98年9月定例議会反対討論

 私は、日本共産党議員団を代表して、議案第74号平成9年度上越市一般会計歳入歳出決算認定について、議案第78号平成9年度上越市下水道事業特別会計歳入歳出決算認定について、議案第82号平成9年度上越市ガス事業会計決算認定について、議案第83号平成9年度上越市水道事業会計決算認定について、反対討論を行います。

 総括質疑でも述べたことでありますが、予算審議の際の提案理由で市長は政府の経済見通しを肯定的に引用し、そうした認識のもとでの予算編成、財政運営であることを明らかにしておりました。我が党は反対討論で、消費税増税で5兆円、特別減税打ち切りで2兆円、医療保険改悪で2兆円、合わせて9兆円という未曾有の大負担を押しつけることは、景気をさらに底冷えさせることは余りにも明らかであります。まさに家計は底割れし、個人消費にも中小企業の設備投資にも重大な打撃を与えることは必至と反対討論で述べた認識とは全く逆のものでありました。市長は、自分の考えとは違っていたと先日の総括質疑での答弁で述べておりますが、自分の考えと違ったことを提案理由として述べること自体が大きな問題ではないかと思うのであります。

 日本共産党議員団は、昨年3月の平成9年度予算に対する反対討論で、消費税の5%への増税を国会で論議中であり、市民の大半が反対しているのに早々に市の公共料金への転嫁を行おうとされていることは到底認められることではないと議案全体に共通する反対理由を述べましたが、今日市長自身が消費税の引き下げ発言をするに至った時点に立ってみますと、無批判に公共料金へ消費税を転嫁する姿勢は改める必要があるのではないでしょうか。こうした立場から、議案第74号、議案第78号、議案第82号及び議案第83号について反対するものであります。

 さて、議案第74号平成9年度上越市一般会計歳入歳出決算認定についてでありますが、上越市の一般会計の市債残高は平成9年度末で436億円にもなりました。ここ数年毎年10億円もの大幅な伸びであります。下水道特別会計などを合わせると772億円にもなります。さらに、このほかにガス水道会計の地方債もありますので、これを加えると膨大な借金を抱えているということになります。市は、これらの市債には国が地方交付税で補てんしてくれる分があるので、それらを差し引いた通常分では減少していると主張しております.しかし、地方交付税を見ますと、ここ数年55億円から60億円の間で推移しており、市債残高の増加に見合った増は見られないのですが、これは地方交付税の制度から見て当然のことでもあります。地方交付税は、地方自治体の税収不足分を補うことに大きな目的があり、それは本来国のひもつきではなく、地方自治体が自由に活用することができる財源であったはずであります。交付税というパイの大きさが変わらない中で、市債返済分がどんどんふえていくとしたならば、自由に活用できる部分が逆に減少していくことになります。このことは後年度において、指標にはあらわれない部分で、指標にあらわれた以上に財政の自由度がなくなっていくことを示してもいると思うわけです。借金をしてでもやらなくてはならない事業があることを否定するものではありません。しかし、それにも限度があるというもので、既にその限度を越えてしまったと言わざるを得ません。

 1款議会費でありますが、平成9年2月に我が党議員団は、海外視察について議長に議長会などが企画した視察に安易に参加するのではなく、視察に当たってはまず目的、調査の内容を明確にし、それに合った視察地と日程を決めるべきであるなどを内容とした申し入れを行いました。平成9年度の海外視察はいまだ従来どおりの方法でしたが、平成10年度から改められつつあることは評価するところであります。

 2款総務費では、相変わらず委託料が高額であります。一般会計全体では7年度に27億円にはね上がり、9年度では30億円にもなります。決算全体を通じて言えることですが、委託料については委託先などについての資料が全く提出されず、1件100万円以上の建設工事請負契約などの資料が配付されているのとは対照的であります。透明性の確保等々からみても、資料として配付すべきものと考えます。

 時間外勤務手当は対前年度大幅に減少しております。しかし、不夜城のようだと言われる市庁舎の状況はほとんど変わっていないのではないでしょうか。予算の範囲内に手当の額をおさめるということでサービス残業がやられていなければよいのですが。また、残業代を支払わないで済む管理職の残業が多くなっているのではないかと。この時間外勤務手当を減らすということの本来の目的は、今全国的に問題になっております過労死などの被害者を出さないように業務を改善することにあるのですから、隠し残業、隠れ残業、持ち返り残業などがあるとすれば、これは本末転倒であります。

 子どもの家については、昭和57年1月の市長選挙で我が党が政策として掲げたものです。それは遊び場などの少ない市街地の子供たちの健やかな成長を願う立場から、市の土地に市が建物を建て、運営するという構想でありました。この間三十数カ所に建設されましたが、この施設が本来最も必要とされた本町、仲町、大町など、高田の場合ですが、この高田の中心部やまた直江津の中心部に子どもの家がないのであります。土地を地元に提供させるというやり方の限界が見えてきていると言えます。空き店舗なども活用した大胆な施策の転換が求められております。

 介護保険の導入を目前にして、福祉分野の充実が求められております。3款民生費は、構成比で17%を超えました。金額、率とも前年度を上回っておりますが、これは一時14%台まで引き下げられていたものが回復してきたと見るべきで、ようやく平成元年度の同水準に戻った段階であります。

 同和対策関係では、解放運動団体への補助金が250万円から300万円に引き上げられ、また変わらず墓地整備費補助金が40万円も支出されております。総括質疑でも取り上げましたが、住宅新築資金等貸付金の滞納は貸付額の60%にも上っております。この状態を放置しておくことはできません。既に国の法律も変わり、同和行政を一般行政に移行することが時代の趨勢であります。上越市も、一日も早くこの方向に切りかえるべきであります。特別な扱いをすること自体が差別につながります。
 老人福祉費について、特に特別養護老人ホームについて、多くの寝たきりのお年寄りがおられることから計画の見直しを求めてまいりました。新潟県の整備目標7,300床に対して、厚生省は6,200床を新潟県の整備目標としておりましたが、その差を厚生省は、知事が来ようが、だれが来ようが、だめなものはだめとかたくなな態度で増床を拒否しておりました。我が党や県当局の粘り強い交渉の結果、また政府の景気対策などもあり、ようやくこの整備目標が引き上げられることになりました。介護保険の施行を前に、上越市の計画の見直しを改めて求めるものであります。

 保育料が連続して引き上げられております。少子化対策を行われているわけでありますけれども、これと全く矛盾するものではないでしょうか。

 7款商工費の比率は11.5%で横ばいです。実質固定資産税の減免になる企業設置奨励金が1億2,000万円にもなりますが、奨励企業が一部の企業に固定化する傾向があります。我が党は、このような特定企業、それも市内の大きな企業を優遇する奨励金には反対であります。中小零細企業の経営状況は、この消費大不況のもとで大変な状況に置かれております。中小零細業者自身の過大な負担を伴わない施策が求められております。各種貸付金の不用額が11億円近くにもなっていることも問題です。自営業者が貸し付けを受ける上で最も困難になっているのが担保と保証人でありますが、我が党が以前から要求している無担保、無保証人の融資制度が今切実に求められております。

 8款土木費がまた大幅な伸びを示してきました。しかし、道路舗装新設工事や道路改良工事などは8年度に大きく落ち込みましたが、それが回復しておりません。こうした身近な事業は、景気対策の上からも増加を求められる事業であります。どこに施策の目が向けられているかが問われております。本町、大町の清算金など、今の経済状況に応じた施策の転換が求められております。余りの高額に払い切れないとの声が出ていることは御承知のとおりです。新たに市街地で行う土地区画整理事業については、この不況下で地元住民の負担が大きな問題になってまいります。本町6、7丁目地区での土地区画整理事業も始まるようでありますが、ここでは自営業者ではない普通のサラリーマン、勤め人の人たちが多く含まれており、商店街との施策とは違った対策が必要になると思います。

 土木費でも委託料が多額になっておりますが、さきにも述べましたが、明細の公表を求めるものであります。

 以上、反対の理由を述べ、討論を終わります。