1997年9月議会
一般質問


新潟県の平成10年度予算編成にかかる
事業見直し通知について

最初の質問

 私は、さきに通告してあります2点について質問をいたします。
 まず、最初の質問は、新潟県の平成10年度予算編成にかかる事業見直し通知についてであります。御承知のように、新潟県は6月2日付で総務部長名で通知を出しました。「平成10年度予算編成にかかる事業及び第三セク夕ー支援等の見直しについて(通知)」というものでありますが、各部長あてに出しております。これがその通知の写しでありますけれども、既に市の方もこういうものは入手されていると思いますが、この中身について質問をさせていただきたいと思います。この事業の見直し計画全体そのものは、国が行財政改革と称してゼネコン奉仕の行政を推し進めながら、医療、福祉、教育、中小企業対策など、国民生活を犠牲にする政治を推し進めているわけでありますけれども、まさにこれと軌を一にするものであります。この見直しの通知は、冒頭で平成9年度から3年程度ですべての事業についてゼロベースから見直すことと明言して、その上で平成9年度実施の事業見直しについて次のように指示をしております。

 1、事業見直し関係として、(平成9年度実施分となっておりますけれども)、見直し対象経費及び見直し対象事業等。見直しの対象経費は、―般公共事業、受託事業、直轄事業、災害復旧事業及び退職手当等の義務的経費を除くすべての政策的経費とする。

 すべての政策的経費を見直しの対象とするということであります。なお、「義務的経費についても県の任意つけ足し率等にかかわる経費は、見直し対象経費とする」というふうにただし書きがついております。
 見直しの対象事業でありますけれども、三つに分けて述べられておりますが、
 そのうちの―つ、「5年以上経過している事業、すなわち平成4年度以前に創設された事業は、重点事業を含めて細事業を単位としてすべて対象とする。以下同じ」というふうになっております。
 2番目が、「5年末満であっても、部局において見直し対象とした事業」
 そして三つ目が、「特に9年度見直しを指示された事業」というふうになっておりまして、
 これが3年間にわたってやられるわけでありますから、3年後から見ますと、今から2年前に創設された事業までが全部見直しの対象になるという、そういう内容であります。
 そして、見直しの区分でありますけれども、「対象事業は原則として廃止する」ということであります。ですから、これから3年後までになりますと、2年前までに創設された事業は、原則として廃止というのが県の見直しの中身であります。なお、「継続的に実施が必要な場合は、事業費等を十分精査の上、事業を再構築することとし、事業費については効果的、かつ効率的な事業執行の観点から基本的には現行予算額より縮減すること、原則として従前と同じ内容での継続は認めない。」こういうふうになっているわけであります。
 さらに、この見直し事業の取り扱いとして、「5年以上経過した事業は、原則として廃止となることから、重点事業でなくなる。」というふうに念を押しているわけであります。
 これは、大変重大な問題であると思います。もし本当にこうした県の事業の見直しが実施されるならば、県民生活に多大な影響が出ることが明らかであります。
 我が党は、こうした問題の把握のもとで、直ちに調査を開始いたしました。その結果、3年間で2,550件、予算規模にしまして1兆350億円、実に9年度の県予算で見てみますと、82%に上る事業が対象になっていることが明らかになってまいりました。県の総務部に依頼をしまして、対象事業の一覧表をつくっていただきました。これがその一覧表でありますけれども、2,550項目、非常に細かく当初予算額から詳細に出していただきましたけれども、中身を見れば見るほど大変なことがやられようとしているということがわかってきました。それでその中身をこれを全部皆さん方にお示しするわけにはいきませんので、こういう今チラシにしまして、皆さん方にお示ししているところでありますけれども、参考のために市長のところに1部お上げしておきます。(市長に資料を渡す)
 この見直しの特徴でありますけれども、対象から外されている部分があります。湯之谷村の揚水発電所の事業とか、そういった公共土木事業がすっぽりと外されておりまして、対象になっているのは主に民生費、教育費等々住民生活に非常に密着した部分の見直しが中心であるということが、さらに重大な問題であるというふうに思うわけであります。また、この間県の予算執行の上ではカラ出張だとか、そういう問題がずっと報道されておりますけれども、こういうところにメスを入れるという、そういうこともここには述べられておりません。
 このように、県民の暮らしや福祉、それにかかわる事業を根こそぎ壊してしまうという、そういう内容のこの事業見直し、これはやはりそのまま放置して実行させるわけにはいかないというのが我が党の考えであります。県の事業とはいっても、上越市民に直接、間接にかかわっておりますし、市民生活に多大な影響を及ばすことは明らかであります。また、県の補助を受けて実施している事業もこの上越市の行政の中にはたくさんあります。したがって、市の財政にとっても大変大きな影響が出てくることは必至であります。
 我が党は、このような事業見直しを放置しておくわけにはいかないと考え、現在県内の諸団体の協力を得まして、直ちに県に申し入れを行ったり、あるいは県内の市民団体や住民団体の皆さん方が県に直接中止の見直しを求めて立ち上がっております。また、この9月議会でありますけれども、新発田市や豊栄市、小千谷市、村上市、それから津南、松之山等々の議会で廃止中止の請願が採択されてきております。
 このように、この県の事業の見直し、多くの市町村も含めて、また住民団体や市民団体も含めて見直しをやめてほしいという声が上がっているわけでありますけれども、この件に関して上越市長の見解をお示しいただきたいと思います。特にすべてゼロベースから見直すというやり方、こういうものに対する市長の見解をぜひとも明らかにしていただきたいと思うわけであります。また、私はこの通知を撤回するように市長自身が県に対して具申をすべきではないかというふうに考えますけれども、宮越市長はそのような行動をとる意思がおありかどうか、ぜひともお考えを示していただきたいと思います。


市長の答弁

 初めに、県の平成10年度予算編成に係る事業見直し通知について見解はということでありますが、国、県、市町村、どの局面においても、財政事情がそう潤沢にあるというわけでないわけでありますから、毎年の予算編成では必ずそういった事業の点検したりあるいは見直しをするというのは当たり前でありまして、私どもも前からたびたび申し上げていますように、総点検、総見直しをするということが財政運営あるいは予算編成の基本として位置づけておるわけでありまして、今回県が特別に財政事情が厳しいからこのような通知が出されたというふうに推測はいたしますが、いずれにしても、これは県の立場上の問題であるわけでありますが、だからといって、県の見直しについて云々、何も干渉あるいは意見を申さないということではないわけでありますが、私どももそういう同じような気持ちで市政の上での見直しについては、毎年厳しく行っているわけであります。
 特に国あるいは県といいますと、国土の均衡ある発展、あるいはまた県土の均衡ある発展ということが枠組みとして大きいがゆえに、展開される施策も質的にもあるいは量的にも我々自治体よりもはるかに大きいわけでありますから、見直しのあり方についても、これは基礎自治体というか、末端自治体である私どもとはおのずと違ってくるわけであります。上越市は、それでも大きい方だと思いますが、1万人あるいはまたもっと小さい町村においては、施策を展開されている数が限られてきますと、それ自身をどうするかとなると、こういういわば網をかけて見直すという方法は、これなかなかとれないという個別ケースというふうに分類されますと、見直しのやり方もおのずと変わってまいります。どちらかというと、市町村になってくると融通性がきかなくなってくるということでありますから、放漫的な財政運営に陥らないように、いつもすべてにわたって見直しをするということを原則にしていくのが市町村の財政運営のあり方ではなかろうかと、このように考えております。
 ですから、県と私ども市町村とは、おのずとスタンスが違いますから、県がこういうふうに見直しに及んだことに対して反論し、あるいは撤回をするということは、短兵急にできない、そういう性格のものであると、このように思っています。むしろ、私どももこういった財政事情厳しいということで今まで市政運営、財政運営に努めてきたわけでありますが、一層こういった財政環境を念頭に置きながら、あるいはまた経済の推移がなかなか不透明感が払拭できないということからするならば、慎重を期してやるということに変わりないわけでありまして、そういう受けとめ方をしながら、県の見直しの通知について見守っていきたいと、こう私は思っています。ただ、この県の見直しと私どもの市町村の行政とも相関係するところもたくさんあるわけでありまして、県が市町村にしわ寄せをするということは、これはあってはならないわけでありまして、今まで一定の理念あるいはまた考えのもとに県の負担あるいは市の負担ということが、そのバランスが崩れてしまうということによって、我々が過度な負担に陥ら ないように、これは細心な注意を払っていかなきゃならんということでありまして、その見直しの通知云々については、今申し上げたとおりでありますが、内容については真剣にあるいは厳格にそういう動きについて情報をとりながら、的確に対応していきたいと、このように思うところであります。
 また、地方分権が叫ばれているわけでありますから、今こそ本当の意味での必要なもの、あるいは見直しをして、これは廃止あるいはまた休止というようなことの見直しの仕方、これも毎年度そういう状況にあることを踏まえながら、地方分権意識をそこに盛り込めるような市政運営ということも大事なことでありますから、むしろこちらから県に対してあるいは国に対していろんなことを発信していくということによって、財政の効率的執行ということを確保していかなきゃならん、こういうふうに思っているところであります。


再質問

 再質問をさせていただきます。
 まず、1番目の県の事業の見直しの問題でありますけれども、一般的な事業の見直し、これは私どももやらなければならないというふうに考えております。しかし、今回出されました県の見直しの通知というのは、そういう一般的な意味での見直しとはかなり趣が違っている。そのためにこういう質問をさせていただいたわけでありますけれども、今ほどの市長の答弁は、一般的な見直しの範疇ということからの答弁であったかのように思います。残念ながらといいますか、そのような御認識でこのことに対して対処されておられると、これはちよっといかがなものかなと思うわけでありますけれども、先ほどの最初の質問の中でもお話ししましたように、ゼロベースということになっておりますし、5年以上経過したものについては、原則として廃止であります。これがやっばり今までの見直しと大幅に違う中身ではないかというふうに思うわけです。
 ですから、実際には今先ほどの質問の中でも少しお話ししましたけれども、いろんな方々がこういう見直しをされては困るということで、県の方に足を運んで、我々の生活にかかわるものについて見直しはやめてほしいというふうに一生懸命運動されているんだと思うんです。それを今までと同じような、どこでもあるような、当たり前の見直しだというようにとらえられていると、これは本当に心配だと思うわけですが、改めてこの県が事業を見直しをするというふうに言っておりますことに対するとらえ方といいますか、そういう観点といいますか、この辺を市長のお考えをもう一度お聞かせいただきたいと思うわけです。
 それから、この見直しがそのまま実行された場合、市の方も通達などを入手されているようでありますから、多分十分検討されていることだろうと思いますけれども、上越市にどのくらいの影響が出るのか。そういう影響について、軽減といいますか、影響が出ないようにするために、どういうふうな行動を今とっておられるのか。こういうことについてもぜひとも考えを示していただきたいというふうに思います。


再質問に対する市長の答弁

 1点目の見直しのことでありますが、これ県の見直しのことについて云々という話でありますが、私どもはむしろ私ども自身がどう見直しするかということが重要であるというふうな気持ちでおりますもので、市長に就任してからすべてゼロベースという形の中で財政研究会等を始めたり、従来年明けてから市長査定があったようでありますが、私の場合は6月ごろからその勉強を始めて、3回ないし4回ぐらい一つの事業についても目を通すというぐらい厳格にその事業の意義あるいは必要性、そういうものについて関係部局の職員と勉強をしながら、財政の効率的な運用を図ってきているのが実情でありますから、今さら私どもが見直しを云々ということをしなくてもいいぐらい前へ先行しているわけであります。
 ただ、県は国と同様か、あるいはまた国の流れを受けてこのように構えて見直しをするということも私は十分理解をできるところであります。先ほど申し上げたように、県全体の範疇は非常に広いわけでありますから、そういう中で私ども市民に過度な負担、あるいはそういう納得のいかないようなことがないようには、十分にこれは監視あるいは注視して今対応しているのが実情でありまして、短絡的にこの見直し通知出たからけしからんというようなことは、私は避けるべきではなかろうかと。やはり県の立場というものを十分に理解した上で、全体的に国全体がそうなっているわけでありますから、立場、立場を理解しながら対処あるいはまた対応するということで今後ともそのように努めていきたいと、こう思います。


国立高田病院を国立病院として拡充強化することについて

最初の質問

 さて、二つ目の質問ですけれども、二つ目は国立高田病院を国立病院として拡充強化することについてであります。
 午前中の樋口議員の一般質問に対する答弁の中で、「国立病院の施設を利用して特養ホーム等を検討していく」というような趣旨の答弁がございましたけれども、私はそういうふうな方向ではなくて、この国立高田病院を国立の病院として残していくことが今必要ではないか、そういう観点から質問をさせていただくわけであります。
 国立高田病院は御承知のように、国立の総合病院として上越地域、とりわけ高田の南部地域の地域医療に多大な貢献をしてまいりましたし、現在も大きな貢献をしていることは論をまたないところであります。まして県立中央病院が新南町に移転した今日、関川西部の旧高田市街地で残された唯一の公的な医療機関になっております。そして、その役割はますます高まっていると言えると思います。昨年の12月議会におきまして、近藤議員の一般質問に対する答弁で、市長も国立病院の役割を高く評価されたところであります。今国立高田病院に求められているのは、柏崎市にある国立療養所新潟病院に統合することではなくて、かつての診療科目を回復し、地域の中核医療機関として、また公立の総合病院として拡充強化していくことではないでしようか。日本共産党は、このことを強く主張しているものです。
 さて、市長は12月議会での答弁の中で、「総合的なゾーン構想をもとに、本年度保健医療福祉総合拠点施設整備構想策定について、コンサルタントに調査委託しているところであり、近々その報告がまとまる予定であります。」と述べておりましたが、それが6月議会中に開かれた厚生常任委員協議会で、「保健医療福祉総合拠点施設整備構想調査報告書(概要)」という形で公表されました。しかし、皆さん御承知のように、この調査報告書は、当初配付されたものが回収され、後日訂正版が再配付されるということになったものであります。それは、当初配付されたものの中には、「跡地利用」とか、「跡施設」という表現で、あたかも国立病院がなくなることを前提に整備構想が策定された、そういう表現があったために、議員から批判され、そして回収したものでありました。再配付された訂正版には、確かに「跡地利用」とか、「跡施設」という表現はなくなりました。しかし、国立高田病院を国立病院として残すという考えは、この中には依然として示されておりません。これは、「調 査報告書(概要)」ではなくて、本体そのものの中に国立高田病院を国立病院として残すという考えがなく、「概要」がそうした本体の報告書の内容、性格を忠実に反映しているからではないでしようか。
 また、市長は12月議会での答弁で、「医療機関と一体として社会福祉施設などを整備する場合においても、国立病院の資産を譲渡の対象とする国立病院等の再編成に伴う特別措置に関する法律の一部改正が行われましたが、今後国立高田病院統合についても、国の動向に注視し、対応してまいりたいと考えております。」というふうに述べておりますけれども、これはあたかも上越市が国立高田病院の譲渡を求めているかのようにも受け取れます。今朝ほどの施設利用に対する発言も、この延長線上のものではないかというふうに受け取れるわけであります。

 以上の指摘、私は原稿では「杞憂であれば幸い」というふうに書いたんですけれども、杞憂どころか、現実に進んでいるのではないかというふうに思うわけでありますけれども、改めて国立高田病院を国立病院として拡充強化することについての市長の見解をお示しいただきたいと思います。 また、国は「地元市町村長の同意がなければ統合しない。」というふうに言っております。これは、私ども日本共産党の新潟県の地方議員団が毎年秋11月ごろに対政府交渉を行っているわけでありますけれども、その際に毎回のように厚生省の担当者に確認をしてきているところであります。したがって、国立高田病院の統合に対する宮越市長の意思表示が極めて重要であると言えます。市長が「国立高田病院を国立病院として存続する。国立病院として拡充強化する。」というふうに意思表示をされれば、この統合はなくなるわけであります。そういう点であいまいな表現ではなく、「国立として残すのか残さないのか」、そういう明確な答弁をお願いしたいと思います。 以上で質問を終わ ります。


最初の質問に対する市長の答弁

 それから、2点目の国立高田病院の問題でありますが、これは若干経緯を申し上げますと、昭和61年に厚生省から示されました国立病院。療養所再編成計画の中に、国立高田病院は柏崎市にある国立療養所新潟病院との統合を対象として組み込まれていることは、既に御案内のとおりであります。この再編計画では、厚生省の資料によりますと、現在までに統合あるいは移譲された施設は16施設、具体的に計画が最終調整段階にある施設がさらに10施設となっております。―方、厚生省は昨年5月に国立病院等の再編成に伴う特別措置に関する法律について、それまで医療機関としての継続のみを特別措置の対象としてきたところを医療機関と一体として、社会福祉施設整備等を実施する場合においても譲渡の対象とするなどの一部改正を行って、より円滑な再編成計画進捗のための条件整備に努めていることも御案内のとおりであります。
 このような中で市としては、国立高田病院の医療機能の重要性を認識して、また国立高田病院周辺67町内会で組織されております国立高田病院存続機能付与促進協議会や住民の意向を踏まえ、国立高田病院の存続、充実を国、県に対しこれまで再三にわたって強く要望してきたわけであります。
 また、近年医療を取り巻く環境は大きく変わってきております。急速に進む高齢化や疾病構造の複雑化、そして市民の健康についての意識の変化など、医療に対する市民の需要、要望はますます増加し、かつ多様化しておるわけであります。今ほどもお話しありましたように、県立中央病院が移転し、いわゆる関川から西の方には中核的な医療機関が少し低下するということの実態、そういう動きもございます。それから、厚生省の再編計画でも国立病院、療養所を国の施策として推進すべき政策医療、臨床研究あるいは教育研究などの機能を果たす医療機関として位置づけ、地域における基本的、―時的医療は私的医療機関や地方自治体による医療機関等にゆだねるという機能分担を明確化しております。
 一方、地域の中での医療機能分担、今ちょっと触れましたが、高度先進医療機能を持つ専門病院や高齢社会に対応できるリハビリ等の医療機能を持つ病院、あるいは緊急時の救急医療病院等、市民に良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制整備を図ることが求められているわけであります。こうした中、私は常々これからの高齢社会を見据えた地域づくりを行うには、医療機関をまちづくりの中に生かし、保健、医療、福祉がネットワークされた体制基盤が必須のものと考えております。この考えのもと、昨年度のびやかJブランを基本ベースに、国立高田病院とその周辺地域を一体とした上越市保健医療福祉総合拠点施設整備構想を策定したところであります。この整備構想では、保健、医療、福祉の単なる施設整備として位置づけるのではなくて、真の意味での上越市南部及び周辺自治体における保健、医療、福祉ネットワークエリアとしての地域づくりをコンセプトとして策定いたしました。すなわち国立高田病院を中核とした周辺一帯を心と体をいやす医療・福祉ゾーン、健康づくりをサポートする保健ゾーン並びに地域の固有文化を生み、はぐくむ文化教育ゾーンとして整備し、そのおのおのの 機能を有機的に結びつけることによって、市民の健康保持とニーズに合ったサービスが継続的に提供できるよう検討したものであります。
 今後は、この整備構想に基づき、国立高田病院の医療機能の充実を国に求め、保健、医療、福祉が連携する総合的な地域づくりを目指し、施設整備や有効な土地利用を計画的に推進してまいりたいと考えております。そのためには、地域の皆さん方の御理解と御協力をぜひお願いするところであります。
 次に、国立病院として残すことの意思表示をすべきではないかとのことでありますが、先ほど申し上げましたように、国立高田病院の医療機能について、今後も積極的に国との協議を重ねながら、これからの住民ニーズに合った方向を見定めて、市民のための最善の方策を探ってまいる所存であります。
 以上です。


再質問

 二つ目の国立病院の問題でありますけれども、若干の経過ということで、かなり長いお話をしていただきましたけれども、中身は去年の12月議会での近藤議員の質問に対する答弁とほとんど同じというふうに言えると思います。そういう同じ答弁を2度も聞く必要は実はないわけで、新たな状況に対応した答弁、もちろん一般質問でありますから、前回の質問を土台にして組み立てて質問しているわけでありますから、答弁の方もそういう答弁をしていただきたいものだなというふうに思います。
 それで、この問題で私が一番ずっと今までの、近藤議員の前にもこれは坪井議員だったと思いますけれども、質問をされていると思いますけれども、そうした経過をずっと見てきまして、上越市の行政としてこの問題に対して何が一番欠けているかというと、国立病院として残すということの意思表示がずっとないんであります。これが一番欠けている問題です。この件に関しては。 病院の関係者や患者の方々、また地域の協議会の皆さん方、国立病院として残してほしいというふうに言っておられるわけでありますけれども、きょうの今の答弁でもそうでした、国立病院として残すという意思表示がないわけであります。私は、この意思表示をぜひともしてもらいたい。その上でほかの答弁をいろいろやっていただくのは構わないと思うんでありますけれども、肝心のところが抜けた答弁では、意味をなさないというふうに思うわけであります。
 改めて国立高田病院を国立病院として残す意思があるのかどうか、市長の見解をお聞きしたいと思います。


再質問に対する市長の答弁

 それから、国立病院の問題でありますが、私は形ということも大変大事なことであろうと思います、確かに。国立病院そのものを残すか残さないかということについて、大変御懸念を持っている方々もいらっしゃいますことは私承知しておりますし、今杉本議員もまさにそのお一人であるわけでありますから、これは否定するものでありませんが、私はむしろ今後21世紀を展望する中で、そういういわば単純とは言いませんが、一つのあり方だけを追求するというよりも、むしろ21世紀に対応できるような保健、医療、福祉というその3分野がネットワーク化して、総合的に健康管理、健康増進ということにあるいはまた医療水準の高揚ということを図っていく方がむしろ時代的な要請にこたえていくんではないかなと、こう私は思っていますから、その結果として国立病院という形がなくなるということも、それは当然考えなきゃならないと、こう私は思いますが、市民に対してサービスが医療サービス、あるいは福祉サービスが低下してはならないということが一番大事なことでありますから、これは後ろ向きじやなくて、むしろ前向きに考えていくことで対応していこうと 、このように実は考えております。
 今確かに歯切れが悪い、残す、残さんということをはっきりと言えということでありますが、今現在はその保健、医療、福祉のそういう総合整備がまだコンクリートされておりません。ですから、この段階にいや、廃止するんだとか、あるいは継続するんだというふうなことは、なかなか申し上げにくいわけでありまして、申し上げてもそれはまた別の思わぬ混乱を引き起こすということにもなりかねませんから、それはそういう理念で今まとめているということでありますから、そこら辺をぜひ御理解をいただきたいと思うわけであります。ですから、私は少なくともこの国立病院の医療機能を中心として、それをむしろもっと高めるようなことがあれば、そういうことをしながら、そして21世紀に対応できるような保健、医療、福祉ゾーンを整備するということは、これは私はお話を申し上げれば、住民の方々も御理解をいただけるんではなかろうかと、このように思っていますから、いわばその途中経過として、歯切れが悪いかもしれませんが、申し上げられる立場に今現在ないということであることをぜひ御理解をいただければ幸いだと、このように思います。


再々質問

 再度の質問をさせていただきますけれども、国立病院の問題に限らせていただきます。1件目の問題がそれで納得したわけではないんでありますけれども、こちらの問題少し誤解もあるようですので、若干のお話をさせていただきながら、もう一度お考えを聞きたいと思います。
 今、市でつくられました保健医療福祉総合拠点のこの構想でありますけれども、幾つかのゾーンを設けて福祉の拠点をつくっていくということでありますけれども、私はこれそのものを否定しているわけではないわけです。そういう中核になる医療施設としての国立病院を国立病院として存続させて、その中で生かしていくべきではないのかというのが私どもの基本的な考え方です。今計画されている三つのゾーンに分けて、その中核にという、この計画そのものがだめだと言っているわけではないわけです。今ほどの答弁を聞いておりますと、何かその計画そのものが全部だめで、その計画と国立病院1個だけを残すという問題を対置されているかのような答弁がありましたけれども、そういうことではなくて、その三つのゾーンの中核に座るべきこの国立病院を国立として残すのかどうかという、国立病院として中核に座ってもらうのかどうかという、このことをお聞きしているわけであります.。
 私は、今の上越市の財政事情等々から見まして、あの国立病院の敷地や施設、国は譲渡ということも考えているということで、それを踏まえたかのような市長の答弁もありますけれども、今は今の上越市の財政状況からすれば、あれを譲り受けるということではなくて、国立の医療機関として存続していただいて、そして医療の中核になってもらって、その周りに今上越市が構想している三つのゾーンが配置されていくということになるのが最も理想的ではないのかというふうに考えているわけです。そういった意味から、国立としての存続どうなのかということを再三お聞きしているわけでありますけれども、若干かみ合わないといいますか、違った方向にずれたような答弁がなされているんではないかなと思うわけであります。
 したがって、今私がお話ししましたような、この構想の中核に座るべきは国立としての高田病院ではないかという点から、改めてもう一度この国立高田病院を国立としてほかへ統合させないで、そのまま存続させるのかどうかという、このことについての市長の考えをもう一度お聞きしたいと思います。


際再質問に対する市長答弁

 杉本議員のおっしゃられることは私はよくわかっているつもりであります。ただ、今検討を加えている過程でもありますから、踏み込んだお話もできないものも一部ありますので、歯切れが悪いという形も感じ取っていらっしゃるような感じがしますが、私も杉本議員のおっしゃることもわからんことはないんです。それは一つの形、それも一つのパターンとしてあってもおかしくないと、こう私は思っておりますが、私どもはむしろ今の国立病院のままとなると、やっばりそこに我々が望んでいる保健、福祉というものをそこに集約していく過程で、国立病院そのものが変質がなされるかというところの技術的な問題、こういったものも実はありまして、変質されるということならばそれもまた別なんでありますが、一方国の立場で国立病院の統廃合という大きな法律までつくって対応しているという現状、ですから私ども一方的に物事は進んでいかないという部分も実はありまして、ですからこれは国の立場も踏まえながら対応していくということになっていますから、私はここで断言なかなかしにくいという面があることをぜひ御理解をい ただきたいなと、こう私は思っています。
 そこで私はもうちょっと整理して申し上げますと、国立病院の医療機能を、これはどんなことがあっても存続するのかというふうに問われれば、私は絶対にこれは存続しようというふうに思っていることは今ここで申し上げられます。形は別であります。ですから、私は住民サービス、住民の医療サービス、あるいは福祉、保健というものを加えて、総合的にそこを整備することがむしろ我々の住民にとってブラスになるじゃないかと、あるいは21世紀型のそういうネットワーク整備、あるいはゾーン整備をすることは、いわゆる前向きの形ではないかということで、そこの中で検討する過程で答えを出していこうということでありますから、ここはいましばらく短絡的と言っては大変失礼でありますが、それを残すか残さんかという形にひとつとらわれないで、総合的に見て答えを出していきたいということをぜひ御理解を賜りたいと思いますし、その限りで杉本議員のおっしゃる御意見は十分に私も受けとめて対応していきたいと、こう思っております。


4回目の質問

 どうもいろいろと私の最初の質問をよく御理解いただいていなかったのかなと思うような答弁が出てきまして、実は驚いているんでありますけれども、国立高田病院を国立病院として残すということは、最初の質問でも言いましたように、最低以前の診療科目の復活というふうに私最初に言ったかと思うんです。現在診療科目が三つしかなくなってしまいましたけれども、以前は産婦人科とか、たしか眼科、歯科等々があったかと思うんですけれども、そういうふうな総合病院の機能を持った病院として拡充するというのが、そういう拡充強化することを国に求めるべきではないかというのがこの質問の二つあったうちの―つだったと思うんですけれども、まさにそういうことなんです。今の三つの診療科目のままで、それもつい去年あたりは外科もなくなりそうな状況でしたけれども、そういう状態のままでずるずると引きずっていけというふうに主張しているわけではないわけです。本当に関川西部の旧高田地域の中核になる公立の病院として、きちっと機能するような、そういう形に拡充をして、そして残していく べきではないのか。そのためには、譲り受けるとか等々ではなくて、国の施設として拡充していただくというのが上越市の財政事情等からも考えて最も効果的であり、効率的ではないのか。先ほどの財政の見直しの問題ではないですけれども、上越市もそういう見直しをしてきているという市長の弁をかりれば、ここであえてそういう国立としてある病院を譲り受けて、上越市がこれを運営するというようなことをやらないで、国立のまま存続していただいて、運営していくという方が私はいいのではないかという観点から、再三この質問をさせていただいているわけであります。
 そういう点で、くどくなりますけれども、もう一度その辺の点から国立として残すということについて、存続させるそして拡充していくということについての市長の見解をぜひともお聞かせいただきたいと思います。


4回目の質問に対する市長の答弁

 この点については若干見解の相違があると私は思います。
 そういう御意見をちょうだいするのは、これは大変結構なことでありまして、いろんな御意見がある中で一つの方向性を出すという民主的なやり方については、まさにそういう御意見を拝借しながら進めていくわけでありますが、病院経営というあるいは保健、医療、福祉というトータルの経営がどうなるかということもこれは今後しっかりと詰めていかなきゃならんと思いますし、それが結果的に国立病院、国営の病院の方がいいのか、そうでなくてももっといいのかと、いろいろ研究の視野があるわけでありますから、私どもはそこで押さえておきたいのは、今ある機能、今ある機能というとだんだん、だんだん今減っていますから、あれでかいという話になりますが、私はむしろそれよりまた昔のいろんな多様な医療サービスが受けられるようなことを視野に置きたいなと、こう実は思っているぐらいでありますが、そういうことでまさに総合的に勘案していかないと、今国が経営すればいいんだとか、県が経営すればいいんだとか、あるいは市が経営すればいいんだとかという時代でもないんです。場合によっては民間でやるのがいいのかもしれない。いろんな選択肢 、要するに経営、運営となると、いろんな方法が考えられて、いわゆるそういう意味では自由化ということになりますが、そういう中で保健、医療、福祉という3点セットが実は21世紀の非常に重要なコンセプトであると私は思っていますから、そういうことを研究する、詰める過程で今杉本議員がおっしゃったようなことも全くこれは頭から否定するということは毛頭ないんです。ですから、それが一番ベターであれば、それはそれでもいいのかもしれませんが、今私どもが考えているのは、そういう考えでやらせていただこうと、こういうことで今検討しておることを申し上げておきたいなと。ですから、多少時点的な見解の相違ということもあり、また根本的な見解の相違もあるのかもしれませんが、多少ずれがあることは、これは御勘弁をいただきまして、お気持ちは十分そういったことも参酌しながら、この問題についてはその方向性を導いていこうと、このように思っていますので、よろしくお願い申し上げます。