【宮越市長】 |
順を追ってお答え申し上げますが、杉本議員から多岐にわたっての御質問をいただきました。恐らく答弁の時間を入れますと間違いなく40分を経過してしまうおそれがありますが、今ほど議長がおっしゃったように原則は 40分ということでございますから、この中に時間が足りなかったら、ちょっとオーバーするかもしれませんが、そのところを認識の上お聞き願いたいと思います。
それから、冒頭委員会の資料不足と、不十分ということを厳しくおっしゃられましたが、私は実は委員会に出ておりませんから審議の細部についてはなかなか酌み取れないわけでありますが、議会は何も新しく始まったわけでなく、過去長い歴史を持ってこういった一つのルールで過ぎてきておりますから、恐らくそういった慣習とかあるいは資料の出し方というものは過去の経験則から出されている面もあろうかと思います。そういう中で、極力これは審議をいただくんでありますから、先般樋口議員にもお答え申し上げましたが、これは資料を十分にするべきは当たり前であります。しかし、その程度においては、これはそれぞれの委員の感じ方が違っていることも間違いないと思いますし、それぞれの能力と言っては大変語弊があるかもしれませんが、経験とかそういった豊富な方々は資料はそんなになくても判断できるという方もいらっしゃいましょうが、杉本議員がおっしゃったことは私は理解をするつもりでありますが、冒頭資料に不備があるというようなことを大上段に構えられて言われますと、いささか今までのじゃあり方について全面的に否定されるのかというようなことにもなりかねないわけでありますから、ここはできれば改善をしてほしいというところについては改善を加えてほしいという、そういう御要望というふうに私は受けとめておきたいと、このように思います。
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順を追ってお答えしますが、最初に北陸新幹線と信越本線に関する御質問にお答え申し上げます。
整備新幹線についてでありますが、御案内のとおり、昭和63年1月から政府与党の協議機関である整備新幹線建設促進検討委員会で着工に向けての具体的な検討が重ねられ、政府与党の申し合わせにより同年8月に着工優先順位が決まって、続いて平成元年1月には財政措置がそれぞれ決定されてきたわけであります。このうち北陸新幹線高崎−長野間につきましては平成元年6月に高崎−軽井沢間、平成3年8月には軽井沢−長野間の工事実施計画の認可をそれぞれ受け、標準軌新線、いわゆるフル規格による工事が進められることになったわけであります。その後従来の整備計画がすべて維持されることを確認するとした平成6年12月の関係大臣の申し合わせで、3線5区間以外の区間の整備のための新しい基本スキームを引き続き検討し、平成8年中にその成案を得るとされたのを受けて、与党整備新幹線検討委員会では去る4月4日のJR各社に対しヒアリングを開始したわけであります。そして、5月9日には新潟県、長野県など関係5県からのヒアリングが行われた際のそれぞれの主張意見の一部につきましては、今杉本議員が述べられたとおりであります。
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北陸新幹線については、整備計画どおり一日も早い着工を目指して、沿線各県はもとより、上越地域が一丸となってさまざまな運動を展開し、特に長野−上越−糸魚川間のフル規格による工事の着工について熱望しているところでありますし、この優先着工という要望は新潟県の考えと何ら立場の違いはないと、このように受けとめております。
また、4月4日のJR東日本が北陸新幹線長野−上越−糸魚川間を建設した場合、信越本線長野−直江津間の経営分離が必要になるとの意向を示したとされていることにつきましては、私はもちろん、協議会の会員としても並行在来線についてはあくまでも北陸新幹線長野−上越−糸魚川間のフル規格の着工が決まってからという考え方であることを改めて申し添えておきます。
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一方、信越本線につきましては、沿線地域住民の大切な足でもありまして、また地域経済の発展にとりましてもその果たす役割はまことに大きいことからその継続を要望してまいりますが、しかしながら整備新幹線の優先着工を新スキームに組み入れていただくためには、並行在来線問題をいたずらに議論することは避けなければならないと考えてます。したがって、二者択一の問題であるかどうかということでありますが、これはそういった性格のものではないわけでありまして、在来線は当然存続させなきゃならんという強い考えを持ってることを御認識いただきたいと、このように思っています。
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次に、信越本線の複線化などの拡充策についてのお尋ねでありますが、北陸新幹線が来年秋に長野まで開業となることに伴って、横川−軽井沢間の廃止、そして軽井沢−篠ノ井間の第三セクター化など、信越本線を取り巻く環境はまことに厳しい状況下にあるとはいえ、本線の持つ使命は変わるものではありませんので、沿線市町村、そしてその他関係機関と連携を図りながらあらゆる場面を想定した諸要望の実現に向けて運動を展開してまいりたいと考えてます。
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次に、経営分離を容認するには、新会社の経営、採算の見通しが必要であるとのお尋ねでありますが、再三申し上げておりますようにすべては長野−上越−糸魚川間のフル規格での着工が決定してからのことであり、一方信越本線はこの間も沿線地域住民の大切な足であるとお答えを申し上げておりますので、御理解を賜りたいと思います。
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次に、直江津駅改修が先送りされているが、この事業の見通しはいかがということでございますが、直江津駅周辺は古くから陸、海の交通の要衝として栄え、歴史、文化をはぐくんだまちであり、上越の玄関口として積極的に都市基盤の整備を推進しているところであります。直江津駅改修につきましては、現在都市計画道路直江駅前通り線の駅前広場整備と直江津駅南土地区画整理事業として駅の南北を結ぶ自由通路整備の二つの事業を組み合わせて進めているところであります。
駅舎の改築に当たりましては、北陸本線、信越本線及び北越北線との交通結節点にふさわしくまちの活性化に寄与し、さらには観光のシンボルとなるような立派な駅舎にしたいと考えております。この事業は、駅前広場、自由通路及び橋上駅整備がセットになっており、現在東日本旅客鉄道株式会社との間で事業実施の協定に向けて積極的に協議を進めているところであります。協定締結後今年度中にも仮駅舎建設に着手し、早期の完了を目指す予定にいたしておりますので、一日も早い時期に完成するよう一層努めてまいりたいと考えております。
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