2002年3月定例議会
総括質疑原稿


2002年3月6日

質問した議案
1.議案第 2号 平成14年度上越市一般会計予算について
2.議案第 3号 平成14年度上越市国民健康保険特別会計予算について
3.土地開発公社の中期経営計画の見直しについて
4.議案第21号 上越市男女共同参画基本条例の制定について
5.議案第22号 上越市市民の森条例の制定について
6.議案第24号 職員の再任用に関する条例の制定について
7.議案第29号 上越市情報公開条例の一部改正について
8.議案第30号 上越市行政組織条例の全部改正について
9.議案第34号 一般職の職員の給与に関する条例の一部改正について


 日本共産党議員団を代表して総括質疑を行います。

1.議案第2号 平成14年度上越市一般会計予算について

@「身の丈に合わせた市政」というが、身の丈に合わないおおもとである「Jプラン」や「第四次総合計画」をどう見直して、予算に反映させたのか。
 市長は昨日の質疑で、「財政再建まずありき」といった。これは正しい。
 歳入が減少したことにどう対応するか。2000年3月の議会で議論した。「借金を増やしてでも」ということにはならない。前市長は借金を増やす方向を選び、今日の膨大な借金を作った。こうした意味では、「身の丈に合わせる」べきである。
 何が身の丈に合わないかといえば、「Jプラン」や「第四次総合計画」ではないか。身の丈に合わせるとすれば、これらの見直しは避けられない。
 14年度予算の策定にあたって、これらをどう見直したのか。そしてそれをどう予算に反映させたのか。
 提案された予算や見直したという事業を見ると、「Jプラン」の根幹である大型事業がそのままになっている。それらは、前市政の目玉とも言えるものだ。
 本質的なところで宮越市政を継承しているのではないか。

B「身近な生活関連基盤の充実」といいながら、見直しの方向が、市民生活に必要なもの、これから充実させていかなければならないものを削っており、方向が間違っているのではないか。(こども文庫、チャイルドシートなど)
 行政の点検・見直しは、常に必要なものだ。問題は、その見直しをどういう方向でしていくのか、ということだ。東京事務所の廃止や創造行政研究所の見直し、エコビレッジ、バッカス館とブルワリー、農村公社、コンビニなどの見直しは歓迎するものである。
 「身近な生活関連基盤の充実」といっているが、見直しの中身を見ると、市民生活に必要なものや、これから充実させていかなければならないものなどが削られている。
 たとえば、こども文庫。4月から学校が週5日制になる。身近なところで読書をしながら過ごせるこども文庫の役割は、高まりこそすれ低くなるものではない。

単位=千円 13年度 14年度 差引
こども文庫 3,200 1,292 △1,908
図書館費 225,101 221,773 △3,328
図書充実費 38,826 36,562 △2,264

【再質問】

 「図書館の貸し出し図書を活用することにより補助金の一部を減額する」としているが、320万円から129万円へと40%もの大幅な削減である。図書館費は、333万円の減額になっており、中でも図書充実費は226万円もの減額である。これで充実といえるか。

単位=千円 13年度 14年度 差引
チャイルド シート 8,640 0 △8,640

 チャイルドシート購入費補助金は、若い夫婦に喜ばれている事業だ。見直しでは、「任意普及の役割を完了した」として、廃止するとしている。そして、「今後は、リユース品等の活用を図る方向」としている。チャイルドシートは安全装置である。リユース品の安全性はだれが保障するのか。
 安易過ぎるのではないか。

 この他にも、「在宅健康管理システム」は、「利用者の満足度が高く、保健活動全体における事業内容としては意義がある」とその意義を認めながら、廃止する。「高齢者サービス総合調整推進事業」も、「効果的な事業展開を実施するため、関連する事業へ統合する」としている。「非核平和都市宣言推進事業」の広島平和式典への中学生派遣を廃止する。

C「教育環境の充実」というが、平成元年当時20%あった教育費の比率が、宮越市政時代の最低に近い10.1%では、充実しないのではないか。学校週5日制になれば、より必要とされる事業が縮小されているのではないか。
 「教育環境の充実」は必要なことである。問題は、本当に充実の方向に向いているかだ。教育予算の充実が求められているが、逆に減少している。
 教育予算の比率は、この14年間で2番目に低い。金額も同様だ。これでは教育環境は充実しないのではないか。
 学校週5日制が4月から始まる。対応した事業の強化が求められている。「学校訪問カウンセラー事業」は、そうした事業の一つだが、縮小しようとしている。いじめや不登校に対応するのは、根気のいる仕事だ。「相談件数が減少している」というのが縮小の理由だが、これはこの問題の本質を見ていない対応と言える。真に対応するには、カウンセラーが掛け持ちではなく、じっくりと腰を落ち着けて対応できるようにする必要がある。
 「こどもの船補助事業」は、保護者に喜ばれている事業だ。

年度 2002 2001 2000 1999 1998 1997 1996 1995 1994 1993 1992 1991 1990 1989
予算額 52.93 60.78 67.69 53.44 55.03 60.40 60.63 57.10 52.46          
決算額   62.47 69.27 54.15 55.93 59.41 59.76 56.70 50.97 73.39 73.03 54.88 62.38 67.55
予算% 10.07 11.10 12.45 10.06 11.16 12.54 12.67 12.24 11.37          
決算%   11.34 13.09 9.93 10.89 12.80 13.22 12.17 11.02 16.39 16.59 14.14 17.08 19.69

【再質問】
 「上越米消費拡大総合対策事業」で、地元産米を使った小学校の調理実習が行われていたが、「コシヒカリ給食を開始したことから、廃止する」としている。調理実習と給食とは次元の異なるものだ。

臨時財政対策債
13年度 570,000
14年度 1,361,000
差引 791,000

D「市債の発行を抑制」し、いわゆる「通常分」は減らしたが、赤字地方債である「臨時財源対策債」が大幅に増加している。地方交付税総額が削減される中、後年度負担が厳しくなるのではないか。
 「市債の発行を抑制」するということで、いわゆる「通常分」は減らした。しかし、赤字地方債である「臨時財政対策債」を大幅に増している。
 「臨時財政対策債」は、地方交付税を減額し、その分を借金でまかなえというもので、後年度、地方交付税の算定にあたって基準財政需要額に算入するというものである。こうしたことから、「交付税算入されるから」と安易に借入する傾向がある。
 国は、地方交付税の総額を減らそうと躍起になっている。そのために、市町村合併をしゃにむに進めようとしている。自公保政権の下では、将来、地方交付税は減ることはあっても増えることは考えられない。
 交付税が減らされた分、「臨時財政対策債」を発行しなければ、財政事情が厳しいということはわかるが、「臨時財政対策債」を増やしていけば、後年度の負担がいっそう厳しくなるのではないか。

固定資産税 8,682,697
償却資産 1,622,469
企業設置奨励金 153,752

E有力企業の固定資産税を減免することになる「企業設置等奨励金」の意義について。
 たいへん厳しい経済状況のもとで、固定資産税が伸び悩んでいる。そうした中で、有力企業に事実上固定資産税を減免してやることになる「企業設置奨励金」が1億5千万円も計上されている。固定資産税総額の1.77%、償却資産に対しては9.5%である。多くの中小零細企業が苦労して税を納めている。不公平感が否めない。見直しをする時期に来ているのではないか。

【再質問】
 将来の税源涵養ということが言われる。優遇しなければ、本当に設備投資しないだろうか。企業の論理からして、企業発展のためには、黙っていても設備投資はするものである。
 「企業設置奨励金」に該当しない中小零細企業だって、設備投資をし、税源涵養に大いに役立っているのである。どこから見ても不公平ではないか。

F不況下で資金繰りにあえいでいる中小零細企業に対し、いっそうの金融支援をする考えはないか。
 「借りたくても借りられない」という話があった。実際にそのとおりだ。なぜ借りたくても借りられないのかといえば、金融機関の「貸し渋り」ということだ。
 金融監督庁の査察が原因で、昨年だけで50を超える信用組合、信用金庫が倒産した。中小零細企業への融資が「不良債権」と認定され、それに見合った引当金の上積みができなくて、倒産させられている。地場を支えてきたこうした中小の金融機関は、「貸したくても貸せられない」状況だ。
 業者の立場からすれば、金融機関が貸してくれないので、行政の制度融資に頼るしかない。しかし行政に相談すると、協調融資ということで金融機関に逆戻りさせられてしまうのである。制度的に「借りたくても借りられない」状況になっている。
 前市長は「直貸しはできない」といったが、ここを突破しないと、中小企業対策は実行あるものにならない。
 不況下で資金繰りにあえいでいる中小零細企業に対し、いっそうの金融支援をする考えはないか。

G「河川水加温消雪パイプ」の整備を進めた場合、ランニングコストをどう調達するのか。
 「河川水加温消雪パイプ」の設備については国の補助制度がある。しかしランニングコストについては補助制度がない。「河川水加温消雪パイプ」は融雪の有効な手段ではあるが、増設していった場合、ランニングコストが問題になってくる。これをどう調達するのか。

H大町小学校の現地での改築は、本当に必要か。いましばらく児童数の推移を見てからでもいいのではないか。
 昨年6月議会で「現地での改築」が提案された。その時の説明では、「必要な生徒数を確保できるので」ということだった。その際に示された資料で試算してみた。まったくでたらめだ。私の試算では5年後の平成19年には200人を割る。
 いましばらく児童数の推移を見てからでもいいのではないか。

2.議案第3号 平成14年度上越市国民健康保険特別会計予算について

@県内で最高額の国保税を引き下げないのは、なぜか。
 12月議会での議論で市長は、「検討する」といわれた。実際には行われていない。
 県内で最高額の国保税を引き下げないのは、なぜか。

A一般会計からの繰り入れを行ってでも、引き下げるべきではないか。

3.土地開発公社の中期経営計画の見直しについて

 昨年の中期経営計画はまったくの机上計画だったが、これと比較すると、一定の改善が見られる。あまりにも大きな負の遺産であるから、その処理に多大な苦労があることは理解できる。
 民間への売却を予定しているが、今の経済状況からすれば、これはかなりムリではないのか。中小企業への融資の所でも述べたが、いま金融機関は民間企業の土地購入に対しては、なかなか金を貸さない。
 13年度の売却予定は20億円と言われた。実態はほとんど売れなかったのではないか。

@「市の取得額を、年6億円台に設定」としているが、取得した土地の利用計画はあるのか。
 個々の物件ごとに処分計画が出されている。しかし取得した土地の利用計画が示されていない。利用計画なしにただ「年6億円取得」といっても、それでは借金の付け替えということになる。取得した土地の利用計画はあるのか。

Aいずれの土地も均等割りでの売却計画が多いが、利用計画が決まったものは短期間に取得すべきではないか。
 売却計画を見ると、いずれの土地も均等割りでの売却計画が多いが、利用計画が決まったものは短期間に取得すべきではないか。

4.議案第21号 上越市男女共同参画基本条例の制定について

@「男女平等」と「共同参画」では、概念が異なると思うが、どう考えているのか。「共同参画」するだけでは、「男女平等」にはならないのではないか。
 部落差別、障害者への差別、これらの差別はいずれも人権問題である。
 「参画」すれば、平等が実現するか。

A「市の責務」の規定は、「共同参画」についてだけ規定しており、「男女平等」を推進する施策について規定されていないのではないか。
 「共同参画」ということからは、行政機構や各種組織への「参画」ということしか出てこない。クォータ制もその延長線上だ。
 人権問題というのは、意識の問題でもあるので、そうした取り組みが必要になる。「市の責務」の規定は、「共同参画」についてだけ規定しており、「男女平等」を推進する施策について規定されていないのではないか。

B民間企業には、「女性若年定年制」「コース別賃金体系」など、女性を差別する体制が残されていて、裁判なども起こされているが、こうした問題にどう対処していくのか。

C「共同参画」することと、セクハラ、DVとはどういう関係にあるのか。
 「男女平等」ということと「共同参画」という概念について、混乱が見られる。

D「男女平等」をめざすのであれば、「男女平等推進条例」とすべきではないか。

5.議案第22号 上越市市民の森条例の制定について

@「市民の森」自体が、中山間地の豊かな里山自然を壊すことにつながらないか。

6.議案第24号 職員の再任用に関する条例の制定について

@経済不況のもとで、リストラが横行している今日、再任用することは一般市民には、「公務員の特権」と映らないか。

A高齢者を再任用することは、若年者の雇用機会を減らすことにならないか。

7.議案第29号 上越市情報公開条例の一部改正について

@現行第7条の「公開しないことができる」規定を、新第6条「情報の公開義務」の例外規定に含めたことによって、「公開義務」を免除することになるのではないか。

8.議案第30号 上越市行政組織条例の全部改正について

@「副市長制」の弊害を、どのように考え、どのように除去したのか。
 「副市長制」と呼称の問題とは、まったく別のものである。一部に混同している人もいるが。ISO14001は「環境問題」と捉えられているが、本質は「管理システム」の構築である。同様に副市長制も、「管理システム」の問題であって、呼称の問題ではない。
 昨日も議論されたが、「副市長制」の弊害を、どのように考え、どのように除去したのか、まず聞きたい。

A総務企画部に、人事、財政、企画が集中することによって、権力が集中することにならないか。分割すべきではないか。
 「行政組織見直し委員会」の提案では、総務と企画が別の部になっていた。この提案についての意見を求められた際に「財政は分離した方がいいのでは」と見解を述べた。今回の提案ではさらに統合されることになった。
 総務企画部に、人事、財政、企画が集中することによって、権力が集中することにならないか。分割すべきではないか。

B市民の眼から見て、わかりやすい組織になったといえるか。
 「女性サポートセンター」が、なぜ産業振興課の所管なのか。
 「見直し委員会」の提案についての意見を求められた際にも強調したが、地方公務員というのは、労働者であると同時にそこに住む住民に奉仕するという「公僕」としての性格を持っている。地方自治法や地方公務員法に基づいた教育が、組織改編のおおもとになければならない。
 組織の見直しにおいて、業務を遂行しやすいかどうかという点からの検討ももちろん大事だ。しかし行政というのは、住民に行政サービスをするための組織であるから、行政サービスを受ける住民の側から見てわかりやすい組織でなければならない。そうなったといえるか。
 お年よりにかかわる部門は一箇所にまとめるとか、住民の眼から見て「私の用件はここでできる」ということが大事だ。
 「女性サポートセンター」が、なぜ産業振興課の所管なのか。

C課長の権限は、具体的にどのように強化されたのか。
 今回の組織見直しで、「課長の権限を強化した」といっている。具体的にどう強化したのか。

9.議案第34号 一般職の職員の給与に関する条例の一部改正について

@部長を「特定幹部職員」としたのは、どういう意味か。
 組織改革で、「単純に元の部制に戻すのではない」といわれた。

A「特定幹部職員」の勤勉手当の比率を、一般の職員よりも高く定めるのは、どういう理由か。