2005年12月議会一般質問

議事録

目次
◆杉本敏宏議員 【2010年問題と並行在来線の存続ににどう対処するか】
(1) 並行在来線に対する基本方向
(2) もっと主導的に取り組むべきではないか
(3) 安定経営のための対策
(4) 三セク鉄道を地域住民の足とするために
◎木浦正幸市長 【2010年問題と並行在来線の存続ににどう対処するか】
(1) 並行在来線に対する基本方向
(2) もっと主導的に取り組むべきではないか
(3) 安定経営のための対策
(4) 三セク鉄道を地域住民の足とするために
【三浦企画地域振興部長答弁】
 

◆杉本敏宏議員の質問
【2010年問題と並行在来線の存続ににどう対処するか】
 2010年問題と並行在来線の存続ににどう対処するかということで質問をします。
(1) 並行在来線に対する基本方向
 新幹線そのものは技術進歩の象徴であります。鉄道技術の粋を集めたものでありまして、日本の新幹線技術は特に優れていて、世界各国との、特にこういう高速鉄道との競合関係にある、こういうことも言われているわけであります。
 そういう新幹線でありますから、これが効果的に運行されて、地域の発展につながればいいわけであります。しかしこの新幹線が、本当に地域の役に立つようになるためには、在来線と共存してこそ、その本来の役割が果たせるのではないか、こういうふうに思うわけでありますが、しかし今の枠組みでいいますと、新幹線と在来線を分離して、経営を別にするということになっております。私はここに悲劇の源があるのではないかと思うのであります。分離した在来線には未来はありません。
 そういう状況であるにもかかわらず、上越市はこの新幹線と在来線の分離を認めただけではなく、分離を前提としての新幹線着工を推進してまいりました。そうした意味で、その責任は大きいといわざるを得ないのであります。
 2010年問題ということがいわれております。最近マスコミでもこの言葉が時々出てまいりますけれども、北陸新幹線が金沢まで延伸されることによって、上越新幹線が枝線化する、そのことによって新潟市が落ち込んでしまう、こういう危機意識が2010年問題といわれているわけであります。しかしこれはただ単に新潟市だけの問題ではないのであります。とりわけ並行在来線、残された信越本線をどうするか、北陸本線をどうするか、ほくほく線どうしていくのか、このようにまさに深刻な問題でありまして、この上越地域には、さけて通れない問題だと思います。そしてまた、上越市と県都新潟市をどう結んでいくのか、こういう問題でもあるというふうに思うのであります。
 それで並行在来線に対する基本方向、どういうふうに考えていくかということでありますが、一つは、将来も持続可能な鉄道とする、このことが大事ではないでしょうか。中には、「信越線なんてのはやめてバス運行にしたらどうだ」という声もあるように聞いておりますけれども、これはもう何をかいわんやであります。地域の足として、この鉄道を守っていくというこの立場にたつということが大事だと思います。
 そしてそのためにも、住民と利用者にとって利便性の高い鉄道でなければならないと思うわけであります。
 そしてもう一つ大事なことは、この地域のまちづくりやと産業の振興に役立つ鉄道にしていかなければ、鉄道として生き残っていけないのではないか。こういうふうに思います。
 それで最後にこの問題で大事なことは、こうした在来線の問題を考えていく、またその存続を図っていく上で、いろんな問題が出てきますが、計画の策定、決定そして実施、そのすべての段階で、住民参加を貫く必要があるということであります。昨年の3月に上越市は、といいますか「上越市並行在来線市民懇談会」が、提言[現物を見せる]を出されました。これに見られるように、今既に上越市は懇談会などを通じて市民参加を得ているわけでありますが、これから新幹線と在来線の問題を考えていく上で、こうした視点を絶対に忘れないで欲しい、つらぬいていって欲しいと思うわけであります。
(2) もっと主導的に取り組むべきではないか
 二つ目の質問でありますが、「県が責任を持って」などというふうにいっておれないのではないかということであります。
 一つ新聞の記事[新聞のコピーを掲げて]を持ってまいりました。こういう新聞の記事で、上越タイムスの記事でありますが、かなり古い新聞です。1997年1月8日の平山知事の新年の記者会見の記事です。この記事には、新幹線と在来線の問題が大部分載っております。何を言っているかというと、平山知事は、「この並行在来線というのは、赤字になるのは目に見えているから、これを県としてはとても引き受けるわけにはいかない」という主張をこの中で、一貫して言っておられるわけであります。まさにこの当時、並行在来線の問題、これが新幹線を着工することができるかどうかということの最大のネックだったわけであります。平山知事、新潟県は、いまお話しましたように、新幹線と切り離せば赤字になることは目に見えているからそんなものは引き受けられないという姿勢をずっととってこられました。
 これに対して上越市はどうしたか。皆さん方もお持ちの方おられるかと思います。[本を持ち上げて示し]こういう本があります。「21世紀にのこるのりもの新幹線」。まだ上越市にたくさん残っていますね。[笑い]いっぱい作りすぎて。たくさん残ってるんで、もしお持ちでない方、お買い求め下さい。この本の中ではですね、木浦市長の前の市長さんが、いたるところにというか、全部その名前で埋め尽くされているというほどでて来るんでありますが、端的にいいまして、平山知事、渋る平山知事の尻をいかに叩いて、新幹線着工にゴーサインを出させたかということの得意話がたくさん書かれている本です。そういう点でいいますとですね、市長は変わりましたけれども、上越市がこういう形で、一万人集会なども開いて、副知事を呼んでそこで「うん」といわせる、こういうことまでやったわけでありますが、先ほどもいいましたけれども上越市には、そういう特別な責任、が、あると、こういうことであります。そして並行在来線というのは、大部分がこの上越市を通って、中に残されるわけであります。ですからそういう点でみてもですね、この並行在来線の問題、県との協定では、97年10月13日に結ばれた協定では、「県が責任をもって存続をはかる」というふうになっておりますけれども、県にだけ任せておけない。上越市がやはり主導的に取り組むべき、そういう課題ではないか、このように思うのでありますが、市長の見解、お聞きしたいと思います。
(3) 安定経営のための対策
 三つ目でありますけれども、今の枠組みでは、三セク経営が赤字になる、不安定になる、これはもう明らかでありますから、それを乗り越えていくためにはどんな取り組みをしなければならないか、ということであります。
 昨年の6月18日、県議会の総務文教委員会で、「並行在来線の経営に関する概略調査の結果について」という報告がなされました。「たくさんの試算をした」とこの中には書かれています。それでその中で、「一番有利なのは青森方式だ」というふうにいわれているわけですが、しかし青森方式でやっても、信越線は113%から135%くらいの値上げをする、北陸線に至っては130%から175%でしたかね、くらいまでの値上げを考える、それで、それをやっても30年間のトータルで最低で77億六千万円の赤字、最大では500億くらいの赤字というのが県の試算であります。これを三セクで受けなければならないわけであります。
 もともと国鉄時代からずっとそうでありますけれども、鉄道というのは、普通列車と優等列車、特急とか急行とかですね、こういう二本立てになっていて、優等列車で稼いだ金で、普通列車の運行を支えているというのが、経営の実態であります。その特急列車がなくなれば、採算が取れなくなるというのは当たり前のことです。しかし皆さんもご承知だと思いますが、並行在来線というのは、「新幹線の開業により特急列車が新幹線に移る線」というふうにいわれておりまして、この提言の一番初めに書かれていることでもあります。ですから新幹線ができますと、信越線それから北陸線の特急列車は、いっさいなくなります。これが大前提であります。ですからそういう意味からすれば、新幹線が走れば特急列車、金儲けの部分がなくなるわけでありますから、赤字しか残らないというのは当たり前のことなんです。だから、平山さんは渋ったわけです。しかしまあ、そうはいっても、新幹線は着工、今工事を進めているわけであります。
 それで、この提言の中では、「経営分離をすると鉄道事業が4分の3に減少する」というふうに予測をしておりまして、ですから存続に対してたいへんな危機感をもっているというのが、この懇談会の提言であります。現状分析して、4つの課題と27のプロジェクトを提起しております。私は全部賛成するわけではありませんけれども、多くのところで私の問題意識と共通する部分がありまして、これはやはりやるべき問題だろうと思っております。
 『今の枠組みでは、どうやっても採算が取れない』これはもうあらゆる面から明らかであります。ですから、この枠組みを何とかしないと、どうにもならないわけであります。そういう点で、どうするかということでありますが、まず国とJRの責任で採算が取れるように、もう一度枠組みを考え直してもらう、これが必要だと思います。
 そのためにいくつかの点をお話したいと思いますが、一つは、並行在来線を継承するために生じる巨額の初期投資に対して、交付金の創設など財政支援の制度化を国に働きかけること、これがまず第一であります。
 そして二つ目、鉄道資産は、無償譲渡とするよう国とJRに要求する。しなの鉄道は確か、これ有償だったかと思います。有償ですと、その分のお金が後々ひびいてくるわけです。
 それから、収益性の高い優等列車が新幹線に移行すれば、赤字化は避けられないわけでありますから、経営が安定するまでの間、国に財政支援措置を求める必要があるのではないか。
 そして四つ目、比較的収益性が高い区間を分離しないなどということがないよう、働きかける必要があります。ご承知のように、篠ノ井〜長野間は、しなの鉄道ではなくてJRに残されました。もしもここの場所で、直江津〜新幹線新駅の間が、移譲されなくてJRに残されたら、悪い採算がさらに悪くなるというのは目に見えるわけであります。
 ですからそういうことにならないように、頑張っていただきたいと思うわけでありますが、以上四つの点で、働きかけをするお考えがあるかどうか、お聞きをしたいと思います。
(4) 三セク鉄道を地域住民の足とするために
 最後の問題ですが、三セク鉄道を地域住民の足とするために、どんな取り組をするかということであります。
 今の段階では、信越本線、北陸本線、ほくほく線それぞれが別会社になるのか、一社になるのかまったく不明でありますが、いずれにしろ、こうした問題、新幹線開業後になってやおら取り組むというのでは明らかに遅いのでありますから、今から取り組んでいく必要があります。どんな取り組みをする必要があるか。
 特急北越、金沢から新潟まで走っておりますけれども、これは並行在来線ということで廃止されます。しかし、今上越と新潟とを結ぶ鉄道のことを考えれば、この存続は絶対必要です。ですからこれを求めていかなければならないのではないでしょうか。
 そして快速くびき野、これが走っておりますけれども、これを増発するとともに、今新井止まりでありますけれども妙高高原駅までこれを延伸する、この必要があると思います。
 この問題では、この上越市議会は大きな経験をしております。2002年の2月22日に、国鉄労働組合からの請願、「列車ダイヤの充実と利便性の向上を求める請願」というのが出されました。そしてそれに基づいてその年の3月議会で意見書が採択され、当時の石平議長名でJRの新潟支社宛てに要請書が出されました。助役がすぐに新潟に飛ばれまして、交渉をされました。その結果、くびき野が3往復走るということになりました。その時の直江津駅の、駅で発行したチラシのコピーを持ってまいりました。これがそうです。中川助役が行かれた成果であります。「新快速列車が走ります」という、名前の募集まで載っています。この結果、「くびき野」という名前になった。上越市議会、そういう大きな働きをこの間してきたわけであります。私は行政と力をあわせてこういった動きをこれからもつよめていく必要があると思いますが、まず行政、市長自身がこの問題で、どういうお考えかをお聞きしておきたいと思います。
 それからあわせてこのときの提案では、企画乗車券という話がありました。当時は回数券がありました。「みのり回数券」というのがありましたが、それが廃止されておりました。それが今「えちご往復切符」というふうに復活いたしました。回数券ではなくて往復切符ですが、これもこの運動の中で勝ち得た成果であります。私はやはり回数券に戻すべきだというふうに思っているわけでありますが、そうした点でどうかということであります。
 それからほくほく線の列車、金沢の方へ行くのを別にしますと、直江津駅止まりになっております。新幹線が開業したあかつきには、少なくともこれは新幹線の新駅まで延伸すべきだろうと思います。それだけではなくて、私は直ちにですね、直江津止まりではなくて高田まで少なくとも伸ばす、これは高校生の皆さん方の通学のことを考えれば、これは絶対必要ではないかと思って以前からそれをお話をしているんですが、そういうお考えがあるかどうかであります。
 それから最後の最後でありますけれども、三セク鉄道の経営を図っていくためには、新幹線との乗り継ぎの便の問題、それから通勤通学に対応したダイヤ編成をしていくことが、どうしても必要であると思います。
 そういった点で、この引き受けざるを得なくなった並行在来線、この存続をはかっていくことは、この地域にとってたいへん重要な問題でありますので、以上の諸点について市長のお考えを伺いたいと思います。
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◎木浦正幸市長の答弁
【2010年問題と並行在来線の存続ににどう対処するか】
 2010年問題、並行在来線の存続についての4点のお尋ねにお答えします。
(1) 並行在来線に対する基本方向
(2) もっと主導的に取り組むべきではないか
 最初に、並行在来線に対する基本方向についてと、「県が責任を持って」などと言っていられないのではないか、とのご質問は、関連がありますのであわせてお答えいたします。
 ご案内のとおり、現在の信越本線長野・直江津間及び北陸本線直江津・金沢間は、北陸新幹線開業時に並行在来線として、JRから経営分離され、沿線市町村の協力を得ながら県が責任を持って存続を図ることとなっております。
 私はこうした経緯を十分踏まえるとともに、これらの路線が市民の日常生活の重要な交通手段という本来の役割に加え、市民生活や地域経済を支えてきた都市基盤の機軸として、また今後は高齢化、地球環境への配慮、市町村合併に伴う生活圏や産業、観光などの広域化を促進する交通手段として、そして全国の貨物輸送ネットワークを担う重要な路線として、今後も存続していかなければならないと考えております。
 しかしながら、この並行在来線の将来の経営にあたっては、鉄道利用客が減少傾向の中にあって、新幹線開業時には、さらにその状況が進むものと予測され、これに伴う収入減や開業時の多額な初期投資などによる経営の悪化が懸念されており、極めて厳しい状況にあると考えております。こうした厳しい見通しを踏まえ、新潟県では、県及び沿線3市で構成する「新潟県並行在来線対策協議会」において、今後の並行在来線のあり方について検討しており、平成18年度までに経営の基本フレームの策定を目指しているところであります。
 私はこうした状況の中、県や関係団体と連携し、積極的にこの問題に対応してきていることに加え、当市にとって並行在来線の存続がまちつくりにおいて重要な位置を占めるとの考えから、市独自の主体的な取組みの必要性を認識し、平成15年1月に「上越市並行在来線対策市民懇談会」を設置し、市民の視点による並行在来線の存続と、鉄道を中心としたまちつくりについて検討していただいたことから、この提言を基に各方面へ働きかけているところであります。
 また、県知事を会長とする「信越本線利用促進沿線地域活性化協議会」ほか、各協議会等の事務局を担い、在来線の利用促進や並行在来線の存続に向けた検討や要望活動を積極的に行っているところであります。
 今後はこれまでの取組みに加え、市民の皆さんから並行在来線の認識を深めていただくとともに、自分たちの鉄道であるという「マイレール意識」を育んでいただくよう、ニュースペーパーの発行や「広報じょうえつ」などを活用し、継続的な情報提供に努めることで利用促進につなげていくことが、現在、そして中・長期的な視点から最も重要ではないかと認識しており、今後とも積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
(3) 安定経営のための対策
 次に、今後の三セクの安定経営のために取り組む方策についてお答えいたします。
 並行在来線の経営にあっては、先ほどもご説明いたしました「新潟県並行在来線対策協議会」における需要予測調査など、経営に関する調査検討を踏まえ、昨年6月には、県が長期収支見通しの試算結果を公表したところであります。この中では、利用状況を示す指標である輸送密度が、現行に比べ北陸新幹線開業時にかなり低くなることのほか、JRから譲渡される土地や駅舎、トンネル等の鉄道施設に加え、車両購入費や開業準備費など、経営分離に伴う初期投資が約206億円に上ることなども含め、現行の運賃水準では開業後30年経過しても黒宇に転換しないという極めて厳しい推計結果が示されております。
 私は、この結果を受け、県ほか関係団体と連携しながら、また市単独でも、経営分離後の並行在来線の経営が成り立つよう、国に対し初期投資の軽減と経営基盤強化の両面から継続的に要望してきているところであります。具体的に申しますと、初期投資の軽減については、JR資産の無償または時価での譲渡や起債・交付税措置による地方負担の軽減を、また経営基盤強化にっいては、三セクの経営が安定するまでの一定期間における財政支援措置の創設などを要望してきております。
 なお、JRから経営分離される並行在来線の区間につきましては、政府・与党の合意に基づき、北陸新幹線の工事実施計画の認可前に県及び沿線自治体とJRの同意を得て確定された信越本線直江津・長野間及び北陸本線直江津・金沢間であると認識しており、採算性の高い区間ということで経営分離されないことはないと考えております。
(4) 三セク鉄道を地域住民の足とするために
 次に、三セク鉄道を地域住民の足とするため取り組む方策についてのご質問にお答えいたします。
 現在、上越市及び上越地域には、信越本線、北陸本線のほか、ほくほく線といった鉄道網が整備されており、市民の日常生活や経済活動にとつて重要な役割を果たしており、今後も、こうした鉄道ネットワークはまちづくりを進める上での基礎的かつ重要な社会基盤であると考えております。
 そうした観点から、将来的には経営主体や経営環境が大きく変わることが見込まれているものの、鉄道ネットワークを堅持していかなければならないことに変わりはなく、そのためにも現段階から今後の存続及び安定的な経営に向け、積極的に取り組んでいく必要があると考えております。そこで、私はこれまでも、例えば、「くびき野」の増便と妙高高原駅までの延伸や「サンダーバード」の直江津駅乗り入れ、ほくほく線の高田駅乗り入れなど、利用者の利便性の向上のため、在来線の利用改善について機会あるたびにJRや北越急行に申し入れているところであり、こうした取組みが利用者の拡大に欠かせないものであると考えておりますので、今後も継続的かつ積極的に取り組んでまいります。
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◆杉本敏宏議員の再質問
 全般的には前向きな答弁だったように思います。
 この地域の重要な足でありますから、上越市が本当に本気になって主体的に取り組んでいく必要があるのではないかと思います。
 それで、先ほどは、信越線と北陸線の赤字の話をしましたけれども、実はほくほく線もたいへんなわけであります。ほくほく線は今なんでもっているかといえば、「はくたか」でもっているわけでありますが、これが新幹線開業と同時に全廃されるということになっています。そうしますとドル箱がなくなるわけでありますから、これはもうたいへんな赤字になる、ということでありまして、だいたい開業後は、収入が5億位で経費が10億くらい、おおよそ毎年5億くらいの赤字がでてくる、こういう予想が県の試算で出されているわけです。そうしますと、この上越でもってみれば、赤字だらけの線を三つもかかえる、ということになるわけですね。
 この財政負担というのも、県だけが負担するのではなくて、あおりを食って市の負担もあるわけでありますから、そういう赤字路線をかかえて、その財政運営をどうしていくかっていうのは、たいへんな問題ではないかというふうに思うんです。交付税の話が今回の議会でも出されておりますけれども、地方交付税がどんどん減らされていくということでありますから、交付税で措置されるなんてことはあてにしておられない、そういう状況でもあります。そういう中で、そういった財政問題、並行在来線を抱えた上での財政問題、どう考えていくのか、この上越市のたいへんな問題だと思うんですが、その辺でもし市長の方にお考えがあれば、お聞きをしたいというふうに思います。
 数日前からどんどん雪が降っております。ご承知の方もあるかと思いますが、2年前、2003年の1月5日、信越線がストップしました。妙高高原とその向こうの駅の間で、列車が立ち往生してバスで代替輸送するという、こういうことがありました。その時は、そんな大雪、大豪雪というほどの雪ではなかったんですが、止まってしまった。今この信越線、北陸線を含めて、この除雪体制がどうなっているのかということが心配なわけでありますが、これが三セクになった時に、この大豪雪地帯でこの路線を本当に維持していくことができるのかどうか、雪のないところの路線で電車を確保するということとは、ぜんぜん違った様相があるということです。そういう点で、この除雪体制をきちっとしていかないと、この線路、もたないわけでありますが、この点でJRの方と話し合いがされているかどうか、どんな方向になっているか、お聞きをしておきたいと思います。
 今の段階で、くびき野の問題とか、回数券の問題とか話をしましたけれども、こうした問題はただ単に上越地方の問題ではないわけです。柏崎が落ち込むということを心配しております。それから長岡も先日シンポジウムを開いて、「北陸新幹線が開業すると長岡が落ち込むんではないか」という心配をしておられました。同じように信越線沿いにあります、見附、三条、加茂、こういうところ、みんな特急が停まらない、走らなくなるわけです。ですからこの問題は、ただ単に上越市、もちろん上越市が一番がんばらなければならんと思うんですが、そういう信越線の各都市の皆さん方と力をあわせて、運動を進めて行く必要があるんではないかと思いますが、その点でどんな取り組みを期待できるか、市長のお考えを聞いておきたいと思います。
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◎木浦正幸市長の再答弁
 再質問にお答えさせていただきますが、除雪体制については担当の部長に答弁させます。
 一点目の、新幹線が開通した時の並行在来線問題、さまざまな経費がかかっていく中で、地方に重い負担がのしかかる、この中でどう財政的に対応し、処置していくのかということでございますが、これは私共だけが抱えている問題ではなくて、実は並行在来線の問題、全国的にこれがあるところが、大きな問題として、それぞれの団体で、要望事項あるいは陳情事項ということで、市長会やあらゆる機会を捉えて、切実に訴えているわけであります。と申しますのは、地方の財政の中で、例えばですね、この負担を県とともに、――まだいくらになるか詳細は決まってきておりませんけれど――、負担していった場合に赤字再建団体になったということで、「これはもう今後負担できない」といった場合に、その線路を果たしてそこで切ることができるか。これだけの物流ということで、貨物輸送がこれからモーダルシフトということで、鉄路と、鉄道とヘリ輸送に今後は特化されていくという時代背景を考えてみても、そういった一地方の事情によって、これらがとても維持運営できないというところが、今後地方においては数多く出てくるということも実際の問題として、私は数多くの国の皆さんに申し上げ、たいへんな重い負担であるということを常々申し上げておりますから、公的資金の導入、いろんな形があろうかと思っていますけれども、公的資金の導入が必要だと、私たちはこれを受け入れて整備新幹線を受け入れたわけでありますから、これから逃げるつもりはありませんけれども、実際の面として赤字再建団体となって、そこはもう、そういった負担金は出せないといった場合に起きる問題を考えた場合には、どうしても公的資金の導入が必要だということも、私共も強い口調で申し上げてきているわけでございます。
 そういう意味ではなんとしても、国からこういったことを理解してもらいながら、当面それに全力をあげて、しっかりと国からも、市民の皆さんからも当然このことを理解してもらいながら、単純に並行在来線ということは、なかなか地域の足として必要ではございますけれども、そういった側面の中で財政的には非常に重い負担であるということもあらためて認識をしてもらいながら、これにどう立ち向かっていくのか、住民の足をどう確保していくのか、ということを抜本的にそしてみんなで考えながら、この難局に向かっていかなければ、なかなかこの厳しい○○に耐えていくことはできないのではないかと、私はそのように思っておりますので、まずは全力をあげて、国会議員や国の役人を通しながら、公的資金の導入ということに、めざしながら、国の支援ということも訴えて参りたいと思っております。
 それから、各地域との連携ということでございますが、やはりこの並行在来線を存続させていくためには、当然のことながら、この線路はありつづけるためにそれぞれ連携をし合って、今後の三セクなり経営をしていく会社をつくっていかなければなりませんので、連携が必要であるというふうには思っておりますが、この中で、例えば、北陸新幹線関係都市連絡協議会ということで、新潟県では副会長として上越市、そして長野の市長、それから富山、金沢、福井、この五県の市長で会長を持ちまわりにしながら、42の市で、この北陸新幹線の運動を展開しておりますし、並行在来線の問題についても協議をしているところでございますが、こういったところも力をあわせて連携を取っていく中で、今後の、並行在来線が運営された後の利便性の提供ですとか、議員がご心配されている、この線路として維持できるのかというところで連携を取っていかなければならないわけでありますが、議員がご披露された見附、長岡、柏崎、ここは、これら協議会組織の中に入っておりませんので、そういったことも視野に入れながら、今後の並行在来線を真に考えていく時には、そういった方々のお力も借りながら、議論をして県や国の方に、そういった支援を求めていく体制を整えていかなければ、大きな力をこの運動体として引っ張っていくことはできないのではないかと、そのように思っておりますので、議員のご指摘のそういったところとの連携についても今後の研究材料にさしていただきたい。しっかりとやらせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。
 以上であります。
【三浦企画地域振興部長答弁】
 それでは私の方から、二番目の除雪体制ということについてのご質問がございましたので、お答えをさせていただきたいと思います。
 今、こちらの方の具体的にこの案件につきまして、JRの方と直接的な協議をしたというこれまでの経緯はございません。
 ただ先ほど来から市長の方からお話がありました県の方の並行在来線対策協議会、そちらの方の今後の三セクへの移管というところの収支、長期的な収支見込みの中では、除雪というのもこの地域の特性ということで、その辺のところは試算に○○まして今後の運営費の中に盛り込んであるところでございます。
 あわせまして、今ほど市長の方からもお話ありましたそれぞれ沿線市町村の方との連携を持ったいくつかの協議会を持っておりまして、毎年JRの方への要望もさせていただいておりますので、それにつきましては今後、体制を含めた形でお話しをさせていただきたいと考えております。
 それから、先ほど市長の方からご答弁がございましたが、沿線、関係都市との連携という意味で、県内の方で特に新潟からこちらの方へつながることにつきましては、ご案内の直行特急というところの今検討を県が会長になっておりまして、長岡、柏崎、上越とそれから沿線市町村、関係市町村の方とも協議しながら、ともに日本海縦貫の鉄道もどのように整備していこうかというような検討も進めておりますので、あわせてお話しをさせていただきます。
 以上です。
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