平成10年  9月 定例会(第3回) − 09月08日−01号

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◆1番(杉本敏宏君) 私は、日本共産党議員団を代表いたしまして、さきに通告してあります2点について質疑を行います。
 まず第1は、議案第74号から83号までの平成9年度一般会計及び特別会計の歳入歳出決算の認定についてであります。
 四つの質問をいたしますが、一つ目は、予算編成の背景となった9年度経済情勢について、予算説明の際、楽観的な見通しを示しておられたようですが、その見通しに誤りはなかったのかということであります。1997年3月議会、すなわち提案されております決算案に対応する当初予算が提案された議会でありますが、そのときに示された提案理由の要旨では、予算編成の背景となった経済情勢等について、政府の「平成9年度の経済見通しと経済運営の基本的態度」、これは今回の提案理由でも引用されておりますけれども、これを引用して、「我が国経済は回復の動きを続けており、そのテンポは緩やかであるものの、民間需要は堅調さを増していることから、民間需要中心の自律的景気回復への基盤が整いつつある」という見通しを示しておられました。消費税が5%に引き上げられたのは昨年の4月1日からでありますが、この政府の基本的態度が公表された当時から消費税の引き上げによる経済の失速、後退が指摘され、危惧されていたわけであります。そして、実際その後の経済動向は大変な状況であることは御承知のとおりであります。この深刻な経済状況について、私は今一々述べませんけれども、これまでの一般質問等で何度か指摘をさせていただいてまいりましたけれども、現状から見れば、当初の見通しは楽観的過ぎたのではないかと、このように思うわけですが、市長の見解をお示しいただきたいと思います。
 二つ目の質問は、一般会計、また特別会計の歳入において、収入未済額、不納欠損額がふえて収納率が年々低下しているが、その原因は何か、そして9年度にどのような対策をとられたかということであります。収入未済額というのは滞納でありますし、不納欠損額というのはその中からもう取り立てようがなくなってしまった部分でありますけれども、平成9年度の決算書などから見てみますと、収入未済額と不納欠損額が増加して、徴収率が低下してきているものを取り出してみますと、市税では、法人市民税、固定資産税、特別土地保有税、都市計画税などで収納率が低下しております。使用料及び手数料では、市営住宅使用料が、それから諸収入では、住宅新築資金等貸付金が大きく、国民健康保険税の収納率も低下しております。国保税の収納率の低下については、先日国保の運営協議会で中身を詳しくお聞きしました。下水道事業や農業集落排水事業、またガス水道事業などにも収入未済額があるのではないかと思いますけれども、いただいている資料の中にはそういう数字が載っておりませんので、特定できておりません。今後の審議の中で、そういう資料も御提示いただければ幸いに思います。特に市税の中では、法人市民税、固定資産税、特別土地保有税、都市計画税が対前年度伸び率がマイナスになっております。収納率が下がっただけではなくて、税の額そのものが対前年度比マイナスになっているわけです。収納率の低下が影響しているのではないか、このように見えるわけですが、それで、この中身を少し見てみますと、まず一般会計の不納欠損額、おおよそ3,000万円あります。2,964万円というふうになっておりますが、不納欠損処分されているわけです。個人市民税で252人、固定資産税147人、軽自動車税105人等々合わせて512人、ダブっているのを整理すると、388人の方々からこの税金をもらうことができなくて欠損処分をしたというふうなことになっております。この人数も金額も、以前から見ると少しずつふえてきているということなわけですが、前年度に比べて収納率で0.4ポイント低下しているというふうにも言われております。それから、収入未済額、滞納分ですけれども、合わせて、一般会計の方だけでありますが、10億6,700万円にも上っております。このうち、市税だけ見ますと9億円、市税の調定額は205億5,000万円ですから、その4.4%になります。大変な滞納が発生しているのではないかというふうに思うわけです。それから、もう一つ大きなものは、諸収入の住宅新築資金等貸付金であります。1億3,400万円貸付金が返済されておりません。滞納になっているわけであります。以上述べましたように、収納率が、わずかずつですが、低下しているというのが共通の特徴であります。
 そこで質問をしたいのは、このように全体として収納率が低下しているわけですが、その大もとにある原因をどのように把握しておられるのか、このことをお聞きしたいわけであります。これは、対策を立てる上で、原因がはっきりしなければ、原因に対応した対策をとられないわけですから、そうした意味で、まずその原因をどういうふうに把握しておられるか、その上でその原因に対応した対策、これは課税科目それぞれによって違った原因もあるでしょうから、とられた対策、共通の対策と個別の対策があると思うわけですけれども、どのような対策をとられたのか、これをお示しいただきたいと思います。
 決算関係の三つ目の質問でありますけれども、財政規模が対前年度比増となって、平成7年度の水準を回復する状況になりました。それで、その原因は何かということであります。9年度の財政規模は、対前年度比で歳入が約10億円、歳出で約12億円ふえました。これはこれまでの議論の中でも示されたわけでありますけれども、対前年度比でこういうふうな伸びでありますが、私は平成7年度の決算と引き比べてみる必要があるのではないかと思ってこの質問をしているわけでありますが、7年度の決算と比べますと、歳入は475億円から477億円に2億円ふえただけです。それから、歳出の方は466億円から464億円に2億円減りました。昨年の決算審議のときに平成8年度の総枠が大きく減っているではないかという議論をしたと思うんですが、そのときには、7年度は特殊要因があって特別に多かったんだという答弁がたしかあったかと思います。しかし、年度ごとにこの歳入歳出を追いかけてみますと、7年度が特別多かったのではなくて、8年度が極端に少なかったのではないかというのがこの数字から見た実際の姿ではないかと思うわけですが、そういう点から言いますと、この9年度は平年並みに戻ったというふうに言えるのではないかと思います。そういうふうなことから見て、9年度の財政規模が対前年度比で歳入歳出とも10億円前後ふえたことの原因は何か、どういうふうに把握しておられるのか、お示しをいただきたいと思います。
 この四つ目の質問ですが、提案理由の説明の決算関係の後段のところ半分ぐらいにわたって、実績評価といいますか、そういうことが書かれておりますし、午前中の市長の説明でもお話をされました。それで、私の質問は、この実績評価の中に裏山遺跡の問題が含まれていない、それでその理由は何かということであります。予算が伴っていない仕事でありますし、上越市が直接かかわっていないといいますか、埋蔵文化財センターが発掘した仕事でありますし、道路公団の仕事でありますから、直接評価の対象にはならないので載せなかったのかなというふうにも思いますけれども、市民の大きな関心を呼びましたし、市長も保存に意欲を示されて、最終的には道路公団によって破壊されてしまいましたけれども、これを契機にして埋蔵文化財センターなどの建設というようなことにまで発展してきた、そういう事件でもあったわけです。そういうことでありますから、確かに遺跡そのものを残せなかったということでありますけれども、なぜこういう、財政を伴っていないけれども、重要問題が評価の中に入っていないのか、その理由をお示しいただきたいというふうに思います。
 大きな二つ目の質問ですが、これは議案第84号平成10年度上越市一般会計補正予算についてであります。その中の、2,000万円の寄附金をいただいて、これを国際交流協会を通じて琿春市に支援をするというような形になっているわけですが、午前中の提案では、「国際交流の推進では、現在友好交流都市である中国琿春市が当市との交流の拠点として琿春賓館の整備を進めておりますが、市としてもこれまでの交流を踏まえて、今後さらに市民の交流を推進していくため、地域の国際交流活動の中核組織である上越国際交流協会を通してこれを支援するものであります」というふうに述べておられました。お金の流れからいきますと、上越市が支援したというよりは、篤志家である企業が2,000万円を寄附されて、現実にはそのお金が支援という形になっているのではないかと、実態がそういうふうになっているのではないかというふうに見えるわけですけれども、それで、そういうふうな動きの中で、上越市としてこの2,000万円の寄附金を受け入れる必要性があったのかどうか。本当は、別の見方をすれば、この篤志家の方が上越市に寄附しないで、直接琿春市に寄附されてもよかったんではないのかなという感じも受けるわけですけれども、あえて上越市に寄附をされて、国際交流協会を通じて琿春市へ行くというこの流れの中で、この必然性といいますか、必要性というのはどういうところにあったのか。そしてまた、今後の問題にもかかわるわけでありますけれども、こういう形の寄附が今後も申し入れがあった場合には、上越市としては受けていくのかどうか、この辺のところの市長のお考えをお示しいただきたいと思います。
 以上です。

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◎市長(宮越馨君) 順を追って御答弁申し上げますが、まず、予算編成の背景となった9年度経済情勢について、予算説明の際の見通しに誤りはなかったかとの御質問でありますが、先ほども申し上げましたとおり、政府は昨年1月20日に平成9年度経済見通しを発表しましたが、この中で、平成9年度は、消費税率引き上げの影響等により、年度の前半は景気の足取りは緩やかなものの、規制緩和など経済構造改革の実施等と相まって、徐々に民間需要を中心とした自律的回復が実現されるとともに、持続的成長への道が開かれるとして、国内総生産の伸びを名目3.1%、実質で1.9%と見込んだのは御案内のとおりであります。これに対して、その後の情勢は、消費税率引き上げなどに伴う影響が予想以上に大きく、医療費負担の増加やアジア地域における通貨・金融市場の混乱、さらには国内でも金融機関の経営破綻等が表面化するに及び、個人消費や設備投資、雇用情勢は悪化の一途をたどり、昨今のような景気低迷状態に陥っているのであります。こうしたことから考えると、御指摘のように、政府の見通しには楽観的な部分があったのではないかと考えております。
 しかし、このような中で私は、平成9年度当初予算の提案理由説明でも申し上げたとおり、地元の景気が極めて厳しい状況にあるとの認識に立ち、危機感を持って予算編成を行ったところであります。地元中小企業への支援策を積極的に講ずるとともに、建設事業費も総量を確保するなど、さまざまな対策を適切に講じてきたところであります。地元の経済情勢に対する私の見通しは誤っていなかったと、このように確信をいたしておりますし、その認識の上に立って財政運営を行った結果、決算も極めて良好なものになったと考えております。ですから、楽観的な見通しというのは政府の方であって、私の方はそうじゃありません。さらに、これに引き続き、平成10年度予算においても、国、地方が押しなべてマイナス基調とする中で、当市においては地元の景気対策に最大限の配慮をしながら踏ん張り型予算を編成したところであり、その後の追加景気対策についても、他に先駆けて積極的な取り組みをしたことは、先ほども早津議員にお答えしたり、あるいはまた先刻御案内のとおりであります。景気対策の効果浸透は一朝一夕には期待できませんが、今後も引き続き情勢を的確に把握しながら、適切な対応を図ってまいりたいと考えております。
 次に、市税等の収入未済額についての御質問でありますが、先ほどから申し上げているとおり、地元の景気はますます厳しさを増しており、例えば企業の倒産件数は、平成8年の9件に対して、平成9年は実に2.3倍の21件と増加し、また事業所、店舗等の閉鎖も81店舗に上るなど、極めて深刻な状況にあります。こうした経済の情勢を反映して、当市の市税の収入未済額は前年度に比べ1億3,450万円増の9億320万円となり、また収納率は前年度より0.4ポイント低下して95.5%となりましたが、収入未済額の約半分を占める固定資産税を例にとってみても、その要因は倒産及び営業不振が大半を占めているのであります。また、国民健康保険税では、生活困窮や景気低迷による営業不振、あるいは家庭の事情による転居先不明などにより、収入未済額が増加いたしました。
 次に、市営住宅使用料でありますが、収入未済額は前年度より350万円増の1,890万円、収納率は1.8ポイント減の87.7%となりましたが、これは高齢化により、年金生活者やひとり暮らしのお年寄りがふえたことなどにより、滞納増となっているものと考えております。さらに、住宅新築資金等貸付金の返済につきましても、収入未済額が増加しておりますが、この要因としては、就業不安定や自営業の不振、本人あるいは家族の病気などで滞っているのが実情であります。
 このような実態に対して、市税、国保税関係では、土曜日や日曜日、さらには夜間訪問も行い、直接御本人に会ってつぶさに状況を伺いながら、納税相談や分納指導を行うなど、滞納の長期化や多額化を未然に防止するよう努めてまいりました。また、市営住宅の家賃未納者や住宅新築資金貸付金の返済についても、戸別訪問での督促や滞納者の実態に合わせた返済方法の相談などを行い、収納率の向上に努めているところであります。地道な取り組みでありますが、今後ともこうした納税や返済の指導を継続的に行い、収納率の確保、向上に取り組んでまいりたいと考えております。
 続いて、財政規模が対前年度比で増となり、平成7年度の水準を回復したが、その原因は何かとのお尋ねでありますが、私はこれまでも常々申し上げているとおり、行政の総点検、総見直しを継続的に行い、予算編成に当たっては、シェア配分の見直しも行いながら、今真に必要とされている行政テーマに精いっぱい取り組んでいるところであります。平成9年度の予算もこうした考え方に立って、「みどりの生活快適都市・上越」の実現に向けて、数多くの新規施策を盛り込みながら編成し、力いっぱい事業を推進してきたところであります。その結果、先ほど提案説明で申し上げたとおり、それぞれの事業が大きな成果をおさめる中で、決算規模は、歳出で申し上げますと、平成8年度より2.7%増の464億1,815万円となったのであります。私は、過去の決算規模そのものが多いとか少ないとかということを意識して予算編成や事業執行に当たっているわけではありません。むしろ、その時々の事業の必要性を厳格にチェックし、検討し、優先度を見きわめながら予算編成、執行に当たっているところであります。したがいまして、各年度の予算、決算にはそれぞれの変動要因があることは当然のことであり、あなたが言われるような平成7年度と比較して水準を回復したなどという議論は余り意味のないものであると考えております。
 次にお尋ねの裏山遺跡の実績評価の件につきましては、御承知のとおり、裏山遺跡にかかわる高速道路の事業主体は日本道路公団であり、発掘調査は新潟県教育委員会が担当したものであります。したがって、市としてはこれに関連する予算措置もなく、決算の認定に付すべきものは何もないため、コメントをしなかったまでであります。しかしながら、せっかくのお尋ねでありますので、一言申し述べさせていただきます。
 裏山遺跡の保存についての市としての働きかけや、最終的に断念せざるを得ない状況に至った一連の経過については、これまでも議員の一般質問に対してお答えしたとおりであります。裏山遺跡問題の教訓を今後に生かすために、文化庁や県に対して、埋蔵文化財の協議のシステムについて、市が関与できるよう提案を行ってまいりましたし、また裏山遺跡も含めて広く上越市内で発掘調査された遺跡を紹介するため、埋蔵文化財センターの設置について国、県に働きかけるとともに、市としても裏山遺跡の関連遺跡調査を計画いたしているところであります。今後の埋蔵文化財行政につきましては、私としても常に的確な情報把握に努めるとともに、広く市民の皆さんの声を伺い、開発と保存の接点を探りながら、誤りなき判断、対応に心がけ、貴重な文化財を後世に伝えていきたいと、こう考えております。
 最後に、2,000万円の寄附金について、上越市として受け入れる必要性があったのかとの御質問でありますが、改めて申し上げるまでもなく、当市は平成6年度を国際交流元年として以降、市民参加のもと、国際交流の推進に積極的に努めているところであります。特に環日本海圏の交流につきましては、国際貿易港直江津港の発展を図るため、国連開発計画、UNDPなどが開発に力を注いでいる図們江流域開発の中核都市である中国琿春市との交流の必要性を踏まえ、私も平成6年にいち早く各界代表の方々と訪問したのであります。一方、琿春市におきましてもこれにこたえて、平成7年10月に閔副市長の訪問団が来越され、互いに理解を深めたことから、翌年4月には、相互信頼を基礎に、産業、文化、スポーツ、教育、学術などの幅広い国際交流を促進するという協定調印がなされたことは御案内のとおりであります。以降、これを契機に、琿春市からの訪問団のたび重なる来越を初め、琿春市の研修生・留学生受け入れ、中学生スポーツ交流、経済ミッション、市民訪問団の派遣、対岸への試験船運航調査など、さまざまな事業を継続的に実施し、ともに交流を深めてきたところであります。こうした交流の実績は、多くの市民や企業からも広く評価されてきた中、このたびたまたま、市の国際交流事業として琿春市との交流に役立ててほしいとの御趣旨で寄附のお申し出がありました。これまでの国際交流の積み重ねと広がりが結果としてこのような話になったものでありますことから、まことにありがたいことであり、これをお受けすることといたしました。
 この活用を検討するに当たりましては、せっかくの御趣旨が今後に生かされるためにも、市の国際交流事業として位置づけるとともに、形として残る方法が最もふさわしいものと思料したところであります。ちょうど琿春市では、今年の春から、直営ホテルである琿春賓館の本館改装とともに、レストランを含めた新たな施設整備を始めており、琿春市からも市発展のかぎとなるこの整備事業に対する支援の要望がありました。琿春賓館は、今までも上越市からの訪問者の宿泊施設として使われるなど、両市の交流拠点となっております。そこで、この支援方法につきましては、市民参加の国際交流の中核組織であり、先導的な役割を担っている上越国際交流協会の経済交流の一環である交流活動支援事業として行うこととしたもので、これによって交流の基礎づくりときずながより強くなると確信いたしております。また、上越国際交流協会としても、寄附者が当初からの会員でありますこともあって、琿春賓館の改修に対する協力に積極的な合意がなされ、支援することになったものであり、協会の交流活動事業として実施することは当然のことであります。
 次に、提案理由では市が支援するようになっているが、寄附者がするのではないかとの御質問でありますが、今ほど申し上げましたとおり、寄附者は当市の国際交流施策を高く評価された上での自発的な発意でありますが、あわせて、民間としてこのような寄附行為の経験がないことや、国際交流のノウハウを持ち合わせていないこともあって、上越市に対して寄附の申し出がなされたものであります。したがいまして、市民の国際交流意識も含めて、今回の支援は寄附を財源とした当市の国際交流支援策であることは明確なところであります。
 また、今後の寄附についての考え方についてでありますが、市の施策に役立ててほしいとの自発的な善意の御寄附のお申し出は大変ありがたいことであり、寄附者の意向を踏まえながら、適正な手続に沿って対応してまいりたいと存じます。
 以上です。

P.63 
◆1番(杉本敏宏君) 若干再質問をさせていただきます。
 まず、第1点の景気見通しでありますけれども、政府は楽観的に見ていたけれども、自分は違うというふうに言われました。しかし、その政府の楽観的な見通しをそっくりそのまま引用して、否定的な形で提案理由で述べておられるんではないわけです。肯定的な方向で提案理由の中で述べておられるわけです。肯定的にそういうふうに述べておりながら、それは政府の言い分であって、おれは違うんだというのは、これはちょっと当たらないのではないかなと。そうであれば、ああいう政府の評価を予算編成の経済見通しの冒頭には載せるべきではないというふうに思いますけれども、市長のお考えはどうでしょうか。
 収入未済額、不納欠損額の問題ですが、国保の運協のときに国保の状況を聞いたときにも率直に感じたわけですけれども、今の経済状況がこの滞納、それから時効等による不納欠損にあらわれているなというふうに率直に思いました。そういう中で、今お話がありましたように、職員の方々が一生懸命やっておられるのはわかるわけであります。私がここで言いたいのは、それをさらに頑張って、取れないところからも無理して取ってこいというようなしりたたきをするつもりはありません。払えない方々の状況をよく把握して、そういう人たちに先ほども言われたように相談に乗る。そしてその上で、どうしたら滞納したり、払わないで済ますというのは失礼ですけれども、そういうふうなことにならないようになるのか、そういう対策をもっともっと立てていただきたいと、こういう立場であります。
 ただ一つ、諸収入の住宅新築資金等貸付金というのは、これはちょっとそういうものとは性格が違うなというふうな感じを持っております。決算をさかのぼってみますと、平成6年度は1億521万円でした、この滞納が。それがおおよそ毎年1,000万円ずつふえまして、平成7年度が1億1,642万円、平成8年度が1億2,502万円、平成9年度の決算では1億3,368万円になってきたわけです。それで、この貸付残高は幾らかといいますと、平成9年度末の貸付残高は2億2,289万円です。2億2,000万の貸付金のうち、1億3,000万が滞納になっている。本当にちょっとひどい状況ではないかなというのが実感であります。実に貸付残高の6割、これが滞納という、こういう状況です。それで、この貸付金、財源はどうかということでありますが、調べてみますと、市債であります。午前中からも市債の残高の問題がずっと議論になっておりますけれども、これは市の一般財源から貸し出しているのとは違うんです。市が2億1,000万も借金をして、そしてそれを貸しているんです。そのうちの1億3,368万円が滞納になっている、こういう状況です。それで、ほかの貸付金の状況を見てみますと、先ほどの議論の中にも出てきましたけれども、商業関係の貸付金がありますけれども、あの財源は、返済されてきたお金を原資にして、それを新たにまた貸せるという、こういう循環システムにたしかなっているんだと思うんですが、そういうのと比べてみましても、この住宅新築資金等貸付金というのはまさに異常中の異常ではないのかなというふうに思うわけですが、この点での市の取り組み、お考えがあればお聞かせいただきたいと思います。
 裏山遺跡の問題ですが、私は、裏山遺跡が壊されてしまって、それで市長は何やってたんだということで質問したつもりではありません。壊されてしまったのはいろんな事情があるわけで、そのことを今ここでもって問おうと言っているわけではないわけです。あのことによっていろんな発展が出てきたわけですから、もっとその点では肯定的な評価をして、この実績評価の中に入れるべきではないのかなというのが私の考えであります。市長の答弁は、ちょっと聞いた感じでは、おまえ何やってんだというふうな受けとめ方をされたようでありますけれども、それは逆でありますので、改めて考えをお示しいただきたいと思います。
 以上です。

P.64 
◎市長(宮越馨君) 予算編成の基本方針の認識の問題でありますが、こういう認識をしてください。政府の方針どおりに地方自治体の予算を組むことではないということです、まず。同じく投影的につくるものではないと。ただ、全体の社会の経済とか財政事情とか、いろんな大きな世界観も含めて、国の方で一つの方針あるいは認識がされます。で、そういう大きな大枠の認識を我々も受けとめながら、個々の自治体の主体的な自治運営を行うんでありますから、当然考え方は一致しなくてもいいんです。だから、大枠からもちろん外れなくてもいいし、外れてもいいしということかもしれませんが、国、県という財源的な裏打ちも入っていますから、当然そういったことも基本的なスタンスを認識しながら、そしてプロパーの財源をどう使うかという、こういうことが私どもの自治体の財政運営の基本的なスタンスのとり方だと私は思っていますから、ニュアンスの違いで、楽観的か悲観的かという二つに分ければ、これは楽観的ではなかったんです。それより慎重に予算を組んだわけです。ですから、市税の見込みも厳しく私は見ました。結果的に税収が予定よりも上がったということも先ほど来から申し上げているとおり、そして歳出、歳入の結果として黒字を計上することができて、まあまあよかったなということで、財政運営はさしたる批判もされないいい結果が出たんではないかなと、こう私は思っていますから、当初の予算編成のいわば微妙なあやですよ、あや。予算編成のあやというのがあるんです。表には出ないけど、やっぱりひそかにかた目に見るとか、あるいは推計の仕方を安全を見ておくとか、これはまさに、先ほどのハイテクノロジーじゃありませんけど、ハイテク技術を用いるような、そういう感性を持ってやっていかないと、これは立ち行かなくなるおそれがあるということで、大枠は、大局観はそうであって、つまり私どもの自治体の運営についてはまた別途、そういうことを背景にしながら、そういうことも認識しながら、独自の編成方針を出しながらやっていくという意味で、私はそういう認識をしていることを申し上げたわけであります。
 それから、滞納処理の問題でありますが、これは税金ばかりでなく、いろんな約束事を実行するのは当然であります。しかし、万やむなくいろんな事情で滞納せざるを得ないと、こういう事態が起こるのが世の常でもあります。特に納税の義務という形で税金を滞納することは、これはゆゆしきならんことでありますが、いろんな事情があるということも御案内のとおりでありまして、そういう中で、やはり完全収納率を高めるということについては当然でありますが、そういうやむを得ない事態については、極力本人の対応を、簡単に言うと親切丁寧に、事情をお互いに理解をし合いながらこういった滞納整理に当たるということは当然でありまして、今日までそのように進んできたわけでありますが、今住宅新築資金等の貸付事業についてお話がありましたが、これも確かに滞納率が高い傾向が示されております。この資金の背景は、御案内のとおり、昭和44年の同和対策事業特別措置法の制定から端を発してこのような改良資金がつくられたということが主な背景であると、こう思って、我々もその趣旨に合致するようにこのような制度運用に努めてきたわけでありますが、いろんな事情があってこのように推移しておりますが、それでも現年度分と過年度分を両方見てみますと、現年度分については毎年6割ぐらいの収納率で推移しております。過年度分についてはかなり厳しい数字になっておるわけでありますが、このことも含めながら、いろいろな事情があっての滞納であります。好きこのんで滞納とか、あるいは返還ができないということではないと思いますので、この辺のことについては親切丁寧を旨として、今後ともその回収に当たっていきたいと、このように思います。
 それから、裏山遺跡の評価の仕方でありますが、これは杉本議員の立場からすれば、その思いは私は理解できるかなという感じがします。特に御熱心に取り組まれたことでもあるかなと思いますと、そのようなことは感じないことではありませんが、基本的には、決算のこういう形の場合は、先ほど説明したようなことから、表現は差し控えるということが一般的に行われております。仮にそういうこともやっていいとするならば、いろんなことが出てこようかと思います。例えば、私自身が予算にないいろんな行動をするというようなことに対して、結果がいろいろ出てくるという場合のそういう評価もしなきゃならんし、職員もそういう形で動いていることを、人件費を使っているから決算には関係あるじゃないかと、こういう話もないとは言えませんが、こういう決算諸帳簿というか、決算書類関係においては、その表現の一般的原則みたいなものがあるからというわけではありませんが、このことについては、既に十分に裏山遺跡についてはいろんな問題指摘等、またこちらの方の考え方等、対応等については、刻々とあの事態が推移したことを踏まえれば、9年度においてああいう事態があったなということはその時点で十分認識されているわけでありますから、特別決算の段階でその表現をすることはなくてもいいんではないかと。あってもいいのかもしれませんが、そこは一般常識的な判断で処理させていただいたということで御認識いただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

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◆1番(杉本敏宏君) 答弁いただきましたが、経済見通しの問題ですけれども、提案理由の説明というのは、市長がここで話をされるだけではなくて、あれがいろんなところに文書としてみんな残っているわけです。もちろん議事録には載りますけれども、例えば今回のこの議会での提案理由なんかですと、決算の概況の初めの方にたしかそれが載っているかと思うんですけれども、そういうふうにいろんなところで残るわけです。そこで、政府の見通しと市長の見通しが違うという話もありましたし、違うからいろんなことをやったんだというふうなことも話をされました。しかし、文書といいますか、提案の一番最初に、経済見通しはこうこう、こうですというふうに述べて、だけれども、私はこれをもう少し厳しく見なきゃいけないと思っているというような表現はどこにもないわけです。どちらかというと、それを是としてといいますか、その上でこの上越のいろんな状況を考えているんだというような書き方になっているわけですから、あれは、あそこに書いてある政府見通しは、そういう点では別物だと、横へよけて物を考えてくれというふうに言われても、それは難しい話ではないかと。もしそういうふうなことであるとすれば、そういったことを明記すべきだと思いますし、それができないのであれば、ああいう文章は初めから載せるべきではない。自分の考えと違うものをあたかも自分の考えであるかのような形で載せるというのは、人の心を迷わすことにもなりますから、やめるべきではないかというふうに思います。そうじゃないと、どうしても載せなきゃいけないという、そういう理由でもあればまた別ですけれども、その辺のお考えを示していただきたいと思います。
 それから、住宅新築資金の貸付金ですが、これは御承知のように、昨年の3月31日をもって法が改正されて、この制度はなくなりました。ですから、新たな貸し付けというのはありません。私の手元にある資料をさかのぼってみますと、平成6年以降借りている人はないようであります。ですから、この貸し付けのもとは平成5年以前ということになります。それで、先ほど市長も答弁されましたけれども、現年度分で60%程度の収納率というのは、ほかのものから見てもいかにも低いという感じを受けるんですが、どうでしょうか。それで、過年度分についてはさらに悪い、多分1けたか2けたの初めぐらいではないかというふうに推測しているんですが、これは6割の収納率で了としているとしたら大問題だと思いますし、その辺の対策といいますか、考え方といいますか、あればお話しいただきたいと思います。
 以上です。

P.67 
◎市長(宮越馨君) 予算編成の基本的な考え方は、提案理由の冒頭にも書いてありますが、予算編成するに当たり、全体的な経済見通し等の背景を、主体的にそれを掲げ、そしてそのような背景の中で、新年度の予算はこうこう、こうで編成しますよと。で、その基調には厳しい財政運営というのがついているんです。だから、厳しく見て当たり前なんです。経済見通しは、プラス思考があったということで、楽観的というふうに表現、結果的になったということで、私は結果論を言っているわけです。予算編成は、最初から楽観的ということを認識して、そうした背景の中でこうこう、こうこう、しかじかで予算を組みましたとは言っていないんです。だから、全体の背景、バックグラウンドを説明しているだけであって、それは初めから載っけなきゃいいじゃないかということでありますが、私は先ほど申し上げたように、私どもの予算は国の財源も入っていますし、あるいは国の大きな経済運営という枠組みの中に組み込まれているわけですよ、ある意味では。しかし、自主財源というものもあるということでありますから、組み込まれているからといって、それにイコールという話で予算編成することの必要もないし、そこにプラス自主財源の使い方は自主的に判断して予算編成するという当たり前なわけです。だから、それは認識が結果的に楽観的だったということを振り返って言っているんです。どうですかとお聞きになったから私はそう言っているんであって、積極的にあれは楽観的だと言った覚えもないわけです。それよりも、自分が責任を任されている財政運営については、しっかりと総点検、総見直しをしながら、不要不急のものについては使わずに、効率化を確保するためにいろんな技術あるいは知恵を使いながらやってきているわけでありまして、それは責任行政のあらわれであるわけでありますから、全体と我々とをきちっと結びつけていくということも余り強くおっしゃる必要はないんではないかなと、こう私は思っています。ですから、バックグラウンド、背景を認識しながら、個々の年度に個々の自治体がそれぞれ主体的に予算を組むということには変わりないわけでありますから、決して私は間違っているとは思っておりません。
 住宅資金については、これはもう既に十分承知しておられるわけでありますが、私どもこれはルールに乗っかってお返しいただくと、これは当然のことであります。それはほかのことについてもそうです。また、税金についてもそうであります。特別にという話じゃないんでありまして、そのことで私どもは誠意を持ってこれ努めているわけでありまして、これ以上というか、もっとやれというお気持ちは受けとめておきますが、一生懸命担当官はその滞納解消のために日夜努力しているということだけをぜひ御認識いただきたいと思いますし、今後また滞納されている方々に御理解いただきまして、御返済や、あるいは納付をいただくということに意を用いて取り組んでいきたいと、こう思います。


平成10年  9月 定例会(第3回) − 09月25日−03号

P.160 
◆1番(杉本敏宏君) 私は、さきに通告してあります三つの問題について一般質問を行います。
 まず最初の質問は、去る8月31日の記者会見での市長の消費税引き下げ発言についてであります。今の日本を覆っている不況は、消費不況と言われ、昨年4月の消費税5%増税以後に顕著になったことは、マスコミを初め、各界から指摘されてまいりました。そうしたことから、景気回復のためには実体経済の2本柱である国民の懐を直接暖め、消費行動を刺激すること、中小企業の経済活動を活性化することが強調されております。そして、その最も効果的な方法が消費税率の引き下げであり、少なくとも消費税をもとの3%に戻せという声が国民の中から、また広く経済界からも出されてまいりました。さきの参議院選挙では、消費税率の引き下げに頑強に抵抗した自民党が大幅に議席を減らし、逆に消費税の引き下げを主張した諸党が前進しました。我が日本共産党は、820万人もの方々から御支持をいただき、26議席に躍進させていただきましたが、御支持をいただきました市民の皆さんに改めてお礼を申し上げる次第であります。
 参議院選挙の結果、橋本内閣が退陣し、小渕内閣になりました。小渕内閣は、この1カ月半の間長銀への公的資金の導入には熱心でしたが、実体経済の回復のためには何も手を打たず、経済状況はますます深刻になってきております。こうしたことから、消費税率の引き下げを求める国民の声、要求は選挙前にも増して強くなってきております。こうした時期に、宮越市長は8月31日の定例記者会見で、今の景気低迷を打開するために、消費税率を引き下げるべきだとの見解を示されました。今の景気に大変不安感を持っている。税制のあり方について、消費税にさわらないと立ち行かなくなるのではないか。国の方から引き下げるとは言いにくいだろうから、地方から声を上げていく必要があると述べたと報道されております。この市長発言は、我が党の機関紙「しんぶん赤旗」の全国版でも報道されました。拡大してコピーしてまいりましたが、(資料を提示)こういうふうに報道されております。その報道に対しまして、好意的な反響が寄せられていることを申し述べておきます。
 そこで、改めて消費税引き下げの必要について発言された市長の真意をお伺いしたいのであります。消費税につきましては、これまで何度か一般質問で私も取り上げてまいりました。そして、増税しないようにあるいは引き下げるようにとの意思表示を市長に求めてまいりましたが、その都度市長は消費税は必要との立場から、増税を容認し、引き下げに反対してこられました。それが今度180度転回して、消費税の引き下げを県の市長会などでも主張されたわけで、我が党はこの変化、発言を大きく評価するものであります。しかし、ちまたではこの市長発言について、さまざまな見解、憶測が出されております。そこで、この発言の背景として、消費税に対する市長の考えが変わったのかどうか、お聞きをいたします。
 2番目の質問は、国立高田病院の存続についてであります。去る9月2日の厚生常任委員協議会において、私の番外議員としての質疑が認められませんでしたので、その際の質問事項も含めて質問させていただきます。その厚生常任委員協議会が行われたのと同じ9月2日に、全医労高田支部やその上部団体に対し、厚生省の関信医務局が国立療養所新潟病院の基本構想案についてを発表いたしました。この基本構想案は、協議会での報告内容と同趣旨のものであります。この発表の際に、労組側と医務局側とのやりとりがありましたが、その中で医務局側から、地元同意は得られていると聞いているとのコメントが出されております。統廃合に当たって、地元の関係者の理解と納得を得てやっていく。大方のコンセンサスが得られるまでは、これまでの国立病院、療養所はこれまでどおり存続していくというのが国会での厚生省答弁です。これが地元同意が必要ということの中身であり、具体的には市長、議会、医師会などの同意、コンセンサスということであります。
 そこでお聞きしますが、市長は厚生省に対し、国立高田病院の統廃合に同意する意思表示をされたのかどうか、明確にお答えをいただきたいと思います。また、同じやりとりの中で、医務局側は職員の雇用について、国立高田病院の職員です。職員の雇用については、基本的には新病院、柏崎につくられる病院ですが、新病院で受け入れることになると述べております。これは、厚生省とすれば当然のことであると思います。御承知のように、移譲、特例譲渡の要件は、職員の引き継ぎ数であります。2分の1以上の職員を引き継いだ場合が無償の移譲、3分の1から2分の1の場合は通常8割引き、上越市は特例地域ですから、9割引きでの特例譲渡となります。3分の1以下の場合には、特例地域で7割引き、3割は地元が負担しなければなりません。医務局側が言っているように、現在の国立高田病院職員が基本的に新潟病院に受け入れられた場合、7割引きの譲渡となります。移譲と譲渡の間には、このように明確な区別がありますが、市長は、これまで常に移譲と言われてまいりました。しかし、さきに示しました厚生省の言明からすれば、基本的には7割引きの譲渡であり、よくて9割引きの特例譲渡ということになります。無償の移譲は極めてまれなケースとならざるを得ないと思いますが、市長はそうした厚生省の政策、とりわけ雇用対策を承知の上で譲渡を受けようというのでしょうか、御答弁をお願いいたします。
 9月2日に示された市の方針によりますと、標榜科目は内科、外科、整形外科の3科であります。高田病院には、御承知のように以前歯科、産婦人科などの診療科目がありました。それらが呼吸器科の開設に伴って廃止されたという経緯があります。現在の呼吸器科は、国立高田病院の期待を担って設置された重要な診療科目であります。また、国立高田病院には現在結核病床があります。この機能は、上越圏域のみならず、周辺圏域からも患者が来院しており、重要なものであります。このように発表された方針では、現在の国立高田病院がこの地域で果たしている医療機能の重要な部分が損なわれることになります。
 平成10年、ことしの1月でありますが、公表された県の第2次上越保健医療圏地域保健医療計画では、医療供給体制の体系的整備の機能整備方針で、Cとして、適切な結核病床数の確保に努める。D、慢性呼吸器不全、ぜんそく、アレルギー疾患等への対応について、機能の確保を検討すると述べております。これは、よその地域のことではなくて、この上越保健医療圏の話であります。このように、国立高田病院は、上越保健医療圏において重要な病院でありますし、それは国立であるからこそ担うことができる重要な機能であるのだと言えます。市の方針では、こうした機能が切り捨てられることになります。2日の委員協議会でも議論になりましたが、標榜科目の外科などにおいては、開腹手術は行わないとのことでありますが、これでは国に整備を要求している医療機器が導入されても有効に活用されない危険性があります。国立と市立との間には、大きな機能の違いがあります。我が党が国立での存続を主張する根拠もここにあります。国立でなければ果たせない機能、国立だからこそ担うことのできる機能、それらが上越市の譲渡によってばっさりと切り捨てられようとしていると言えます。
 市長は、97年9月議会、一昨年の9月議会でありますが、私の一般質問の再質問に答えて、「市民に対してサービスが医療サービスあるいは福祉サービスが低下してはならないということが一番大事なことでありますから、これは後ろ向きじゃなくて、むしろ前向きに考えていくことで対応していこうと、このように実は考えております」と答弁しておりました。また、再々質問への答弁では、「そこで私はもうちょっと整理して申し上げますと、国立病院の医療機能を、これはどんなことがあっても存続するのかというふうに問われれば、私は絶対にこれは存続しようというふうに思っていることは、今ここで申し上げられます。形は別であります」と言明しておられました。しかし、発表された方針によれば、上越市への譲渡によって、国立高田病院の医療機能は大きく後退するように思われるわけであります。市長の見解をお聞かせいただきたいと思います。
 私は、ことしの3月議会での一般質問で、千葉県の柏市民病院の例を取り上げて、採算性の問題をお聞きしました。繰り返しになりますが、この柏市民病院は1992年に柏市へ譲渡され、老人保健施設などの福祉施設を併設し、保健・医療・福祉の総合施設として、そして経営も医師会に委託して再出発しました。まさに今上越市がやろうとしていることとうり二つのものであります。それで、例として取り上げたわけですが、3年間で累積赤字が25億円にもなって、医師会が経営から撤退、そしてその赤字分を全部市がしょい込むという、現在でも赤字が続いていて、委託料のほかに年間約8億円の負担金、要するに赤字の穴埋め金を出しております。これは3月議会でもお話ししたとおりであります。
 半年前の市長の答弁は、「そう遠くないときにまとめていかなきゃならん問題でありますから、まとまり次第皆様方に御提示させていただく」ということでした。2日の発表ではこの件には触れられておりません。しかし、あれだけの方針を出されたのですから、当然この負担の問題も検討済みのことと思います。そこでずばりと、赤字が出た場合の穴埋めはだれがするのか、御答弁いただきたいと思います。
 昭和62年に厚生省が発表した統廃合計画では、74の施設が統廃合の対象になっていました。現在までに統廃合が実施されたのは22施設と聞いております。一昨年の特措法の改正後に数施設ふえていますが、50以上7割もの施設が国立のままでいまだに運営されております。ここでこれまで何度も指摘し、きょうの質問でも触れましたように、統廃合には地元同意が必要というのが厚生省の立場ですから、地元同意を得られない施設がまだ50以上も残っているということです。その地元同意では、首長の意思表示が大きな意味を持っていますが、統廃合が実施されていない50以上の施設の所在地の市町村長が統廃合に同意せず、国立での運営を求めている結果ではないかと思うわけであります。
 宮越市長も以前、例えば94年5月24日のJトークで、統廃合の網を解いてもらいたいとの質問に対し、機会あるたびに国に存続を要望している。存続できるよう全力を挙げて対応したいと答弁しておられたように、国立での存続を表明していた、そういう時期もありました。もう一度この立場に立ち返り、国立での存続に最後まで尽力すべきではないでしょうか。市長のお考えをお聞きしたいと思います。
 三つ目、最後の質問ですが、部制廃止と副市長制導入についてであります。このことがマスコミで報じられてから、市民の中からさまざまな問い合わせや意見が寄せられております。このような大問題、市民の方々は議会に対して報告があったと思って、私たちに聞いてこられますけれども、聞かれた私たちとしては何も聞いておりませんので、マスコミの報道から推測して対応してきているわけであります。昨日の坪井議員の質問に答弁されておりますので、私は寄せられた疑問などを中心に立場と見方を変えて幾つかの質問をさせていただきます。
 9月22日付の新潟日報に、上越市は組織改革案として、全国でも例のない副市長制を導入しようとしているという投書が載りました。報道によれば、部制廃止と副市長制導入とはセットになっているようですし、きのう市長もそのように答えておられます。9月15日付の新潟日報の記事で、秋田新大教授は「部が多く、その必要性を市長が認めないのならば部の数を減らすべきであって、5人の副市長を置くという意味がよくわからない。逆に職員の優遇策にも受け取られかねず、地方自治法上も無理がある」と述べておられますが、まさにこの問題の核心をついた論評と言えます。
 私は、上越市の部長を初めとした職員の方々は、すばらしい能力を持っていると考えております。助役5人制を導入した場合に、その一定数は現在の一般職の職員の中から選任することになるのではないでしょうか。そうであれば、秋田教授が言われるように、該当する部を統合し、部長にそれ相応の権限を与え、責任を持たせればいいわけで、助役を5人にするという必然性は何もないのであります。さきの投書者は、「この小都市に諸外国並みの副市長をあえて導入する必要は全くないのであり、市政の効率化、能率化を図るならば、現在の部長、課長の権限を大きくし、機能を活発化させればよいのである。市の行政各分野を担当する現行の8部制を活性化する方策を検討し、生かせば、あえてこれを廃止し、副市長なる珍奇な名称の役職を新設する必要はないだろう」と述べておりますが、部長に権限を与え、責任を持たせられない理由が何かあるのでしょうか。特別職で4年の任期ごとに力量を問われる分、一般職の部長より責任もはっきりさせられるとも報じられていますが、その第一の評価者は市長であります。再任するかどうかの権限は市長にのみゆだねられており、議会や市民ではないのです。市長が提案する助役に対して議会は不同意することはできますが、かわりにこの人をという提案権はありません。また、解職の権限は市長にのみあります。したがって、部長制を廃止し、助役5人制にすることで、市長の権限がこれまで以上に大きくなると言えます。部長制を廃止することの意図は何か。助役を5人程度置こうという目的は何か。それは、部長に権限を与えることによって、十分対応できるのではないか、お答えをいただきたいと思います。
 地方自治法161条第2項では、市長の補助機関として市町村に助役を1人置くと定めており、ただし書きで条例でこれを置かないことができるとの規定になっております。これは、きのうも議論された部分でありますが、その後大都市での複数助役を置けるように、3項として副知事及び助役の定数は、条例でこれを増加することができるという規定がつけ加えられましたというふうに聞いております。こうした経過から見ると、複数助役という制度は例外中の例外と言えます。実際にも一般市町村では、通常助役は1人であり、置かない場合もあります。複数助役は一部例外を除いて大都市に限られております。自治法では、市長の補助機関として、都道府県では副知事、市町村の場合には助役とされており、条文では副知事及び助役という規定に見られるように、同じ扱いであります。第167条で、副知事及び助役は、普通地方公共団体の長を補佐し、その補助機関たる職員の担任する事務を監督しと、その役割と任務、責任は明確にされております。名称は、助役でも役割は副知事と同様なのであります。知事に対する副知事、市長に対する副市長というのではなくて、法の上では知事に対しては副知事ですが、市長に対しては助役ということで、ただ役割は同じというふうにされております。
 制度上副市長という制度はありません。だからこそ、報道でも自治省の見解として法に触れるおそれがある。自治法では助役を1人置く、副市長は置けない。法的にはあくまで助役と言われているのだと思います。以前の報道では、助役の名称にかえて、副市長を使おうとしたが、法的な問題を指摘され、愛称として使うことにしたと言われております。こんな自治法上の初歩的なことは十分わきまえておられるはずの市長がそれをあえて助役ではなく、副市長の名称にこだわるのはなぜでしょうか。公式には助役であるが、副市長の愛称で呼びたいということのようですが、単なる愛称になぜそんなにこだわるのですか。地方自治法上問題はないのか、なぜ助役ではなく、副市長の呼称が必要なのか、明快にお答えをいただきたいと思います。
 報道では、係長クラスまで改革の意識が浸透してきたというのが市長の認識だということですが、これは裏を返すと、その上のクラスは改革の意識がない、だめだから要らないということのないようにも受け取れます。民間でもどこでもそうだと思いますが、部下の能力を引き出せないのは上司の責任であります。さきにも述べましたが、上越市の職員は役職者も、そうでない人も、いずれもすばらしい能力を持っています。その職員の能力、とりわけ役職者の能力を十分に引き出せないでいるのは、だれの責任でもありません。その上司であり、最高責任者である市長の責任ではないでしょうか。問題は、職員の能力を低く見る。特に、現在の役職者の能力を過小評価されているのではないかと思うわけであります。6月議会では、45歳勧奨退職制度が制定されました。市長は、以前から市長の指示がリアルタイムに現場に届き、現場の動きがリアルタイムに市長に届くというふうに言っておられ、中間の部分をなくすような議論をされておりますけれども、これらのことを総合して考えると、これは中間管理職不要論であり、結局のところは課長、部長などの中堅以上の職員のリストラが本当のねらいではないのかと思えてなりません。御答弁をお願いいたします。

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◎市長(宮越馨君) きょうの杉本議員の質問のトーンは、今まではさわやかにされておったんですが、変化球か、くせ球か、わからないようなところがあって、ちょっと二、三苦慮しておりますが、順を追って申し上げたいと思います。
 まず、消費税発言の真意はいかがかということでありますが、これはこれまでも何回となく申し上げてまいりましたが、私は現在の経済情勢、景気動向に対しては、大変大きな危惧の念を抱いております。先ごろ経済企画庁が発表した本年4月〜6月期のGDPは、年率換算で3.3%の減少となり、戦後初めて3四半期連続のマイナスを記録いたしたところであります。また、設備投資が33年ぶりの大幅な落ち込みとなるとともに、個人消費も1月〜3月期に比べて減少するなど、民間需要が総崩れの状態にあります。さらに、世界の市場の動揺も加わって、景気の下押し圧力はなお強いものがあり、今年度の実質成長率は当初見通しで1.9%成長の達成は極めて困難な状況で、マイナス成長もあり得るとの見方も示されているわけであります。このようなことから、消費者心理が一段と冷え込んでおりますし、給与の減額や失業、倒産の増加など、雇用をめぐる不安が現実化している中で、消費動向調査においても、昨年11月の大型金融破綻以降、消費者の購買意欲が落ち込んでいるとされております。きょうのマーケットも午前中でまた450円ほど下がっております。また1万4,000円を割っておりますし、当市においてもまた倒産の発生が生じております。
 このような状況に対して、政府が講じた対策は残念ながら今までのところ私どもが期待した効果が発揮されていないというふうに思いますし、市民、国民は長引く不況にあえいでいるものであると思っております。こうした極めて厳しい経済情勢を目の当たりにするときに、何とかこの膠着状態を少しでも早く打破し、回復の道筋をつけて、そのきっかけとなる風穴をあけたいという私の切実な思いが先般の記者会見での発言につながったものであります。GDPの約6割を占める個人消費が上向かない限り、景気回復の道筋は描けないのではないかと考えているところでありますし、財源問題を初め、解決しなければならないさまざまな問題があることも十分承知しながら、あえて消費税率の引き下げの提言をしたのであります。
 なお、今月3日に開催された県市長会の席上においても、同趣旨の問題提起をして、市長会としても今後の動向に注視していくべきではないかと、こう訴えたところであります。安心して車に乗っていて、運転している運転者がよそ見したり、あるいはきちっと運転しないときに、目の前にがけが当然あらわれたときに、それをきちっと回避してくれればいいんでありますけれども、きのうの航空事故にもあるように、何が原因かは知りませんが、要するに車に例えればハンドルを持っている人が本当にきちっとやっていてほしいと願うわけでありますが、しかし危機的状態のときにそれが完全になっているということとも限らないと。だから、万が一のことについては、乗っている我々もとっさにそのハンドルをきちっと切る、そういう心構えをそろそろ持たないと大変なことになるなと、こういった気持ちのあらわれとして、そういうことを考えておくべきではないかという、そういう事態に直面しているなという、そういう認識でそのようなことを申し上げたわけであります。
 また、消費税に対する見方が変わったかということでありますが、消費税は国会においてさまざまな視点から論議され、決定されたものであります。したがって、法治国家の一員として、また法に基づいた行政を行う地方自治体の首長として、当然法の定めを遵守、尊重すべきであると考えていることは、以前にも申し上げたとおりであります。しかしながら、今申し上げたように現下の厳しい経済情勢に対して、いかなる方策を講ずるべきかを考えたときに、消費税の引き下げが一つの有効な方策であると考え、提言するに至ったことは今ほど申し上げたとおりであります。単に見方が変わった、変わらないという、そういう次元での論議ではないということを申し添えさせていただきます。
 次に、国立高田病院の存続についての御質問でありますが、厚生省関東信越地方医務局は地元同意は得られていると聞いていると言っているが、市長は統廃合に同意したのかということでありますが、3月議会においてもお答えいたしましたとおり、厚生省より国立高田病院の廃止と後利用方法等についての協力依頼があり、熟慮の末このまま手をこまねいていては医療の後退になると判断し、住民の要望を十分に取り入れる中で、市長として譲渡を受ける決断をしたところであります。これにつきましては、既に議会全員協議会において御説明を申し上げておりますし、また御理解をお願いいたしたところであります。今後、新病院の医療内容や病院経営のあり方が最終的に決定する段階においては、議会の皆さんにもお諮りすることといたしております。
 なお、国立高田病院の後利用の検討につきましては、現在この4月に市民、有識者、専門家で構成され、設置いたしました国立高田病院後利用検討委員会において、医療内容、施設整備等について慎重な審議をいただいております。さらに、この後利用検討委員会や上越医師会内部での御意見、御提言を踏まえて、上越医師会とともに設置した仮称でありますが、高田病院設立準備室で新病院の細部について現在協議を進めているところであります。今後平成12年3月1日を目途に、移譲を受けることができるよう、市民、議会の皆さんから御理解をいただきたいと思います。
 なお、議員の質問されている地元同意ということにつきましては、厚生省では国立病院の統廃合については、法的に議会で合意を必要としているのではなく、自治体あるいは議会、医師会の理解を得ながら進めるとしております。したがいまして、議員のおっしゃる議会の同意につきましては必要ないものの、私は市民の代表である市長として、統廃合に同意をいたしたものであります。
 次に、職員の雇用については、基本的には新潟病院で受け入れることになると言われ、移譲、特例譲渡に該当しなくなるが、それを承知で譲渡を受けるのかということでありますが、国立病院等の再編成に伴う特別措置に関する法律により、譲渡資産を無償で引き継ぐ移譲の条件としては、病院職員の2分の1以上を引き受けることとされており、病院職員の3分の1以上、2分の1未満を引き受ける場合は、特例譲渡の適用となり、譲渡価格が9割引きになるものであります。再編成後の現国立高田病院職員の雇用関係につきましては、医務局では基本的には柏崎の国立療養所新潟病院に勤務していただくが、個々の職員の希望はできるだけ尊重するため、転勤等希望調査を実施すると聞いております。このことにより、すべての職員が新潟病院へ異動することは考えておりませんので、現在その生活保障や通勤時間等を考慮し、より多くの職員を引き受ける方途を検討しております。したがいまして、今後も移譲方式による資産譲渡を受け、病院経営を行うべく協議を進めてまいりたいと思っています。すなわち2分の1以上の職員を引き受けるという基本的なスタンスで向かっていきたいと思います。
 次に、標榜科目を内科、外科、整形外科の3科目とするのはなぜかと。医療機能が後退するのでないかということでありますが、現在国立高田病院では内科、呼吸器科、外科の診療を行っております。これに対し、市民のニーズ、医療需要、高齢社会への対応等を踏まえ、後利用検討委員会、設立準備室等で慎重に検討を行い、内科、外科、整形外科の3科目を考えているところであります。なお、呼吸器科につきましては、設立準備室によりますと、内科医師の専門領域の中で対応できるとのことであります。また、高齢社会に対応するため、現在国が進めている慢性期対応病床の設置やリハビリを含む整形外科を新たに開設することにより、医療機能をさらに充実させたいと考えております。おっしゃる後退ということは全くないようにしたいと、このように思っています。
 次に、譲渡後の経営計画と赤字が出た場合の穴埋めはとの御質問でありますが、上越市保健医療福祉総合拠点施設整備構想策定に当たり、医療、福祉関係の専門機関からも、国立高田病院の現状や今後の病院のあり方等をあらゆる角度から分析、検討していただきました。その結果、医療内容によっては、経営上大きな不安がないとの一定の方向も示されました。また、今後も後利用検討委員会、設立準備室、さらには上越医師会において、具体的な医療内容を検討するとともに、病院経営については、専門機関の分析も取り入れながら、健全でかつ極力財政負担が伴わない経営手法等を検討することにいたしております。したがいまして、今赤字補てん云々について議論する段階ではないことを御承知おきいただきたいと存じます。
 最後に、国立での存続に最後まで尽力すべきではないかと御質問でありますが、昭和61年に厚生省から示された国立病院・療養所の再編成計画の中に、国立高田病院が組み込まれて以来、市としてもその病院の医療機能の重要性を深く認識し、周辺地域の皆さんが中心となって組織された国立高田病院存続機能付与促進協議会や市民の意向をも踏まえ、この存続、充実を国、県に対し、再三にわたり強く要望してまいりました。しかしながら、先般厚生省より国立病院・療養所の再編成計画の一層の推進と着実な実行を図るため、国立高田病院を廃止することと考えているので、後利用方法等についての協力の依頼がありました。このことにより、国立病院として存続、充実の実現が不可能との判断に至り、地域からの医療機能継続並びに充実の要望や周辺地域一帯の整備構想を積極的に実現するため、病院の資産譲渡を受け、病院経営を行うことを決断いたしたのであります。今後は、保健・医療・福祉がネットワークされるという時代を先取りした上越市保健医療福祉総合拠点施設整備構想の中で、高齢社会にも対応した機能を付加し、21世紀を展望した時代のニーズに的確に対応できる新病院としての方向性を探っていきたいと考えております。
 次に、部長制廃止と副市長制導入についてでありますが、若干このところでかなり意見が違っているなというふうに思いますが、これはきのうも坪井議員の御質問にお答えしましたが、いわゆる行政改革の一環として、今日いろんな形で取り組んできたわけでありますし、きのうも申し上げたように、行政改革というのは継続的に常に取り組むべき性格であるということからして、このたびのこういった投げかけ、提言というふうになったわけでありますが、きのう実は行政改革ということで、一つのバロメーターが発表されたということで、日経新聞に出た順位についてでありますが、きのう私どもが追加訂正をしたということを申し上げましたが、どんなことを訂正したかというと、ちょっと簡単に申し上げますが、例えば透明度について、実は市民相談室というものが今ありますが、このアンケート調査では行政一般の苦情処理の総合窓口があるかということで答えたのが設けていないと答えているんです。これは、完全にミステイクでありますから、設けているというふうに訂正しました。それから、住民利用の施設の構想とか、例えば今言っている市民プラザというようなそういったたぐいのものでありますが、施設をつくるとき、あるいはまた今多機能施設をつくっておりますが、そういう施設をつくる構想とか、設計段階から住民参加、住民に公表しているかということでありますが、回答では採用していないと、こういって回答してしまったんでありますが、これはすべて採用していると。それから基本構想、つまりまちの基本構想、Jプランという、そういったものでありますが、一般市民に公表しているかということでありますが、これ素案を。実際これは公表しています。ところが、調査では公表していないと、こういうふうに報告してしまいました。それから、利便度については、これは窓口事務をどうやっているかということでありますが、これも的確に表現されていなかったです。そういうことで、修正をしましたところ、日経の方から実はけさ電話がありまして、順位を教えていただきました。ちょっと申し上げます。透明度では、10位であります。それから、効率化、活性化度では1位です。それから、参加度では1位です。それから、利便度では10位です。そして、総合評価68位ということでありましたが、何とこれは1位になりました。(拍手)ありがとうございます。これは、決して私どものなし得たわざではなく、議会の皆様方にいろんな条例等、いろんな審議案件をお願いして、そのことの御理解のもとで進んできたということの、そういう観点から皆さんにも心から感謝を申し上げたいと思いますし、また市民の方々からも多くの参加をいただいてこのような評価をいただいたということで、大変ありがたく敬意をあらわしたいなと、こう思っております。
 1位になりましたから、身震いする思いでありますが、これをどう持続するかと、維持していくかということがむしろまた新たな宿題としてのしかかってきたなというふうに思って、そういうことでこの行政改革というのは、とどまることなくいろんな形でできるところから取り組んでいこうということで、取り組んでいるのが今日の姿であることをぜひ御認識お願いしたいと、こう思うところであります。
 そこで、順を追って御説明申し上げますが、まず部長制を廃止する意図は何かという御質問でありますが、昨日坪井議員にもお答えいたしましたが、社会経済の大きな変化と価値観の多様化、さらに地方分権推進の中にあって、市民のニーズに的確、迅速、効率的にこたえていくことが多くの市民から信任された市長としての私の責務であると考えております。このため私は、就任以来事務事業の全般にわたり総点検、総見直しを進め、市民の目線に立ち、現場行政の立場から事務事業の効果はもとより、組織機構に至るまで検証し、それまで取り組みのなかった施策や立ちおくれている部門に力を入れてきたとともに、役割の終えたものや制度的に無理があるものは整理するなど、今日まで健全な市政運営に努めてまいりましたことは、既に十分御理解いただけるものと思っています。
 行政改革の大きな柱の一つであります自治体の組織機構の改革は、行政行為に対する責任をどうとるか、あるいはとり方の体制がどうなっているかが極めて重要な視点であります。現在の執行体制は、数回にわたる機構改革を経たにもかかわらず、依然として前例主義による習慣を脱し切れておりません。例えば今の調査の報告についても、これは係員が実際にやっておる仕事であったようでありますが、これもきちっと縦の関係の決裁ルールがあるにもかかわらず、決して十分に機能しなかったからこういう結果になったんです。ですから、私は本当に先ほど杉本議員が係長までと言ったのは、下から係長までじゃないんです。上から係長までは浸透してきたなということであって、その証拠がまさに今回のこういった大事なデータを調査に対する対応がこのようなミステイクをしたわけでありまして、まだまだ道半ばだなという感じを持っているところであります。
 この結果、権限と責任の所在があいまいになり、職制が単にポストになってしまって、組織が十分機能していないというのだと思われます。市行政の現場で直接指揮をとるのは課長であります。課長が現場責任者として一定の権限を付与され、みずから指揮をとっておりますが、この課長職といわば経営責任者である特別職とを直結させることは、組織の権限と責任を明確にするのみでなく、機動性に富む組織に再生する極めて有効な手法になると考えております。あわせて、職制全体の見直しも行うという視点に立っており、単に部長職を廃止するにとどまるものではないことを十分認識いただきたいと存じます。
 先ほど秋田先生のお話しありましたが、どちらかというと、考えは大変守旧的な保守的な考えであったかなというふうに私もこれから直接確認しなけりゃならんことかと思いますが、保守的な発想であれば、確かにそういう発想が出ようかと、こう私も思いますが、私の考え方は違います。
 次に、2点目の助役を5人程度置く目的は何かということでありますが、昨日も申し上げたように、組織は行政執行をする上で、確実かつ簡素で機動的なもの、また時代の要請に即したものでなければならないと、こう思っています。私は、事業担当制を基本に、縦割り行政の弊害を少しでも取り除き、スリム化に加えて、質的な改編を考えておるのであります。それらの区分の仕方によって、人数に変動が出てくるものと思っております。
 3点目の部長に権限を与えることによって十分対応できるのではないかという御質問でありますが、私が今申し上げているのは、責任行政の観点から組織はいかにあるべきかということであります。御承知のように、行政組織は住民の福祉を増進するために事務事業を効果的、効率的に執行するために存在するものであります。執行の責任者は言うまでもなく市長でありますが、助役も、部長も市長の補助機関であり、その限りにおいては差異はないものであります。一般職の部長に対して、助役は特別職として議会の同意によって選任され、市民の解職請求と市長による解職等、厳しく責任を問われる職であるということが大きく異なるところであります。私は、この特別職たる助役と現場指揮者の課長を直結させることが必要だと考えているわけであります。私の理想は、副市長というか、今考えているのは副市長であります。また、6月議会において吉村議員への答弁で御紹介いたしましたように、行政学が御専門の中央大学の佐々木教授は、「一般職の部長は失敗さえしなければポスト追放もあるいは降格もないため、どうしても仕事に対する起業的発想に欠け、責任感、緊張感の低い、大過なくの姿勢に陥りやすい」と指摘されておられますが、まさにそのとおりであります。私は、市民に対する責任を果たす意味から組織を論じているのであり、単に部長に権限を付与すれば足りるということにはならないのであります。これは、一度ぜひ秋田先生とも議論してみたいと思っています。
 次に、4点目の地方自治法上問題はないかということでありますが、助役の増員は、地方自治法第161条第3項の規定により、条例で定めればよく、現に2人の助役を置く市区は14区、181市、3人の助役を置く市は14市であります。この点について、県の市町村課に確認しておりますが、自治法の解釈上問題はないと考えるとの回答をいただいております。部制を廃止することについても、現に課長制をとっている都市が圧倒的に多く、この点でも県の市町村課からは各団体の判断で行えるとの回答を得ております。
 5点目のなぜ助役ではなく副市長の呼称が必要なのかでありますが、私は決して呼称という、そういうことではないです。名称だけの話じゃありません。助役は、市長のサポート役であり、副市長は助役以上に市長の権限の一部を分任し、みずからの役職と責任において行政を執行するというのが私のイメージであります。今回提唱している制度は、真の地方自治を確立し、市民本位の行政執行を進めるためにすぐれた制度であると確信をいたしております。副市長制については、外国における市長と副市長との関係、選任の形態、例えばアメリカの場合は、選挙のときにみずから市長に立候補するときに、副市長はだれにするかというカードを出しながら選挙しているということを聞いています。簡単に言えば大統領選挙と一緒ですね。副大統領ゴアさんと一緒にクリントンさんは選挙をやっています。そういう形でやっているそうであります。それから、中国の場合は、あるいはヨーロッパの場合いろいろの形態あります。それから分任の程度、我が国の法令上の問題、市民の御理解等、これらがまだ十分に整理されていない状況であります。今後さらに慎重に検討する余地があるものと考えておりますので、この点を申し添えさせていただきます。
 最後に、中堅以上の職員のリストラがねらいではないかという御質問でありますが、このたび申し出勧奨退職制度の対象年齢を45歳に引き下げた理由につきましては、去る6月議会で山岸議員に御説明を申し上げたとおり、価値観の変化や多様化に伴う人生の進路を職員にも拡大し、充実した人生を選択してもらうためのものであります。部長制廃止は、繰り返しますが、目的は責任行政の確立、そして市民の福祉増進、新時代の要請にこたえるために、的確、迅速、効果的、効率的な組織を構築するものであります。今ほど申し上げましたように、全国1番になったとはいえ、さらにそういったものについて取り組んでいくという姿勢が込められているわけであります。御承知のように、リストラとはリストラクチャリングの略でありますが、正しくは再構築を意味いたします。この意味では、行政改革を推進している以上、リストラがねらいであるのは当然であります。しかし、リストラを解雇の意味で使っておられるようでありますが、そのようなことは全く考えておりません。私は、これまで一生懸命に中堅職員の資質を高める努力をしてまいりました。まだ十分とは言えません。せっかく資質の向上や問題意識が目覚めつつある職員をあなたが言うようなリストラ、つまり解雇とするようなことは、行政執行上大きなマイナスになるばかりか、全体の士気にもかかわります。したがいまして、リストラがねらいということは、解雇という意味でのリストラというねらいとは全く当たらないということを申し上げておきます。
 以上。

P.170 
◆1番(杉本敏宏君) 再質問をさせていただきますが、初めに市長は、私が議員になったばっかりのころには、一般質問原則40分ということを非常に強調されておられましたけれども、この席でも発言されておりました。最近全然そのことを言われなくなったわけですが、時間がそれでこういうふうになってきているのかとも思います。原則40分ということを強調されておられたわけですから、答弁もそれにおさまるように今後御検討いただければと思います。このことをまず要望しておきます。
 それから、変化球、くせ球を投げたつもりはありません。私は、直球一本やりでありますから、もしそういうふうにとられたとすれば、受け取られる方の側が少し曲がられたのではないかというふうにも思いますが……。
 それで、国立高田病院の存続の問題についてお聞きいたしますけれども、医療機能が後退するのではないかというところで、私結核病床の問題についてもお話ししたわけでありますけれども、それがなくなることについての答弁はなかったように思いますが、それで先日の9月2日に厚生委員会の協議会で配付された資料を見ますと、外来で呼吸器科が平成7年度が21.4、8年度21.4、9年度22.7、1日の外来患者数がこういうふうに書かれております。合計が100人少しですから、おおよそ呼吸器科の外来患者が2割を占めている。これがなくなるわけです。入院の方で見ますと、呼吸器科は26.1、25.4、25.4、全体の数が104人から85.3、86.4というふうになっていますから、おおよそ25%〜30%の入院患者が呼吸器科の患者である。結核がそれに加えて16.3、14.2、12.8ありますから、合わせてみますと入院で見ますと、4割〜5割の人たちの診療科目がなくなってしまうんです。ですから、ばっさりと切り捨てられるのではないか、医療が後退するのではないか、このように言ったわけであります。そうじゃないんだということであればよろしいわけですが、今の入院患者の半分近くが来れなくなるような病院では、今の医療機能が本当に継続されるのかということが大変問題であろうと思います。そのようなこと、まだいろいろ聞きたいこともあるんですが、もう残り3分しかありませんので、この点だけお聞きしたいと思います。

P.170 
◎市長(宮越馨君) 結核治療については、これは県サイドのエリアの問題であって、これも今高齢者の結核患者についても心配の向きが出ておりますもので、私どもとしてはそれは存続させてほしいと、こういうことで今県に要望しております。ただ、全体の動きとしては、それは撤退するという今動きがあることも間違いないわけでありますが、改めて私どもの要望もありますので、検討するというお話をいただいております。
 また、新病院のことは最終的にまだはっきりと固まっておりませんから、トータルとして以前から申し上げているように、医療水準が低下しないようにということに意を用いていきたいと思っていますし、またちょっとここのところニュースに出ておりますように、療養型病床群が不足しているということで、既に新病院についてはそういう機能も持っていこうと、こういうことで今基本的に押さえていますから、むしろ新しいニーズにも対応できていけるんではないかと、こう思っていますから、トータルとして御心配のようなことにならないように意を用いて、最終的な案をつくるように頑張っていきたいと。また、経営もそのようにしていきたいと、こう思っています。



平成10年  9月 定例会(第3回) − 09月28日−04号

P.216 
◆1番(杉本敏宏君) 私は、日本共産党議員団を代表して、議案第74号平成9年度上越市一般会計歳入歳出決算認定について、議案第78号平成9年度上越市下水道事業特別会計歳入歳出決算認定について、議案第82号平成9年度上越市ガス事業会計決算認定について、議案第83号平成9年度上越市水道事業会計決算認定について、反対討論を行います。
 総括質疑でも述べたことでありますが、予算審議の際の提案理由で市長は政府の経済見通しを肯定的に引用し、そうした認識のもとでの予算編成、財政運営であることを明らかにしておりました。我が党は反対討論で、消費税増税で5兆円、特別減税打ち切りで2兆円、医療保険改悪で2兆円、合わせて9兆円という未曾有の大負担を押しつけることは、景気をさらに底冷えさせることは余りにも明らかであります。まさに家計は底割れし、個人消費にも中小企業の設備投資にも重大な打撃を与えることは必至と反対討論で述べた認識とは全く逆のものでありました。市長は、自分の考えとは違っていたと先日の総括質疑での答弁で述べておりますが、自分の考えと違ったことを提案理由として述べること自体が大きな問題ではないかと思うのであります。
 日本共産党議員団は、昨年3月の平成9年度予算に対する反対討論で、消費税の5%への増税を国会で論議中であり、市民の大半が反対しているのに早々に市の公共料金への転嫁を行おうとされていることは到底認められることではないと議案全体に共通する反対理由を述べましたが、今日市長自身が消費税の引き下げ発言をするに至った時点に立ってみますと、無批判に公共料金へ消費税を転嫁する姿勢は改める必要があるのではないでしょうか。こうした立場から、議案第74号、議案第78号、議案第82号及び議案第83号について反対するものであります。
 さて、議案第74号平成9年度上越市一般会計歳入歳出決算認定についてでありますが、上越市の一般会計の市債残高は平成9年度末で436億円にもなりました。ここ数年毎年10億円もの大幅な伸びであります。下水道特別会計などを合わせると772億円にもなります。さらに、このほかにガス水道会計の地方債もありますので、これを加えると膨大な借金を抱えているということになります。市は、これらの市債には国が地方交付税で補てんしてくれる分があるので、それらを差し引いた通常分では減少していると主張しております。しかし、地方交付税を見ますと、ここ数年55億円から60億円の間で推移しており、市債残高の増加に見合った増は見られないのですが、これは地方交付税の制度から見て当然のことでもあります。地方交付税は、地方自治体の税収不足分を補うことに大きな目的があり、それは本来国のひもつきではなく、地方自治体が自由に活用することができる財源であったはずであります。交付税というパイの大きさが変わらない中で、市債返済分がどんどんふえていくとしたならば、自由に活用できる部分が逆に減少していくことになります。このことは後年度において、指標にはあらわれない部分で、指標にあらわれた以上に財政の自由度がなくなっていくことを示してもいると思うわけです。借金をしてでもやらなくてはならない事業があることを否定するものではありません。しかし、それにも限度があるというもので、既にその限度を超えてしまったと言わざるを得ません。
 1款議会費でありますが、平成9年2月に我が党議員団は、海外視察について議長に議長会などが企画した視察に安易に参加するのではなく、視察に当たってはまず目的、調査の内容を明確にし、それに合った視察地と日程を決めるべきであるなどを内容とした申し入れを行いました。平成9年度の海外視察はいまだ従来どおりの方法でしたが、平成10年度から改められつつあることは評価するところであります。
 2款総務費では、相変わらず委託料が高額であります。一般会計全体では7年度に27億円にはね上がり、9年度では30億円にもなります。決算全体を通じて言えることですが、委託料については委託先などについての資料が全く提出されず、1件100万円以上の建設工事請負契約などの資料が配付されているのとは対照的であります。透明性の確保等々からみても、資料として配付すべきものと考えます。
 時間外勤務手当は対前年度大幅に減少しております。しかし、不夜城のようだと言われる市庁舎の状況はほとんど変わっていないのではないでしょうか。予算の範囲内に手当の額をおさめるということでサービス残業がやられていなければよいのですが。また、残業代を支払わないで済む管理職の残業が多くなっているのではないかと。この時間外勤務手当を減らすということの本来の目的は、今全国的に問題になっております過労死などの被害者を出さないように業務を改善することにあるのですから、隠し残業、隠れ残業、持ち返り残業などがあるとすれば、これは本末転倒であります。
 子どもの家については、昭和57年1月の市長選挙で我が党が政策として掲げたものです。それは遊び場などの少ない市街地の子供たちの健やかな成長を願う立場から、市の土地に市が建物を建て、運営するという構想でありました。この間三十数カ所に建設されましたが、この施設が本来最も必要とされた本町、仲町、大町など、高田の場合ですが、この高田の中心部やまた直江津の中心部に子どもの家がないのであります。土地を地元に提供させるというやり方の限界が見えてきていると言えます。空き店舗なども活用した大胆な施策の転換が求められております。
 介護保険の導入を目前にして、福祉分野の充実が求められております。3款民生費は、構成比で17%を超えました。金額、率とも前年度を上回っておりますが、これは一時14%台まで引き下げられていたものが回復してきたと見るべきで、ようやく平成元年度の同水準に戻った段階であります。
 同和対策関係では、解放運動団体への補助金が250万円から300万円に引き上げられ、また変わらず墓地整備費補助金が40万円も支出されております。総括質疑でも取り上げましたが、住宅新築資金等貸付金の滞納は貸付額の60%にも上っております。この状態を放置しておくことはできません。既に国の法律も変わり、同和行政を一般行政に移行することが時代の趨勢であります。上越市も、一日も早くこの方向に切りかえるべきであります。特別な扱いをすること自体が差別につながります。
 老人福祉費について、特に特別養護老人ホームについて、多くの寝たきりのお年寄りがおられることから計画の見直しを求めてまいりました。新潟県の整備目標7,300床に対して、厚生省は6,200床を新潟県の整備目標としておりましたが、その差を厚生省は、知事が来ようが、だれが来ようが、だめなものはだめとかたくなな態度で増床を拒否しておりました。我が党や県当局の粘り強い交渉の結果、また政府の景気対策などもあり、ようやくこの整備目標が引き上げられることになりました。介護保険の施行を前に、上越市の計画の見直しを改めて求めるものであります。
 保育料が連続して引き上げられております。少子化対策を行われているわけでありますけれども、これと全く矛盾するものではないでしょうか。
 7款商工費の比率は11.5%で横ばいです。実質固定資産税の減免になる企業設置奨励金が1億2,000万円にもなりますが、奨励企業が一部の企業に固定化する傾向があります。我が党は、このような特定企業、それも市内の大きな企業を優遇する奨励金には反対であります。中小零細企業の経営状況は、この消費大不況のもとで大変な状況に置かれております。中小零細業者自身の過大な負担を伴わない施策が求められております。各種貸付金の不用額が11億円近くにもなっていることも問題です。自営業者が貸し付けを受ける上で最も困難になっているのが担保と保証人でありますが、我が党が以前から要求している無担保、無保証人の融資制度が今切実に求められております。
 8款土木費がまた大幅な伸びを示してきました。しかし、道路舗装新設工事や道路改良工事などは8年度に大きく落ち込みましたが、それが回復しておりません。こうした身近な事業は、景気対策の上からも増加を求められる事業であります。どこに施策の目が向けられているかが問われております。本町、大町の清算金など、今の経済状況に応じた施策の転換が求められております。余りの高額に払い切れないとの声が出ていることは御承知のとおりです。新たに市街地で行う土地区画整理事業については、この不況下で地元住民の負担が大きな問題になってまいります。本町6、7丁目地区での土地区画整理事業も始まるようでありますが、ここでは自営業者ではない普通のサラリーマン、勤め人の人たちが多く含まれており、商店街との施策とは違った対策が必要になると思います。
 土木費でも委託料が多額になっておりますが、さきにも述べましたが、明細の公表を求めるものであります。
 以上、反対の理由を述べ、討論を終わります。

P.228 
◆1番(杉本敏宏君) 私は、日本共産党議員団を代表して、消費税を3%に戻すことを求める請願に賛成の立場から討論を行います。
 今日本を覆っている深刻な不況。この不況をどう打開するかということが今の政治に求められている最大の課題であります。この不況の原因についてはさまざまな要因が指摘されておりますが、昨年4月の消費税増税、3%から5%への増税と、特別減税の打ち切り、秋の医療費の改悪による9兆円にも上る国民負担増が拍車をかけたということは多くの人たちの一致した見方となっております。
 この間の景気の悪化はいよいよ深刻です。経済企画庁が9月11日に発表した国民所得統計速報では、戦後初めて四半期ごとの国内総生産の伸び率が3期連続してマイナスになりました。とりわけ個人消費の落ち込みが続き、それが中小企業を中心とする企業の設備投資の大幅な落ち込みに連動し、さらにそれが個人消費を冷え込ませるという悪循環に日本経済が陥っております。こうしたことから、生活と営業の苦しみ、不安の声が今日本列島を覆い、国民の怒りが吹き上がっているわけです。
 ところが、新たに成立した小渕内閣は、そうした実体経済の悪化に対して何一つまともな手を打ってきませんでした。この内閣が唯一打ち出した消費刺激策が、一部の高額所得者を除く8〜9割の納税者が増税になるという6兆円を超える減税ですが、大企業と大金持ちには減税、庶民には増税では不況にさらなる逆風を吹きつけるだけであります。政治が国民の暮らしの味方になるのか、それとも銀行や大企業の応援団になるのか、このことが鋭く問われているのであります。
 消費大不況を打開するために、日本共産党は三つの緊急対策を提案しております。第1は、消費税を3%に戻し、庶民に手厚い所得減税を行い、総額7兆円の減税を実行することによる直接の消費拡大。第2は、医療費の値上げや年金改悪など社会保障の連続改悪をやめ、国民の将来不安をなくす対策。第3は、日本の産業の主役である中小企業と農家がその営業と生活の見通しを持てるような対策をとること。この緊急要求実現のために各界、各層との協力を進めております。
 さきの参議院選挙の結果、我が党は参議院で予算を伴う議案提出権を獲得いたしました。消費税減税法案は、参議院では日本共産党が単独でも提出することができ、そのための法案作成作業は既に終えております。可能な限り他の野党にも働きかけて、共同で実現を目指すことを追求していきます。
 我が党は消費税そのものに反対でありますし、消費税をなくすことを方針としており、そのための赤字国債などに頼らない財源対策も明らかにして国民の皆さんに訴えております。しかし、今述べましたように、現在の消費大不況を打開するためには直ちに消費税率を3%に戻すことが必要であり、これが最高の景気対策であります。
 将来の税制のあり方についての考えに違いがあっても、すなわち我が党は消費税廃止を目指しておりますが、2%を目指すという人たちでも、また将来は消費税を増税すべきであるという勢力であっても、当面の経済対策、景気対策として消費税率を3%に戻すことで一致できる政治勢力はともに力を合わせ、その実現に向けて努力すべきであると考えております。こうした立場から、日本共産党議員団は請願の紹介議員として、請願が目的とする意見書の採択のために各会派から出された意見を取り入れて意見書案の修正提案なども行ってきたところであります。
 以上、現在の消費不況を打開するためには消費税率を少なくとも引き上げ前の3%に戻す必要があります。日本共産党議員団は、将来消費税そのものの廃止を目指す立場からこの請願の採択に賛成するものであります。
 議員の皆さん方の御賛同をお願いする次第であります。

P.232 
◆1番(杉本敏宏君) 発議案第8号トンネルじん肺根絶と被害者救済を求める意見書の提出について、案文の朗読をもって提案にかえさせていただきます。
             トンネルじん肺根絶と被害者救済を求める意見書
 政府統計によると、ここ数年来、「トンネル建設工事業」におけるじん肺の労災認定者が増加し、平成8年度で474人となり、累積の療養者は相当数に及んでいます。トンネルじん肺被害が増大する中で、り患者1,000人超が、企業・業界・政府に対し、じん肺根絶と救済を求めています。
 トンネル工事におけるじん肺被害は、人為的に発生させられた職業病であり、大量の労働者に被害が出ているという規模の大きさにおいて、また、公共工事によって生み出されていることからも、早急に解決が迫られている重大な社会的問題です。
 ついては、政府関係機関において、事業者に対する適切な指導とじん肺の補償と予防に係わる法制度の改善によって、じん肺根絶対策とトンネルじん肺問題の解決を確立するよう強く要望します。
 以上、地方自治法第99条第2項の規定により意見書を提出します。
   平成10年9月28日
                                          上越市議会
 議員皆さん方の御賛同をお願いいたします。