2004年9月議会一般質問議事録

○市川文一議長

 休憩前に引き続き会議を開きます。
 本日の会議時間は、議事の都合によりあらかじめこれを延長いたします。
 11番、杉本敏宏議員。

     〔杉 本 敏 宏 議 員 登 壇〕

◆11番(杉本敏宏議員)

 私は、2点について質問をいたします。

【地域経済活性化】
 最初の質問は、地域経済の活性化についてであります。

 市長は、磨き屋シンジケートというのを御存じですか。
 御存じない。燕市で研磨業を営む人たちの共同受注組織です。今全国展開していまして、昨年の、15年の1月に発足したんですけれども、かなりの実績を上げている組織だそうですが、関東経済産業局のホームページにこんなふうに紹介されています。

 平成2年に設立された燕研磨工業会が平成13年に燕地域アクションプランの策定委員になり、そこでインターネットを使った共同受注というビジネスプランを作成した。平成14年度に燕商工会議所と燕研磨工業会が中心になり、中小企業総合事業団からの長期専門家派遣を受けると同時に、新潟県より補助金を受け、共同受注マニュアルと研磨技術標準マニュアルを作成した。それと並行し、新潟県工業技術総合研究所と共同でマグネシウム研磨技術を開発、平成15年1月に発足した。

というふうに紹介されているんです。
 これは、幹事企業が6社、参加企業が22社、賛助企業が10社、合わせて38社の共同受注組織ですけれども、地域の経済を活性化させる上で、業界がどういう動きをして、それに対して行政がどういう援助をしたかということの典型例というふうに言われているんです。
 ただ、燕市と我が上越市を比べますと、産業の環境状況が相当違いますから、これをそっくりまねをして、それでうまくいくかといえば、そういうふうにはならないだろうとは思いますけれども、しかし学ぶべき点はたくさんあるんではないかというふうに思うわけです。

 もう一つ、今、村上で屏風まつりをやっているのは、これは御存じですね。
 3月にはおひな様祭りがありますけれども、私はこの中心になって活動されている商人会の吉川さんという方のお話を2度ほど聞く機会があったんですけれども、これも商業分野ではありますけれども、行政と地域との連携のあり方というか、そういうことが見事に結びついて大きく発展をしている事例だろうというふうに思うんです。

 私のこの地域経済の活性化についての副題は、「施策全体を企業誘致のような外に頼るやり方から地元産業に力をつける内発型に切りかえるべきではないか」というのが、これがきょうの主題ですけれども、今お話ししたこの二つの事例というのは、まさに地元の企業が地元の中から発展して、外に発信をしていく、広がっていくという、そういう典型ではないだろうかというふうに思うわけです。

 今議会に対する市長の提案理由の中で、雇用情勢が大変厳しいということを言っておられまして、それが国や県の平均を下回る結果となったというふうに言っているわけです。全体に回復基調だというふうなことが言われているわけですけれども、この上越はそういう全国の状況から見ても回復のおくれが指摘される、市長も指摘せざるを得ないような、そういう状況にあるわけですから、この地域の産業を振興していくということは、商業の問題、工業の問題、農業の問題、すべてにわたって大事な問題ではないかというふうに思うわけです。

 私も外から企業を呼んでくるのはすべて悪いというふうには考えておりません。必要な部分もあるだろうというふうに思いますけれども、しかし今の経済状況のもとで、これもこれまでの間に市長は答弁の中でも言われたかとも思うんですが、海外にシフトされているわけです、大部分のところが。そういうときに、そうするとよく地域間競争ということが言われますけれども、どこと競争するかというと、国内の地域と上越地域が競争するんではなくて、海外と競争するというような状況ですから、そういうもとで発展を期すということになれば、東南アジアや中国、韓国等々よりも低廉な労働力、安い土地、こんなものは用意することができないのは明らかですから、これはもう今あるこの地域の既存の企業を大きく発展させていって、世界に羽ばたかせるということがこれは必要、もうどうしてもやらなきゃならないことだろうと思うんです。

 市長もこれまで、ところどころではそういう地域の産業の発展を図っていくんだということを言っておられるんですが、また別のところでは時々企業誘致、企業誘致ということを相当強調をされる。私の目から見ると、政策の上でぶれがある、一貫性がないんではないか、どちらかにやはり重点を今はもう移すべきではないか、こういうふうに思うわけです。この上越地域でも大きく業績を伸ばして発展している企業があります。それに見習って、今はまだ中小零細企業でどういうふうになるかわからないように見えるような、そういうところに光を当てて、これを大きく伸ばしていくというのが、こういう政策展開をしていく必要があるんではないかというふうに思うわけです。

 私は以前にも、以前にもといいますか、初当選の翌年、その年の9月議会だったと思いますけれども、東京の墨田区の例を挙げたことがあります。この墨田区というのは、中小企業のまちで有名ですけれども、地域から世界に羽ばたく企業をつくろうというのが大きなスローガンになっておりまして、そうしたことから中小企業振興条例、中小企業に限った振興条例をつくる、こういうことがやられたり、今もありますけれども、地下1階の地上6階建てだったと思いますけれども、すみだ中小企業センターというのがつくられています。これは、上は多目的センターですけれども、この地下には精密機械が据えられていて、区内の中小業者が大企業に部品を納品するときの検査をそこでやって、そのセンターのお墨つきをもらえば無条件で、フリーパスで納品できるという、こんなような取り組みまでやっているところがありまして、そんな紹介もしたことがあります。

 今この上越の工業を発展させる上では、一昨日、その前の日の議論の中でもいろいろ、NICOの話だとか、いろいろ出てまいりましたけれども、もちろんそういうところを活用すると同時に、市独自のこういうふうな計画を、取り組みを入れていく必要があるのではないかというふうに思うわけです。新たな産業を生み出していくことが大事でありますけれども、そうした先ほど言いましたような潜在的な力を顕在化させる、その援助をするのが行政の役割ではないかというふうに思うわけですが、市長のお考えをお聞きをしたいと思います。

 何よりも、先ほども言いましたように、もうここは企業誘致のような外に頼るやり方から地元の企業を発展させるという方向に政策全体をシフトするということが必要だと思いますので、そういう決意のほどをお聞きをしたいというふうに思うわけです。

【行財政改革】
 大きな二つ目の質問は、行財政改革についてでありますけれども、予算編成の時期がやってまいりました。

 昨年の10月6日付で平成16年度予算編成についてという通達が出されております。
 10月6日といいますと、あと1週間、10日ぐらいでその時期が来るわけでありますけれども、17年度の予算編成に向けてどういうことが考えられているのかということが大変気になるところでありますけれども、昨年のこの予算編成についての通達の一番最後のところ、8というところに、「当市の財政状況等を踏まえて、平成16年度予算要求枠については部局ごとに一般財源プラス市債ベースで15年度当初予算のおおむね75%の範囲内とする」というふうに書かれていて、いわゆる25%カットのシーリングというふうに言われたわけであります。
 これが前の年、15年度の予算時には20%カットでありましたし、その前の年、14年度は10%でしたから、これを足してみますと相当の、14年度から見れば半減するほどのカットがやられているということになるのではないかと思うんです。
 もちろん見直しは必要でありますし、不要な支出は抑えていかなければなりませんけれども、私はこういう、一部の義務的経費を除くというふうに書いてありますけれども、一般財源と市債ベースで押しなべて75%という、こういうやり方、これはいかがなものかというふうに思うんです。
 もちろんこれから合併も進められていくわけでありますから、そういった財源の問題等々も出てくるわけでありますし、そういう点で言えば、やはり重点をはっきりさせる、こういうことが求められているんではないかというふうに思うんです。めり張りのきいた予算編成を進めるとともに、「市民の暮らしや安全を守る事業に思い切って重点配分すべきではないか」と、こういうふうに副題のところに書いておきましたけれども、こういうことが求められている。

 先日の総務委員会で例えばこんなことをお話ししたわけですが、例えば部落解放同盟に対する補助金、こういう10%、20%、25%というふうにカットされてくる中でも、1団体に300万円という補助金がずっと続いているわけです。その一方で、あのときにもお話ししましたけれども、私立の高校に対する補助金が何百万も削られる、こういう状況です。
 もしこれが市長が重点を置いて施策を進めているんだということの一つの例証だとすれば、私立の高校の授業料よりも部落解放同盟への補助金の方が大事だということになってしまうわけでありまして、私はそういう点ではもっと身近な暮らし、道路の補修だとか、前にもお話ししましたけれども、県道から移管された東本町の通りや北本町の通りの側溝、仲町の通りの側溝もしかりですし、南本町の通りでもそうですが、昭和30年代につくられたものがそのままになっているという、こんなことを放置しておくわけにはいかないわけです。
 ですから、めり張りのきいた住民の暮らしに直接役立つような、そういう施策にお金をつぎ込むということが今こそ求められているというふうに思うんですが、新年度の予算編成方針も含めて、市長のお考えをお聞きしたいと思います。

 以上です。

○市川文一議長

 木浦市長。

     〔市 長 登 壇〕

◎木浦正幸市長

【地域経済活性化】
 最初に、地域経済の活性化について、施策全体を企業誘致のような外に頼るやり方から地元産業に力をつける内発型に切りかえるべきではないかとの御質問にお答えいたします。

 昨今、国全体の景気が回復基調にあると言われておりますが、地方にあっては依然として厳しい経済環境が続いております。このような状況のもと、市町村合併を目前にして地方分権の確立が求められる中で、今後予想される厳しい地域間競争に勝ち残っていくためには、持続的に発展し、自主自立の地域運営を可能にする財政的な自立が喫緊の課題であると認識し、かねてから私は税源涵養につながる産業振興と雇用の確保を市政の最重要課題として掲げ、さまざまな施策に取り組んできたところでございます。地域産業の振興には、地域外からの企業誘致と地域内における企業の育成が車の両輪のごとく必要不可欠なものと考え、既存企業の高次化と新規産業の創出、直江津港の利用促進と合わせた企業誘致、また市民生活に直結する課題として雇用の確保など、たくましい地域産業づくりに積極的に取り組んでまいりました。

 しかしながら、経済のグローバル化や生産拠点の集約化が進み、国内産業の空洞化が深刻化する中、地域外からの企業立地の動向にも陰りが見え始め、これまで有効な手段であったとされていた企業誘致だけに依存した地域経済振興策はもはや限界に来ており、当市の企業誘致も苦戦を強いられてきたところであります。安価な土地を求めて地方へ進出する時代は既に終わりを告げ、自治体が企業を誘致するには多額な補助金を用意するなど体力以上の優遇制度が求められていることも事実であります。こうしたことから、地域産業政策の方向として、知的財産の所有や研究開発力、技術力の向上、高度な人材、労働力の育成と確保など力強い産業基盤の整備等を目指す中で、産地を形成していた地場産業の持つ技術等地域内の資源を見直しながら既存産業の活性化や成長性の高い新規産業の創出を図るなど、既存産業を核にして新しい産業を興すといった地域独自の内発型にシフトした対応が求められるようになってきたところであります。

 市では、こうした動向を踏まえながら、これまで中小企業に対する金融支援、新たな設備投資に対する奨励措置、新製品、新技術等の研究開発事業に対する支援や新事業の創出に向けた支援などに取り組み、地域企業の活性化を図る施策、すなわち内発型の産業振興も積極的に進めてきたことから、独自の技術に磨きをかけながら、従来の技術に根差した新分野への挑戦や新技術の開発により、地域内はもとより、国内、世界へとアピールできる企業に成長した事例もあらわれております。

 議員御指摘のように、私も地域産業を活性化させるには、外からの立地効果に頼るだけではなく、まずは地域の経済活動を長年にわたり支え続けてこられた地元企業の方々をいかにサポートし、発展させていくのか、そして地域の産業基盤全体の底上げをどう図っていくのかということが地域経済の活性化と産業振興の基幹施策であると強く認識をしており、就任以来全力で地域産業活性化に向けた施策を推進してまいったところであります。しかしながら、経済成長の歩みとともに、これまで地域企業の移転や地域外からの企業の進出の受け皿として産業団地の整備が進められてきたものの、いまだに分譲用地が残されていることも事実でありますので、新たな産地形成の可能性を秘めた企業の誘致については、国の構造改革特区として認定された長期リース制度なども活用しながら、手を緩めず取り組んでいかなければならないと考えております。

 こうしたことから、ことし4月には産業振興課内の係構成の見直しを行い、地元企業の振興や新規産業創出支援を担当する工業・新産業係と企業誘致を担当する産業立地係を統合する中でマンパワーを集中させ、それぞれの係に集積された数多くの地域企業の情報を活用しながら、地域産業の活性化への取り組みに総合力を発揮できるよう体制を整えたところであります。また、ことし3月から、私も職員とともに地元企業の現状認識と生の声をお聞きするため、24社の企業視察を行ったところであります。今後も企業視察を継続し、地元企業の現状を把握しながら、企業ニーズにこたえる一方、地域産業の発展につながる施策に反映してまいりたいと考えております。

 いずれにいたしましても、地域経済の自立が求められる中、発展を続ける企業に対してはさらに発展できるよう、また発展の可能性を秘めた企業に対しては、その可能性が花開き、地域の産業基盤が盤石なものとなるよう、財政的な支援はもとより、地域に蓄積された技術、人材などの経営資源を生かす仕組みを構築し、競争力を持った企業集積を形成できるよう、内発型に重点を置いた産業振興を図ってまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りますようお願い申し上げます。

【行財政改革】
 次に、行財政改革についてのお尋ねにお答えいたします。

 まず、事業費の一律カットを見直す考えはないかとの御質問であります。社会経済の構造が大きく変化する中、高度経済成長期と同様の公共事業に頼る景気回復を目指してきたことから、国、地方ともに膨大な借金を抱え、まさに瀕死の状態に陥り、今国を挙げて財政健全化に向けたさまざまな改革に取り組んでいることは御案内のとおりであります。当市におきましても、平成9年度をピークに市税収入が年々減少する中で、財政体力を超えた数多くの大型公共工事を初め、緊急性や市民要望に照らしても疑問を抱かざるを得ないさまざまな事業が着手されてきたことなどにより、予算規模がとめどなく拡大し、加えて土地開発公社に対する債務保証も300億円を超え、今後の財政運営に極めて大きな支障となっており、新年度予算も容易には編成できないという逼迫した状況となっておりました。

 こうした中で、私は事業を担当する職員一人一人が財政状況の厳しさを強く認識して、あれもこれもからあれかこれかへの意識の転換を図り、職員みずからが市民ニーズを的確に把握して予算要求することを指示するとともに、入るをはかって出るを制するの原則に立ち返り、予算編成に臨んでまいりました。そして、私にとって初めてとなりました平成14年度予算の編成では、市税などの一般財源の収入見通しを踏まえ、法令等に基づく義務的経費などを除いた各事業について、一般財源の減少見込みに合わせて前年度に比べてマイナス10%、15年度の予算編成では同様に前年度に比べてマイナス15%のシーリングを設定してきたところであります。さらに、16年度予算の編成では、市税や地方交付税などがさらに減少すると見込まれたことから、前年度に比べてマイナス25%という極めて厳しいシーリングを設定いたしましたが、これは経常的な事業経費の徹底した見直しと重点事業への財源の優先配分、政策的事業の優先順位づけなどを行い、全体で調整するよう指示いたしたものであり、決してそれぞれの事業について一律に削減を指示したものではないことを御理解賜りたいと存じます。

 予算は、まちづくりの根幹となる総合計画の実施計画に沿って、議会や多くの市民の皆さんの御意見、御要望等を踏まえつつ、緊急度、重要度等々さまざまな角度から検討を加え、限られた財源の中で事業の選択、調整を行い、編成することが望ましいと私は考えております。しかしながら、自治体の担う事務事業が増加し、予算規模が拡大していく中にあって、歳入との見合いの中でシーリングの設定も手法の一つとして選択せざるを得ない場合があることも御理解賜りたいと存じます。

 いずれにいたしましても、平成17年度からの予算規模は、合併によりこれまでの2倍近くになると見込まれること、また合併町村の固有の事務事業も数多く見込まれることなども踏まえ、予算編成の方法等につきましては、従来からの編成手法にこだわることなく、多面的に検討し、対応してまいりたいと考えております。

 次に、めり張りのきいた予算編成を進めるとともに、市民の暮らしや安全を守る事業に思い切って重点配分すべきではないかとの御質問にお答えいたします。限りある財源の中で、真に市民の皆さんが望んでおられる事業を最大限効率的、効果的に実施していくため、平成14年度から事務事業評価に取り組み、一つ一つの事業について、行政が関与しなければならないか、行政が撤退した場合の市民生活の影響はどうか、また民間で、あるいは市民の協力を得ながら実施することができないかなどさまざまな観点から検証し、休止、廃止を含めた事務事業の見直しを実施いたしているところでございます。そして、全力を挙げて財政健全化への道筋をつけるべく、不退転の決意を持って取り組むと同時に、市民生活を最優先に考え、生活により近いところに重点を置いて市政を運営し、市民の皆さんが真に求めている施策の充実を図ることに最大限の努力をしてまいりました。例えば精神に障害をお持ちの皆さんの入院費用及び不妊治療費に対する助成事業、産後ヘルパー派遣事業の新設、寝具丸洗い乾燥サービスの対象者の範囲拡大、紙おむつ助成事業の助成額の引き上げ、福祉タクシーの利用助成の拡充や、保育園ではゼロ歳〜2歳の低年齢児の受け入れを拡大するとともに、通院医療費の全額補助を3歳児までに拡大したほか、福祉の店パレットへの支援、保護者の子育てと就労の両立を支援するための放課後児童クラブの増設、国民健康保険税の見直しなど、福祉施策の拡充を図り、地域において安心して生活できる環境の整備に努めているところであります。

 また、景気低迷が続き、雇用状況が悪化していることを踏まえ、県の雇用環境整備財団と連携し、新規高卒者の就業を促進するため、雇用対策相談員を増員するとともに、雇用のミスマッチを解消するためのジュニアインターンシップ事業も推進するなど、雇用機会の拡大を図る各種施策に積極的に取り組み、地域経済の活性化に努めているところであります。

 さらに、市民生活に直結する市道の維持補修、修繕工事の拡充を初め、通学路の集落間の街灯整備事業では、要望があるすべての箇所を2カ年で前倒しして実施することとしたほか、市道除雪の充実、生活環境改善のための下水道の整備推進、安全、安心なまちづくり事業の推進など、だれもが安全、安心で快適に暮らせる機能的なまちづくりを目指すとともに、潤いと安らぎのある都市空間の形成に努めているところであります。

 めり張りのきいた予算編成をとの御指摘でありますが、今ほどるる申し上げましたとおり、これまでも限られた財源を最大限効果的に活用し、私の公約の大きな柱である市民生活中心の市政、市民本位のまちづくりに積極果敢に取り組んできておりますし、今後も引き続き全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えているところでございます。市政運営に当たりましては、直面する緊急課題に精いっぱい取り組まなければならないことは当然でありますし、一方中長期的な視点で事業展開を図っていくことも重要な課題の一つであります。そのため、50年先、 100年先の上越市の姿を描きつつ、世代を超えて多くの市民の皆さんが質の高い行政サービスを享受できるよう、時代のニーズを受けて新幹線新駅周辺整備や総合運動公園の整備など、上越地域の将来発展に向けた取り組みも一歩一歩着実に進めていく必要があることを御理解賜りたいと存じます。

 間もなく平成17年度予算の編成に着手いたしますが、当市を取り巻く財政環境は決して楽観できるものではなく、また三位一体の改革がどのように影響してくるのか不透明な状況にあり、これまでにも増して厳しい事業選択を求められるものと考えております。そのため、引き続き事務事業の見直しや効率化を進めるとともに、限られた財源の中で全体のバランスを図りながら、重点施策にはより多くの予算を配分し、財政の健全化と市民生活優先の施策を展開してまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。

 以上でございます。

○市川文一議長

 11番、杉本敏宏議員。

     〔杉 本 敏 宏 議 員 登 壇〕

◆11番(杉本敏宏議員)

【地域経済活性化】

 幾つか再質問をいたしますけれども、企業誘致型から内発型に切りかえるという問題ですけれども、今主には工業分野の話をさせていただいているわけですが、商業分野でもって見ますと、外から呼び込んでくるということが大変な状況を起こすというのはもう我々の前に現実にあるわけです。
 市長も常々もうこの地域には大型店は要らないというふうに言っておられますよね。あの大型店て何かといったら、外から呼び込んできたんです。地域の商店が大きくなってあそこの大商業集積地をつくったわけではないんです。これは呼び込み型の典型的な例だろうというふうに思うんですが、商業の場合にはああいう形で弊害が出てくる。
 だけれども、工業の場合にはなかなかそれが見えないんです。見えないですけれども、例えばこの地域でも三菱化成が進出してきたけれども、自分の都合でもって、電力の関係だとかいろんなことでもってよそへ行ってしまう。そういうことが企業の都合でもってやられてしまう。それじゃ、残された関連会社やそのほかはどうするのかという問題が起きてくるわけです。
 これが内発型で発展していって大きくなった企業と、よそから呼び込んできてそこで何かをやらせたこととの大きな違いだろうというふうに思うんです。
 ですから、もうそういう経験がここでも無数にあるわけですから、きっぱりとこれは余りそういう幻想は、よそから呼んでくれば何とかなるというところにもう幻想は持たないで、内発型発展の方にきちっとシフトしていくんだということをやはり市長の決意として改めてお聞きをしておきたいなというふうに思うんです。

 そういった点で、合併後の新市建設計画の中で産業振興センターというのが共通事業の中に位置づけられておりますけれども、私は合併そのものには懐疑的でありますし、反対をしてきた立場ではありますけれども、それに便乗する形と言ってはなんですが、こういったことがやられるというのは、これは一つの功名かなというふうに思っております。

 二、三日前に私のところへ届きましたパソコンの雑誌に載っていた記事なんですけれども、日本は起業、新しく会社を起こすというのが非常に難しい国なんだそうです。
 ここでいいますと、IMDというスイスの会社が1999年に世界の競争力調査ということでもって47カ国の調査を行ったんだそうですけれども、日本はその中で47番目、一番びりっけつです。先進47カ国の中で47番目、会社をつくるのに一番つくりにくい土地柄だそうですけれども、そういう中で何がネックになっているかというと、ここで言われているのは、キャピタルサプライヤーと起業家の役割が違うことが認識されていない。資本を提供する側と実際に会社を起こして仕事をする、これは役割は違うんだけれども、そこがあいまいになっていて、ごっちゃになっているから、だから会社を起こそうという人のポケットのお金の規模でしか新しい企業をつくれないという、これが一番のネックだというふうに言われています。
 ですから、この地場産業を大きく発展させていく、もちろんもう起業されているところですけれども、そこに手をかけていくときにはそういう状況があるんだということを念頭に置いてやっていかないと、やはり大きく羽ばたくという点でもって言うと、なかなかそうはならないのではないかというふうに思います。
 先ほども言いましたように、この内発型に切りかえるという点での明確な市長の決意といいますか、それを改めてもう一度お聞きをしておきたいと思います。

【行財政改革】

 行財政改革の方の問題ですが、3月議会の総括質疑で私が質問をいたしましたけれども、先ほど言った25%のシーリングのもとで、あのとき見直し事業一覧表というのが出されました。
 相当数の見直し事業が載っかっていたわけですけれども、その中で私もいろいろそのときにもお話しさせていただきましたけれども、20万円、30万円、50万円、60万円と、こういうふうなある意味けちけち運動をやっているんじゃないかというような、こんなことも言わせていただきましたけれども、そういうことをやっている一方で、今の話でも出てきました、地域のこれからの発展に必要だということで、新幹線新駅周辺整備180億円とか、総合運動公園の整備に八十何億円とか、こういうところにお金をつぎ込もうとしていると。それは要らないとは言わないけれども、やはり今何が優先なのかという点でもって見ると、少し違うんではないですかと、こういうお話をさせていただいたわけです。
 やはり景気が低迷していて、市税の収入が減少傾向にあるわけですから、今度は県の方もダム事業などを中心に大型開発事業を大幅に見直すというふうに、やめられる平山さんがそんなことを言っていますけれども、今ごろになって。それにしても、やめるころになってから言ったんであっても、一つの事件だとは思うんですけれども。
 やはり1万円、2万円、3万円、こういう削減ももちろん不要ではないし、やる必要はあると思いますけれど、あのときも言いましたけれど、百数十億とか何億という単位の事業のところの見直し、どこまで本当にやるのか、こういったところの見直しをしていかないと、地域に密着した事業の財源も実は出てこないわけです。
 ですから、ここでも言いたいのは、市長も住民の福祉、暮らしを守るためにというふうによく言われるんですけれども、そうであればこそ、もう一方でのそういう、この地域でいうところの大きな開発事業については、これもやはり一定の見直しが必要ではないのか。そうしなければ、この財源難の中で財源を生み出すことはできないんではないかというのが私の考えですが、そういった点で、シーリングの問題も含めて、改めて市長の考えをもう一度お聞きしておきたいと思います。

○市川文一議長

 木浦市長。

     〔市 長 登 壇〕

◎木浦正幸市長

【地域経済活性化】

 再質問にお答えをさせていただきますが、まずもって地域経済の活性化について、内発型に切りかえるべきではないかという私の明快な決意を求められました。
 私はその中で、先ほどの答弁でも申し上げましたが、もちろん内発型については切りかえて考え方を、方向性を打ち出していく必要がありますけれども、外からの企業誘致、これも時代の背景、そして立地条件その他、時代の要請等もございますけれども、この産業団地の解消と申しますか、整備がしてありますので、そういった点も考えながら、外からの企業誘致も地元産業に力をつける内発型についても、いずれも必要であるというふうに考えております。
 しかしながら、企業誘致については、先ほども申し上げたとおり、手を緩めずに継続してやってまいりますが、地元企業が技術力を高め、力をつけていくことが外からの企業誘致にもつながってまいりますから、そんなことで地域の産業基盤が盤石なものになりますよう、財政的な支援はもとより、地域に蓄積された技術、人材などの経営資源を生かしていく仕組みを構築していかなければならない。まさに議員が御指摘の潜在化する力を顕在化させる取り組みだとおっしゃられましたけども、そういった内発型に重点を置いた産業施策を展開してまいりたいというふうに考えているところでございますので、御理解を賜りたいと存じます。

【行財政改革】

 そして、行財政改革の中での再度の御質問で、めり張りのついた予算編成ということでの再度の御質問がございました。
 財政の健全化に向けまして、すべての事業の見直しを行っているわけでございますが、事業の優先順位づけを行いながら、最小の経費で最大の効果が得られるよう取り組む中で、福祉ですとか教育などですとか、市民生活中心の市政を目指してきております。そういう意味で、市民生活に密着した施策を最重点にしながら積極的に推進してきていることは、先ほども申し上げたとおりでございます。
 市政運営に当たりましては、福祉や教育に限らず、さまざまな分野について幅広く取り組んでいかなければなりませんし、中長期的な視点に立って、世代を超えて市民の皆さんが質の高い行政サービスを享受できるような将来の市勢発展に向けたインフラ整備あるいは投資的な事業、こういうことについても大切であるというふうに考えております。そういう考え方について、ぜひとも御理解を賜りたいと存じます。
 したがいまして、新幹線新駅周辺整備や総合運動公園の整備につきましては、時代を超える時代のニーズにこたえたものでございまして、今後のスケジュールを勘案しながら事業費を繰り返し精査するとともに、平準化できるものは平準化させていただき、効果的、効率的な財政運営に努めてまいりたいというふうに考えておりますので、ぜひとも御理解賜りますようお願い申し上げます。

 以上であります。

○市川文一議長

 11番、杉本敏宏議員。

     〔杉 本 敏 宏 議 員 登 壇〕

◆11番(杉本敏宏議員)

【地域経済活性化】

 工業団地等々があいているんでという話がありました。これは、放置するわけにはいかないわけで、何とかしなきゃいかんわけです。
 だけども、私はここもやはり頭の切りかえどころかなと思うんですが、内発型の発展に役立つような企業誘致を考えるべきではないのかなと。今までは、そういう考え方は余りなかったんだろうというふうに思うんです。よそから呼んできて、そこで雇用がふえれば何とかなるわというような話が主だったんではないかなというふうに、もし間違っていればあれですけれども、そんなふうに私は思っているんです。
 ですから、ここはやはり内発型を中心にするんだということになれば、そういう企業を誘致するんであっても、それに役に立つような形でどうするのかという、こういう発想の転換が必要ではないかというふうに思うんですが、その点で市長、もしお考えがあれば。

○市川文一議長

 木浦市長。

     〔市 長 登 壇〕

◎木浦正幸市長

【地域経済活性化】

 内発型の地元産業に力を入れるべきだという中での産業団地について、絡めての再度の御質問がございました。
 私も全く議員と同じ考え方でございます。この産業団地につきましては、地域内の企業が住工混在による、住宅と工場が混在するような、そういう問題解消のための受け皿として当初は産業団地というものを立地をさせていただいた経緯がございます。また、地域外から企業を誘致してくるという、そういう受け皿としてかつて整備をしてきたわけでございます。
 先ほども申し上げましたが、外からの企業誘致は非常に今厳しい状況にあるわけでございます。そういう意味では、今後につきましては、この内発型の企業が生々発展していくためにも、そういったことを有利に連携づけたり関連づけたりしながら、まずは内発型について発展していくような仕組みづくり、これに力点を置いて、振興していくようにこれからも考えてまいりたいと、こうも思っているところであります。
 そういう意味では、この産業団地も、この問題についても解消していかなければなりませんけれど、まずは議員御指摘の内発型に考え方を集中しながら、外からの企業誘致にもそういう意味で絡め合わせながら努めていくというふうに考えているところでございますので、御理解を賜りたいと存じます。

 以上であります。