、さらに職制の簡素化を図り、あわせて執行権限を分任いたします。このことにより、市長がさらに市民の声に今まで以上に耳を傾けることができ、市民本位の市民により近い現場行政の充実に寄与することになります。ぜひ御理解をいただきたいと思います。
 次に、指摘されている弊害の根源が部制であり、障害が部長であるかどうかという御質問でありますが、それは明らかな誤解であります。そもそも部制廃止は、組織改革の一環であり、身分が保障されている一般職である部長にかわり、市長から分任を受けた特別職である副市長と現場責任者である課長を直結することによって、組織をスリム化し、また緊張感を持たせ、権限と責任の明確化と事務の迅速化、効率化を図ろうとするものであります。現行の組織や制度では、依然として前例主義により意思決定があいまいになり、組織、職制が硬直化していると認めざるを得ず、この事態を打破するための制度改革が必要であることもこれまでたびたび述べてまいったところであります。したがいまして、副市長制の導入による一連の改革は、個人の資質の問題ではなく、将来を展望し、分権時代にふさわしい行政システムの確立を目指し、実行しようとすることをぜひともわかっていただきたいと思うところであります。
 次に、僻地保育料を値上げする根拠は何かとのお尋ねでありますが、僻地保育所は認可保育所の設置が著しく困難な地域に設置される保育所で、当市では現在下正善寺保育園等5園に96人の園児が通園しており、認可保育所に比べ、開所時間が2時間ほど短く、また給食がないものの、認可保育所と同じ内容で保育を実施していることは御案内のとおりであります。保育所運営経費のうち、保護者負担の割合は、原則として2分の1相当額となっており、国は平成10年度において、保育料均一化のため認可保育所保育料の負担を10階層から7階層へ制度改正を行いました。しかし、私は急激な負担の変化を避けるため、22階層から14階層に見直しを行ったところであります。一方、僻地保育料は平成8年度に7,600円から8,100円に改定し、2年間据え置いてまいりましたが、今回人事院勧告に伴う人件費増嵩分等を考慮し、改定を行うものであります。なお、認可保育料につきましては、引き続き多子世帯や中間所得層に配慮した軽減を実施し、第3子以降の保育料を90%軽減することといたしております。
 次に、少子高齢化対策を進めているが……これ言わなかったですかね。

P.94 
◆1番(杉本敏宏君) それは言わなかった。

P.94 
◎市長(宮越馨君) 答えましょうか、通告してもらっていますから。サービスしましょう。
 次に、少子高齢化対策を進めているが、矛盾しないかとの御質問でありますが、少子化対策の基本は、家庭や子育てに喜びや楽しみを持ち、安心して子供を産み、育てることができる社会の実現のため、子育てと仕事の両立を支援する環境整備を図ることが最も有効な施策であります。サービスということは余りいい言葉じゃなかったですね、サービスしましょうということは。そのため私はこれまでに延長保育、一時保育などの特別保育や地域子育て支援センター事業、病後児保育、休日保育、ファミリーサポートセンター事業及び子育て融資制度等を他の市町村に先駆けて実施し、子育て支援の環境づくりに努めたところであります。さらに、11年度においては、乳幼児を交通事故から守るため、チャイルドシートの購入に対し一部補助に踏み切るなど、多様な施策を実施することとしておりますので、今回の保育料の改定は、少子化対策と矛盾するものではないと考えております。
 最後に、報告第1号専決処分を行った理由は、自治法上のどの項目に該当するのか、またなぜ本日まで待てなかったかとの御質問でありますが、今回2月10日付で専決処分をいたしました案件は、先ほども御説明いたしましたとおり、環境マネジメントシステム推進費で、当市のISO14001認証取得など、環境行政への積極的な取り組みが環境庁から高く評価され、特に冬期における雪国の特性に応じた地球温暖化対策に係る調査研究について委託されたものであり、資料収集や外部委託、フォーラムの開催等について、年度内執行が義務づけられ、早急に取りかからなければならなかったことによるものであります。また、景気対策特別資金では昨年12月議会で信用保証協会の弾力的な信用保証を促進するため、新たに損失補償を実施したことなどにより、12月の融資実績が116件、12億8,300万円余りと見込みが大きく上回り、2月の金融機関への預託に不足が生ずることとなったため、必要額を確保するとともに、これに関連する信用保証協会保証料補助金を損失補償に伴う債務負担行為とあわせて専決処分したものであります。
 このように本日報告した2件ともが緊急に予算措置をしなければならないものであり、地方自治法第179条の規定による「普通地方公共団体の長において議会を招集する暇がないと認めるとき」に該当するものと判断したものであります。専決処分を行うに当たっては、あらゆる角度から検討し、真にやむを得ない場合にのみ行うことは改めて申し上げるまでもなく、当然のことと考えておることを申し上げて終わります。

P.95 
◆1番(杉本敏宏君) 再質問させていただきます。
 幾つかあるんですが、交付税で措置されるという問題についてでありますけれども、ちょっといろいろ調べてみましたが、1994年、平成6年度の決算と平成11年、今提案されております予算とを比較してみました。歳出総額は、平成6年が462億、一般会計だけでありますけれども、462億です。今回が531億ですから、伸び率が14.8%の伸びということです。予算総額が14.8%の伸びということです。それで、公債費はどうかということですが、繰上償還分を除いてみますと、平成6年が43億円であります。平成11年度が55億円でありますから、どれだけの伸びかというと17.6%の伸びになります。歳出総額の伸びよりも、公債費の伸びの方が3%ほど大きいです。それでは、地方交付税がどうかということになりますが、平成6年には62億の地方交付税を交付されております。平成11年度の予算見ていただくとわかりますが、68億円です。伸び方が9.56%しか伸びていません。交付税で措置される、措置されるということでありますけれども、予算総額の伸び、財政規模の伸び、また公債費そのものの伸び等々から比べて、地方交付税の伸び率がかなり低いんです。そうしますと、本当にこれで安心していていいのだろうかという問題があると思います。ちなみに歳出総額というか、歳入でもいいわけですけれども、歳入総額に占める交付税の比率は、平成6年度のときは13.4%でした。今回の11年度の予算では、12.8%に落ちてきています。どういう角度から見ても、交付税で市債が補てんされるから大丈夫だ、大丈夫だというのは、本当に大丈夫なのかなという心配がこのようにあるわけです。私は、そういう立場からこの市債残高の問題についていろいろ議論をさせていただいているわけであります。
 これからずっと先行き長いわけでありますけれども、国からの交付税だけで、交付税に算入されるからということでいいかどうかという点、もう一度改めてこういう数字等も勘案した上で、財政専門家だと言っておられる市長の見解を承りたいと思います。
 それから、きょうの答弁の中でも何度か出てまいりましたけれども、10年度になるんですか、交付税の中での市債返済分の算入率が45%だという話がありました。あわせて平成5年度と言われたと思うんですが、25%だったということで、こんなにいっぱい算入されてきているから安心だよというふうなお話がありました。しかし、私は逆にこれが心配だなというふうに思っているわけですが、例えば地方交付税25%しか算入されていなかった当時は、60億ぐらいの交付税が来ていたわけですから、25%というとおおよそ15億円ぐらいになるのかと思います。そうすると、15億円は借金返済に回したけれども、60億のうちの残りの45億については、自由に使える自主財源として使えたわけです。ところが、今68億でそのうちの45%が借金返済のカタでもってとられるわけですから、おおよそ30億ぐらいはそういう方向へ回っていってしまう。そうすると、残るのは38億円、これが自由に使える財源だということになるのではないだろうかと、そうすると四、五年前よりも地方交付税という一般財源の中で、上越市が自由に使える部分というのは、8億円ほど減少してしまっている。そういうことになってしまうんだがなというのが私の疑問としているところであります。こういう形で、例えば地方交付税で措置されたのが今45%ですが、これがもっとふえて7割、8割が借金返済の部分に回るんだということになると、例えば100億円交付税が来ても、8割そうであれば20億円しか自由に使えない。これは、財政の運営の上では多分硬直化の原因になる要因なのだろうなと思うんですが、そういった点で市長はどういうふうに考えておられるのか、御見解をお示しいただきたいと思います。
 教育予算と農業の問題、提案理由の後の方で触れられているのは、私も承知しておりますが、五つの重点施策といって、わざわざ五つ頭でこれがことしの重点施策の五つですというふうにわざわざ取り上げられているところに入っていないんで、どうなんですかというふうにお聞きしたわけです。それで、ちゃんと重点的にやることになっているからいいというお話でしたが、教育費と農林水産業予算の両方の話で落ち込んでいるという話をしましたが、教育費、落ち込みの原因が直江津屋体と春日小学校の校舎建築等々という話がありました。それで、これも少し調べてみましたが、平成元年かなり前でありますけれども、平成元年のときの教育予算、教育費、幾らかといいますと、67億6,000万円であります。今提案されております11年度予算は53億4,000万円、14億円ほどこの10年間に減少しているわけです。予算規模は、皆さん御承知のように一般会計は、平成元年のときには350億円程度でした。これが今回531億円になっているわけですから、予算規模はどんどん大きくなっているのに、その中で教育予算は14億円も減っているわけです。予算全体に占める教育費の比率で見ますと、平成元年のときには19.7%、おおよそ20%ありました。補正予算が出ておりますけれども、10年度の予算で見ますと11.16%、11年度の今提案されております予算で見ますと10.06%です。10年間に予算の構成比率で半分に減らされている。中長期的な見通しに立ってという話が何度も出てまいりました。それで、私もこういうふうな形で中長期的な見方をしてみたわけですが、この10年間でこういう大幅な減少、私はこれはまさに教育軽視、そのものではないかというふうに思うわけですけれども、市長はどういうふうにお考えになっているのか。
 ちなみにこの10年間で教育予算が一番多かったのは、平成5年、1993年で73億4,000万円でありました。それから見ますと20億円少ない、こういう状況であります。ですから、中長期的に見れば、教育予算はどんどん削られてきているということが明らかではないかと思うわけですが、市長の御見解を伺いたいと思います。
 それから、商工業の振興対策の問題で、私は質問の趣旨としては職員がもっと市民の中へ入っていって、いろいろ御用聞きをしてくる、そういう体制をとった方がいいんではないか、そういうふうな体制になっているかという質問をしたつもりなんですが、景気対策特別資金の増額の理由等については、長々とお話がありましたけれども、そういう聞いたことに対する的確な回答がなかったように思いますし、(「やったよ」と呼ぶ者あり)相談会等々ですね、それはいいですけれども、私が言ったように職員が直接巡回するような、そういう体制というのは考えられないのかどうかということですが、やる必要がないということであれば、そういう御答弁をいただけばいいわけですけれども、再度お示しいただきたいと思います。
 それから産業振興センター、これも提案された経過についてはわかりましたけれども、私も先ほども言いましたけれども、これをつくることについては、何としてもやった方がいいというふうに考えている方の一人でありますけれども、問題は今のこの不況の時期に、ここにお金をかける方がいいのか、先ほども言いましたように、もっと業者のところに直接行って、そういう方々といろいろ施策を考える、そちらの方に手を打った方がいいのか、その軽重の問題だとは思うんですが、私は市民の中に入った方がいいと、今はそちらの方が優先するんではないかと……

P.97 
◆1番(杉本敏宏君) そういうことであります。
 それから、僻地保育園の保育料の問題ですけれども、今回の値上げで幾ら増収になるかということを計算してみますと、90万円であります。私は、昨年の3月のときにはゴーカートの問題で、あれは140万円ほどの増収でしたけれども、何でそういう取り立てを子供からしなけりゃならないんだという話をさせていただきましたが、今回もまさにそういう感を強くしております。子育ての真っ最中にあるそういう人たちから、職員人件費等々の増嵩というふうに言われましたけれども、その90万円を取り立てなければ増嵩に対処できないような上越市の財政かといえば、そうではないんだろうというふうに思います。それで、改めて市長のお考えをお示しいただきたいと思います。
 最後、専決処分の問題ですが、自治法上の問題で言えば、議会を開くいとまがなかったということしか理由をつけようがないんだと思うんです。それで、議員の皆さん方はおわかりだと思いますけれども、1月の29日には何度か出ておりますけれども、調査会という形ではありましたが、大方の議員が集まっての勉強会がありました。議会に話を持ちかければ、何とかならないことはない状況だったと思います。それから、2月の15日にはこの議案の説明会がありました。ここにも相当数の議員の方が参集されております。そうすると、これも話によっては、相談の持ちかけ方によっては、時間をとって臨時議会ということもできないことではない。そういうふうに2月10日を挟んで2回の機会があったわけです。その2回のチャンスを生かさないで専決処分をされた。そして、その理由は議会を開くいとまがなかったというのは、私はどうしても理解ができないんでありますが、市長の御見解を改めてお示しいただきたいと思います。

P.97 
◎市長(宮越馨君) 交付税充当云々の話については、細部の数字についてはまた委員会で御質問をお願いしたいと思いますが、考え方を申し上げておきます。
 交付税措置が十分なされていなくて、むしろその割合が低下しているじゃないかということをおっしゃっておりますが、かいつまんで数字だけ申し上げてみますと、例えば平成6年度の今おっしゃった交付税の全体予算に対するシェアが13.4%、それから今度の平成11年度では12.8%で減っていると。確かに減っています。しかし、予算の中身を見ていただきますと、額は当然ふえておるわけでありますが、そのシェアは例えば今回は景気対策特別資金の預託金を大幅にふやしました、30億ぐらい。そうすると、531億から30億仮に引きますと、シェアが13.6%で、むしろ平成6年度のシェアよかふえます、これは。ですから、余り数字のことを言うと、御理解をいただけることしか出ていきませんから、そう大きな方向性は、私先ほど答弁したことは間違ってないと。それから、当時の交付税充当率が25%、今度は45%ぐらいになるということでありますが、実はこの三、四年が特に減税とか、あるいはそういう特例債を発行せざるを得ないということで、発行したことが最近ふえています、6年度以降、大分ふえています。それは、交付税充当率が100%もしくは8割というふうになっているんです。ですから、充当率の高い借金がふえて、入っていますもんで、当然平均しますと、入っていない場合は平成6年のときは25%でありますが、そういう高い算入率が入る市債がミックスされますと、平均充当率が45%ということになりますから、そういう意味でこれは今後償還期が入ってくるときに交付税算入されますから、ことし発行したものはすぐに交付税算入ということはないんです。つまり15年とか10年とかというそういう借り入れ期間がありますから、それが償還時に交付税算入になりますから、後にいってそれが算入するということで、だから将来はそう心配ないということを言ったのは、そういうことなんです。将来に充当されるということでありますから、もしどうしても勉強したければ、委員会でまた御質問をしてほしいと思います。
 それから、教育費が相当減っているじゃないかということは、ちょっと私も記憶しておりますが、以前御質問されたような記憶があります。これは、特に学校建設とか、大きな箱ものは、あるかないかによって相当ぶれます。ですから、今はほとんどの学校が建てかえ終わりまして、若干の増築とか、あるいは改築あるいは体育館をつくるとかという、ことしはプールということで、固まりの大きなものがその年々によってでこぼこがありますが、大体今建設が一応終わっていますから、ただこれから何年後になるか、5年後になるか、あるいは数年後から10年後にかけてまた再建築ということが出てまいると、今度は教育費がふえて、ちょっとふえ過ぎじゃないかという御批判を受けるかもしれませんが、そういうことで建物の建設のパターンによって、そのタイムラグがあって、いっときこういったところでマイナスというか、少し減少ということがありますが、実質的にはソフト事業等々、いろいろときめ細かい施策を講じたことについては、むしろ充実していることを御認識していただきたいと思います。
 それから、商工振興費については、これは職員が地回りしてこいということはよくわかりますけど、これやりますと、また職員をいっぱい採用したり、また人件費かかって、また行政改革に逆行するというような、こういうこともありますし、またそこまで我々職員がやるかどうかということをお尋ねしていると思いますが、私は自由経済主義者でありますから、杉本さんとは違うかもしれませんが、そういう中では民間経済ということを主体的に民活ということを尊重するということならば、むしろ我々は余り手を出さないで、サポート的な形で対応するということがよろしいのではないかなと。したがって、相談員等については、一緒にタイアップして行政のノウハウあるいは商工会議所のノウハウ、民間のノウハウ、それぞれ持ち寄って、うまく回っていくような、そういう方策を今やっておりますが、私は当面それでよろしいんではないかなと、こう私は思っております。
 ただ、2000年問題みたいな話になりますと、これは全く新しいことでありますから、とりあえず私どもは今月中に行政の2000年問題は解決しますが、4月からはその分については、ちょっと今従来にない零細企業、中小企業まで踏み込んで、こういう問題がないように注意を喚起しながら、万全を期すという意味で、地回りというわけではありませんが、いろんなそういうセミナーとか、いろんな注意を喚起する、そういうことについてきめ細かい対応をしていかなきゃならんと思いますから、事案ごとに、事柄ごとに的確に対応していきたいと、こう思っております。
 僻地保育料については、先ほど申し上げたとおりであります。それから、専決のことについては、私も実は皆さん方がおっしゃっているとおり、私の権限を振りかざして、独断専行でやるなんて毛頭思っていないんです。何か独裁とかという言葉を私よく向けられますけど、逆に言っている人が独裁じゃないかと思うぐらいで、私は本当に民主的に議会制民主主義を、そしてまたこういったルールを尊重しながらやる人間でありますから、まず人間を信用していただいて、余計なことは私していませんから、どうか専決はそのように御認識いただきたいと思います。
 以上です。


平成11年  3月 定例会(第1回) − 03月17日−03号

P.168 
◆1番(杉本敏宏君) 私は、さきに通告してあります3点について一般質問を行います。
 一般質問に先立ってですが、私が議員になり立てのころ、市長は一般質問に対して原則40分、1時間以内ということを盛んに強調されておられました。最近それ強調しておられないんですが、その原則40分、1時間以内ということがいいか悪いかというと、私は原則を外して1時間以内でという立場……

P.168 
◆1番(杉本敏宏君) ええ、そうです。ですけれども……

P.168 
◆1番(杉本敏宏君) そういうふうに考えておりますけれども、市長にお願いしたいのは、再質問を含めて40分以内でということを強調されるんであれば、そういう立場で御答弁をいただきたいということをまず最初にお願いしておきたいということです。
 それで、質問に移りますが、まず最初の質問は、青田川と関川の間の地域の流雪溝、消雪溝の整備についてであります。流雪溝、消雪溝、流融雪溝、融雪溝、いろんな形態がありますけれども、一括して流雪溝、消雪溝というふうに呼ばさせていただきますけれども、この整備についてであります。我が党は、これまでも上越市、とりわけ高田地域の消融雪対策について提言もしてまいりました。例えば昭和40年代のことですけれども、それまで機械除雪一辺倒から消雪パイプが普及し始めた時期であります。その時期に消雪パイプによる地下水のくみ上げによって地盤沈下が問題になり始めておりました。そうした時期に、我が党は地盤沈下に対処するために、専門家を招いてこの流融雪溝についての研究会を開いて、その普及を提言してきたという、こういう経過があります。その研究会には、当時の市の職員の方々も何人か参加されておられましたけれども。
 それで、現在では高田のまちの中のこうした施策を見ますと、青田川以西の高田の中心地域については、流雪溝等の整備計画がつくられ、それに基づいて施策が進められております。しかし、青田川と関川に挟まれた地域にはこの計画がいまだつくられていないようであります。昨年、建設省が中央橋の上流から関川の河川水を取水して高田城址の堀に導水する計画を公表いたしました。そして、既にこの工事が始まっているようであります。この計画や工事を知った住民の皆さんの中から幾つかの要望が出されております。
 一つは、お堀の水の出口が本城町の1カ所、北城高校の前のお堀から出て稲田橋のところで関川に注ぐ、この一本しかありません。そうしたことから、また外堀を取り囲む広大な地域の雨水がこの外堀に流れ込んで、これがこの1カ所に集中して関川に排出されるという形になっております。7.11水害、ほかの地域でも大変でしたけれども、北城町でも水害が発生いたしましたが、これはこの逆流といいますか、排出できなかった水があふれるという、そういうことから起きたわけであります。また当時、その当時でありますが、北城高校の前のお堀、あわや溢水という状況にまでなっていたわけであります。ですから、出口がここ一つしかないということから、堀の溢水、それから用水そのものの水のあふれ、こういう危険性が住民の皆さん方から指摘されているわけです。
 また二つ目は、建設省が通水する水を活用して、旧高田市街地の東部、先ほど言いました青田川と関川に挟まれた地域の流雪溝や消雪溝の整備ができないかという、こういう御意見が出されております。私は、建設省がこの導水をするということを工事を始めたということ、これを機会に、この青田川と関川に挟まれた地域の消融雪対策を立て、逐次着手するべきではないかと考えますが、市長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
 地下水を使った消雪パイプによる消雪と違いまして、この流雪溝、消雪溝というのは地盤沈下を引き起こさないという特徴があって、それ自体はすぐれた消融雪方法の一つだというふうに思います。しかし、雪の投入を人力に頼っていること、また水の関係から投入時間が限られているなどの問題があります。既に高齢者世帯では雪の投入すらままならないという形で、この問題点が顕在化してきているわけであります。そして、今後高齢化がさらに進んでいくと、この状況はより深刻になると言えるのではないでしょうか。この議会に出されております議案第19号上越市人にやさしいまちづくり条例が提案されておりますけれども、この条例の趣旨を生かす意味からも、そしてこの高齢化社会に対処するということからも、高齢化社会を想定した消融雪対策、とりわけ流雪溝や消雪溝のあり方について検討していかなければならないと思います。市長は、この問題に対してどのように考えておられるか、御答弁をいただきたいと思います。
 2番目の質問でありますが、県道を市道に移管するに当たっての措置について質問をいたします。この3月31日付で北本町春日山線、それから東本町通り線など幾つかの県道が県道から市道に移管されます。これらの移管路線の中には、山麓線と振りかえられるものとか、あるいは上越大橋以西の高土町幹線と入れかえになるだとか、そういう路線もあります。
 それで、今回市道に移管される県道も含めて、現在の県道を見てみますと、大変改修がおくれているところが残されているのがわかると思います。道路側溝などは、恐らく昭和30年代に舗装された当時に築造されたものがそのまま放置されているのではないかと思われるところ、あるいは至るところで崩れたり、側溝のコンクリートに穴があいたりしている、また道路の表面も凹凸が多いというのが実態であります。これと比べるとというのも何でありますが、振りかえられる、市道から県道に逆になる方の路線を見ますと、いずれも格段に整備がされているというのが実態です。
 それで、この県道と市道の振りかえの路線だけではなくて、県道全体で考えて市道に振りかえられる、市道に移管される場合には、この改修が進んでいない県道がほぼそのままの状態で今のところ市道に移管されるような状態に見受けられるわけですが、まずこのことについてどう考えておられるのか、市長の考えをお聞かせいただきたいと思います。
 それから、この問題では、この3月31日付で市道に移管されるわけですけれども、このことについては昨年の9月議会に提案をされて可決されております。しかし、この時点では、昨年の9月の時点では既に県の10年度の予算で補修していただくことは事実上不可能な状況だったのではないかというふうに思います。少なくとも県の10年度予算が決定される前に県道から市道に移管されるということがわかっていれば、先ほど申しましたような老朽化した県道の状況を改修した上で移管していただくということができたのではないかと思うわけであります。経過からしてみますと、上越市としてもこの県道の市道へ移管に当たって、一定の改修を県にお願いしているということですから、市道への移管の協議はかなり以前に、恐らく10年度分で見ますと県の10年度の予算の決定前に行われているのではないかと思うわけですが、そうであればそういう県との協議の前に、今度ここの県道が市道に移管されますというような情報を関係地域に流すべきではないかということであります。そうすれば、地域住民の皆さん方からここをこうしてほしいというような要望が聞かれ、そうした改修が行われて市道に移管されるということになると思うわけであります。それこそが開かれた市政のあり方ではないかと思うのですが、市長の考えをお聞かせいただきたいと思います。
 地域には、市道に対する要望がたくさんありますけれども、県道に対してもそれに劣らず改修を初めとしたたくさんの要望があります。市道移管の情報が、先ほども言いましたが、早く関係地域に流されていれば、町内会としてそれらの要望を取りまとめ、お願いすることができるわけであります。そして、改修された後、市道に移管されることができれば、それは地域住民にとってベターであるだけではなくて、市の財政にとっても大変よいことのはずであります。そうした観点から、移管協議の前に「今度ここの県道は市道に移管されますが、何か要望はありませんか」というような形で関係地域住民の要望を聞き出して、県予算で実現した上で市道に移管すべきではないかと思いますが、この点市長のお考えはどうでしょうか。
 三つ目の質問でありますが、直江津港整備の経済波及効果と公共工事のあり方についてであります。上越市が平成8年3月に公表した火力発電所建設に伴う地域振興調査調査報告書というのがありますが、これによりますと工事費総額約1兆800億円に対して、上越市への経済波及効果が820億円というふうになっております。この波及効果は、総工事費の8%でしかありません。また、この上越市分を含む新潟県全体への波及効果も3,220億円、30%となっております。これらの経済波及効果の計算は、平成2年度版の産業連関表を用いて産業連関分析の手法で行われており、通常の計算方法であって、計算間違いさえなければ正しい手法であるというふうに言えます。そうしてみますと、この火力発電所に伴う経済波及効果というのは、通常の公共事業の経済波及効果と比べて少な過ぎる、著しく少ないのではないかというふうに思うのですけれども、どのようにお考えでしょうか。
 今大変な不況、不景気であります。行政としてこれに対処しなければならないのは当然のことであります。
 ところで、上越市でもそうですが、景気対策というと、すぐ公共事業の積み増しということがどこでも話題になります。ここには公共事業は他の事業よりも経済波及効果が大きいという考えがあるからではないでしょうか。本当にそうなのか、検証が必要だと思います。私の調べたところでは、社会保障や医療・保健の経済波及効果が公共事業の波及効果と同等か、あるいはそれを上回るという結果でありますけれども、この点市長はどのようにお考えになっているか、お聞きしたいと思います。
 日本共産党は、公共事業がすべて悪いと言っているわけではありません。2000年の介護保険の実施を前に、現在の介護水準を落とさず、逆に向上させるためには、現在ある施設の整備計画を改定して整備していく必要があります。また、きょう樋口議員も取り上げましたけれども、学校の校舎や施設の荒廃は目を覆うばかりであります。緊急に改善を要するものばかりだと思います。また、生活基盤の整備なども必要です。私たちは、こうした公共事業を「住民型の公共事業」というふうに呼んでおりますけれども、同じ公共事業でもこのように地域に密着した「住民型の公共事業」は、大いに進めるべきであると考えております。そして、この「住民型の公共事業」の多くは、市内の業者、とりわけ中小商工業者の仕事をふやすことに役立つ事業が多いのであります。限りある財政を地域住民のためにどう使うか、特に公共事業の流れを今変える必要があるのではないでしょうか、市長の見解を伺いたいと思います。
 以上、大きく三つの点で質問いたしましたが、御答弁をよろしくお願いいたします。

P.171 
◎市長(宮越馨君) しかし、私がえらいこだわっているのに、最近何も言ってないというのは、ちょっとこれはやっぱり言っておかんけりゃいけんわね。それは……

P.171 
◎市長(宮越馨君) 質問じゃないけど、余計なこと言わんでくださいよ。

P.171 
◎市長(宮越馨君) そのために、議長が毎回議会始まるときに言ってるじゃないですか。

P.171 
◎市長(宮越馨君) 同僚議員に先言うべきじゃないの。私別にあんた、質問いっぱいすれば答えるの多いに決まってる話じゃないの。だから質問少なくすれば、あんた40分以内に入りますよ、これは。
 最初に、青田川と関川の間の地域の流雪溝−−何か私は何も言っていないのにしかられているみたいな、本当に気分的にすぐれないな、これ。余計なこと言ったからあんた、とんでもない話、余計なこと言ってないんだよ、余計なこと言われたからだよ。言葉遣いをきちっとしとかんと、だれが言ったかわからなくなっちゃうからね、これ。(「わかった」と呼ぶ者あり)いいね、さわやかだな。
 御案内のとおり、流雪溝は消雪パイプの代替施設として昭和60年度から整備を進めておりますが、流雪溝整備の基本方針としては幹線道路で、かつ家屋連檐率の高い路線を優先することとし、現在青田川から西側の高田市街地を中心に総延長30.4キロを計画、そして平成10年度までに全体の44.4%に当たる13.5キロメートルの整備を進めてきておりますことは御承知のとおりであります。
 お尋ねの青田川から関川間の市街地での整備計画については、平成5年度に県道5路線及び市道152路線の合計約51キロメートルを計画対象路線として、外堀を水源とする高田東部地区流雪溝ネットワーク整備計画をコンサルタントに委託して策定いたしました。その報告書の中で、地形勾配上、流末として青田川7系統、矢代川5系統、外堀7系統、関川16系統の流雪溝整備が提案されましたが、平成4年8月の建設省河川局水政課長通達による「取水量と同量を河川に還元すること」という厳しい制約があるため、流雪溝としての流末をどう処理すべきかという難しい課題を抱えております。したがいまして、当面は現在整備を進めている西側市街地の第1期計画を優先しながら、当該地域については今後とも関係機関と協議をしてまいりたいと思っております。
 次に、高齢化社会の流雪溝、消雪溝のあり方についてでありますが、現在の流雪溝の運用については各町内会に依頼し、町内会組織による協力体制のもとで投雪作業をお願いし、今年度も25町内会で延べ415時間の稼働となったのであります。高齢化は全国的な事象であり、核家族化や少子化傾向に伴って、高田市街地における高齢化率の上昇やひとり暮らしの老人世帯も増加してきております。こうしたことから、現在進めている流雪溝の施設整備においても、高齢化の実態を踏まえた施設整備の研究と対策の必要があるという認識のもとで新年度予算において流雪経路も含めた調査委託料を計上し、さらに検討することといたしましたので、申し添えさせていただきます。
 次に、県道の市道移管についてでありますが、整備がおくれた県道が市道移管されることについてどう思うかという御質問でありますが、御案内のとおり上越市及び上越市周辺では、上信越自動車道の建設や北陸自動車道の4車線化など国土の幹線である高速交通体系の整備が着々と進められております。また、国道8号、国道18号及び幹線となる道路の新設、改良やアクセス道の整備についても、道路管理者がおのおの連携をとって、その整備の積極的な推進に向けて努力してきたところであります。特に本年中に全線開通の見込みであります上信越自動車道にアクセスする通称山麓線については、新潟県と上越市及び土地区画整理などの事業により整備が進められてきております。また、主要地方道上越安塚柏崎線については、上越市と中頸城郡や東頸城郡を結ぶ幹線として、そのバイパスが昨年8月、全線開通いたしました。市は市道整備に力を入れており、それに連結する国県道整備は、国県に要望して整備をしてもらっております。しかし、地元から県道整備をしてほしいとの要望をした場合、新しい道を県が整備を行い、その読みかえとして、いわゆる交換条件的に県道から市道へ移管するという現状について、私も以前から指摘してきたところでありますが、今後県とも十分な折衝を行いながら対処してまいりたいと考えております。
 次に、市道への移管を協議する段階で関係地域に情報を流すべきではないかということでありますが、県道から市道への移管については、その都度市議会において市道路線の廃止、認定を審議していただいておりますし、移管に伴う測量に当たっては、町内会長を通じて関係の皆さんに移管の目的、移管の時期などについて説明を行い、作業を進めておりますので、今さら指摘をされることでもありません。
 次に、地域住民の要望を実現した上で、市道へ移管すべきではないかという御質問でありますが、県から移管を受けるに当たりましては、双方現状渡しが原則とされておりますが、市道移管の際、以前から地元要望があった箇所の整備や安全施設の設置はもちろんのこと、状況によっては歩道の新設、側溝の改修、路面の補修などを行っていただいた上で移管される予定となっております。当然のことをやっています。
 それから、最後に直江津港湾整備の経済波及効果と公共事業のあり方についてお答えします。既に御案内のとおり、おおむね150ヘクタールに及ぶ直江津港の整備計画のうち、第1期計画としてLNG火力発電所建設用地と大型公共埠頭の埋め立て造成が約100ヘクタール予定されておりますが、埋め立て後の発電所本体の建設、さらに2,900メートルの沖防波堤と第3東防波堤の建設など合わせて1兆円を超える新たな直江津港のプロジェクト投資額が予測されております。おかげさまで明日起工式を迎えることになりまして、本日運輸省から新潟県に埋め立て申請の許可がおりるということになっているはずであります。ちょっと特別情報を先にお伝えしております。事業期間も10年を超えるため、直接的な建設事業のほかに労働者の滞在による経済効果や発電所操業にかかわる財政、税制面での効果など、当地域に及ぼす社会的、経済的なインパクトは極めて大きいものと考えております。とりわけ当面埋め立て免許の取得により、本格的な着工を迎える各種の建設事業につきましては、地元業界の皆さんの期待感を強く感じているところであります。
 去る平成6年5月に発電所計画の開発促進重要地点の指定を受けて、当市でも上越市におけるLNG発電所計画の経済波及効果と地域振興の方向性の調査を実施いたしました。当時の調査では、火力発電所建設など直江津港の建設整備に要する総事業費はおよそ1兆800億円と想定され、このうち当市への直接効果は約8%、820億円との結果が出ております。しかし、この巨大プロジェクトの効果は建設工事による直接的なものにとどまらず、工事によって誘発される間接的な効果も当然あるわけであります。例えばお尋ねの建設工事の場合、この工事に関連する生コンなどの産業は既に新しく立地もいたしておりますし、今後も恐らくそういう業種が予測されると思いますので、こうした一連の建設効果は間接効果として見込まれ、直接効果とあわせて8%から11%にアップし、その額はおよそ1,200億円ぐらいに上昇するものと予測されております。
 先ごろこの調査結果をもとに、当市が受ける建設工事の波及効果について改めて専門家にお聞きしましたところ、最近の地元重視の発注傾向、発注動向、分権・分社を背景として市内に支店、営業所などが開設されている状況から、当市の受注率が高まることが期待できるとの示唆をいただいております。また、上越市にはいろいろなプロジェクトが集積しており、建設部門において当市のステイタスが上昇しているとの評価もされ、これらを考慮した場合、さらに数%、数百億円の上積みが可能となるとの説明を受けたところであります。
 一方、先ほども申し上げましたように、建設工事以外の経済効果は多岐多様に及ぶものと考えておりますが、その一つは建設工事に伴う労働者の市内滞在による波及効果であります。工事期間中の労働者は延べ3万人を超えると予測されておりますが、こうした人の滞在によって、居住、消費などの面における期間中の直接・間接的経済効果は200億円を超えるとの調査結果が出ております。
 二つ目は、発電所の操業による雇用拡大、人口の増加によって所得や消費などが拡大する効果であります。操業後15年間でおよそ300億円の波及効果が発生するとの推計が行われております。
 三つ目は、発電所の立地・操業に伴う固定資産税や法人市民税、各種の交付金、補助金などの財政への波及効果であります。これらは操業後12年間で270億円を超えるものと想定されておりますが、この財源によって新たな公共投資が可能になるという相乗効果もあらわれて、地域経済への好影響が一層期待できるものと考えております。
 ちなみに、ただいま申し上げました当市におけるこれらの経済効果をトータルいたしますと、およそ二千数百億円になると予測されており、1兆円を超える建設投資による波及効果は、この建設工事費にプラスアルファを合わせたストックとして蓄積される結果、市内を初め周辺を含めた広い地域において大きな経済効果があらわれるものと考えております。
 なお、昨年通産省が行った総合経済対策の柱となる公共事業の経済効果の検討の中で、環境・新エネルギーなど新社会資本の整備は対象の恩恵を受ける産業のすそ野が広く、投資効果が大きいとの試算がなされていることを申し添えさせていただきます。
 このように平成22年までの長期にわたる港湾整備とその後の発電所の操業は、地域経済にもたらす波及効果が極めて大きいことから、機会あるごとに発注者である運輸省、新潟県、電力会社に対して事業の平準化や地元発注機会の拡大について強く要請してきているところであります。運輸省では、中小企業対策として、国のガイドラインに沿ってあらかじめ中小企業向けの一定の予算枠を確保しながら発注に努められており、県においても県工事の実施に当たっては県内及び地元企業の受注機会の拡大に努めていただいておるところであります。
 そして、私からも上越共同火力発電所株式会社に対して、極力地元への還元を求めているのを申し添えさせていただきます。いずれにいたしましても、こうした絶好の機会、まさに千載一遇のチャンスをとらえ、地域業界への受注拡大を図り、真に地域経済が潤うような手だてを講じてまいりたいと考えております。
 次に、大型公共事業を一時凍結してでも地域密着型公共事業を優先すべきではないかという御質問でありますが、議員は大型公共事業について直江津港港湾整備事業を引き合いに出されましたが、これは市が直接手がけているものではないものの、物資等の流通合理化を通じて、地域経済を初め経済全体の効率を高めることに寄与するものであり、その面では整備は進めていかなければならないと考えております。このため先ほども御説明したとおり、その整備促進については関係機関に強く働きかけをしてきたところであります。
 その一方で、私は市政の最高責任者として、景気の先行きについて極めて早い時期から危機感を抱き、平成10年度早々には経済団体を初め市内各界の代表からお集まりいただいて、市民の生活現場からの現状認識や景気浮揚、活性化対策等について意見交換をする上越市景気対策懇談会を開催するとともに、国、県の市内出先機関とも連携を図りながら、市民と一丸となって積極的に景気対策事業に取り組んでまいりました。すなわち、6月補正から今回御審議いただいた3月補正までに総額90億円にも上る景気対策関係の追加予算を編成し、道路、街路や区画整理、下水道事業等、いわゆる従来型の公共事業のみならず、介護保険制度の準備や老人デイサービスセンターの建設、高齢者共同生活施設整備や子育て支援事業等の福祉施策を初め、中心市街地活性化対策、中通住宅建設、高志小学校校舎増築等にも取り組んでまいりました。また、景気対策特別資金預託金や信用保証協会保証料補助金の増額、さらには勤労者住宅資金貸付利子補給補助金の創設などハード、ソフト両面にわたってできる限りの対策を力いっぱい講じてきたところであり、そのいずれもが市民福祉の向上、生活環境の整備といった市民生活に密着した事業であることは既に御承知のとおりであります。
 さらに、平成11年度予算も提案説明や総括質疑においてお答えしているとおり、人・環境・まちづくりを基本に、ひとにやさしい市民福祉のまちづくり、のびやかな感性を持った人づくり、環境重視のまちづくりなどの柱に沿って編成したところであり、喫緊の課題である景気対策に重点を置きながら、引き続き道路や下水道を初め福祉施設や市営住宅などの市民生活に欠くことのできない基盤整備を精力的に進めていくことにいたしております。このように当市が行う事業は、公共事業といっても、そのいずれもが議員が言われる住民型の公共事業でもあります。まさに、地域に密着した事業であります。
 なお、これらの発注に関しては、景気対策、雇用対策等の観点からも当然のことながら、従来から地元事業者を基本に考えていく私の方針は変わってはおりませんので、念のため申し添えさせていただきます。
 40分の時間内でよろしくお願いします。人のことはどうでもいいですから、自分から実行してください。

P.175 
◆1番(杉本敏宏君) 答弁をいただきましたが、幾つか再質問をさせていただきます。
 まず最初に、青田川、関川間の地域の流雪溝、消雪溝の整備でありますけれども、いろいろ制約があるということは承知しているつもりです。しかし、最初の質問でも言いましたけれども、建設省がこの関川の水をくみ上げて高田城址の堀に通水するということをやり始めたわけで、これは一つは絶好のチャンスではないかというのが、この問題を提起した発端であります。こういうチャンスは逃さずに活用した方がいいのではないかということで、ぜひとも計画を立て直すといいますか、つくっていただいて、着手するように努力していただきたいというふうに思います。
 それから、流雪溝、消雪溝のあり方の問題ですけれども、例えば今流雪溝にふたがしてあります。お年寄りの方ですと、例えばこのふたをあけるのが大変なんです。まずは、そういう対策から取り組む必要もあるのではないかというふうに思います。
 それから、流雪溝に雪を投入するのは、ほとんど先ほども言いましたけれども、人力です。シャベルやスノーダンプで入れるわけですけれども、私らぐらいの年齢ですと、まだいいですけれども、それこそ70過ぎの方々の家庭、特にまた女性の高齢者の1人世帯なんかになると、周りの近所の方々からも応援はいただいたりしていますけれども、この雪を投入するということ自身が相当のハードな仕事になるわけです。
 それで、この流雪溝の溝口に雪を投入する方法、今人力ですけれども、何か別の方法はないのか、機械力によって投入する方法はないのかどうか、こうしたことを検討する必要があるのではないかという提起であります。その点、ぜひ私は検討していただきたいと思うわけでありますが、よろしく御検討をお願いしたいと思います。
 県道の市道移管の問題、言われるまでもなくやっているというようなニュアンスの答弁がございましたけれども、議会に報告されたのは、これ先ほども言いましたけれども、この3月31日付で市道に移管されるのが昨年の9月議会でした。その9月議会に報告されたときには、県にお願いする上では、もう時期が遅過ぎるんだと思うんです。それで、この問題を提起したわけです。9月議会ではなくて、県の予算は今開かれている県の議会で11年度の予算が審議されているわけですから、県の予算審議に間に合わせるようにするには、12月議会ぐらいのころに話がないと、この対処できないわけです。それで、私はこの問題をもっと早く知らせて、地域にも議員にも知らせる必要があるのではないかというふうに提起したつもりですが、市長の答弁はもう間に合わない9月議会に報告したからいいだろうというような答弁でした。これではスピードがまず合わないのではないかと思います。
 それで、改修されずに、特に私なんかは東本町の通りをしょっちゅう通るわけですが、ここの県道はそれこそ私がまだ小学校当時からの側溝がそのまま使われておりまして、穴があいてますし、泥がたまって、泥だと思ったら実は下まで穴があいているとか、そういうふうな状況になっています。ですから、これを改修すべきではないのかと、改修した上で移管してもらうべきではないのかというふうに思うわけです。現実がそういうふうになっているんです。やっているというふうにもおっしゃられたようですけれども、現実がそうでありますから、これは早急に手を打つ必要があるだろうと。3月31日付で市道になりますから、今度はこの改修は市の方でやっていただく必要があると思うわけですが、市として北本町の通りもそうだと思いますが、こういった路線、関係地域の皆さん方と協議をして早急に改修する意思がおありかどうか、このことをお聞きしたいと思います。
 それから、直江津港の整備に関連して波及効果のことでお聞きしたわけですけれども、1兆800億円の投資に対して820億円というのがこの市が公表した平成8年3月の資料の数字であります。それは先ほども言いました。それで、この経済波及効果を、これも先ほど言いましたけれども、「産業連関表を用いて産業連関分析の手法で行いました」というのが、この報告書の最初に書いてある言葉なんです。ですから、そういう手法でやられたんでしょうから、当然その手法についても熟知されていると思うわけですが、この産業連関表というのは直接投資だけではありません。直接投資した金額が、お金がどういうふうに2次関連、3次関連に波及していくのか、それを全部総合して波及効果として計算して出す手法です。ですから、市長が言われた労働者が雇われてくる、その人たちのお金がこういうふうになっていくとか、そういうものが一切合財含まれて、この上越市にどれだけ波及するかというのがトータルとして出された数字です。それがこの報告書では1兆800億円に対して820億円というふうになっているから、これはいかにも少ないのではないかというのが私の言いたいところなわけです。
 ちなみに、いろんな産業連関表に基づいて計算された資料が出されております。まず一つは、昨年ですが、98年3月の参議院の地方行政・警察委員会で政府機関の専門官が我が党の有働正治参議院議員の質問に答えて、国の費用です、国費1兆円を投資した場合の経済効果について資料を出しております。これは、国が正式に計算した、専門官が計算した資料ですが、これで見ますと、1兆円投資して公共事業の生産波及効果は2兆8,091億円です。1兆円投資すると2兆8,000億円の投資効果があるんです。ですから、今回のこの直江津港の整備で1兆800億円、おおよそ1兆円ですから、これの波及効果というのは大体2兆8,000億円あるんだろうと思いますけれども、そのうちの800億円程度しかこの上越市には影響がない。あとの2兆7,200億円程度はよそへ行ってしまうということになるわけです。これは、先ほども言いましたように、1次効果だけではなくて波及効果ですから、そういうさまざまな波及効果を全部合わせての計算です。それで、私はこの波及効果はいかにも少な過ぎるというふうに言っているわけです。
 ちなみに、社会保障どのくらいの波及効果があるかというと、2兆7,000億円の波及効果があると言っております。また、医療・保健についてもおおよそ2兆7,000億円と言っておりますから、公共事業の波及効果と医療、それから社会保障、ほとんど変わらないというのが実態です。ですから、私はこういう指標から見て、いかにも波及効果が少な過ぎる。もっと少なくとも半分の1兆円ぐらい落ちるようなことを考える必要があるのではないか。
 それは国のことだという話になるといけませんので、新潟県としてどうなのかという数値も調べてみました。これは、新潟県の統計課が出した資料ですが、建設工事1,000億円を投入したときの波及効果、建設関係では1,782億円と言っています。1.8倍近くです。投資した額よりも少ないということはあり得ないんです。社会保障は1,795億円、医療・保健は1,713億円というふうに言っております。このように経済波及効果という点で見ると、私はだからやめろというふうに言っているつもりはないわけですけれども、この程度の波及効果で非常に大きな波及効果があるというふうに表現するのはちょっといかがなものかなというふうに思います。そういうことも含めて、この波及効果についての市長のお考えをもう一度聞かせていただきたいと思います。

P.177 
◎市長(宮越馨君) いつもそう思うんですけど、皆さん方持論を言うにえらい時間かかったり、我が党はというところが時間かかるから40分超えるんじゃないですか。だから、私が答弁しようといっても時間ないから言えないじゃないですか、せっかく丁寧に言おうと思っているのに。
 まず、高田城とその流雪溝の話でありますが、ふたがどうのこうのとおっしゃいましたけど、これはまさに技術的なことで簡便でお年寄りにも優しいとか、雪が流しやすいようにという工夫は、これはいつのときにでもそういう努力はしているつもりであります。ですから、言われるまでもないという、まさにそういうことで真剣に住民生活を安心して暮らせるような形をいかに創出するかということで取り組んでいることを申し上げておきます。
 それから、県道から市道に移管するときに、もっと早く言えと言っても、これは相手のある話でもありますし、また県道であるときに全部金使って、きれいにしてから市道に移管せよというようなことをおっしゃっているようでありますが、これはある意味では理想かもしれませんが、これは私ども県民の税金で県道をつくっているんですね、整備しているのも。だから、市道は市民税ということで、国道は国税を中心ということで、それぞれ持ち合ってやってはおりますが、短絡的にそういう形でなく、道路はネットワークだから、新しい道路できますと、それに沿ってトータルで総延長どれぐらいを市で持とうとか、あるいは県で持とうとかという考え方がまずあるんです。その中で、この路線は、じゃ来年度から市にしようかと、あるいは逆に市から県道に変えようかと、こういう話をそれぞれ行政機関として調整をする中で決まっていくわけでありますから、単に住民が、要望がまだ残っているのにと、そういう次元だけではないんです。こういったことも大事ではありますが、それは私どもがふだんから市道についてはきちっとニーズを、あるいは要望を把握して遺漏のないようにやってますし、また県も自分たちの管理道路でありますから、しっかりと住民の、県民の声を聞いて、お互いにこれは一生懸命やっているんですから、だからたまたま杉本議員の住んでいる東本町のことなのかもしれませんけど、そういう点的な話じゃなく、やっぱり面的な、線的なネットとしてどうかということが所管をどうするかという話がまずあるんです。それに対して予算をどうするかということで、少なくとも来年度予算が予算編成に間に合うタイミングで、それまで何も遊んでいるわけじゃないし、また早くやればいいというわけじゃないし、状況もまた変わってきますから、そういう中で大体昨年の9月ごろ、年末にかけて方向を決めて、そして新年度予算の編成に向かっていくと、これは常識な話ですから、余りこういうこと言ってもいい答え出ません、そういうことでやっていますから。またそういうふうに、だからといって実害が出るものではないことを認識しておいてほしいと思います。
 それから、港の波及効果、産業連関表、皆さん方恐らく余り知らない人から見ると、1兆800億なのに何で1,000億とか2,000億かいと、あるいは820億かということで非常に少ないと思います。よく勉強されたはずの杉本議員がおっしゃることはまことにこれは不可解です。つまり1兆800億、そのうち約8,000億が火力発電所なんです、これは。約ですよ、また揚げ足とらんで言ってくださいよ。8,000億のうち6,000億から6,000億をちょっと超えるかもしれません。これは発電機とか、要するにタービンとか、あるいはLNGを気化する、そういう大型な要するに機械装置ですよ、これは。ですから、地元ではつくらないんですよ、これは。それは大手のメーカーがつくって、そこに運び込んで組み立てをするんですよ、これは。それを全部入れて1兆800億と言っているんです。だから、港の整備については約2,000億、火力発電所については約8,000億、プラス周辺の事業入って約1兆2,000億とも言われているわけでありますけどね。例えば大きな発電装置については、地元に波及効果は基本的にないわけですよ、基本的には。だからでっかいのがすとんと抜けるんですよ。ですから、オールジャパンで考えたときには、確かに1兆800億というのはまず根っこに、固定として1兆800億という経済効果があるんです。で、プラスアルファ、さっき私答弁したじゃないですか。全体としては1兆800億プラスアルファで、トータルで2兆になるか1兆5,000億になるか、これは知りませんが、今御質問の地元に対する波及効果という質問だから、じゃ産業連関表で計算すれば820億ですよと。しかし、間接効果とかいろいろなこととか入れると約2,000億ぐらいになるんじゃないですかということを私はお答えしたんであって、それがえらく少ないからおかしいじゃないかって、こういう論法はまことにこれは勉強していない証拠ではないかなと、こう私思いますね。ですから、もう一回よく勉強して、質問あったら質問してください。

P.178 
◆1番(杉本敏宏君) 勉強して出直せなんていう失礼なことをこういう議場の場で言うべき言葉ではないと思うんです。取り消していただきたいと思いますけれども、産業連関表の話ですが、何度も言ってますように直接投資だけではなくて波及効果ですから、すべての波及、2次波及、3次波及といろいろありますけれども、そういうものを含めてのトータルの効果の話を私はしてるんです。ですから、市長が言っている、二つのことを言ってますけれども、それを合わせた効果の話ですから、そういうことになります。
 それで、1兆800億円の中身は8,000億円と2,000億円だという話がされました。8,000億円の方については、これはもう地元には初めから効果がない、よその方へ発注される話だということも出てきました。(「6,000億」と呼ぶ者あり)6,000億ですか。じゃ、それ6,000億ということですけれども、そうしたら、この問題を論ずるときには、地元に効果があるということを言うんであれば、その部分は外した金額で議論をするのが本来ではないかと思うんです。それを全体の話をするときには1兆800億円というふうな話をしながら、今こうやって実際の経済波及効果どうなんですかという話をしてきたら、その部分は違うからというふうに言われるのはいかがなものかというふうに思います。
 いずれにしても、直接機械設備を除いて2,000億円の投資だとしても、県の計算でいったって1.7倍ですから3,500億円ぐらいの波及効果があるわけで、そういう面から見ても820億円というのは少し少ないような格好ですし、これは正式な市の報告書として1兆800億円に対して八百何ぼという形でもって出されているわけですから、もしそれで不都合であるとすれば、報告書そのものの改定をする必要があるのではないかというふうにも思います。そんなところも含めて、あと2分ほどですが、御見解があればお答えいただければと思います。

P.178 
◎市長(宮越馨君) もうちょっと整理をして質問してください。
 1兆800億というのは、確かにこの直江津港、ここに投資されることは間違いないんですから、そのことを前提に話してるんですから、だから質問の仕方は、ならばそういう質問されたらいいじゃないですか。よく勉強してくれと言ったことはそういう意味なんですよ、私は。

P.179 
◆1番(杉本敏宏君) 暴言だよ、議員に勉強しろと言うのは。

P.179 
◎市長(宮越馨君) いいじゃないですか、勉強、私だって勉強するって言ってるじゃないですか。



平成11年  3月 定例会(第1回) − 03月19日−04号

P.235 
◆1番(杉本敏宏君) 市民の皆さん方から請願がありました3件、安心して暮らせる年金制度の実現を求める請願、国立病院・療養所を廃止・民営化、独立行政法人化せず充実・強化をしていただきたい請願並びに周辺事態法に関する意見書の採択を求める請願について、いずれも賛成の立場から討論を行います。
 まず最初に、安心して暮らせる年金制度の実現を求める請願についてです。年金制度は、すべての国民にとって老後の暮らしを支える上で欠くことのできない制度であります。高齢化社会を迎えようとしている今、年金制度をどう充実させていくかは大変重要な政治的課題であると言えます。国民年金の未加入者や滞納者が800万人にも上る状況を改善するためには、保険料の引き下げや給付開始をもとの60歳に戻すなどの措置が必要です。ところが、政府は保険料の引き上げ、ボーナスからの徴収、給付の引き下げ、スライド制の廃止など、全く逆の方向に改正しようとしております。この改正が実施されますと、年金制度への不信だけではなく不要論をも増長し、未加入者や滞納者をふやすことにもなってしまいます。保険料の引き下げや給付開始をもとの60歳に戻すなどの措置をとった場合の財源をどうするかという議論もあります。御承知のように、年金財政は毎年10兆円も積み立てられ、現在の保有財源は180兆円にもなっております。これは、諸外国と比べると数倍の保有額であります。この一部の取り崩しなど、また有効に活用すれば、財政破綻など生じないのであります。以上のことから、請願第1号の採択に賛成するものであります。
 次に、国立病院・療養所を廃止・民営化、独立行政法人化せず充実・強化をしていただきたい請願についてであります。国立病院・療養所は、戦後憲法第25条に基づき、だれもが安心して医療、介護が受けられるよう具体化されたものであります。国立病院・療養所は、こうした国民的な使命を背負って地域の中核的な病院・療養所として存在してきました。この存在意義は、現在でも強まりこそすれ、失われたものではありません。政府・厚生省は、この国立病院・療養所の統廃合を打ち出しておりますが、この統廃合を推し進めるために、いわゆる立ち枯れ政策さえも実行しております。このために、医療機器や建物の老朽化が進んでいるというのが実態です。そうした悪環境の中でも、医師、職員の方々は住民のためによい医療をと懸命に頑張っておられます。政府は、2001年から残された国立病院・療養所の独立行政法人化を進めようとしております。そして、その後採算が合わない病院・療養所を廃止あるいは民営化しようとしているのであります。こうした政府・厚生省の措置は医療に対する国の責任を放棄するもので、とりわけ独立行政法人化は難病病棟を多く抱える国立医療機関に経営効率化の名目で患者への負担増、患者切り捨てを強いるものとなりかねません。そして、国立医療機関の営利追求は国や自治体から補助を受けている他の医療機関の営利化に拍車をかけることになります。以上のように医療に対する国の責任を果たさせ、公的医療機関の営利目的化に歯どめをかけるためにも請願第2号は採択すべきものと考えます。
 最後に、請願第3号周辺事態法に関する意見書の採択を求める請願についてです。今開かれている国会で周辺事態に際して我が国の平和及び安全を確保するための措置に関する法律案、いわゆる周辺事態法が審議されております。国会での審議が進めば進むほど、この法律案がアメリカが引き起こす戦争に自衛隊だけではなく地方自治体やその職員、民間企業とそこに働く労働者をも巻き込んでいく戦争法案としての性格をあらわにしてきております。周辺事態と言いますが、地域が限定されているわけではなく、事実上在日米軍が活動する範囲、すなわち太平洋全域とインド洋、地中海までがその範囲に含められ、国家主権の根幹をなす宣戦布告の権利は、事実上アメリカに握られたままになっております。戦争法案としての性格を覆い隠すために、後方支援なる造語も使われておりますが、後方支援が意味する兵たん、補給活動は国際法上では戦争行為そのものと認知される活動であります。そして、この兵たん、補給がなければ戦争遂行ができないことから、作戦上ここをたたくことが最も有効とされ、最前線とともに最も危険な戦争行為とさえ言われております。こうした危険な戦争行為に日本の意思ではなくアメリカの戦争の必要性から巻き込まれていく、その戦争に自衛隊だけではなく自治体やそこの職員、民間人が動員されていく、こうした事態が生ずるのを見過ごすわけにはいきません。日本は戦後50余年、戦前、戦中の反省の上に立って平和憲法を掲げてまいりました。今こそ憲法前文と第9条に示される平和の精神を守り、発揮すべきときではないでしょうか。こうした立場から、請願第3号に賛成するものであります。
 以上、3件の請願はいずれも喫緊の課題であり、国民、市民の切実な願いでもあります。日本共産党議員団はこれに賛成し、議員の皆さん方の賛同をお願いする次第であります。
 以上であります。

P.241 
◆1番(杉本敏宏君) 私は、提案されております坪井議員に対する辞職勧告決議案に賛成する立場から討論を行います。
 この辞職勧告決議案を提出いたしました4会派は、それぞれ思想、信条を異にし、行動も違っております。しかし、今回坪井議員がいわゆる地下銀行を通じてみずからのお金55万円を送金したという事実の前に、市議会のあり方、議員としての政治責任、道義的責任、すなわち市民に対する責任のとり方などについて大きな危惧の念を抱き、共同して決議案を提出したものであります。決議案でも述べておりますが、小なりと言え政治家の道義と責任において速やかに辞職され、市民の前にその責任を明らかにすべきであると思います。よって、ここに断腸の思いで坪井議員の辞職を勧告するものであります。
 今ほど坪井議員がこれまで所属しておられた会派の方から反対討論が行われましたが、本来ならばこの会派の人たちが率先して事実究明に当たり、虚偽報告を戒め、市民に謝罪する道を切り開くべきではなかったのでしょうか。それをしなかった、あるいはできなかったことを私は残念に思うものです。私は、この決議案提出に加わった一員として、また日本共産党議員団としての立場から、この事件が提起した問題を整理しながら賛成討論を行いたいと思います。
 まず、第1の問題は、坪井議員が議会に対して、そして市民に対して虚偽の弁明を行ってきたということであります。事件の発端は、御承知のように3月11日付の新潟日報ほかに報道されましたように、「上越市議も送金依頼 地下銀行事件 支店長を起訴」との記事が掲載され、その中で「不法在留韓国人らの依頼を受けて韓国に不正送金していた韓国人容疑者を起訴した」、「この容疑者に送金依頼した五人の中に、上越市議の名前があった」と報じられたことからであります。事件を知って事態を重視した広政クラブ、自由クラブ、恵風会、日本共産党議員団は、11日直ちに共同で、これが事実とすれば上越市議会の名誉にかかわる重大な問題でありますので、議長におかれては事実関係の究明を含め、早急に何らかの形で対応されるよう申し入れたのであります。本来このような事件が発覚した場合、当事者の所属会派が率先して行動し、事実究明に動くべきであると思います。しかしながら、特に所属会派が事実究明に動く姿は私たちには見えませんでした。事件の重大性についての認識の欠如があると言われても仕方がありません。4会派の申し入れを受けて、11日昼休みに各派代表者会議が開かれました。坪井議員が釈明しましたが、次に述べるような虚偽の弁明を行っただけで、通常最初に発せられる謝罪の意思、反省の弁がなかったのが大きな特徴でした。
 その弁明の一つは、新聞に当初報道された坪井議員のコメントと同趣旨であり、知り合いの韓国人に頼まれて金を持っていっただけ、地下銀行とか不正送金のことは知らなかったというものでした。しかし、他人に頼まれたのならば、送金依頼者は坪井議員に送金をお願いした人でなければならず、上越市議は送金依頼者とはならないのであり、これが虚偽の釈明であることは明白でした。また、「送った55万円はあなたのお金なんですね」との質問に、「私自身がお金を預かって、送ったのは私です」と弁明していました。しかし、送金預かり証を持っているとも話していました。これらの弁明がすべて虚偽であったことは、その後の坪井議員自身の言明で明らかであります。すなわち、この辞職勧告決議案が出された15日に、韓国の友人に頼まれて自分のお金を55万円、みずからの意思で送金したことを表明したのであります。自分のお金を送ったのに、なぜ人に頼まれたという弁明をしなければならなかったのか。私たちは、警察や検察、裁判官ではありませんから、そのことを追求する必要はありません。問題は、議会に対してみずから出席した弁明の場で虚偽の弁明を行ったという事実です。また、同趣旨のことが本人の弁明としてマスコミで報じられておりますが、これは市民に対して虚偽の申し開きをしたということにもなります。こうした事件に当たって、私たちはまず市民に対して、議会に対して誠実でなければならないと思います。誠実さが見られず、辞職勧告決議案が出されて渋々事実を述べるという、このように見えるわけですが、そういう態度は市議会議員という職責とは相入れないものと言えます。坪井議員のこうした虚偽の弁明を擁護するということが何を意味するかについては、多くを語らなくてもおわかりのことと思います。
 第2の問題は、罪にならないのだからいいではないかという態度が見られることです。11日の各派代表者会議でも、私自身罪に問われることはないということを強調しておられますし、「警察に確認していただいても結構です」とも言っているのであります。そして、今ほどの反対討論の中にもこうした趣旨のことが述べられていたと思います。言うまでもなく、坪井議員自身が罪になるのであれば、逮捕されるなどしているわけで、罪にならないからこそこういう形で明るみに出てきたわけです。問題は、罪になるかならないかということではなく、こういう事件にかかわったということ、そのことの責任についてなのであります。坪井議員のこうした態度を容認、擁護することは、その人もまた罪にならないのだからいいではないかという立場に立っていると見られても仕方がありません。
 第3に、委員長辞任、会派責任者辞任では責任をとったことにはならないということです。以前にもこの議会でこのような議論があったと聞いております。その際にも指摘されたそうですが、たまたま議会の役職についていたからそれを辞任するというけれども、役職についていなかったらやめようがないではないか、これは先ほど総務委員会で総務委員長の辞任の議論をしたときに私も指摘をしたところでありますけれども、役職についていない議員の場合には役職を辞して責任をとるということはできないのであります。そうしたことからすれば、役職者としての立場からの責任のとり方ではなく、一議員としての責任のとり方こそが今求められているのではないでしょうか。
 第4に、反省の色が見えないということです。第1の問題点のところでも述べましたが、11日の各派代表者会議での弁明の冒頭に「申しわけありませんでした」の言葉がありませんでした。その代表者会議でも、「市民にどう謝罪するのか」との質問がありましたが、これについても答えがありませんでした。その後、今日までの間に市民への謝罪は行われていないように思います。明らかに事の重大性の認識に欠けているとしか言いようがありません。今日までの経過を見ますと、何とか逃れられるかもしれないとの、そう見える態度が見えるのであります。それが認識の欠如を引き起こしている原因のようにも思われます。こうした経過の中で、事実究明の申し入れをした4会派ではそれぞれに反省の色がないのでは辞職勧告決議しかないかとの認識になり、共同して決議案を提出したものです。不祥事を起こしたとき、議員としての身の処し方があると思います。坪井議員がそうした見識、モラルを持った行動をされていれば、また市政クラブの方々が坪井議員にそうした行動を勧めていれば、議員辞職勧告決議に至らなかったのではないでしょうか。
 最後に、この議員辞職勧告決議案を提出した4会派は全部で合わせて9人であります。そうしますと、この決議が可決されるかどうかは他の三つの会派の皆さんの見識、モラルにかかっていると言えます。議会として、議員として今どのような行動をすべきなのかお考えいただきたいと思います。議会は数の論理ですから、決議案を否決することも可能でしょう。しかし、否決したからといって坪井議員の政治的、道義的責任が不問にされるわけではありません。そのことを強調しておきたいと思います。この問題は、また勝った、負けたの問題でもないのであります。議会としての見識、議員の責任のとり方の問題が問われているということを、肝に強く銘じていただきたいと思います。また、決議案が可決されても辞職せず居座ることも可能です。しかし、それは議員として全く恥ずかしい行為にほかなりません。そして、事の本質を理解していない行為と言わざるを得ないのであります。議員諸氏の見識ある行動をお願いいたしまして、坪井議員への議員辞職勧告決議案に対する賛成討論を終わらせていただきます。