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2003年12月定例議会
討論原稿


2003年12月12日

 日本共産党議員団を代表して、請願第3号「今の14市町村合併案に対し、賛否を問う住民投票を、合併議案(廃置分合)採決の前、願わくば次回市議会議員選挙に併せて実施することを求める請願」について、賛成の立場から討論する。

 最初に断っておくが、合併の賛否と住民投票の賛否とは連動していない。同様に、住民投票の賛否と請願をどの委員会に付託するかという問題も連動していない。合併に賛成、住民投票に反対、通常の総務常任委員会ではなく特別委員会でというのは、理解できない。

 この請願を提出した市民の皆さんは、この請願に対する思いを次のように語っている。

「合併問題を考える市民の会」チラシより
 皆さんもご承知のように、今回の合併は自らが決める自主自立の地方自治体を作るためでありその基本は住民参加であります。この基本に基づくならば市民に最終判断を問う場があって当然です。しかし、現状はそのように進んでおりません。このままでは市民全体の意向も聞かずに合併になってしまいます。この状況を憂い、私達は住民投票を願う請願を提出致しました。

 私が議員でなく、一市民であったとしたら、同じような思いにかられると思う。こうした市民の思いを実現すべきである。そこに議会の果たす重要な役割がある。市政の最重要課題である市町村合併について、通常の総務常任委員会ではなく特別委員会を新たに設置しなければならないほど大事な問題であるから、「市民に最終判断を問う場」を設けるべきである。

 11月に出された地方制度調査会の最終答申では、「第1 基礎自治体のあり方」「1 地方分権時代の基礎自治体の構築」「(2) 住民自治の充実」で、次のように強調している。

 地方分権改革が目指すべき分権型社会においては、地域において自己決定と自己責任の原則が実現されるという観点から、団体自治ばかりでなく、住民自治が重視されなければならない。

 また、「2 市町村をめぐる状況」では、

 今後、基礎自治体は、一層厳しさを増す環境、住民ニーズの多様化の中で、住民との協働の下に、質的にも高度化し、量的にも増大する事務を適切かつ効率的に処理することが求められている。

と述べるなど、「住民との協働」ということを強調している。その上で、

 特に住民に対して合併による新しいまちづくりの可能性等合併に関するさまざまな具体的な情報を提供することが必要であり、住民自身が地域の基本的な課題として合併について真剣に考えることが重要である。

と、情報提供を通じて、住民自身が合併について真剣に考えることの重要性を述べている。百年の大計であり、市政の最重要課題であり、新たに特別委員会を設置しなければならないほど大事な問題である市町村合併を推進する上では、当然のことである。

 さらに、「3 合併特例法期限到来後における分権の担い手としての基礎自治体」においては、

 なお、現行の合併特例法においても、合併の是非を含め合併に関するさまざまな協議を行う場である合併協議会の設置について、一定の場合に市町村長の請求や有権者の6分の1以上の署名による請求によって住民投票を行うこととされている。このような場合と同様、都道府県知事が合併協議会の設置を勧告したとき、一定の場合には市町村長が合併協議会の設置について議会に付議するか、あるいは住民投票を行うこととする制度を設けることを検討する必要がある。

として、合併推進の立場からではあるが、住民投票が制度化される必要性を述べている。合併を推進するために住民投票が必要であるとすれば、その逆もまた成り立つ。

@請願は、国民の権利である。

 「市政に混乱をもたらす」という議論がある。これはそもそも「市民は市政に疑問をもってはならない」というに等しい。

 請願は、憲法で保障された国民の固有の権利である。

憲法  第16条【請願権】
 何人も,損害の救済,公務員の罷免,法律,命令又は規則の制定,廃止又は改正その他の事項に関し,平穏に請願する権利を有し,何人も,かかる請願をしたためにいかなる差別待遇も受けない
請願法(昭和二十二年三月十三日法律第十三号)
第三条  請願書は、請願の事項を所管する官公署にこれを提出しなければならない。天皇に対する請願書は、内閣にこれを提出しなければならない。

Fグッドタイミングだということ

請願書――提案理由
3.市の計画によれば、来年5月・6月頃に合併協定書の締結が予定されているということであり、4月までには上越地域合併協議会の協議内容の具体案が市民の前に提示できると思われます。

A住民投票と議会制民主主義の関係(直接民主主義と間接民主主義)

 全住民が政治に参画する直接民主主義が本来の姿である。自治体の規模が大きくなったことから、間接民主主義が採用されている。

 直接民主主義と間接民主主義とは、相互に補完する関係にある。

 議会に全権が委任されているわけではない。

【地方自治法】
   第二章 住民
第十一条  日本国民たる普通地方公共団体の住民は、この法律の定めるところにより、その属する普通地方公共団体の選挙に参与する権利を有する。
第十二条  日本国民たる普通地方公共団体の住民は、この法律の定めるところにより、その属する普通地方公共団体の条例の制定又は改廃を請求する権利を有する。
   第五章 直接請求
第七十四条  普通地方公共団体の議会の議員及び長の選挙権を有する者(−略−)は、政令の定めるところにより、その総数の五十分の一以上の者の連署をもつて、その代表者から、普通地方公共団体の長に対し、条例(−略−)の制定又は改廃の請求をすることができる。
第九十四条  町村は、条例で、第八十九条の規定にかかわらず、議会を置かず、選挙権を有する者の総会を設けることができる。
第九十五条  前条の規定による町村総会に関しては、町村の議会に関する規定を準用する。

 合併特例法でも、法定協議会設置の是非を問うものではあるが、住民投票が定められている。議会や首長が合併に消極的な場合に、住民の意向で合併協議会を設置できるようにしたもので、合併促進のための手続き。

B住民自治、自己決定

請願書――提案理由
1.14市町村合併という日本最多の市町村合併案に対し、住民の最終的な賛否を問うことは、今後幾多の困難が予想されることを考えると当然のことと考えます。これは、今回の合併基本理念に唱われている「自己決定」そのものです。

 市民が最重要課題である市町村合併について、その賛否を問う住民投票を求める請願に反対するということは、市民の自己決定権、市民参加、住民自治を否定することになる。

新市のおける行財政運営指針――法定協議会準備会――15年6月
2.原則
(4) 市民の自治意識の醸成
 市民自身による自主自立のまちづくり、市民と行政との協働が進むよう、市民の自治意識を醸成する仕組みを整えます。

C「特別に重要な問題」ということ。

D法定協設置議案の意味

【法定協議会】
合併特例法第3条1項

 市町村の合併に関する協議を行う協議会
Q&A市町村合併ハンドブック――総務省――ぎょうせい
 合併を行うことの是非を含めて合併に関するあらゆる事項の協議を行う組織
逐条解説 市町村合併特例法――総務省
 そもそも合併を行うべきか否かの協議もすることが望ましい

E市長の答弁

請願書――提案理由
 上記の理由により、現在進められている市町村合併案の賛否を問う住民投票を、合併議案(廃置分合)採決の前、願わくば次回市議会議員選挙と併せて実施されることを求めます。このことは市民としての当然の権利であり、将来の市のあり方を決める権利、すなわち自己決定権を奪うことのないようにお願いいたしたい。