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2002年9月定例議会

総括質疑議事録


○小林章吾議長
 11番、杉本敏宏議員。

     〔杉 本 敏 宏 議 員 登 壇〕

◆11番(杉本敏宏議員)
 私は、2点にわたって一般質問を行います。
 一つは、入札制度の改善についてでありますが、御承知のようにこの上越市、最近談合情報が相次いでおります。幾つか申し上げますと、2月の22日には高田駅前雁木建設についての情報がマスコミに寄せられました。また、3月25日には上越地域医療センター病院の入札に関しての情報がありました。さらに、最近でありますけれども、7月25日には土地区画整理調査事業委託についての情報がもたらされたなどということが報道されております。3月議会前後しまして頻発したことから、あの議会の中でもいろんな議論がなされたわけであります。
 3月25日の上越地域医療センター病院の問題に関しては、市の方からも調査報告書が出されまして、それをもとにしてもいろんな議論がされました。そこでは公募型指名競争入札という手法からは共同企業体の構成が事前に知り得ない状況の中、落札業者の実名が挙げられているというふうにも言われておりましたし、また公募型指名競争入札の申請書受け付け後、A社提出の病院施工実績を証明する書類の内容について、その信憑性を疑問視する情報が多く寄せられたことから、調査の必要性があると判断し云々というふうに述べているわけであります。私は、あのときの議論でこの記述には重大な問題があるというふうに指摘をさせていただきました。
 本来、公募型指名競争入札であって、だれがこの入札に参加しているか知り得ない状況にあるにもかかわらず、A社の書類に不備があるということで多くの情報が寄せられたというふうに市当局自身が述べているわけであります。だれが入札しているかわからないのに情報が寄せられるということ自身が重大な疑惑でありまして、だれかがA社がこの入札に参加しているということを知らせない限りこうしたことは起こり得ないわけであります。そうしたことを指摘して改善を求めてまいりました。それ以後市としても幾つかの取り組みを始められたようであります。行政監理委員会が入札及び契約制度についての検証、評価を実施したということが今議会でも報告されました。また、契約制度対策室というのが7月8日付の人事異動で発足いたしました。このような市の取り組み、ぜひとも進めていっていただきたいというふうに思うわけであります。
 私は、この入札制度を改善していく上で幾つかの課題があるのではないかというふうに見ております。例えばもし私が業者で談合をしようというふうに考えるとしますと、何をまずやるかということになるわけでありますが、まずやることは指名業者に選定されなければなりません。指名業者に選定されない限り受注できないわけでありますから、何としてもこの指名業者に選定される下工作をしなければならないと思うわけであります。その次に、自分以外に指名業者にだれが選定されているかということを知らなければ談合のしようがありませんから、その調査に全力を挙げると。そして、そうした人たちがわかれば話をつけていくということになりますが、もう一つ入札には予定価格、上限と、それから最低制限価格がありますから、この中に自分の金額が一番安く入らないと、それでもできるだけ利益をいっぱい得られるところで入らないと困るわけですから、この予定価格を知る必要があるということになるわけです。
 ですから、逆に言えばここのところにどういうふうなふたをするか、これが入札談合問題を解決する道筋の柱ではないかというふうに思うわけです。それで、この改善をしていく上でもう一方別の角度から見ますと、考えなければならないのは、契約制度の根幹というのはやはり納税者の立場から物を見ることが必要だと思うわけです。納税者の立場からというのはよりよいものをより安くつくるという、買い求めるということがこれが行政に課せられているわけでありますから、このことが絶対的に必要なわけであります。それから、今言いましたような不正や腐敗をなくすということ。さらに、今のこの不況の時代でありますから、特にそうでありますけれども、市内の中小零細業者の仕事を確保する、落札の比率を高める、下請ではなく直接仕事をとれるようにする、こういうことが必要ではないかというふうに思うのであります。
 私は、そういった立場から、また観点から、98年3月議会でこうした問題の解決を求める一般質問を行いました。そして、幾つかの点で市の取り組みも行われていることは先ほども申し上げたとおりであります。そして、その後御承知のように中央建設業審議会が98年の2月4日に建議を出しまして、そこでは地方公共団体の公共入札にかかわる入札契約制度の適切な運用をするようにという、こういうことを述べたわけであります。さらに、それに基づいて同年の4月1日には建設省並びに自治省が局長の共同通達を出しまして、各地方自治体に改善の方向を指示してきているところであります。予定価格の事前公表または事後公表というのがそうした通達等々によって今や時代の流れになってきていると言えると思うわけです。
 本年の総務委員会の視察で、先日横須賀市を訪問いたしました。横須賀市はマスコミでも電子入札などということで注目されている市でありますけれども、ここのさまざまな取り組みをお聞きしてまいりました。市の担当者は、開口一番言われたことは、電子入札は談合防止には直接役に立ちませんということを明確におっしゃいました。これは談合しにくい仕組みづくりをまずつくる必要がある。そして、高値安定受注を防ぐ仕組みづくり、また透明性、公正性を高める仕組み、工事品質の確保を図る仕組み、こういう仕組みをつくっていくと事務量が膨大になる。その膨大になった事務の省力化のために電子入札が行われているのですという、こういう説明でありました。なるほどなというふうに思ったわけであります。そうした経験も踏まえながら幾つかの点について、提案も含めて質問をしたいと思います。
 「地方財務」という雑誌が発行されておりますけれども、この6月号に鈴木満という桐蔭横浜大学の法学部の教授の方が論文を書いておられます。そこでは入札談合は大なり小なり官製談合の色彩を帯びているというふうに言っておられます。官製談合というのは行政がかかわっているという意味であります。発注者側が指名競争入札という恣意性の強い入札制度を採用すれば受注者側の業者も恣意性のある方法、入札談合で対応することになってしまうというふうにも述べておられます。恣意性の強い行政の意思が働くというか、こういう指名競争入札というのは、だれとだれとだれというふうに業者を行政の方から指名をするわけでありますが、そこに行政としての恣意が働くという、このことをこの教授は問題にされているわけであります。私も確かにそのとおりだなというふうに思うわけでありますが、そうした点から、入札のすべての段階で行政の恣意性を排除する方策を検討すべきではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
 その次でありますが、談合防止に効果があると言われる、先ほども言いましたが、設計価格、予定価格の事前公表をする考えはないかということであります。ことしの8月、先月でありますが、先月の入札と契約の状況をインターネットから上越市の情報を引っ張り出しまして調べてみました。落札率、予定価格に対する落札価格の比率でありますけれども、平均で98.43%、100万円のものに対して98万4,300円で落札したというのが平均値であります。一番高いのは99.98%、1,000万円の発注に対して999万8,000円で落札したということになるかと思います。わずか1,000万円で2,000円の違いですか、これだけこういうまさに設計価格にぴったりの入札で落札しているということがわかってまいりました。それで、ほかの業者の方は、この落札した方は一番安い金額を入札されたわけですから、ほかのあと何社かの方はこれより高い札を入れたわけです。全部設計価格より、予定価格よりも高い札を入れたという、こういうことになっているわけでありますが、私は予定価格が事前に公表されていればまずこんなばかなことは起きないだろうと。予定価格よりも高い札を入れれば入札できないことは明らかですから、どんな  業者であっても予定価格以下で必ず札を入れる。そして、それで落札しようとすればかなり低目で入れなければならなくなる。横須賀ではこうしたことから、相当の入札の差金を得ることができたというふうに言っております。
 また、今いろんな業界と行政との不祥事の中では、この予定価格を聞き出すということで賄賂が贈られたりということが行われているわけでありますが、こうしたこともなくなると思うわけであります。そして、そうしたことを前提として指名業者名をわからないようにする必要があるのではないか。これを徹底する、それから受注を希望する人たちがすべて参加できるような制限つき一般競争入札という制度にするべきではないかと思います。また、多くの業者が公共事業を受注できるように一つの業者が十も二十もということはないと思いますが、仕事を請け負うのではなく、一定期間の間には三つとか四つとかという、それ以上に仕事を受注できないような制度も設ける必要があると思います。
 さらにまた、入札に参加できる業者を拡大するために、今のランク制度というものを見直して、経審というのがありますが、経営事項審査と言われているこの総合評点を基準に物事を判断してはどうかということであります。
 そして、この3月のときにもお話ししましたが、入札に参加している人たちだけで話し合ったのが今のところ談合というふうに認定をされております。しかし、今回の2月の事件でもそうでありますが、入札に参加していないところに、私に言わせれば仕切り屋みたいなのがいて、これが仕切っているという実態もあるわけでありますけれども、こうした仕切り屋に対しても処分ができるような制度を設ける必要があるというふうに思うわけであります。
 次に、市町村合併と地方交付税についての質問に移ります。8月2日に市の方から議会の特別委員会に資料が提示されました。平成13年度ベースで普通交付税が合併した場合としない場合でどういうふうになるかという試算表であります。そこでは、合併しただけで48億円普通交付税が減少するという試算が出されました。6月議会では私が、合併して人口が長岡と同程度になるから、それと比べると百数十億円減少するということをお話ししたわけでありますが、それに対抗してといいますか、出されたのだろうと思いますけれども、それでも48億円という非常に大きな地方交付税が減少するということが市の公式の資料で明らかになったわけであります。
 その後9月になりまして、大潟町がこの上越市の試算をもとにして頸北5町村、三和村も含めた五つの町村で13年度ベースで合併した場合としない場合でどうなるかということを試算をして公表いたしました。この試算では30%交付税減になるというふうに言われております。御承知のように、平山知事は県議会で県のパターンで合併した場合にはおおよそ新潟県に来ている市町村の交付税が20%減少するというふうに答弁をしておりますが、8月の10市町村の48億円というのはおおよそ25%であります。それに対して頸北5町村が30%減といいますから、相当の減少率でありますが、驚くことに上越10市町村と頸北4町村を加えた14市町村が合併した場合には45%の減少になるというのが大潟町の試算であります。私は、大変な減少をするものだなというふうに思っているわけですが、こういうこれだけたくさんの普通交付税が減少しますと当然施策に影響が出てくるはずであります。
 そこで、出された資料を調べてみました。基準財政需要額というのが計算されております。合併する前とした後どういうふうに変わるかという数字が出ておりますが、この中で減少率が大きいもの、経常経費で見ますと企画振興費マイナス 36.4%、その他の諸費36.2%、その他教育費26%、投資的経費では社会福祉費が何と60.2%も減りますし、高齢者保健福祉費も59.3%、その他の教育費が59.1%であります。また、財政減少額で見ますと、その他の諸費が11億円、高齢者保健福祉費が7億円、消防費が5億7,000万円。投資的経費ではその他の諸費が5億3,000万、企画振興費が1億7,000万等々であります。これを見ると国がこの市町村合併でどこの経費を減らそうとしているかということが明らかではないかと思うのであります。もちろん基準財政需要額でこうなったからといって、地方交付税は一般財源でありますから、必ずこのように減らさなければならないというわけではありませんけれども、合併後の施策に大きな影響を及ぼすことは明らかだと思うわけであります。その点で市長のお考えをお聞きしたいと思います。
 以上です。

○小林章吾議長
 木浦市長。

     〔市 長 登 壇〕

◎木浦正幸市長
 最初に、入札制度の改善について、入札のすべての段階で行政の恣意性を排除する方策を検討すべきではないかとの御質問にお答えいたします。
 私は、昨年の選挙を通じて自由で公平、公正なまちを施策の基本方針として市民の皆様に訴え、この間多くの市民の皆様から行政全般について貴重な御意見や御要望を聞いてまいりました。そして、この中でとりわけ建設工事に対する施工企業の指名のあり方について改善を求める強い訴えを数多くいただいたのであります。このため私は就任早々からすべての入札、契約業務について厳正に点検を行い、特に建設工事におきましては、施工企業の力量に見合った公正、公平な指名となるよう、できるところから速やかに入札、契約制度の改善に着手してまいりました。一例を申し上げますと、特定なランクの企業だけを優遇していた土木、建築工事の特Aランクを廃止し、これまでの5ランク制をA、B、C、Dの4ランク制とする格付の改善、また5ランク制から4ランク制への改正に伴い、当該ランクの施工企業を基本とした指名とするための発注標準額、乗り入れ額の改善、さらに下水道推進工事での市内本社企業への専属発注などであります。
 さて、指名競争入札制度は、不誠実、不適格企業の排除や適切な工事の品質の確保が期待できるとともに事務手続が容易であることから、当市のみならず全国的にも広く採用されているところであります。しかし、運用を誤ると行政の恣意が強まり、指名の偏りを招くおそれがあります。このため、指名競争入札においては、公正、透明性、客観性の観点からの厳正な取り扱いが重要であることは当然なことであります。当市では1,000万円以上の工事発注に伴う指名業者の選定に当たっては、助役を委員長とし、部長及び関係課長で構成する請負工事指名委員会において、指名基準に基づき適切な指名が行われるよう、さまざまな側面から厳正に審議を行っております。また、契約制度対策室を本年7月に設置し、公正性、客観性、透明性、競争性の観点から入札、契約制度の見直しを行っておりますが、この一環として指名業者の選定に当たり、これまで行っていなかった担当課の意見を取り入れ、広い視野に立ったより適正な指名制度となるよう、去る8月から工事等指名業者内申制度を設けたところであります。また、公募型指名競争入札や制限つき一般競争入札などが談合の防止や競争性の向上といった観点において効果が高いことから、今後これらの入札制度についてさらに研究を進め、市民の信頼にこたえ得る入札、契約制度を整えてまいりたいと考えているところでございます。
 次に、談合防止に効果があると言われる設計価格、予定価格の事前公表をする考えはないかとの御質問にお答えいたします。予定価格の事前公表には、予定価格を探ろうとする不正行為が防止される、入札制度の透明性が高まる、入札時間が短縮されるなどのメリットがある反面、落札額が高どまりになる、企業の皆さんの見積もり努力を損なわせる、あるいは談合材料を提供することになりかねないなどのデメリットもあるとされております。したがって、これらのメリット、デメリットを踏まえ、その効果について慎重な検討が必要であると考えております。しかし、企業の設計価格の積算能力の向上とともに、予定価格の事後公表によって各企業がある程度予定価格を推測できるようになり、予定価格を秘密にしておく重要性が薄れてきているとの指摘があることも事実であります。このため、予定価格の事前公表を行う地方自治体の数が少しずつふえ、平成12年度の調査では、全国の市町村の約9%に当たる265の市町村で行っております。しかし、いまだその効果については明確でなく、逆に鎌倉市などのように落札額が高どまりする傾向にあるとの理由で、事前公表から事後公表に切りかえる地方自治体も出てきております。いずれにいたしましても、予定価格の事前公表のみを論ずるのではなく、入札制度全体の中で検討していかなければならないと考えております。
 なお、この予定価格の事前公表制度につきましては、情報公開の視点から、10月開催予定の上越市情報公開制度充実検討委員会において審議していただくことといたしておりますので、その審議結果を踏まえ、慎重に検討、判断してまいりたいと考えているところでございます。
 次に、指名業者をわからないようにするために一切の掲示をやめたらどうかとの御質問にお答えいたします。御案内のとおり、広く市民の皆さんに対し、入札制度の透明性の確保を図ることが極めて重要なことであることから、現在指名業者名の事前公表を行っております。談合防止のために入札前の指名業者名の公表をやめるべきとの御意見でありますが、市民の大切な税金を使って各種事業を執行するに当たり、市民にあらかじめどのような基準で企業を選定してその事業を行うのかを公表して入札を行うことが説明責任という観点からも重要であると考えておりますし、むしろ公正性、競争性を確保できるものと考えております。当市といたしましては、各企業に対し、市民の期待にこたえて公正な競争による入札を行い、いやしくも市民から談合があったのではないかのような疑念を持たれることのないよう、改めて適正な対応を要請してまいりたいと考えております。
 次に、受注を希望する者すべてを指名業者に選定する制限つき一般競争入札にすべきではないかとの御質問にお答えいたします。御承知のとおり、制限つき一般競争入札は、建設工事の場合競争参加希望者に対して入札公告で示した一定の資格審査、例えば施工実績、経営事項審査の点数等を勘案し、その資格を有する建設企業に限り一般競争入札に参加できるとする方式でございます。この方式は広く競争参加が見込め、発注の機会均等という公平性のメリットがある反面、不誠実、不適格企業の入札も予想されることから、適正な契約の履行や品質の確保が困難となるおそれが極めて高くなるほか、幅広い企業の参加があることから、入札の審査業務量が増大するほか、実績のない企業が受注した場合には施工時の監督業務量が膨大するなどのデメリットが指摘されているところであります。大規模な工事においてはこの方式の利点が生かされるとされておりますが、それ以外の工事においてはデメリットが大きくなるおそれがあるとされております。こうしたメリット、デメリットが考えられますが、先ほどもお答えいたしましたように、制限つき一般競争入札は談合の防止や競争性の向上に有効な入札方式の一つであると認識しておりますので、今後ともこのような入札方式の導入について、他市の事例も参考にしながら広く検討してまいりたいと考えているところでございます。
 次に、多くの業者が公共工事を受注できるように、一定の手持ち工事を有する業者の参加資格を制限すべきではないかとの御質問にお答えいたします。私は、この間市内のより多くの企業に受注機会が提供できるよう工夫を重ねてまいりました。先ほども申し上げましたが、土木、建築工事の特Aランクを廃止し、5ランク制を4ランク制とする格付の改善、5ランク制から4ランク制への改正に伴い、当該ランクの施工企業を基本とした指名とするための発注標準額、乗り入れ額の改善、さらに下水道推進工事での市内本社企業への専属発注などであります。また、今議会においても地元企業の皆さんの受注確保のため、補正予算において公共下水道事業の工事費への組み替えや、身近な市道の整備費の追加などを提案させていただいているところであります。
 しかし、議員の御質問にもあるように、入札、契約制度の改善においては行政の恣意を排除し、競争性を高めるような入札制度を確立することが重要であり、受注を広く分配する目的で参加資格を制限することは、公共工事等の入札において適切な競争性を否定することにつながりかねないのではないかと考えております。例えば手持ち工事の件数と金額によって入札参加資格の制限をしてはどうかとのことですが、企業はそれぞれ経営規模や施工能力が異なっており、すべての企業に公平で的確な基準を設定することには多くの課題があるものと考えております。このようなことから、運用次第ではむしろ恣意的な選定との指摘となりかねないため、手持ち工事の件数と金額により入札参加資格を制度的に制限することには慎重な対応が必要ではありますが、せっかくの御提案でもありますので、検討させていただきたいと存じます。
 もとより、より多くの企業に受注機会が提供されることは私の考えているところでもあり、工事の発注に当たっては大きな単位でなく、工期の短縮も視点に入れながらできる限り合理的に分割し、より多くの企業に受注機会が提供されるよう努めておりますので、御理解を賜りたいと存じます。
 次に、入札に参加できる業者を拡大するためにランク区分をやめ、経営事項審査の総合評点が一定以上の業者をすべて登録業者とできないかとの御質問にお答えいたします。ランク制は、公共工事の適正な施工を確保する上で工事の規模及び要求される施工技術に対応し得る能力や企業としての組織力、資金力等に着目してランク分けされているものであり、工事の規模等に応じて適切な競争を確保できる制度であると理解しております。また、国の中央建設業審議会においても等級別発注制度の合理的運用を確保していくことが必要であるとしております。当市におけるランクは、経営事項審査の総合評点を基本とし、ISO取得などの市独自の評価を加算した点数を四つに区分しており、他のランク工事への乗り入れを可能としていることもあって、入札等に参加できる企業の数は適正に確保されているものと考えております。
 また、貴重な税金を使って行う工事の適正な品質を確保するためにも的確な能力を有する企業を選定することが必要であることから、こうしたランク区分による発注は今後も必要であると考えております。
 なお、このランク区分については、公正、公平、機会均等の観点から、より適正な指名となるよう本年4月に改正を行ったところでありますが、今後もランク区分を基本としながらも常に点検を行い、改善を加えながら対応してまいりたいと考えているところでございます。
 次に、入札参加者による個別談合だけではなく、その大もとにある談合ルールを形成するものも談合として処分すべきではないかとの御質問にお答えいたします。入札参加者相互が事前に受注予定者等を決定するいわゆる談合は法令に違反するだけでなく、公正性、競争性を失わせる点で競争入札制度の根幹を揺るがす悪質な行為であり、発注者である市としても談合行為に対し毅然とした態度で対応し、徹底的に排除しなければならないと考えております。このため談合情報等対応事務処理要領、いわゆる談合対応マニュアルを定め、得られた情報に対し機能的に適用するとともに、談合情報に応じた調査項目を追加するなど厳しく、そして臨機に対応しているところであります。しかし、捜査権限のない市としての対応にはおのずと限界のあることも御理解を賜りたいと存じます。いずれにいたしましても、談合のしにくい仕組みづくりを確立せよとの御提案を十分参考にし、引き続き検討を行ってまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。
 次に、市町村合併と地方交付税についてのお尋ねにお答えいたします。まず、普通交付税の推計で約48億円の減少ということだが、この影響をどう考えているかとの御質問にお答えいたします。議員御指摘の普通交付税の約48億円の減少とは、現在当市が加入している上越地域10市町村任意合併協議会を構成する10市町村の平成13年度決算の普通交付税額を合計したもの、すなわち合併算定がえによる交付税額と10市町村が既に合併していると仮定し、一本算定により算出した平成13年度の普通交付税額の差額を見たものでございます。
 御案内のとおり、10市町村が個別の自治体として行政を行う場合に比べ、一つの自治体となって行政を行う場合の方が、同等の行政水準を維持していく行政経費は人件費を初めとして相対的に少なくて済むのでございます。そして、その結果、各自治体の行政経費をもとに交付される普通交付税は減少することになるのであります。したがって、市民の血税を最大限有効に活用し、最小の経費で最大の効果を発揮すべく行政運営に取り組むことは、合併する、しないにかかわらず必要なことでありますが、とりわけ合併した場合においては合併特例法による交付税の特例期間内、それもできる限り早いうちに職員数の適正規模への削減や組織の見直し等を達成することが肝要であると考えております。
 そのような点も踏まえながら、現在合併算定がえが終了する合併15年後に当たる平成32年度の財政状況についてシミュレーションを行っているところでございます。これによりますと、仮に10市町村が合併した場合、例えば議会議員については、現在の10市町村の合計166人が地方自治法に基づいて34人の定数となり、132人の減。また、特別職については、現在の10市町村の合計37 人が首長、助役、収入役及び教育長の計4人となることから、33人の減となり、報酬等の合計で年間約7億円の減と見込んでいるところであります。また、職員の人件費については、平成13年の4月1日現在の10市町村の職員数の合計1,947人を、普通交付税の合併算定がえが終了する平成32年までに約 1,400人を目標に削減を図るとすれば、年間約40億の節減が可能となると考えております。この職員数につきましては、人口と産業構造を基準としたグループ分けにおいて、10市町村が合併した新市と同一類型にある帯広市の定員モデルをもとにした職員数が1,439人でありますので、約1,400人の職員でも十分に行政運営が可能であると考えております。
 このように、議員や特別職の報酬と職員の人件費で約47億円の節減となり、これらに加え、例えば重複施設の整理統合などその他の合併効果や、合併をする、しないにかかわらず行うべき行政コストの削減等をあわせて考えますと、あくまでも推計値ではありますが、普通交付税の48億円の減少については十分に対応できるものと考えているところでございます。しかしながら、これはあくまでもシミュレーションにより得られたものであり、しかも今後の経済動向等変動要因は極めて大きいと思われることから、さらに細部にわたって検証が必要になるものと思いますが、私といたしましては、まずはこのようなシミュレーションをもとに、明確な目標を持って経費の削減に努めていくことが重要であると考えており、合併前には明確な目標設定をいたしたいと考えているところでございます。
 さて、議員はこのように普通交付税が削減されることによって地域経済がさらに縮小され、その影響は多大であると懸念を示しておられました。確かに仮に削減される経費が特別職や議員の報酬及び職員の人件費などであったとしても、地域経済の一部であることから、マクロ的な意味で申し上げれば削減によって地域経済が縮小されるという見方もできるのかもしれません。しかしながら、先ほども申し上げましたとおり、国や地方の財政状況、さらには普通交付税も毎年借金を重ねながら配分されている実態を考えますと、それぞれの自治体が最小の経費で最大の効果が上げられるよう、行政経費の削減を図ることにより歳出を削減していくことは当然必要なことであり、その影響を不安視することよりも、地域が一体となって新しい価値を創造する取り組みなどにより、地域としての自立を進めるよう努力をしていくべきであると考えております。
 なお、地方交付税制度そのものにつきましては、地方自治体の財源調整機能として今後も不可欠な制度であると考えております。現在、地方財政の構造改革が進められる中、いわゆる三位一体論による交付税制度などの見直しや所得税などの法定5税分のほかに、借入金などで賄われている交付税を本来の財源に見合った交付税に圧縮、削減する方向にあることなどが言われておりますが、これらが仮に人口の多い都市に重きを置き、地方の役割を無視するようなものになるならば、税源の少ない地方の自治体にとっては状況がさらに悪化することは明らかであります。地方の自治体は国土保全の重要な役割を認識した上で、山林や農地など非効率的な土地を多く抱えながらもこれらを維持いたしております。
 当市といたしましては、このような都市とはまた異なった地方の役割が今後も尊重され、それに見合う交付税が配分されるよう、機会があるごとに国への要望活動や市長会等を通じた提案などを行っているところであり、今後とも積極的に国に働きかけてまいりたいと考えております。
 次に、基準財政需要額のうち、減少率や減少額が大きい費目が合併後の施策に影響を及ぼさないかとの御質問にあわせてお答えいたします。議員も御承知のとおり、普通交付税は妥当かつ合理的な平均的水準の行政に要する財政需要である基準財政需要額が標準的に収入し得ると考えられる法定普通税、地方譲与税などの基準財政収入額を超える額、すなわち財源不足額を基準として交付されるものでございます。また、基準財政需要額は消防費、道路橋梁費、小学校費などの項目ごとに標準的な財政需要を算出するため、例えば消防費では人口、道路橋梁費では道路の面積、延長、小学校費では児童数、学級数というようにそれぞれの項目ごとの測定単位に、それぞれの自治体により異なる積雪などの自然条件や都市化などの社会条件等を反映させるための寒冷補正、段階補正、投資補正などの補正係数と一測定単位当たりの単価である単位費用を乗じて算出されることになっております。そして、補正係数の中の段階補正は、自治体がその規模の大小にかかわらず一定の組織を持つ必要があり、また行政事務は一般的にスケールメリットが働き、規模が大きくなるほど測定単位当たりの経費が割安になる傾向があるため、その経費の差を反映させるため設けられているものであります。
 また、投資補正のうち、人口を基礎としているものにつきましても、段階補正と同様にスケールメリットが働くようになっているものであります。議員も御指摘のとおり、市議会の市町村合併対策特別委員会でお示しいたしました任意合併協議会に加入している10市町村の平成13年度における普通交付税の一本算定と、10市町村の単純合計である合算算定との比較におきましては、基準財政需要額のうち消防費、高齢者保健福祉費、その他の諸費などで一本算定による額が合併算定による額を大きく下回る試算結果となっております。これらの大きく下回る項目は、いずれも人口を測定単位として、かつスケールメリットが働く補正係数のあるものであり、補正係数のうち経常経費につきましては段階補正が、投資的経費につきましては投資補正が基準財政需要額を減少させる主な要因となっているものであります。
 なお、投資的経費の道路橋梁費などのように、都市化が進むことによって行政需要が増加することとなる態容補正や積雪が多くなることによって経費が割り増しとなる積雪補正のある項目では、一本算定による基準財政需要額が合算算定による額よりも増加する試算結果となっております。
 議員は、多く減少した費目が合併後の施策に影響を及ぼさないか懸念しておられますが、今ほども御説明申し上げましたとおり、普通交付税は基準財政需要額が基準財政収入額を超える額、つまり財源不足額を基準として交付される使途の特定されない一般財源であること。また、基準財政需要額の各項目は、あくまで妥当かつ合理的な平均的水準で行政を行う場合に要する経費として、国が理論的に需要額を算出し、交付税額を算定するために設けたものであることから、それぞれの項目で減少したものが関連する施策に直接的に影響を及ぼすものではございませんので、御理解をいただきたいと存じます。
 以上でございます。

○小林章吾議長
 11番、杉本敏宏議員。

     〔杉 本 敏 宏 議 員 登 壇〕

◆11番(杉本敏宏議員)
 最初に、先ほどの私の発言の中で一部不適切な箇所があったとの指摘がありましたので、この際取り消しをお願いしたいと思います。詳細については議長に一任したいと思います。
 さて、再質問をさせていただきますが、順序を逆にしまして、市町村合併と地方交付税の問題について先に質問をさせていただきます。市長は、先ほどの早津議員の質問に対する答弁の中でも、国土の均衡ある発展から地域の特色ある発展を目指すというふうなことをたしか言われたかと思いますし、これまでもたびたび市長の発言の中ではそういったことが言われてまいりました。基準財政需要額の試算の中で減少する部分というのを先ほども申し上げましたけれども、地方交付税の基準財政需要額というのは今ほども答弁にありましたけれども、例えば東京に住んでいても、この新潟県のような、またどんな小さな町村に住んでいようとも同じ施策を受けられるように保障するというところに一番大きな目的があるわけであります。そういう点では、例えば投資的経費の社会福祉費が6割も減る、高齢者保健福祉費も6割減、その他の教育費も約6割減というのは、そういう財政収入の多い都会と比べて地方の町村のところには、今まで同じレベルにするために交付税という形で補てんをしていたわけでありますけれども、もうその同じレベルにするというのをやめますということを言っているようなことになるわけであります。
 私は、そういう点からこの地方交付税というのは、先ほど市長も言われたように一般財源でありますから、これが6割減ったから、施策の上でも必ず6割減らさなければならないというふうには考えておりませんし、そういう制度でもありませんから、そういう点では問題はないと思うわけでありますけれども、しかし国がこういうふうに、こういうところを減らすんですよというふうにある意味では指示をしているわけであります。それに対して、それを突き放して地方行政がどれだけ進めていくことができるか、この辺が今後問題になってくるのではないか、私はそのことを市長に改めてお聞きをしたいというふうに思います。
 入札の問題でありますけれども、私の提案を受けて検討していただくというふうに最後に言われました。ぜひお願いをしたいと思います。私は七つの提案を行いましたけれども、これは個々ばらばらではなくて、入札制度全体を改革していく上でまとめて提案をしたつもりであります。ですから、一つ一つを見れば、もちろん市長が言われたようにメリット、デメリットがあります。しかし、トータルで見ればデメリットをお互いに打ち消し合うような施策を私もお話ししたつもりでありますので、総合的に検討をしていただいて、あちらのデメリットはこららのメリットで打ち消す、こちらのデメリットは向こうのメリットで打ち消すというような施策の展開をしていただければよりよい制度になっていくのではないかと思うわけです。
 予定価格の事前公表に関連して、高どまりになるというようなお話がありましたけれども、私はこれは必ずしもそうではないだろう、むしろその逆ではないかなというふうに思っております。これは、その理由は先ほども言ったとおりでありまして、予定価格よりも高い入札を最初からする人というのはあり得ないわけであります。ですから、先ほども最初の質問でも言いましたけれども、99%以上の落札率になっておりますけれども、これより下がることは確実なわけでありますから、そういった点で税金の有効利用という点でもこの問題はぜひとも御検討をいただきたいというふうに思います。
 以上です。

○小林章吾議長
 木浦市長。

     〔市 長 登 壇〕

◎木浦正幸市長
 再質問についてお答えをさせていただきます。
 最初に、合併の再度の御質問がございました。先ほど私が申し上げましたとおり、基準財政標準額につきましても一般財源でありますので、そしてまた先ほど申し上げましたとおり、地方交付税が減る分の48億については、今ほど試算させていただきました職員、そして特別職などの実際計算算定させていただいた額と同等であるという算出から見ても、それぞれに各地域の振興策に直接的にそのことについて影響を及ぼすということにはならないというふうに私は先ほど答弁のとおりに考えているところでございます。
 そして、入札制度についても再度の御質問がございました。議員御指摘のとおり総合的に検討せよということでございますので、私もお説を参考にさせていただいて、現在の入札制度全体の中で検討させていただきたいというふうに思っておりますし、メリット、デメリット、議員御指摘のとおりでございます。それを総合的に、そして広く検討させていただきたいというふうに考えているところでございます。
 以上でございます。

○小林章吾議長
 11番、杉本敏宏議員。

     〔杉 本 敏 宏 議 員 登 壇〕

◆11番(杉本敏宏議員)
 手短に質問いたしますが、48億円の普通交付税が減少するわけでありますけれども、人件費等々というふうに言われました。どこが最終的に減らさなければならないかということになると、それはやはり基準財政需要額で減らされたところ、ここに手をつけざるを得ないだろう。そうしますと、高齢者福祉費の7億円とか消防費の5億7,000万円などというところにどうしても手をつけざるを得なくなる、住民に一番身近なところで削らざるを得なくなるということになると思うんであります。消防費、大部分は消防団等にかかわる部分もあります。遠くの村、町の消防活動に、今火災が頻発しておりますけれども、こういったところで絶対削らないという保証がないわけでありますが、その点での市長の、48億円減少ということに対するお考え、改めてお聞きしたいと思います。

○小林章吾議長
 木浦市長。

     〔市 長 登 壇〕

◎木浦正幸市長
 再々質問についてお答えをさせていただきます。
 国が使途につきましてどこを削減しろというふうに指示しているわけでもございませんし、交付税は使途の特定されない一般財源でありますし、そのことも先ほどからるる申し上げているとおりでございます。議員が懸念されております消防ですとか福祉、教育等につきましては、私の市政の重点施策にも位置づけておるところでございますし、こういった市民サービスを提供していく部門につきましては、最優先で今後も力を入れて取り組むというふうに思っているところでございます。
 以上であります。

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