2002年3月定例議会
一般質問原稿


2002年3月19日

質問項目
1.市町村合併における「負担とサービス」について
2.市町村合併で地方交付税はどう変わるか
3.市町村合併は、市民にとって重大問題なので、住民投票をすべきではないか。


1.市町村合併における「負担とサービス」について

 国主導の市町村合併が推し進められようとしている。
 情報が提供され、住民がその情報に基づいて、合併の是非について判断できるようにすべきである。情報提供が少ない。

@「負担は低い方に、サービスは高い方に」という任意協の方針について、市長はどう考えているか。
  合併の中心都市である上越市として、このとおり実行できると考えているか。



国保会計への繰入額


寝たきり老人数/ヘルパー数


モデル世帯国保税額


一人当たりの歳出額


職員数


保育士一人当たりの園児数

【新潟県市町村合併促進要綱】
1.市町村合併の効果 (2)行政サービスの維持・向上(P.9)
 市町村合併による行財政能力の向上は、住民にとってサービスの選択の幅を広げ、現在のサービス水準を確保しながら、より高い水準のサービスを安定的に受けられることにつながります。

【市町村合併に関する提案】(平成13年1月29日)
4.合併の効果 (2) 行政サービスの維持・向上(P.4)
 市町村合併による行政コストの削減は、新たな財源を得ることと同様の効果があり、それにより厳しい財政状況の下、拡大する財政需要に対応しながら、行政サービスの水準の維持・向上を図ることができる。

 市町村合併ではとこでも「負担とサービス」が問題になる。「サービスが向上する」ということが、どこでもいわれている。「負担は低い方に、サービスは高い方に合わせる」ということもいわれる。上越市を含む5市町村の任意協でもそうだ。(12月3日任意協報道記事)
 本当にできるかどうかが問題だ。「負担は低い方に、サービスは高い方に」という任意協の方針について、市長はどう考えているか。

【市町村の合併の特例に関する法律】
(定義)
第二条 この法律において「市町村の合併」とは、二以上の市町村の区域の全部若しくは一部をもつて市町村を置き、又は市町村の区域の全部若しくは一部を他の市町村に編入することで市町村の数の減少を伴うものをいう。

 合併には、「新設合併」と「編入合併」の二つがある。通常は「編入合併」である。どちらの合併にしろ、上越市は合併の中心都市で、合併後の市にとっても大きな責任がある。その上越市として、このとおり実行できるか。
 合併後2〜3年で、「負担は高い方に、サービスは低い方に」なる例が多いが、いつまで守れるのか。(東京・あきる野市の例、水戸市の例)
 できないことは約束するべきではなく、「できません」というべきではないか。

2.市町村合併で地方交付税はどう変わるか

 国が市町村合併を推進する理由の一つは、地方交付税を削減することである。市町村合併をしないと交付税が減るのではなく、合併すればするほど交付税が減るのである。

@合併による算定替えをどうとらえているか。

億円 12年度 13年度
新潟市 244.4  
黒埼町 15.6  
260.0 230.0

【市町村合併に関する勉強会 調査報告書】(平成13年3月28日)
3.合併による効果(推計) C合併算定替の特例措置による普通交付税の試算(P.42)
 合併算定替の特例措置
 合併年度及びこれに続く10ヵ年度は、合併しなかった場合の普通交付税額を全額保障。さらにその後の5ヵ年度はこの特例による措置額を段階的に縮減。

 13年1月に新潟市に黒崎町が編入された。交付税額は保障されていない。合併による算定替えの特例措置をどう捉えているか。

財政措置 地方債 交付税措置
まちづくりのための建設事業(10ヵ年) 316.3 316.3 210.3
基金造成事業(10ヵ年) 24.0 24.0 16.0
合併直後の臨時的経費(5ヵ年) 14.9   14.9
新たな特別交付税措置(3ヵ年) 4.6   4.6
合併市町村補助金(3ヵ年) 5.7    
合計 365.5 340.3 245.8

A合併特例債は、地方財政を借金漬けにした地総債(自治省の地域総合整備事業債)の二の舞になるのではないか。合併特例債の財源(交付税措置)は、国にないのではないか。
 平成17年3月末までに合併した場合に、いくつかの財政支援措置が講じられる。その大部分(340億円、93.1%)は地方債である。10ヵ年毎年平均して34億円の市債を発行することになる。14年度の市債発行額34億8620万円に匹敵する額だ。

「良質な起債を活用します」−。新しい箱モノを造ろうとする自治体の議会では、この答弁が当局の担当者から繰り返し出てくる。議員もそれを求める。起債とは平たくいえば借金のこと。質のいい悪いは、返済の際に国がどれだけ負担してくれるかで決まる。

 全国各地の箱モノ建設ラッシュは、自治省の地域総合整備事業債(地総債)という制度が後押しした。必要な資金を借金で調達できるうえ、返済に際しては国が高い比率で交付税措置で負担する。それぞれの自治体の財政力に応じて、元利償還の30−55%を国が負担する。最も「良質」の借金といえる。

 地総債は1978(昭和53)年の創設。制約の多い補助金に比べて、自治体が独自性を確保できるのが特徴で、ふるさとづくりや文化財の保護、若者の定住促進など事業メニューも年々増えた。文化施設のほか運動公園、道路などにも活用できる。

 地総債は、地方が単独で事業を行う場合、費用の75−90%(地方債充当率)に充てることができ、財政力に応じて国が地方交付税で元利償還費の30−55%(交付税算入率)の面倒を見てくれる。

 財政力の弱い県や県内市町村には、実質的な事業費負担が半分程度で済み、最も有利な地方債。▽道路▽公民館▽美術館▽野球場−と、適用メニューの豊富さも魅力だ。

東頚6町村の地方交付税推移(98〜00年第1次段階補正見直しの結果)
東頚6町村 97(H9) 98(H10) 99(H11) 00(H12) 00/97(%)
安塚町(3733人) 20.2 20.1 20.2 20.2 100
浦川原村(4204人) 15.2 14.9 15.1 15 98.7
松代町(4240人) 20.1 20.1 19.9 19.7 98
松之山町(3185人) 16.9 17 16.7 16.4 97
大島村(2480人) 14.5 14.6 14.5 14.4 99.3
牧村(2922人) 15.6 15.6 15.3 15.2 97.4

B段階補正の見直しによる交付税の減少よりも、臨時財源対策債による減少の方が大きいといわれているが、どう思うか。
 人口規模の小さい町村の交付税を削減し、市町村合併に誘導しようということで、「段階補正の見直し」がいわれている。98年〜2000年に第1次の段階補正の見直しが行われたが、その影響は、2〜3%という。
 それに比べ、01年度から地方交付税が減額され替わりに赤字地方債の発行が導入された。この減額は、1割近くになっている。はるかに影響が大きいのではないか。

C昭和の大合併の際の国の財政支援の結末はどうだったのか。
 昭和の大合併の際にも、今回と同様、後年度財政措置をするという国の財政支援措置がとられたという。しかし、いろいろな理由を付けて結局、50%程度しか措置されなかったという。高田市、直江津市の場合どうだったのか。

 国の支援措置が、合併特例債の最終返還時まで維持される保障があるかということだ。

3.市町村合併は、市民にとって重大問題なので、住民投票をすべきではないか。

創造行政研究所「市町村合併に関する研究報告書」(13年8月)
 また、合併とは、究極的には自治体のあり方や地域のあり方にまで係わる問題であることから、その検討は、住民自治・地方主権の理念を踏まえた自主的・主体的な取り組みであることが重要である。

@周辺首長から、任意協の論議は急ぎすぎとの声も出ているようだが、市長はどう受け止めているか。

A合併問題は、いまだ市民に浸透していないのではないか。

B市民の関心を高めるために、どうしようとしているのか。

C合併は、首長や議会ではなく、住民が決めるものではないか。そのために、住民投票を実施すべきではないか。